山と溪を旅して

丹沢の溪でヤマメと遊び、風と戯れて心を解き放つ。林間の溪で料理を造り、お酒に酔いしれてまったり眠る。それが至福の時間。

文化のちがい?

2008-07-12 21:31:35 | モモ
みなさん、こんにちは。
我が家の最長老『モモ』です。

私はいま18才、人間の年齢にするとちょうど100才くらいでしょうかね。
犬時間というのは人間の6倍の早さで進みます。悲しいかな老いも6倍の早さで進む訳ですね。

むく犬だった私も、いつの間にかお父さんとお母さんの年を追い越して
今では身体も思うようにならないおばあちゃんになってしまいました。

自分の足では5~6歩しか歩けないけれど、お父さんの手を借りて
毎日6~7回10分ほどのお散歩を欠かさず楽しんでいるんですよ。

さあ今日もまた、楽しみにしているお散歩に行ってきますね。



補助具とお父さんの手を借りて歩いていると、
まるで自分の足で歩いているようでとても満足するんです。

お散歩をしていると、顔見知りの人たちが『モモちゃん頑張ってね』なんて
優しい声をかけてくれて、私も嬉しくてつい頑張って歩いてしまうんですね。

でもね、時々出会う外人さんたちからはね、『なぜ安楽死させてあげないの?』って
不思議そうな目でみられるのでお父さんもお母さんも心を痛めてしまうのです。
多分、私がむりやりお散歩をさせられているように映るのかしらね?



ある日、老犬介護の本を読んでいたお父さんとお母さんが、こんな話をしていました。

『アングロサクソンという民族は、動物を結局は家畜としか見ていないんだね。
だから、動けなくなったら簡単に安楽死させるという発想になってしまうんだ。
文化の違いって、こんなに大きいんだよ。理解し合うのも簡単じゃないね。』



10分のお散歩から帰ると、もう疲れてしまってぐったり。
でもこの疲労感がとても好きなのです。
これから足を洗って乾いた喉を潤して、ご飯を食べさせてもらいます。



今日のご飯は『鶏肉とご飯のジュレ』
ジュレですよジュレ、とてもおいしくてペロリなのですワン。
いつもお母さんが色々なメニュ-を考えてくれて、ご飯の時間は一番幸せな時間なのです。



そして涼しい部屋でおやすみなさ~い。
夜は毎日お父さんが寄り添って眠ってくれて、真夜中にも散歩に連れ出してくれるのです。

『モモが最後まで幸せな犬時間を送れるように面倒見てあげようね。
ずっと私たちを信頼して寄り添ってきてくれたモモへの恩返しだからね』

『あぁ、モモが若かった頃よりも、ゆっくり寄り添っている今のほうが
ずっと分かり合えるような気がするな』

私は日本に生まれてつくづく幸せに思います。
日本に生まれたからこそ、最後まで犬時間を全うできるのだと思います。

旅行に行けないお母さんにも、山に籠もれないお父さんにも申し訳ないけれど
私はまだこれからも頑張って幸せに生きたいと思っています。
コメント (14)
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