MOMENT

レンタルDVD三昧なアナログオヤジの、店舗型レンタル店の残日録。

ディスクローズ葬られた秘密

2017-07-29 22:30:32 | 洋画未公開
コレってどう見ても西部劇でしょ
どことなく時代的には現代に近いような雰囲気もあるんだけど
原題は「Wild Horses」だしロバート・デュヴァルがジャケットのど真ん中
テンガロンハット被ってるしとレンタルしてきましたが
なんと製作総指揮・監督・脚本・主演と言う一人4役
オンとし80歳を越えられても頑張っておられるようですね

ジェームズ・フランコとジョシュ・ハートネットが彼の息子役
ヒロイン?としてはちょっと薹が経っておられます女性テキサスレンジャーを演じてるのが
なんとデュバルとは40歳と言う親子ほど年齢の離れた現在の奥方ルシア・デュヴァル
それでも彼女自身40才を越えられてるとか
主人公デュヴァルとは敵対する間柄を演じられております

メキシコとの国境近いテキサスの田舎町メキシカンが不法に侵入してきたり
アメリカンとある意味居住しておりますが
場所がらテキサスですから、そこに昔から居住してる牧場主はかなりな保守的でもある
そんな典型的な西部人をデュヴァルが演じてます

十五年前に行方不明になったメキシコ少年ジミーの母親が、
テキサスレンジャーに息子の行方不明事件の再捜査を頼みにやって来る
担当になった女性レンジャーのサマンサは、
前任者から町の有力者ブリッジスが事件に関係しているのでは?と聞かされて
捜査を開始するものの

デュヴァル演じるブリッジスは、保守的でかなりな実力者
国境を挟んでの麻薬取引や、人身売買も独断で撃退するという、典型的な昔気質の
テキサス男ですからレンジャーそれも女性レンジャーを受け付けるわけもなく
保安官補に彼女の排斥を頼むと言うより命令するのだった

そう15年前彼は、少年が消えたのと時を同じくして、ゲイの息子を牧場から追い出していたって、そうなんです彼にとってマイノリティーは許されざる存在でしかなかったわけで
息子のゲイの相手が件のメキシコ少年だったわけで
その15年前の映像はプロローグとして映像化されており
コレが事件の真相であるならば彼がメキシコ少年を殺した犯人に思えるのだが

こんな映画の肝ネタを始まって早々にバラしちゃってますが
そこは監督デュヴァル、殺人事件にはしてませんが

その後も、事件のきっかけのゲイの息子があっさり帰郷して来たり
デュヴァルがメキシコ人のメイドとの間に作った娘を実子として財産分与の席で
息子たちにお披露目したりとか

レンジャーの捜査妨害する様子での銃撃&カーチェイス
保安官補が麻薬横流しの現場を襲撃する女性レンジャーの活躍とか
サイドストーリーのネタが映画の尺伸ばしなんでしょうか淡々と流されていくのですが
奥さん演じる女性レンジャーを魅力的に撮ると言うプライベートな感情で作ってるとしか思えない

だってメインプロットである筈のメキシコ少年の失踪の真相なんて屁の突っ張りにもなっていなかったようなで・・・
奥方をただただフューチャーしたく撮影しただけの映画になってたような
こけおどしの映画だったなぁ

2016年製作、アメリカ映画
ロバート・デュバル製作・脚本・出演・監督作品
出演:ジェームズ・フランコ、ジョシュ・ハートネット、ルシアナ・デュバル、アンジー・セペダ
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フライト・クルー

2017-07-29 10:06:16 | 洋画

2016年年ロシア製作のスカイパニックの超大作であり、
地震というディザスターパニックはもちろん航空機空中給油ならぬ乗客空中乗移りのハラハラドキドキのクライマックスのケレンにラストはなんと
見てるこっちの胸も熱くする映画です
ってことで遅ればせながら
<未体験ゾーンの映画たち2017>の真打ちがようやく半年経って登場したようで・・・

最初は、ロシアの空軍パイロットとして働くアレクセイが
任務として被災地への救援物資を運ぶ任務に
上官がやってきてある有力者への結婚式のプレゼントとして新車2台を運ぶ指令を受けますが
輸送機は重量オーバーで飛行を開始するものの

嵐に遭遇し、嵐を切り抜けるためには、機体を軽くする必要が生じたために上官から
救援物資を捨てろとと命令を受けますが
彼の捨てたものはプレゼントの車を棄てたために、軍を解雇されてしまう

こんなエピソードや、民間航空会社の就活でのフライトシミュレーションでも
彼の経験値を優先し教官から不評を買ったりと
エピソードを積み重ねて彼の正義感の強さと融通のきかなさと言った
主人公の人間としての信念をしっかりと我々にみせてくれてる他に

教官でもあり、かつ上官ともなる彼を試験採用した機長さんの息子とのコミュニケーションがとれない家庭環境を見せたり
アレクセイのプライベートから女性パイロットとの恋愛と、女性パイロットならでは男社会で生きてく苦労みたいなお話はすべて後半への伏線になってるようで
この伏線があってこそのラスト見終わって我々の胸に熱さが伝わってくると言った
実に丁寧な仕事してる映画でした

そしてある日、彼らが操縦する空いたチャーター機に、海上の火山島から地震と避難通報が入り、被災した人々の救助へと向かうのです
そこでは大噴火が起こり、空港では避難民たちがパニックに陥り、
火山の溶岩流が次々と滑走路を飲み込み、次々と航空機爆発炎上させでいく

