MOMENT

レンタルDVD三昧なアナログオヤジの、残日録。

黒の商標(トレードマーク)

2023-10-14 20:08:38 | 邦画
CSの衛星劇場で今月集中OAされてる大映の“黒”シリーズの第5作
アパレル業界をリードする国際レーヨンの社員が偽商標をつけたシャツを見つけ
部長命令で偽ブランドというか商標の製品が名古屋あたりの卸から出てきたって言うことで調査に向かうが
その出張先の列車内で刺殺されて調査は有耶無耶に・・・
そこで登場するのが猪突猛進直情型の宇津井健さん
死んだ社員を殉職扱いにするために
 
彼が有給を取って調査に当たる、ちょっとしたヒントで大阪まで出かけて
昔の学友の助けと繊維業界の闇に詳しい浜村純とその娘の藤由紀子の助けを借りて
なんとか高松英郎と江波杏子の夫婦が関わってるとこまで行き着くものの
 
社内での立場を優先する部長命令で帰京を促された宇津井健
そんな時に浜村純が行方不明に・・・
そして調査の中で出てきたスーパーの社長三島雅夫が関西から関東に出張ってきて
ついでに藤由紀子さんを秘書として雇って川崎に進出してきた途端に
またパチモンが大量に出回って宇津井健が再登場
 
要は三島雅夫が資金調達のためにパチモンで資金を得ていたってことなんですが
浜村含めて人が死ぬ、かなり死ぬ
最初は会社の社員から始まって浜村純、江波杏子とさらに呆気なかったのは黒幕の三島雅夫までもが殺される
 
最後は高松英郎と宇津井健とのカーチェイスの末に・・・
ようやっと偽物商品が出回ってそこの社員が調査に当たるという
完全に“黒”シリーズ発動かって言うものの物語を動かすのは宇津井健さんですから
彼の直情猪突猛進キャラがあまりにもワンマンすぎて社会派ミステリーにはならないって言う作品でしたが
 
動機とかが実に弱い作品でそんなことでスーパーが全国展開への資金繰りに充当するのかっていうとこもあったりで
宇津井健さんの勢いだけで見させられた作品でしたかなぁ
やっぱ”黒“シリーズの社会派には宇津井健さんは合わんべって会社も気づいたようでここから第一作の田宮二郎さんに戻って残り五作も主演するんですね
 
1963年製作、日本映画、大映作品
弓削太郎監督作品
出演:宇津井健、藤由紀子、高松英郎、江波杏子、三島雅夫、浜村純、早川雄三
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別れる決心

2023-10-14 05:05:03 | 韓国映画
「オールド・ボーイ」、「親切なクムジャさん」や「お嬢さん」などで知られるパク・チャヌク監督の最新作って事で、いつも書いてる事なんですが長尺の映画は苦手なんですが、一応パク・チャヌクとあの「ラストコーション」のタン・ウェイさんってことで見ましたが
もうあの作品以来脱いでこれてないタン・ウェイさんでしたが
そこはパク・チャヌク監督さんがタン・ウェイさんを脱がさずにここまで官能的な作品に仕上げるとは・・・
 
そしてタン・ウェイさんもう40歳はとうにすぎてらっしゃるはずなのに
ここまで年齢を感じさせない演技をされるって
流石に女優さんですよねっていうことで
この作品二つの違った都市で連続して起きる旦那さんの事故死か殺人かって言う二つの事件の渦中にいる奥さんにタン・ウェイさん
そしてこの偶然この二つの事件を担当する敏腕刑事にパク・ヘイル
 
担当刑事と犯人と目されるもののアリバイがあったりで犯人と特定されぬまま
刑事と肉体関係にも至らんものの
なんと二人の心にはお互いへの恋情の炎を燃やしつつ映画は進行していく
ロマンチックっていうよりかは、ある意味メロドラマって言った感じの映画の中では殺人が実際に起きており
男は担当刑事であり、十二分に女を犯人と指し示してるにも関わらずって言うことで女の方は常にスレスレでスリ抜けていく犯罪映画でもあり、肉体関係には至らない恋愛映画でもあると言う不思議な作品だった。
 
一応申し訳程度のセックスシーンあるもののそれは男の刑事の妻との夫婦間のセックスであって、ちっともエロくもなんともないし
ヒロインたちの愛の確認の肉体関係でもないのに
これほど手と手が触れ合うか触れ合わないかくらいの接触だけ(ジャケット写真見てくださいな)
いや一回唇と唇が触れ合ったか触れ合わなかったかの接吻シーンだけでこれだけの官能的な作品にしていくパク・チャヌク監督さんさすがの力量ですよね
ほんと見てるこっちも2時間18分変な興奮に包まれっぱなしな作品だったかな
 
女はタン・ウェイさんってことで中国人の設定ですから、まぁ現代のスマホとかスマートウォッチの翻訳機能を使って時代を反映させたり
老人介護とか老人安楽死の問題や原発とかをそんな中に絡ませながら
愛とは単なる肉体とか肉体の結びつきだけではなく
心と心の結びつくものが純な愛情ではないのかって逆に監督にこっちが問いかけられてた作品だったとも言えるような気にさせられたし
恋は盲目でもまたあるっていうことをいやって言うほど教えられた気もする
 
とにかく映像的にも官能的な作りになっておりキャストの心情に寄り添った絵面がさらに官能度を深めているのも間違いなく
これほど映画の2時間強に酔いしれてしまう稀有な作品だったと言える
見終わってこれほど疲れさせられた作品はなかった。決して長い尺で疲れさせられた訳ではない
 
2022年製作、韓国映画(日本公開作品)
パク・チャヌク共同脚本・監督作品
出演:パク・ヘイル、タン・ウェイ、イ・ジョンヒョン、コ・ギョンピョ、パク・ヨンウ
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