@世間は詐欺的行為が頻繁化しているが、如何に騙されないようにするかは誰もが注意を払っている。だが、ギャンブルになるとそうはいかない。負けを取り戻そうと一気に賭けに出ることでその仕掛けにハマるのが人間の欲望と性である。騙される方は罰として仕方ないが、騙す方を野放しにしておくことは第二第三の被害者を生み出していく。そこにメスを入れ探偵業として「仕返し」展開が実にうまくこなしていくことに、とても興味深く面白い。
『合理的にあり得ない』柚木裕子
法より節義に報いたい。 危うい依頼は美貌の元弁護士がケリつけます!上水流涼子は弁護士資格を剥奪された後、頭脳明晰 な貴山を助手に探偵エージェンシーを運営。
「確率的にあり得ない」若き会社社長、親からの遺産、は決断力が乏しく母に頼っていた。ある時「預言者」なる経営コンサルタントを紹介されるとその男の的中率は嘘がなく相談者となりある日年間契約をすることにした。その契約の当日小切手を渡すと隣の席の中国人(涼子と部下が扮装)がロト6の当選番号を推測させ、当選の半分(契約書小切手の額面)と交換条件に交渉すると男は「詐欺を見破られたと」小切手を捨てて逃げる。 「詐欺師」を見破る。
「合理的にあり得ない」
人を不幸にした人にはその不幸が返ってくる 不動産で詐欺師的に人を騙した男に仕返しする それは妻の悩みに入り込み幸運として物で貢がせることだった。
「戦術的にあり得ない」
ヤクザ同士の将棋勝負に八百長を見抜く それは親分を欺く子分の八百長だった
「心情的にあり得ない」
以前罠に陥れ弁護士資格も剥奪された会社役員からの依頼は、孫娘を探し家に帰らせることだった。調査するとその娘はある男と一緒に暮らし麻薬を吸っていた事がわかり、警察と共に摘発させる。漸く会社役員への昔の仕返しができたことで感無量となる。
「心理的にあり得ない」
野球賭博にハマった父親が自殺、「騙された」を娘が調査を依頼する。元締めのブローカ的役割をしていた男が中をくすめている事がわかり、逆に「嵌める」仕掛けをする。
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