柴田典子の終活ブログ「エンディングノート知恵袋」

エンディングデザインコンサルタント柴田典子のブログ。
葬儀に関わらず「賢い老い支度」として終活全般のお話もしています。

この年になって新しい友達が。

2023年06月04日 | 老後

去年の8月に入院先で同室になり、意気投合した患者3人が10カ月ぶりに再会しました。

整形外科病棟だったので、腰や足を手術しています。

60代、70代になると回復は遅く、いまだに完全復帰はひとりもいません。

杖を突きながらランチに集合です。

「手術後の痛みが辛くて、私病室で騒いだ夢を見ていたみたい」 

「いいえ、夢じゃなくて本当に騒いでいたわよ!」

「この前の診察時に、他の個所が痛いと訴えたら担当医が熱心に様子を聞いてくれて、他の科へ紹介すると言ってくれたのよ」

「あら、先生によって随分とちがうのね。私の先生は専門外だから、って知らんぷりよ」

「言葉はきつかったけど、あの看護師さんよく面倒をみてくれたの。お礼を言いたかったのに退院時に逢えなくて残念だった」

「大丈夫。私が代わりにお礼を伝えておいたから」

「あら、ほんとうに。覚えておいてくれたかしら?」

「ほら、あのうるさく騒いだ患者さんよ、と言ったらすぐわかったみたいよ」

「・・・・」

長い入院入院生活のおかげで、こんな思い出話が尽きない間柄になりました。

最後に「普段は気にしなかったけど健康保険や介護保険の有難さを実感した」というのが共通の想いでした。

この年になって新しい友達ができるなんて、そうそうあることではありません。

縁は異なもの味なもの・・・ですね。

今は肌身離せぬ必需品になりました。

 

 

 


入院中の「淋しい」は病を重くするみたい・・・

2023年02月01日 | 老後
入院中に高齢者の認知症が進行しやすいと聞きます。

同室のおばあちゃん90代半ばです。
入院当初は病院にいることが理解できず、人の気配があると家族の名前を呼んでいました。
「ここは病院ですよ」と説明されても納得するのに1週間以上かかりました。
カーテンで仕切られたベッドからは一日中「痛いよ」「痛いよ」とうめき声が聞こえます。
先日、思いきって話しかけてみました。
なかなか話が通じず頓珍漢な会話でしたが、嫌がらずに話相手をしてくれました。
その間、一度も「痛いよ」という言葉が出ません。
それから毎日、少しずつお話をしています。
いつも同じような話の繰り返しですが、だんだんおばあちゃんの話の辻褄があってきます。
今朝はおばあちゃんから「おはようございます」と声をかけられました。

コロナで家族の面会がないのですが頻繁に家族から荷物と手紙が届きます。
それでも逢えないことから「忘れられた」との思いがぬぐえなかったのですね。
ご家族の話を何度も聞くうちに「みんなが良くしてくれる」と思い出したようです。

「今日は楽しかったわ」と言ってくれましたが、間もなくおばあちゃんは転院の予定です。
早く自宅に帰れるといいですね。

去年の服が似合わない、、、原因は加齢です。

2021年11月06日 | 老後
今年は衣替えのタイミングが難しいですね。
朝晩はコートを羽織りたくなりますが
日中はまだ半袖でも過ごせます。
衣替えの季節にはいつも不思議な感覚に捉われます。
「去年は何着ていたんだっけ?」
毎年同じような事を考えながらクローゼットの前で考え込みます。

確かに去年は引っ越しのために
大量に洋服を処分しましたが
今着る服が少ない気がしてきました。
原因は
必要だと思って残した洋服が「着たくない服」に変わっています。

なんてことだ!と嘆きながら
何枚かを処分に回し
新しい服を何枚か買いました。
そこで気が付いたのですが
洋服に違和感を感じたのは
洋服を着る私が変わったからでした。

