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レンタルDVD三昧なアナログオヤジの、残日録。

黒の死球

2023-10-11 20:08:24 | 邦画
大映の“黒”シリーズ第4作目ですが、最初に二作目の宇津井健さん主演の「黒の報告書」を見てしまった関係と
このシリーズ田宮二郎さんと宇津井健さんそしてたった一本だけ川崎敬三さんが主演されてる作品があるので
このブログではシリーズとは言いつつもそれぞれお話が独立してるものだから
ここではまずは宇津井健さんの主演作品から順不同で片付けていくことにした

ってことでシリーズ4作目であり、宇津井健さん主演作二作目の「黒い死球」ってことで一応札束が新人スカウト発掘の中で飛び交うお話かと思いきや
野球スカウトマンのスカウト合戦のさなか、1人の老練スカウトマンがものすごい新人を発掘したときに何故か崖下で落下死体として発見されて、なんとスカウト同士の血で血を洗う引き抜き映画だと思っていたら
自殺か殺人か?という宇津井健が演じるスカウトマンがほとんど素人の探偵になって殺人事件の犯人を暴いていくという作品
どこが社会派サスペンスなのかって言う作品になっているのは
やはり宇津井健に見られる直情型のキャラがいわゆる主人公として影のある人物を演じられないとこから来てるんだって言うのをまざまざと思い知らされる作品だったかな

宇津井健が若いスカウトマン、そして死んだ先輩老練スカウトマンに河野秋武、そのの娘で宇津井健にこれまた直情的に想いを告げられるものの結婚に二の足を踏んでるヒロインに藤由紀子というキャスティング
この時代の藤由紀子さんは超絶美人でしたねぇ

スカウトに行く地方都市は長野
長野って言ったらやっぱランドマーク的に善行寺がどうしても映されるんですね
田舎ということで昭和30年代の高い建物の無い昔懐かしい田舎の風景がいいですね殺風景ですが
こんな殺風景でも今みたいなシャッター通りではないのがやっぱ時代を反映してるようで・・・
そして、スカウトの対象となる高校生投手には倉石功さんでしたねぇ

もう警察そっちのけで殺人事件の真相を宇津井健が追うんですが
底が浅いんで見てるこっちには犯人がすぐにわかる
そうなるとこの直情型の宇津井健の演技が実にウザくなるのは仕方ないのかなぁ
このシリーズはやはり田宮二郎さんのような影を感じさせるキャラでないと社会派ミステリーって言う映画にはならないよねぇ
ってことも上層部は感じたのか宇津井健さんは後一本でこのシリーズから降板していくんですね

1963年製作、日本映画、大映作品
瑞穂春海監督作品
出演:宇津井健、藤由紀子、倉石功、近藤美恵子、浦辺粂子、菅井一郎、河野秋武、神山繁、北原義郎、早川雄三、春本冨士夫、丸井太郎、市田ひろみ
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フリークスアウト

2023-10-11 05:05:05 | 洋画
2015年製作の長編初デビュー作「皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ」では日本のヒーローを現代のローマに蘇らせたマイネッティ監督ということで見た作品でもあるのも事実今作は”光と電気を操る少女マティルデ”“アルビノの虫使いチェンチオ”“怪力男フルヴィオ“”磁石人間マリオ“というユニークな異能者たちを第二次大戦下のイタリアを舞台にして肩身の狭い思いをして生きてきた彼ら異能力者たちをまるで庇護するかのように力を合わせてサーカス団として生きてきた団長でユダヤ人のイスラエル(まさに象徴的な役名ですが)がナチス・ドイツに拉致されて行方不明になったのを
悪者として扱うナチスドイツの兵士たちと戦いながらイスラエル救出に向かう4人の異能者たちとこれまた異能のナチスドイツ将校配下のドイツ軍とのバトルを描いたなんと2時間21分もある作品。

なのに中だるみもせずに最後まで実に面白くかつ愉しくドイツ軍との戦闘を固唾を飲んで見ていられる作品、そこには残酷な戦争の不条理とともに異能者たちの能力と能力との組み合せでの妙だったりで全く飽きずに見てられる作品
途中異能者に危機が訪れるが如何にして危機回避していくかといった面白さもあったり
ある意味カリカチュアされたナチスドイツの悪行な行為もあったりで
長い訳ですよ
何せクライマックスである戦闘シーンはなんと20分以上も尺を取ってるんですからねぇ
死ぬ人数も火薬量も半端ないのはもちろんシュマイザー撃ちまくりはあったり前田のクラッカーだけでなく夜間シーンですから発射された銃弾の曳航をご丁寧に全機銃にCGで入れてるもんだから、画面暗くて見えないなんて文句は全く言えない徹底ぶり

まぁX -MENみたいな異能者がそれぞれの異能を発揮して無手勝流でナチスを殲滅するんですから見てて面白くないはずもなく
十二分に満足します。
特に光の少女が可愛くてドイツ兵にレイプされそうになっても体に相手の手が触れたらもう火傷ですよ
最後はその光の熱量でなんとドイツ戦車を文字どおりまず火の車にしてしまう程の超能力者って言っても過言ではない

小さな5人だけのサーカス団ですが、団長のイスラエルが拉致されてからは光の少女を除いた三人は食いつなぐためにベルリン大サーカスに引き取られものの
これがまたサーカスによって世界を席巻しナチスへの助力サーカスだったりってベルリンサーカスですからあったり前田・・・

とにかく銃撃戦にしても、異能の発露にしてもCGとVFXをフルに活用してビジュアル的にも楽しめる
お話的にも楽しめるという作品でしたねぇ
本当に長釈嫌いな私でも全く時間を忘れて見てられた作品でした。

2021年製作、イタリア・ベルギー合作映画
ニコラ・グアリャノーネ原案・共同脚本、ガブリエーレ・マイネッティ共同脚本・製作・音楽・監督作品
出演:クラウディオ・サンタマリア、アウロラ・ジョヴィナッツォ、ピエトロ・カステリット、ジャンカルロ・マルティーニ、ジョルジョ・ティラバッシ、フランツ・ロゴフスキ
コメント (2)
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