ヒロインはルーマニアの米国大使館勤務の海兵隊武官のアリ、
って事で大使夫妻と子供が車で移動中にテロ組織に襲われて警護官が次々と倒れていく中
孤軍奮闘し、なんとか大使夫妻と自分に慣れ親しんだ娘さんとを一台の防弾カーに収めたのが仇となり、彼女の目前でRPGでその車を爆破され、
まぁ映画の掴みとしてはヒロインの立ち位置とか心の傷とかちゃんと説明にもなってて
実に素晴らしいオープニングでした
監督は日本の映画でもアメリカ人受けするような、アクション映画を低予算で作って、今ではアメリカにそのまま拠点を置いてる北村龍平さんが監督した
ある意味NYのマンション一棟でアクションを繰り広げるというワンシュチュエーションのアクション映画
ルーマニアでのPTSDが治りきらないまま帰国したアリにっていうか、ヒロインのには、アクションには「ジョン・ウィック:チャプター2」でその凄まじさには定評のある
ルビー・ローズが演じているから、面白くないはずがない
元海兵隊っていう設定は今では彼女の代表作であるTVドラマ「バットウーマン」のヒロインと同様な設定ですねぇ
そして叔父パットの紹介で、彼の職場でもある古いマンションのドアマンとして働くことになった
そこには事故で死んだ姉の家族が住んでおり、パットから知らされてなかったアリは、戸惑いながらも元恋人の姉の夫や甥と姪と対面し、イースターの夕餉に招待される
ってタイトルは邦原題共に「ドアマン」ですが
ドアマンとして実働したのはイースター当日の半日のみってことですので、ある意味ドアマンは正しくないような、正しいような
そんな誰もいないって、アリの家族と一階に居住する脳梗塞の夫を抱えるハーシュ夫妻しかいないマンションに、なんとこのような作品に重みを加えるジャン・レノ演じるデュボアが率いる武装強盗団が押し入り、アパートの入り口も封鎖してしまう
なんと東ドイツが隠匿した名画をハーシュ氏が隠しており、それを求めてデュボアたちが押し入ってきたものの
脳梗塞で体が動かなくなった事で十階から一階に転居してきており
その前に住んでいたとこに入居してるのがアリの姉一家だった
ここから女性版「ダイ・ハード」もどきの映画が始まる
ドアマンとしての仕事としてなのか、疎遠だった家族との再会のぎこちなさの解消なのか、逃げた猫を探すというプロットで古いアパートの秘密の通路とか隠し部屋とかの伏線とかもスムーズに演出されておりましたねぇ
あれだね、隠した絵画が目当てで悪党がマンションに押し入ってきて、たまたま居合わせた警官が元警官のマンション住人と強盗団との間で銃撃戦が巻き起こるって、メル・ギブソンの「リーサル・ストーム 」とシュチエーションが被ってんじゃないか!
ただ本作のフォーマットは俄然「ダイ・ハード」ですよね。
外部との連絡を遮断するために、武装集団が電話線を切ったりする描写とか敵対するもヒロインが人質ファミリーの家族だったのがわかってしまうとかのシュチュエーションがソックリだし
かなり意識して、北村監督というか、脚本のリオール・シャフェッツが意識して入れてるっぽいなぁ
他北村流の演出としては随所に映画ネタが色々と散りばめられており、主人公が手際よく地下に降りてく姿を絵に書いた事で身内と犯人側にばれたりするんですね
英語は喋れないのを隠すように、台詞そんなに多くはないが強盗団の一員として、伊藤英明が出演されてた。途中でやられちゃうけど、それまではヒロインと互角に戦ってたし、それなりに目立ってたのは北村さんのおかげでしょうね
ジャン・レノが出てるんだから絶対的に彼がラスボスだと思っていましたが・・・
仲間にあっけなく殺されてしまうのね
仲間にあっけなく殺されてしまうのね
北村監督お得意のソードアクションの代わりに絵画を丸めて保管する筒での剣戟まで見せてくれるサービスには
お、やってくれましたねぇって思わず心の中で叫んでおりやしたです
シネマカリテの恒例企画興行<2021年カリコレ>で上映された作品
2020年製作、アメリカ映画
北村龍平監督作品
出演:ルビー・ローズ、ジャン・レノ、アクセル・ヘニー、ルパート・エヴァンス、ジュリアン・フェダー、伊藤英明
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