昨年 12月に“新東宝キネマノスタルジア”の一本として、なんと初パッケージ化された宇津井健さん主演の一本です。
さらに全編神戸ロケを敢行し神戸市全面協力で作られた作品
監督は内川清一郎だが、チーフ助監督の石川義寛が赤坂長義との共同で脚本を書いてる。
今まで未パッケージ作品だけあって丹波哲郎さんや久保菜穂子さんに中山昭二さんとか出演されてる割
さらに上記にも書いたように神戸市に全編ロケしてる割に
ギャング映画というかヤクザ映画にしては
まずはテンポが悪い、つまり映画としてのキレがない
これは単に宇津井健のただただつったてるだけの棒立ち演技がこの映画全体のリズムをかんぜんに壊してる
相変わらずの丹波哲郎さんの最期の怪演にしてもそれが生きてこないんじゃしょうがない
クライマックスにしても徒手空拳で敵地に乗り込み十数人の拳銃に囲まれての立ち回りにしても宇津井健さんが観世なる木偶の坊にしか見えない
まぁ殺人罪で8年の刑期を模範囚で勤めてきて娑婆に帰ってきたらむかしの女はシャブ漬けにされて敵対側の女になっていてもじっと我慢の木偶の坊
いやあまりの映画に90分の尺でしたが二回か三回くらいオチてた気がする
今まで未パッケージだった意味がわかった気がするが
これをパッケージ化した国際放映の勇気に逆に拍手したい
1956年製作、日本映画、新東宝作品
内川清一郎監督作品
出演:宇津井健、久保菜穗子、中山昭二、江畑絢子、丹波哲郎、三井弘次、本郷秀雄、永井智雄、佐々木孝丸、沢井三郎、小髙まさる、水帆順子、扇惠子、山下明子、国方傳、野崎善彦、村山京司