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不公平を打ち砕く勇気と行動『大塩平八郎』

2020-07-22 07:42:10 | 歴史から学ぶ
「大塩平八郎」は貧民を救いため私財を投げ騒動を起こした、とある。正義感溢れた元役人と勇気ある行動は大いに称賛すべき人材だったのだ。 現代地位・名誉を投げ出し不正・不公平に立ち向かう役人は果たしているだろうか。 贅沢三昧とまではいかないが権力で私服を肥し続ける輩、「告発」など不条理で不正があっても出世の為常に真っ直ぐだけの輩も多いのだろうか。 利己主義的な政策基盤を作り上げている政府は果たしていつまで続くのか。 国民にとっての不幸はしばらく続く。
『大塩平八郎』森鴎外
「概要』大坂町奉行所の与力を務め、その後隠居して陽明学を学ぶ。清廉潔白な平八郎は、天保の飢饉に際して、私財を投げ打って苦しむ者を助けようとしたが聞き入れられず腐敗した役人や豪商などをを懲らしめるため立ち上がった。
・天明と天保の飢餓 貧民が米屋こわし 江戸では天明7年米商人の家1700戸、大阪も天保7年同じ騒動が勃発した (天明6年7年の飢餓、雨続きで台風洪水、全国が不作になった)
・騒動は天保8年2月19日未明、奉行所が2人の少年から告発状を入手「御城、御役所、其外組屋敷等火攻の謀」、大阪平八郎(45歳)の在宅朝5時出火、大商人の街並み鴻池等の商家を襲ったが、金庫などからは貧民ではなく烏合の衆が掴み取り逃げ去った 火災家屋は12578戸にまで及ぶ
平八郎の米騒動の陰謀起因は「飢餓」
    官吏や富豪が買い占め、贅沢三昧、幕府の江戸への米回漕を優先(米価高騰)
    農民・貧民が食べる米が無かった(全国の作付け割合42.4%)
    地方、大阪からでも組織の秩序(官吏と富豪に反抗)を崩壊させる事は可能だと悟る
    準備に半年をかけ私財を大筒など砲火も購入用意した
・平八郎とその仲間達(与力・同心とその家族、百姓、大工、医者)
    目的は残賊(諸役人・富豪)を誅して非難を断つ、私蓄を暴いて陥溺を救う
    約150名ほどに膨れた群れを引いい主に大店商家を狙った
    4つの旗:救民・天照皇大神宮・湯武両聖王・八幡大菩薩
    天満橋筋・長柄町・船場・高麗橋・平野橋・淡路町・八軒屋・新築地・下寺町
    天神橋詰めで14名がかろうじて逃げ船に同船し逃亡
    最後4名(平八郎と息子含め)となり2人が途中生き別れ東北方面に逃げる
    平八郎含め息子は村で僧侶の姿となり大阪美吉屋に逃げ込む匿われる
        平八郎は美吉屋で自刃、息子は平八郎がその場で殺害
        平八郎はその後の世界が見たいと最後まで逃亡を諦められなかった
    20名は死罪となったが獄中、逃亡中病死・切腹、自刃で生きて磔になったのは1人
    その他11名は獄門となった
・米騒動を告発した者4名
    平八郎の門下生の少年たち恩賞を頂いている(告発は褒むべき行為だった)