goo blog サービス終了のお知らせ 

MOMENT

レンタルDVD三昧なアナログオヤジの、店舗型レンタル店の残日録。

ビッグ・ショット

2020-03-13 23:20:12 | アジア映画
アジア映画の新作の棚にありましたが、これは韓国映画ではないな
ってなんとなくジャケット一瞥だけで理解してレンタルしてきたんですが
確かにオープニングのロゴから中国映画で、原題も漢字で「大人物」って出てくるので
チャイニーズ映画のアクション映画として堪能させてもらいました
 
チャイニーズの警察は韓国の警察とは違っているなぁ
ただ熱血刑事はある意味底辺的な生活環境で生きて生活してるし
いわゆる悪のボスは財閥の私生児でお金持ちの鼻持ちならない人物造型だし
なかなか警察も手出しできない財閥って、韓国みたいやん
って見終わって調べたら
2015年製作の韓国映画「ベテラン」っていうアクション映画の中国リメイク作品だった
ここんとこリメイク作品を見てばっかりのようですが
 
ってことでプロットにおける人物造形は財閥の悪に挑む熱血刑事っていう構図は
やっぱ韓国っぽいですよね
ただ韓国と中国との違いは、刑事のセリフにあったようですね
財閥の巨悪にメスを入れようって言うのに躊躇するけど
主人公の上司がこう言うんですね“我々の背後には国家がある”
そうですよね中国は共産党の傘下で国際的な財閥が育って言ってるわけで
社会主義によって資本家が育っていったわけで
 
韓国は財閥ありきで経済は発展していってるわけで、国家の背後に財閥があるわけで
一介の警官はうかつに財閥に手は出せない
そこが韓国版と中国版との違いなんですかねぇ
オリジナル見てないから比較は想像でしかないけど・・・
まんま中国に当てはまらないものの
金に物言わせてなんでもアリーナにならないのが中国ですから
そこいらの中間層よりも下に生きてる刑事が、財閥に歯向かうっていう下地は弱いんだよね
人間としての矜恃だけですよね
 
オープニングで偽造貨幣捜査日本おける詳細なテロップがあったから
てっきり偽金組織との対立映画なんだと思ってたけど
どーしょーもない金持ちの御曹司との対立映画になっていってたけど
やっぱ国家権力としての警察だよね
中国人の役者さんはよく知らんし、なんとも華のない人物が主役でしたねぇ
 
国家の後ろで胡座をかく財閥に蟷螂の鉄槌っていう方が映画としては深みが出るし
庶民はそんな映画に拍手喝采するんだろうけども
いくら財閥として君臨していても、国家にいつでも潰されちゃうような財閥にはカタルシスはないんですねぇ
でもそこは中国映画ですから、1級のアクション映画になっていた
シネマート新宿の企画興行〈のむコレ〉で上映された一本
 
2018年、中国映画(日本公開作品)
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

完璧な他人

2020-03-13 17:22:02 | 韓国映画
オープニングは反抗期を迎えた娘に手を焼く母親との会話から始まり
倦怠期も過ぎて夫婦としては円熟期に入った4人の幼なじみの少年たちが
反抗期の娘を持つ美容整形医師と精神科医の夫婦の新築祝いに
かつての幼馴染みが集まっての一晩のお話
場面が変わらずマンションの一室なので、てっきり舞台劇かと思っていましたら
2016年製作のイタリア映画「おとなの事情」っていう映画の韓国リメイク作品だったのね
 
オリジナルは多分密室の会話劇ということで、敬遠していたのか
見てる記憶はないのですが、見終わって調べてみるとほぼ同じ設定でリメイクされてるようですが・・・
個人的にはオリジナル見てないから、何にも言えませんが
最近は韓国映画っていうだけでレンタルしてきちゃう私ですから
なんちゅう似合わない作品をレンタルしてしまったな
って思って見てまして、途中で止めようかなって2、3回思いましたが
他に見るあてもないんで見続けていたら
オリジナルのプロットが実にいんですね、116分
結局最後まで見てしまいました、っていうか後半になって行くにつけ
映画に引き込まれて見るのを途中でやめなくたよかったなぁ
って思わされた映画だった。

いや、ワンシチュエーションの会話劇でしかないんですが、実におもしろかった
古くからの友人である三組の夫婦と離婚し、新たな婚約者を持った独り者の幼馴染みの男の子4人が集まったホームパーティで、会話が弾む中で、お互いのスマホを公開し合う悪趣味な余興が始まり
そうなんです、ここにくるまでが実に退屈な人物紹介がとっつき憎くて
見るのをやめたくなるんですが
それが実は丁寧に作られてて、ここをガマンして消化すると
悪趣味のスマホ暴露が実に生きてくるんですね
初めは楽しんでいた登場人物たちだったんですが
人は社会的にかつ家庭的に仮面を被って生きているわけで、そのために人や家族に知られたくない秘密の一つや二つをもってるわけで
それが悪趣味なゲームによって暴露されて行き登場人物たちの人間関係がギクシャクしてくる面白さって
 
そう人の秘密を知るってこんなに楽しいことなんだって
当事者にしてみればこれはとんだ迷惑でしかないし
が、しかし、悪趣味な露悪的な中にオープニングでの反抗期の娘に対しての
親としての本音が垣間見られるという悪趣味ではないシーンもあって
ちょっとしんみりさせられてしまいますし
 
時代が要求していた性的マイノリティーのお話が浮き彫りになってきたり
スマホ依存の現代社会にある意味警鐘を鳴らして見せてくれてる作品でもあったような
 
オリジナルも月食が絡んでいるようですが
月食って、ある意味比喩ですよね、韓国版もそういう意味で月食は欠かせなかったようですね
 
2018年製作、韓国映画(日本公開作品)
イ・ジェギュ脚本・監督作品
出演:ユ・ヘジン、チョ・ジヌン、イ・ソジン、ヨム・ジョンア、キム・ジス、ソン・ハユン、ユン・ギョンホ、ジウ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする