世田谷区議会議員・田中優子の活動日誌

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夫のストレス、妻のストレス

2006年12月08日 | 政治&社会情勢
11月29日の日経新聞のコラムです。

以前(2004年9月25日)にも、「妻のストレス“夫”1位」という調査結果が取り上げられていたことがあります。

あれから2年以上経っているのに、相変わらず、“妻のストレス、1位は夫”なんですね、日本社会って。まだ、男女共同参画社会になっていない、と言うことの現われでしょう。

男性たちも、仕事の世界で大変なストレスを抱えていることはよくわかります。でも、男性は、そのストレスをぶつけるところ(妻)があって救われているかもしれません。

では、ぶつけられている妻はどうしたらいいのでしょう?さらに弱い存在(子ども)に、ストレスの発散先が向かうでしょう。連日のように報道される子どもの虐待はそれをよく現しているように思います。

私は自殺対策を進めたい、救えるはずの死を減らしたい、という想いで、「地方議員有志の会」をつくり、勉強会や情報交換をしながら、議会においても、具体的な予防対策の提案などをしていますが、自殺(未遂を含む)も、ストレス社会がもたらす現象と言えるでしょう。

特に最近では、自殺の問題が小中学生など子どもたちにも広がってしまい、以前にも増して深刻になっています。その原因となっている“いじめ”も、子どもたちのストレスによるものだと思います。

日本という国は、どうしてここまでストレスの多い社会となってしまったのでしょう?経済効率が優先される社会だからなのか?自由を手に入れることができて、人々が少しの我慢もできなくなってしまったからなのか?そのどちらも原因かもしれませんが、もっと根本的なところで、一人ひとりが大切にされない社会となっている、ということが問題のような気がします。

「政治家は使い捨てを覚悟しろ」とは、小泉前首相がチルドレンたちに言った言葉ですが、「あなたは取替え可能」「使い捨てもあり」という発想はとても恐ろしいものだと思います。

「そういうのもだから自力で這い上がって来い!」という言葉は、一見、強い精神を養うための叱咤激励の言葉に聞こえますが、その本質は、一人ひとりを大切に育てようとしていない、大変傲慢な言葉だと思います。

話を元に戻しますが、“妻のストレス1位は夫、2位は子ども”とは、今の日本社会は、“家族”とか“家庭”の存在そのものが難しくなっているようです。家族がお互いにいい関係を築き、家庭の中でいい教育が行なわれる、という環境が崩れつつあります。

家族がストレス、なんて悲しいですね。家族や家庭は、自分にとって一番の理解者であり、居場所であり、ホッとする心のよりどころでなくちゃ、と思います。

夫である男性たちにはわからなくても無理ないかもしれませんが、時々、こういう調査結果を意識して自分の家庭を眺めてみてもらいたいな、と思います。

(ちなみに、ウチの場合は、“夫のストレス、妻が1位”、“子どものストレス、1位は母親”かもしれませーん!と、私は自覚しております・・・笑)

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