山と溪を旅して

丹沢の溪でヤマメと遊び、風と戯れて心を解き放つ。林間の溪で料理を造り、お酒に酔いしれてまったり眠る。それが至福の時間。

岐阜蝶の舞う山

2011-04-17 23:05:56 | 山歩き.散歩
今日はふる里の春祭り。
石砂山の登山口で作業をしているH君に会った。
一級先輩のH君は相変わらず真っ黒に日焼けして60歳とは思えないほどエネルギッシュだ。

『久しぶりぢゃんかあ、岐阜蝶かよ?』『あぁ、今日あたりいいかと思ってさあ』
『おうよう、今日は温かいからイッパイでてるよ、山頂の下にベンチを作っておいたからさ、使ってくれよ』
そんな会話を交わして歩き始めた、幼馴染は良いものである。








今回は岐阜蝶が初めてというオ-ちゃんを誘った。
心臓の手術も癒えたのか平坦な道だけは軽快に歩いていた。







この山は600mに満たない低山のためヤブレガサや一人静かが山頂直下までそこここに群生している。



 
 




日帰りだというのに32Lの僕のザックはアルコ-ルと酒肴が満杯で少々重くなっていた。







咲く花に出会うたびにオ-ちゃんは立ち止まってカメラを向ける。
赤紫色に咲き誇るミツバツツジはこの山では一番華やかで美しい。



 



造園家のH君の仕事は丁寧でしかも美しい。







初めて見るという春蘭にオ-ちゃんは釘づけになってカメラを向けていた。
可憐で凛とした春蘭が僕はこの山で一番好きな花である。
伏馬田(ふすまだ)ル-ト、登山道から少し山に入れば春蘭がまだたくさん残っている。



 





仕事道として100年以上も前から踏み固められたこの道は足に馴染んで歩きやすい。








さあ、もう少しだ!



 





うひゃあ、山頂にはすでに20人を超える中高年登山者であふれかえっていた。
僕とオ-ちゃんはテ-ブルに酒肴を広げる、乾いたのどに冷えたビ-ルが心地よい。
今日は土曜日、20人ほどが山頂を下りるとまた20人ほどがやってきて喧騒が絶えない。
みな口々に、飛んでばかりいるから写真が撮れないと嘆きながら山を下りて行く。



 




今日はめずらしく春の女神の乱舞に出会えた。
でも、舞姫たちは気まぐれである。
ビ-ルをやりながら、ほろ酔い始めるころにようやくシャッタ-チャンスがやってくる。
ビ-ルのお蔭で舞姫の美しい姿が収められた、いずれ一眼のハイスピ-ドで飛翔する舞姫を収めてみたい。



 
 

 




山頂から外れて藪の中に入ってみた。








静かに羽を休める舞姫がそこにいた。




 




モミジイチゴやスミレの蜜を吸っている舞姫に出会うこともよくある。








充分に満たされた僕たちはH君の作った山頂直下のベンチで2度目の酒宴に突入である。









そして2時間、ふたり肩を並べて眠った。
山で眠るひと時がなんとも心地よいのです。









そして連休が過ぎ春の女神の終焉とともに
この山にもまたいつもの静けさが訪れる。







皆さんも是非、石砂山の舞姫に会いに来てくださいませ!






コメント (20)
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