配信で見た映画3作品です。
ディアボロス 悪魔の扉 (The Devil's Advocate) 1997
法廷ものが好きなのと、キアヌ・リーヴス、アル・パチーノ、シャロン・ストーンという豪華キャストに惹かれて見ました。凄腕弁護士を演じるキアヌがかっこいい! シャロン・ストーンはクールというより、この頃はどちらかというとかわいかったですね。
フロリダで連勝記録を誇る若き凄腕弁護士ケヴィン (キアヌ) が、ニューヨークの大手弁護士事務所を率いるミルトン (パチーノ) にスカウトされます。申し分のない報酬とオフィス、住環境を手に入れ、大都会ニューヨークでも活躍を続けるケヴィンですが
多忙で家を空けがちなケヴィンや、環境の変化、慣れない交友関係等で、妻メアリーアン (シャロン) は徐々に精神の異常をきたしていきます...。
すごくおもしろかったのですが、終盤はメアリーアンやケヴィンまでもが幻覚を見るようになり、どこからどこまでが現実か幻覚かわからない。ちょっとやりすぎでは?と思ったら、実は...という結末でした。テイストとしては「ゲーム」に似ているでしょうか。
ちょっと疲れるけれど、おもしろかったです。ロケ地はニューヨークのトランプタワー! 当時はまさかトランプが大統領になるとは、誰も思いませんでしたよね。
ある侯爵夫人の生涯 (The Duchess) 2008
18世紀後半のイギリスを舞台に、デヴォンシャー侯爵夫人ジョージアナの半生を描いた実話に基づく伝記ドラマです。ジョージアナを演じるのはキーラ・ナイトレイ。ジョージアナの親友で、のちに侯爵 (レイフ・ファインズ) の愛人となるエリザベスを
ヘイリー・アトウェルが演じています。「ミッション:インポッシブル デッドレコディング」のヘイリー・アトウェルが出演しているので、本作を見ましたが、クールなヘイリーは時代劇より現代劇の方がどちらかというと合っているかな?という印象を受けました。
キーラは「プライドと偏見」「つぐない」など、時代ものがよく似合いますね。本作の彼女もとても魅力的でした。ストーリーはどろどろしたメロドラマといった感じで、思いがけない展開に引き込まれましたが、これが実話ということに驚きました。
ジョージアナの幼馴染で恋愛相手、映画では駆け出しの政治家だったチャールズ・グレイが、後に首相になったという後日譚にも驚きました。さらに紅茶のアールグレイは、このグレイ伯爵に由来することを映画を見た後に偶然知り、興味深かったです。
ひまわり (I Gilasoli / Sunflower / Подсолнухи) 1970
ソフィア・ローレン、マルチェロ・マストロヤンニ主演。戦争によって引き裂かれた男女の悲恋を描いた永遠の名作です。子どもの頃、家に映画音楽を集めたレコード全集がありまして... ひまわりの主題歌の美しくも哀しいメロディは、ずっと心に刻み込まれていました。
本作を気に留めながらも長らく見る機会を逸していたのですが、最近偶然 Amazon Prime に上がっているのを知って、ようやく見ることができました。本作、ウクライナ (旧ソ連) がロケ地となっていることもあり、反戦の機運と相まって最近また注目を集めていますね。
戦争による悲恋といえば「シェルブールの雨傘」を思い出しますが、本作の方がずっとシンパシーを感じるストーリーとなっていました。冬のソ連の過酷な状況の下、マーシャ (リュドミラ・サベーリエワ) によって奇跡的に命を吹き返したアントニオ (マストロヤンニ)。
神が引き合わせたとした思えない二人の出会いを、誰も責めることはできませんが、運命の残酷さを思います。それにしてもアントニオをジョバンナ (ローレン) のもとに快く送り出す、マーシャの懐の深さに私は感動しました。
マーシャもまた、心にわだかまりを持ったまま、この先アントニオといっしょに暮していきたくない。そしてこれまでアントニオと幸せな結婚生活を送ってきたという自負から、アントニオの愛を信じていたのだ、と思いました。