@人生には幸運・不幸・不運がある。その一人、生涯の中で大きな災厄(5つ)に遭遇し、不運の人生を歩み、孤独死した「鴨長明」である。その人生の不運から災害困難を乗り越え、人生・住まいの断捨離を行い、自分史(方丈記)「豊かさ・幸せ」を作り出したのである。長明のシンプル生活・スローライフ・断捨離(財産・資産をなるべく残さない)など、ここにある「自由気ままな生活」とはー何事も他人との比較はしない生活へと歩むのは現代でも理にかなっている。最後にあるのは長明の様な「自分史」(参考)を遺こす現代調の秘策がある。 (月に叢雲花に風)
- 「自分史」の為の参考
- 「書き出しの文章」で読者を引きつける (タイトル・趣旨内容)
- 自分の生きた時代と「同時代の社会的事件」をリンクさせる (時代背景を想像させる出来事)
- 人生の中で出会った「良い言葉」を効果的に用いる
- 家の図面を描く様に「全体の構成」をきっちり練る
『方丈記』鴨長明
- 「豊かさ」の価値を疑え! 「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず」の有名な書き出しで始まる『方丈記』。世の中を達観した隠遁者の手による「清貧の文学」は、都の天変地異を記録した「災害の書」であり、また著者自身の人生を振り返る「自分史」でもあった。日本人の美学=“無常"の思想を改めて考える。
- 「鴨長明」
- 1155年下賀茂神社の神官・最高の位である正禰宜の次男
- 23歳で安元大火
- 26歳で治承の辻風・福原遷都
- 27歳で養和の飢饉
- 30歳、鴨川での離別生活
- 31歳で元歴の大地震
- 47歳、後鳥羽院の抜擢により「新古今和歌集」寄人
- 50歳、職を投げ出し、失踪。大原にて隠棲
- 54歳、日野山中にこもり終の棲家・方丈の庵
- 58歳、「方丈記」執筆
- 60歳、「発心集」
- 62歳、6月没
- 「方丈記」
- 儚い世の中の在りようを説明
- 平安京を襲った5つの災厄の迫真の描写
- 困難に見舞われた時の重圧記述・想定外の事象
- 自分の人生観・考え方・感じたことなどの「自分史」
- 原稿用紙20枚分の書
- 鴨長明の打ち込んだもの「和歌と音楽(琵琶)」
- 「人生・自分史」
- 勝負に負け、全てを失い(地位もない、家もない、金もない、妻子もない、他人様に恥じる様なこともない)憂に神経をすり減らすこともない環境と住まいを選ぶ(断捨離)
- リスクを避ける暮らし方を選び(方丈の庵)取り壊し可能な家(1丈=3m)に住む、人生の終い支度した家=心休まる場所)
- 身分が低いと権力者の前でいつも小さくなる
- 貧乏であれば、富裕な隣人と会うたびに恥ずかしい思いをする
- 密集地に住めば火事の類焼を免れず
- 出世すれば人心は貪欲になり
- 独身だと軽く見られる
- 財産があれば心配になるし、貧しければ恨みがましくなる
- 誰かを頼りにすると自分は失われ、その者に支配される
- 誰かの面倒を見ると愛情に縛られ
- 世の中の常識に従えば窮屈だが、自由気ままを通すと、見た目は狂人とそっくりに映る=心にストレスが溜まっている状態は、どれほど財産があっても立派な家に住んでいても不幸だと言うことを悟っていた。
- 「願わず」望まない、要求しない、欲しがらない世界で平静さを保ち、心が波立つことを避け、何よりも安寧で静かな暮らしを求める心を優先させた
- 「自分史」の参考
- 「書き出しの文章」で読者を引きつける
- 自分の生きた時代と「同時代の社会的事件」をリンクさせる
- 人生の中で出会った「良い言葉」を効果的に用いる
- 家の図面を描く様に「全体の構成」をきっちり練る