そんな救出側も避難民も生死のかかった困難な状況で、
避難民のバスが途中で崩落に巻き込まれていると主人公は彼らを救出に向かいますが
迫り来る溶岩と彼らの救出のに刻々と迫る退避時間
上官パイロットは輸送機に避難民の乗せついに島から脱出を・・・

残された主人公と避難民は飛び去る輸送機を見るのみですが
残されていたのだ彼の乗ってきたチャーター機が・・・それに避難民を乗せて
彼は溶岩炎の燃え盛る滑走路から果たしてチャーター機を離陸させることができるのか

これで映画が終わるわけでなく一応飛び立った二機の飛行機ですが
前方に嵐が押し寄せ近くの飛行場に降りられなくなるは
輸送機の燃料がなくなるはで
思いもよらない見せ場はまだまだ用意されていたのですね

登場する主人公の行動によってその生き方というか人間としての価値が問われる映画でしたけども
ある意味すべてにおいてハッピーエンドでよかったね
って言う映画でエピソードプロットの一つ一つが旨く絡まっていたので
見終わって観客は拍手喝采、胸に熱いものが込みあがってくる寸法

なんと主人公の父親まで登場してくるとは思ってもみなかった

2016年製作、ロシア映画
ニコライ・レベデフ脚本・監督作品
出演:ウラジミール・マシコフ、ダニーラ・コズロフスキー、アグネ・グルディテ、カテリーナ・シュピツァ、セルゲイ・ケンポ
コメント (2)
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アシュラ

2017-07-29 00:08:12 | 韓国映画
「哭声/コクソン」「お嬢さん」そしてこの「アシュラ」と今月末は強烈かつディープな韓国映画三本が実になんて言うかDVD会社の枠を越えて実にいい企画ですよねぇ
今日はそのトリとなる「アシュラ」

かなり濃厚な2時間13分でした
私は連チャンで韓国映画を見ないようにしてまして、ただでさえ韓国映画の持ってる独特のエグみには連チャンで映画を観たら完全にノックアウトされるとわかってるからでして
それにしてもすごい映画だったなぁ、私自身この韓国映画3本リリース企画のトリにこの映画を持ってきたのは単なる偶然でしかないのだかある意味正解だったよう

一言で言うと、悪人だけが出て来て、善人が一人も出てこない映画
“善人”が一人でも出てきたならまだ救われるが、悪人ばかりがこれでもかと登場するし
普通悪人と言えば、所謂アウトロー・・・つまり司法の外側に位置する人と大抵は思いますが
この映画の悪人と言うか主要な登場人物は司法をつかさどる側の警察官に検事
そして行政の長である市長、
コレがすべて悪人と言うことでして
そこが韓国映画の持ってるえもいわれぬ力量なんでしょうねぇ

やっぱ司法と行政の長がすべて悪人と言うことからか、
映画の舞台はあらゆる汚職が蔓延した架空の都市アンナム市
末期ガンの妻の治療費が必要な刑事のハン・ドギョンは、
市長パク・ソンべが妻の兄であることから彼の経済的な支援を得ていて
彼の悪事の後始末を請負い、汚い金を手にしていたのだった

一方、汚職市長の不正を暴こうと躍起になっていた検事のキム・チャインと
検察捜査官ド・チャンハクは、ドギョンの弱みを利用して
市長の不正の証拠を手に入れろと脅迫するものの
ドギョンは市長の証拠をなかなかつかめないでいる・・・

こう書けば正義に燃える検察が悪徳警官をその職権から利用して市長の悪行を暴こうとする
犯罪映画に見えるが
市長の悪事を隠蔽する過程で裁判の証人を美人局で恐喝する手はずを整えたのもドギョンだったが
彼の上司である班長がおこぼれに預かろうとしたためにやむ無く上司を殺してしまったりと

検察は検察でドギョンのプライベートからこの殺人の顛末までどう録画したのか
彼を恫喝する資料を集めてそれをネタに彼に市長の犯罪の証拠を集めるよう恐喝かつ暴力も辞さない恫喝
こんだけ彼の犯罪のネタを集められるなら、彼を使わずして市長の犯罪の証拠くらい集められそうなのに

しかし、市長は市長でかなりなずる賢い権力の亡者でして
己の私利私欲のためなら己の兄まで自分の反対派に下手あげ、ありとあらゆる手段でもって権力に固執し続けて
その欲望の果てははかりしれないし、検察も司法もなんとも思ってないとこがすごい
ある意味感嘆に値する

ドギョンの後輩刑事は警察を辞めて市長を心酔する人物になってますし
惹句にある”仁義なきラスト40分”は刑事、検察官、市長とその取り巻きの犯罪者集団の三つ巴の殺し合い
血みどろというより血糊ドバーのスプラッターの文字通り圧巻の殺し合い
この40分だけでもお腹いっぱいに・・・
って言うのにそこまで収斂していく過程でも過激なバイオレンスと
検察官、市長と法を無視してのせめぎ合い
その狭間に揺れる刑事と人間の欲望のドラマがすごい

こんな映画とれる韓国が羨ましい
一応日本でもこんな毒のある映画をとれる北野武監督でもここまでの悪人映画は
今の日本じゃとれないよねぇ

2016年製作、韓国映画(日本公開作品)
キム・ソンス脚本・監督作品
出演:チョン・ウソン、ファン・ジョンミン、チュ・ジフン、クァク・ドウォン、チョン・マンシク、ユン・ジヘ、キム・ヘゴン、キム・ウォネ、オ・ヨンア
コメント (2)
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