世田谷区議会議員・田中優子の活動日誌

「区議会議員って何をしているの?」がわかるブログです。議会報告、議員活動、趣味・日常・プライベートもアップ!

「ドリームジャズバンド」暴力事件を乗り越えて、これからも継続するために、今しなければならないこと。

2017年09月01日 | 教育

ここ数日、「ドリームジャズバンド」で起こった暴力事件のことで、

あちこちから取材が来て、睡眠時間もないくらいバタバタ状態でした。

そして昨日(8/31)、週刊文春が発売となり、各局のテレビのワイド

ショーでも取り上げられました。


あの暴力の場面が繰り返し放映されるのは、非常に不快なことで「ああ、

こんな場面を当事者の生徒や保護者、そしてバンドメンバーたちが繰り

返し見ることになるのは本当に残酷だな…」と、胸が苦しくなりました。


週刊文春には、荻野健司議員と私のコメントが掲載されていました。


荻野議員「スティックを取り上げた後、頭を押さえつけ、ビンタのよう

アクションは確認しました。教育委員会の担当部に聞くと『ビンタに

ついては当たっていなかったようです』とのことでした。ただどうみて

も暴力はあったと思います」


田中優子「私にも会場にいた区民から情報提供があり、何度も教育委員

に問い合わせをしました。しかし日野氏の暴力は認めず、『(A君が

よけていて、当たっていない』などと説明された。暴力が事実なら、

それを容認した区の態度は許せないし、被害者本人だけではなく、出演

した中学生や観客の子どもまでショックを受けたのではないかと心配し

ています。区はきちんと説明すべきです」

(文春からの引用、ここまで)

 

そしてテレビの報道では、荻野議員は映像で出演していました。

私は、いくつかの番組で、音声のコメントが紹介されました。

同じ会派の桃野よしふみ議員も、音声での出演をしています。


私が問題としているのは、一貫して、区と区教育委員会の態度です。


以下の画像は「羽鳥慎一モーニングショー」からのものですが、この画面

の前に、「あれは絶対なしですから(暴力は絶対にあってはいけない)

と言っています。


テレビの番組は、出演しているコメンテーターによって、教育行政への

理解度がずいぶん違うと感じました。


「日野氏に愛情があったからいいんだ」「あれは愛のムチ、愛の指導」

「生徒も反省している」「生徒のお父さんも、自分の子どもが悪いと

言っている」「当事者が納得しているのだから、別にいいじゃないか」

…と、暴力が正当化されるような発言があり、何を言っているのだろう

と驚きました。


日野皓正氏がどんなに生徒に対する愛情があったとしても、あの生徒

勝手なことをしたとしても「暴力はダメ」ということをハッキリと

言えなければ、教育を語る資格はないと思います。


たしかに何十年か前は、許されていました。

今の大人には、殴られながら強くなった人たちが大勢いることでしょう。

私も体育会系の人間ですから、その実態はよくよく理解しています。

私自身も競泳の選手時代は、コーチに叩かれたり蹴られたりした経験

がありますよ。


でも、今はそんな時代ではありません。

教育現場では体罰は禁止。暴力はもってのほか。暴力は犯罪です。

 

以下は「グッディ」で紹介されていた教育評論家の石川幸夫氏の見解です。

 

 

暴力NG!

「教育委員会が主催するワークショップの一貫なら、なおさら子どもへの”暴力”はダメ!

教育委員会が問題!

「委託した側は教育のプロであり、一番責任がある」

と、まさに、私が最初から指摘していることが、言われていました。


さらに、今回の事件は500人以上という大勢の観客がいる、公の場での

暴力事件です。

「目前DV」という「暴力の場面を見せられる虐待」の視点が置き去りと

なっている(一部にそういう人たちがいる)ことに、私は強い危機感を

抱いています。

テレビのコメンテーターだけでなく、世田谷区教育委員会もそうです

(当該生徒のことを盾にして、大勢の人たちを置き去りにして終わらせ

ようとしていました)


何百人もの観客の中にはたくさんの子どもがいて、「会場が凍りついた」

「ショックを受けた」「あんなものは見たくなかった」「嫌な気持ちに

なった」という声が、実際、あがっているのです。


それを、当事者感はもう解決済み、で済まされますか?

 

バンドに出演した生徒やその保護者の方々の気持ちは痛いほどわかります。

「とにかくこのドリームジャズバンドを続けたい。今回のことでドリバン

がなくなってしまったら大変!そんなことにならないように」と思います

よね。ドリバンは、素晴らしいイベントですから。私もそう思います。


だからこそ、この事件を「大したことではない」と矮小化したり、当事者

だけで済ませればいい、と思ってはいけないのです。

起こってしまった事実と向き合って、ダメなことはダメと確認し、けじめ

をつけなければならない、のです。

この先もずっと続けられるようにするために。


もう一つ、なぜ、あの生徒が、あのような行動をとってしまったのか?

そこには深い問題が潜んでいることがわかってきました。

そもそもの原因を取り除き、解決しなければ、改善ははかれないと思い

ますので、(生徒をそのように追い込む環境を改善する必要があります!)

その点についても、今後、しっかり追及していきたいと考えています。

  

それにしても、マスコミが知ることとなってしまい、世間ではかなりの

騒ぎとなっているのに、保坂区長のツイッターは、この件について全く

触れておらず、サッカーW杯と辺野古移設反対組織のことだけ。

サッカーW杯と辺野古移設反対組織のことをつぶやくのが悪いという

ことではありません。

世田谷区長として、区民に報告しなければならないことがあるのでは

ないですか?と、私は非常に残念に感じます。

(保坂区長のツイッター→こちら

 

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