MOMENT

レンタルDVD三昧なアナログオヤジの、店舗型レンタル店の残日録。

冬薔薇

2022-12-22 22:58:56 | 邦画
日本映画を積極的に見ていこうという企画で視聴した作品
事故を起こして謹慎していた伊藤健太郎復帰第一作に当たるのかな
っていうことで阪本順治監督のオリジナル脚本で監督作品となるのかな
ってことっで脇を石橋蓮司さんとか伊武雅刀さんがガッチリ固めておられます
タイトルは冬に咲く薔薇って事で”薔薇“って書いて”そうび“って音読みなんですねぇ
まぁタイトルが意味するところは浅学な私には理解出来ませんでしたが・・・

って言うまさか冬咲くバラがあるなんて知らねぇし、とってつけたように父親役の小林薫が突然劇中で購入してきて
母親役の余貴美子さんが水やりしていたこととかなんかとってつけたようで
全く意味がわからないまま二時間弱の尺を見ていましたが
 
伊藤健太郎演じる主人公の孤独感を表現した作品だったようで
長男の事故死から埋め立ての土を運ぶ運搬船で海運業を家族で起こしている一家の
こう言った中小企業の後継者不足みたいな現代日本が抱えてる社会をも人間として育つ環境となってるっていうのも描いていたようで
長男が子供の時に船舶の荷底に落下死したら次男に後をっていうのは親心なんでしょうが
それが子供の成長にともなって重荷になってくるのも理解できるんだよね
 
そうなりゃ家から離れて不良仲間と連れるのは当然の帰結
父親も母親も自分の思いを伝えられないから余計不良たちとつるむのは当然ですが
この不良グループを束ねてる永山絢斗がじつに小狡い存在
喧嘩は人にやらせる、老人詐欺からのしのぎは全部回収して上部団体に吸収されていく
そんな中喧嘩で膝をやられた主人公でしたが、そんなグループに嫌気がさして離れるものの
やることがないから女と寝るだけ
さらにグループの一人だけの女の子でリーダーの妹が襲われ強姦される
 
実は従兄弟が山梨で公立高校の教師を辞めさせられこっちに帰ってきており
彼が犯人だったんですが、そうあとでわかるんだけど生徒に手を出していたって言うことでもうこれも病気
グループでは復讐をしており従兄弟を死なせるものの主人公は叔父には何も言わないっていうか言えない
そして友突然思ってる専門学校の友達の繊維会社に雇ってもらおうと岡山にいく用意して横浜で深夜バスに乗ろうとして再度電話すると
絶交の言葉が帰ってくる・・・
 
全てを捨てて再出発をこれに託しており絶望の彼の前に
これまた今までの行動に嫌気がさして離反してったグループが自然解体してしまって一人になった永山絢斗が立ち
行き場を失った主人公に手を差し出すのだった
 
孤独になった者同士再びお互いの傷を舐め合い半グレとして生きていく道しか残されていなかったって事でしょうね
それと冬薔薇との繋がりが全く私にはわかりませんでした
ただそこは阪本監督ですから語り口のうまさでなんとなく最後まで見させられたって言う感じだった
 
和田光沙さんが出演されてたのが私には儲けものでしたが背中ヌードは残念でした
 
2021年製作、日本映画、「冬薔薇」film partners作品
阪本順治脚本・監督作品
出演:伊藤健太郎、小林薫、余貴美子、眞木蔵人、永山絢斗、毎熊克哉、坂東龍汰、河合優実、佐久本宝、和田光沙、笠松伴助、伊武雅刀、石橋蓮司
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ニューオーダー

2022-12-22 17:06:22 | 洋画
個人的には映画の情報をほとんど入れない人ですから
この作品が劇場公開されていたこと自体も全く知りませんでした。
見終わって調べててまさかの劇場公開っていうことを知り
よくまぁこんな重たい作品を劇場公開したなぁって感心しきりでした・・・
 
