@AIに於けるデータ解析で見えるのは「デフォルト」を作り出すこと。「デフォルト」は人の行動判断を左右する要因になる。例えば「大多数の人はA社の製品で満足度が高い。理由は・・・」、「ほとんどの人はこの選択肢をしていない」とあると思わず、その気になってしまう。「創られた結果」=「デフォルト」(提供側の都合で作り出したデフォルト)など何が、どれだけ、どうして・・・など近未来はビッグ・データ、AIによる「デフォルト」で騙される世界も多くなるだろう。気をつけたいのは企業側・発信側の数値などをデータの出所・調査数・年齢構成比・層別等正しく理解することだ。ここで言う「デフォルト」とは「標準」「定番」「基準」を指す。(スポーツ・コンピューター・金融での用語意味とは別)物を売るための「デフォルト」は市場を蔓延し始めている。(廬山の真面目)
『行動経済学』ナツメ社
- モチベーションアップから、販促、集客、投資術まで「ココロ」と「お金」の関係を解き明かす。リチャード・セイラー教授のノーベル経済学賞受賞で注目された「行動経済学」を、マンガと豊富な図解を用いて紹介。ビジネスや暮らしに活きる行動経済学を集め、職場でのモチベーションアップ術から、販売促進、集客、投資術まで、様々な場面に活きる知識が満載です。無駄使い・用事を先延ばしにしていることを見直す経済行動学。
- 「ナッジ」(Nudge)より良い方に気づかせる誘導
- 非合理性をカバーする<>自分の利益・強い自制心・計算応力・認知能力が高い
- 第1章 職場・チームの行動経済学
- 「やる気の管理」先出ボーナス・未達成で返金する制度
- 「現金より経験の方が長続きする満足度」ものの満足
- 「締め切り」日時から時間まで詳細を指定する
- 「双曲割引」長期より短期間のインセンティブ効果
- 「約束」周りに宣言・自分で追い込む仕組み
- 「時給アップ」短期より長期アップが効果あり
- 「褒美」1位からチームにも
- 「給与」同僚の給与を教えると生産性下降
- 第2章 顧客を動かす行動経済学
- 変化を嫌う癖・確実にもらえるなら少額でも良い
- 行動は差ではなく割合で比較する(感じ方心理学)
- 人間はハズレなしが好き・元本保証などが魅力的
- とにかく損失を避けようとする
- お得なものを選択する心理(組み合わせを選ぶ)
- Web購読・紙の本・Webと紙の本の組み合わせ
- 3つの値段$59・$125・$125
- 見せ方・言い方次第
- 「この手術では90%の人が助かります」
- 「この手術で10%の人が死んでいます」
- 保有効果=一度手にしたものは手放したく無い
- 冷静な判断=本当に必要なものは何か
- 今が最高=今が暫く続くような気がする・変わらずを期待
- 第3章 自己啓発・社会貢献に使える行動経済学
- デフォルトに左右される=多くの人がやっている
- 他人の目を気にして利他的になる
- 思いやりは近い人<>社会的距離は異なる
- 他人との違いを気にする人の寄付
- 依頼のプレッシャー
- 仕返しよりもお返しの方が経済的な成功を導く
- 学校教育は利他性や互恵性(グループ学習・順位付け)
- 第4章 投資に役立つ行動経済学
- 連続記録には反転を予想する、確率は50%
- 人間は直感に頼りがちは落とし穴
- 他の人と同じような行動をする(横並び行動)
- 株は晴れた日に購入(天気予報の推測)
- 銘柄の相関関係に注目・分散投資