東映チャンネルで10月から始まった「博奕打ち」シリーズ全作OAの企画プログラム
何作かは単体で見てはいるのですが、シリーズ全作が公開順に見られるということでこちらもブログアップしていこうということで「博奕打ち」シリーズの第5弾ですね
何作かは単体で見てはいるのですが、シリーズ全作が公開順に見られるということでこちらもブログアップしていこうということで「博奕打ち」シリーズの第5弾ですね
第四弾の「博奕打ち 総長賭博」に続いて笠原和夫さんの脚本だった作品
前作の監督は将軍山下耕作でしたが
再び職人小沢茂弘が監督
東宝から仁侠路線とは役者としては敢然に無縁だって思われていた加東大介さんを迎えての日本映画界では手垢のついた親子愛を脇のテーマに据えての任侠ドラマでしたねぇ
ジャケットにあるように三作目までは鶴田御大の弟分として出演されていた待田京介さんが悪の一味としての役柄交代
前作で「極道」シリーズで新境地を開拓した若富さんがクローズアップされた役で主役昇格したことで悪役の印象が薄まるのを待田さんがカバーしてきてるんでしょうが
悪役が多すぎて渋滞してるような気がしたけど・・・
そういうことから名和宏さんは前作に続いて実にいい方の役
このお方も芸歴古いからなんでもこなせる人ですが、見てるこっちはいったん裏切るのかってちょっと変な期待を起こさせてくれるけどこっちの期待を裏切ってくれたまんまでしたねぇ
加東大介さんもしっかり老ヤクザを演じており流石の芸達者な姿を見せてくれてます
笠原脚本も前作ではこぜまいうちわもめの中での意地の張り合いで
鶴田浩二さんのベクトルが好むと好まざるままうちへうちへっていう作品として任侠を貫くことでただの人殺しにっていうような作品でしたが
この作品では鶴田浩二のベクトルは従来の任侠路線のプロット同様外に向いててそのベクトルは仁侠の意地を通すために向かっていくという
玉川良一さんの浪曲が実に生かされた作品でしたねぇ
まさか殴り込みへの道行のバックに浪曲って日本人の魂やねぇ
笠原さんのドラマツルギーもしっかりと東映カラーを守っていた作品となっていた
地味ではあるもののいわゆる鶴田浩二の任侠映画はやっぱ健さんの剛に対して柔なんですね
っていうことを改めて認知させてくれる作品でもあったんですね
1968年製作、日本映画、東映作品
笠原和夫脚本、小沢茂弘監督作品
出演:鶴田浩二、加東大介、松尾嘉代、石山健二郎、名和宏、玉川良一、遠藤太津朗、山本麟一、待田京介、汐路章、夢路いとし、喜味こいし、川谷拓三、桑原幸子、志賀勝、河津清三郎