オープニング変な緑の水によって世界(地球)がパンデミックになる映像から始まるので
そんな映画だと思って見ていたら
全く違う方向に映画が向いて行ってしまうんですね
いわゆるどこの国でも抱かえてる貧富の差っていうんでしょうか
そんな世界観を監督の母国メキシコの国を舞台にして近未来のディストピアミステリー作品
 
主人公はなんとお金持ちの家に生まれ、本日結婚式を迎えた1人娘(っても兄がいますが)のマリアン
真っ赤なドレスで使用人がたくさんおり、なんとお金持ちたちが祝いに来ており
判事さんまで出席してくれて実に派手派手な式が自宅で行われているところに
昔使用人だった老人が妻の心臓病の手術に20万ペソかかるからと言い
金を貸してくれと訪ねてくる
母親は式に参加してる知り合いの持ち金を3万ペソほど集めてこれで帰れって言う始末
 
マリアンは同情して自分の金を貸そうとするものの金庫の暗証番号が変えられてて
父親はおしえてくれないから
自分のカードを持って使用人の家に行き病院まで奥さんを運ぼうと
その昔の使用人と同じ住居に住んでる現使用人といっしょにクルマを運転して外出するものの
それと時を同じくしてか、なんと貧困層の暴動に軍人が呼応してクーデターを起こし
お金持ちたちを襲い殺して略奪を初めてしまい
町には戒厳令が敷かれマリアンの家も襲われ、父親は撃たれて
母は金庫を開けさせられて射殺される、使用人たちはその場でこの家のありとあらゆる金目のものを持って逃げ出すと言った始末
 
そんなことはつゆ知らないマリアンですが町での暴動に巻き込まれ一応使用人の家に一旦難を逃れて隠れるものの
軍隊が来て保護してくれる
しかしこの軍人たち実はクーデター部隊で街で拾ったり拉致してきた金持ちたちを一か所に監禁し
家族構成とか調査してそれらをもとに彼らを人質として金を要求するという暴挙に出て
さらに女たちは男の兵士たちの慰めものにしていくという悪逆非道三昧
しかし、こういったレイプ自体はリアルにありそうですよね
 
もうヒロインはマッパに剥かれて
って人質全員がマッパで水を浴びせられたりと・・・
こういった全裸シーンはセックスにむすびつかない限り今では無臭なはずなんですが
配給会社が多くのゲネレーションの人に見てもらいたいという企図でPG−12の指定を取るために全員の股間にボカシが入るという暴挙
 
マリアンの父は撃たれたものの生きており兄も生きているので
マリアンが拉致された使用人のもとに軍人が身代金の要求の伝言を依頼してきたが
なんと次の日にはさらに身代金の要求が行われた関係から
マリアンの兄はこの使用人がマリアンの誘拐犯だと軍の将軍に訴えると
なんとマリアンはこの使用人の家に連れ戻されて
玄関先で軍人に射殺されその拳銃を使用人に握らせて軍人が使用人を射殺するという暴挙に出て
将軍は使用人が犯人で軍が救出に当たったらこの悲劇になったと・・・
 
あえて政権を握った将軍が軍事政権にとって生き残った富裕層との連携が必要と考えて軍に拉致監禁されたマリアン共々口を塞いだってことなんでしょうね
貧困層が富裕層に対しての不満から起きた暴動を上手利用してクーデターを成功させた軍隊が今度は富裕層とつながるためには自分たちの不利益となる者達の唇を自分たちに都合の良いいいように塞いだっていう、実に恐ろしくかつ救いのない終わらせ方だったんですね
 
こういう苦い終わり方の映画って嫌いではないですし
ヒロインが不憫であればあるほど映画の世界観も光輝くっていうやつですね
しかし貧困層の人々はいつまで経っても貧困層のママってことですよね
 
2020年製作、メキシコ・フランス合作映画
ミシェル・フランコ脚本・監督作品
出演:ネイアン・ゴンザレス・ノルビンド、ディエゴ・ボネータ、モニカ・デル・カルメン、ダリオ・ヤスベック・ベルナル、ジャヴィア・セプルベダ
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする