@権力のある人物は自分の「名誉」を護るため、自分ではなくある組織を頼り実行させる。その実行とは本人には危害が全く及ぼされない「法に触れるやり方を選ぶ」となる。現実政治家等に見られる起訴事件などは多くがこの種の行動であり、最後は「一才無関係」と交わす手だ。「金と権力、それに名誉」は最高位にいる人物だからこそ守ろうと必死になるのだ。今回のロシアのプーチンは地位と名誉を守るため軍事行動に出たが、その先どうなるか。やはり国民が決めていくだろう。
『大いなる眠り』レイモンド・チャンドラー
「概要」私立探偵フィリップ・マーロウ。三十三歳。独身。命令への不服従にはいささか実績のある男。ある午後、彼は資産家の将軍に呼び出された。将軍は娘が賭場で作った借金をネタに強請られているという。解決を約束したマーロウは、犯人らしき男が経営する古書店を調べ始めた。表看板とは別にいかがわしい商売が営まれているようだ。やがて男の住処を突き止めるが、周辺を探るうちに三発の銃声が……。
ー米国都市の警察管轄は複雑で、都市部は市警の管轄下、郡部は保安官事務所の管轄下にある。更に地方検事の捜査部というのがあり、互いの管轄での問題が生じている 管轄による長張は本文にあるような「人間関係絡み」から事件事故でももみ消す組織にも変化する。
ースタンウッド将軍がマーロウに依頼された案件は家族の不祥事をもみ消すこと。二人の娘、一人は将軍との昔からの深い仲間、だが酒の密売業者が長女の夫、妹は精神的不安定さが夜の街の遊女化し、ついに金にまつわる脅迫に展開。ギャンブルの経営者は娘に金を貸しつけるなど将軍の名誉を維持するために動き始める。
ー本文にある言葉
「人は一度法の外に足を踏み出せば、ずっと法の外に身を置くことになる」
「我々は誰しも自由に憧れる。しかし自由であるためには、人は心身共にタフでなくてはならない。孤独に耐え、ことあるごとに厳しい判断を下し、多くのトラブルを一人で背負い込まなくてはならない。多くはどこかの時点で保護を必要とし、頼ることのできる組織を必要とする」