韓国の鬼才ポン・ジュノ監督による、コメディ・テイストの社会風刺ドラマ。昨年のカンヌ国際映画賞で、パルムドール(最高賞)を受賞。来る2月10日に発表される米アカデミー賞では、作品賞、監督賞、国際映画賞にノミネートされています。
昨年末、オバマ大統領がお気に入り映画のひとつに選んでいたこともあって、気になっていた本作。ひと足先に見た息子から、おもしろかった~!(ちなみに彼にとっては初韓国映画) と勧められて、見に行きました。
格差をテーマにした作品と聞いていましたが、息子からはあまり気にしないで見た方がいいとアドバイスされ、フラットな気持ちで見に行きました。私にとっては、これまで見た韓国映画(そんなにたくさんは見ていませんが)の中で一番とっつきやすくておもしろかったです。エンターテイメントとして楽しめますが、あとからじわじわと考えさせられる作品でした。
最初に登場する貧乏なキム家の描写は「万引き家族」のようで、時にしたたかさに辟易とする場面もありましたが、その後に登場するお金持ちのパク家がコミカルに描かれていて救われました。特に天然のお母さんが最高でした!^^
後半は「ジョーカー」を思わせる場面も。私はキム父がなぜあのような行動をとったのか、映画を見ている時にはとっさのことで理解できなかったのですが、彼にとっては超えられない壁を感じた瞬間だったのでしょうか。この作品では、においが分断を象徴するカギとして描かれていたのが興味深かったです。
キム家の人たちは、就職にいたるプロセスはともかく、一応労働の対価として収入を得ているので、まだいいとして... その後に知ったほんもののパラサイトに背筋が凍りました。
洪水のシーンも衝撃でした。2005年のハリケーン・カトリーナの時に、アメリカで災害と格差の関係が大きな社会問題となりましたが、地球温暖化の影響で、昨年から今年にかけて、日本、ベネチア、スペイン、オーストラリアなど、世界各地で大きな洪水災害が起きています。
でも被災した人たちに思いが行かないパク家の行動は、私たちの姿でもあるのかも... と考えさせられました。
【関連記事】チャパグリ(ジャージャー麺) @パラサイト (2020-02-16)
ご覧になられましたね!?
匂いのもとが判っていただけたかと思いますが~~(笑
パク一家が特別に由緒正しき家柄と言う訳でもなく、かといってゴリゴリのお金大好き成金一家というわけでもない、現代に多く見かけるIT長者と言う点で非常に身近に感じられるお話ですよね。
決してあのようなお金持ちでは無いですが、まさに自らの行動を改めて考え直す必要があるのかもと思わされる映画でしたね。
パラサイト、おもしろかったです~♪
においの謎が解けました。^^
なかなか深かったですね。
パク家のコミカルな描写がおもしろかったです。
家政婦を後先考えずに解雇してパニクるお母さんとか
なんだか親しみがわきました。^^
洪水のところとかは、こういうことを
知らずにやってしまいがちだな...とも思わされました。
山の手の豪邸と下町の半地下のアパートとの対比が上手く描かれていましたね。
私の中学生時代の家庭科の先生が(私家庭科の先生は印象的な人ばかりで、高校の時に超変わった先生もいました)、台風が凄かった時に床上浸水して避難した時の話を授業でしてくれたことがあったのですが、そこで印象に残ったのは、氾濫した生活水の「臭い」の話でした。この作品を観てそれを思い出しました。
韓国映画、一頃のようなパワーは少なくなってきましたが、こういう作品もありますので、私は結構楽しみにしています。セレンディピティさんもまた機会があれば是非!
日本もここのところ毎年のように台風や大雨による被害がありますが
水が引いた後のにおいや粉じんの問題は、ニュースで見たことがあります。
水はわずかな隙間からも入り込むし、重力もあるので怖いですね。
本作は社会風刺映画ながらエンタメ性もあっておもしろかったです♪
これを機会にいろいろ見てみたいです。(^_-)-☆
面白かったです。前半の話の運びもすごいのですが、中盤の意外な展開には驚きました。
確かにこの展開は書けない。
ブラック・コメディなので笑える所もありますが、特にラストは色々と考えさせられるだけに後味はあまり良くなったです。
パラサイト、評判がいいですね。
韓国映画はクセがありすぎて、ちょっと苦手だったりしますが
この作品はとっつきやすくて楽しめました。
重すぎず、コミカルなのがよかったですね。
中盤からの怒涛の展開には驚かされました。
ラストに、タイトルのほんとうの意味がわかりました。
アカデミー賞後に見に行ったもので、何度か満席で入れず、先週の日曜日のレイトショーでやっと見れました。
韓国のこんなに変わった映画がアカデミー作品賞とは!と驚きましたが、映画は独特のテイストに溢れていて堪能出来ました。
上質のブラックコメディーでもあり、ちょっとホラーでもありました。
人って、きっと、容姿を侮辱されるよりも、「臭う」とか「臭い」と言われた方がず~っと傷つく気がします。
パラサイト、かなり人気のようですね。
私もまわりでも、見た!という方が結構います。
アカデミー賞効果はすごいですね。
正直、作品としてはジョーカーの方が上質だったという気がしなくもないですが
昨年のROMAが作品賞の候補に挙がったことからも
アカデミー賞としての方向性(ダイバシティとか、ポリティカル・コレクトネスとか)の先にあった作品だったのかもしれませんね。
とっつきやすく、エンターテイメントとして素直に楽しめましたが
深い解釈もできる作品なのでしょうね。
なるほど、「万引き家族」や「ジョーカー」の一場面を彷彿とさせる作品でもありましたね。
作品に込められたメッセージ性の高さとエンタメ性が見事に両立した見事な作品だったと思います。
この監督さんの作品はどれも大好きなのですが
今作が最高峰だと思いました。各賞を総なめにしたのも納得です。
各国でこうした格差をテーマにした映画が作られているということは
世界的に現代特有の問題となっている、ということかもしれませんね。
さりげなく問題提起をしながら
エンタメとしてのおもしろさのあるみごとな作品でした。
ポン・ジュノ監督の他の作品も見てみたくなりました。