体形も、顔だちも
否応なく高齢者になっていました。
ここ数年で特に変わった気がします。
隣を見れば
主人もやはり体形や容姿がおじいさんに変身してます。

後々を考えて
洋服も買いすぎないように
着回しのいいものを選ぶようにしました。

これから出すコート類にも
処分するものが出てきそうです。


おひとり様の先々は

2021年10月07日 | 老後
「今は元気だが、この先の生活を思うと心配」
配偶者を亡くし、お子様がいない女性の方からこんな声をよくききます。

終活セミナーにいらっしゃる方は、元気な方です。病を抱えていても出かけることもでき、判断力もあります。

しかし、今の生活がずっと維持できない事を皆さんは承知していて
「先々は施設に入いるつもり」とほとんどの方が口にされますが
具体的に考えている方は稀です。

先ず、誰に自分の今後の世話を頼むのか?
甥や姪という答えをよく聞きますが
あくまでも希望で相手にそのことを打診して、承諾を受けている人は少ないです。
「昔その話をしたら承知してくれた」というのも
時間の経過は人の環境も気持ちも変えてしまうので
再確認をしないと安心はできません。

重篤な病気にならずとも
認知症の気配が見えたり、身体が衰弱してきたら
お金を出し入れすることもできなくなります。
介護の手続きや病気の治療の判断も難しくなりますね。
子供がいるなら、多少の問題はありますが何とかなります。

でも子供がいないとそう簡単にはいきません。
何の手立てもしなければ親切な甥や姪でも役立つことは困難でしょう。
もし甥や姪が複数いるなら、
なるべく早めに託せる人を決め、承諾も得ておく必要があります。
そのうえで後見人などの法的な契約もした方がいいですね。

介護施設に入るとしても今の住まいの近くを考えているのか
世話をしてくれる人の近くにするのか、も悩ましいことですね。
場所によって費用も違います。
また介護施設は待遇の差が明らかなので
数カ所の下見をきちんとしないと後悔が生まれます。

もし自宅を所有しているなら
その家をどうするかも決めておきたいところです。
施設に入れば家は空き家になります。
処分するにしても高齢になるほど自分の力では無理になります。

費用はかかりますが
誰も頼らず、法律の専門家に後を託すこともできます。
施設は選ばず、介護制度をフルに使い
自宅で最期を迎えることも十分に可能な事です。
しかしこの状態を作るにも元気なうちの準備が必要なんです。

「いずれはきちんとするが、まだ先でいい」と悠長に構えていると
すべてが手遅れになり、周囲を困らせることになります。

こんな大問題を自分で考えるのは大変な事です。
すぐに決定しなくてもいいのですから
先ず、相談をして、情報を得てみましょう。
相談先は多くあるのでネットでも探せますが
どこに行ったらいいのか迷うなら
先ずは、地域包括支援センターに行ってみましょう。
そこからがスタートです。

エンディングノートは終活の必需品

2021年09月14日 | 老後
アクティブノート(エンディングノート)を作り直していますが
調べれば調べるほど
高齢者にとって必需品であると感じます。

子供に迷惑をかけたくない人は絶対に書いてください。
子供の世話になるのは当り前という人も絶対に書いてください。

最近では色々なアンケートが気軽に見られるようになりました。
シニア問題を扱う時に高齢者側の意識調査に目がいきがちですが
ここ数年は
子供世代から見た親の終活に関する意見も取り上げられています。

複数の調査から見えてきたのは
「子供世代は親が考えるほど迷惑と思っていない
子供からは終活に関することは言い出しにくい
できれば親から相談をして欲しい
そうしたら一緒に取り組むことができる
親の終活の考えを把握しておきたいが
何をすればいいか分からず
話すきっかけもわからない」
という戸惑いです。

子供として気になる事柄は
・財産整理
・荷物の整理
・介護
・葬式
・お墓
・終末医療
が上位に在ります。

日常会話の中でいつも終活の話はしている、という人も少なくはありません。
会話の中で語り尽くしていると思っても
大事な項目を聞き逃すことはあります。
できれば会話だけでなくエンディングノートとして書いてもらえれば
又は、一緒にエンディングノート作りに取り組んでもらえたら
尚、安心ですよね。

子供世代からも9割の人が「エンディングノートは書いてほしい」
という声が上がっています。

そしてここが大事な点ですが
もし認知症の気配が出てきたら
エンディングノートの内容に信憑性が持てないと
周囲は疑うかもしれません。
延命や相続の意向も無視されるかもしれません。

速すぎることはないので
試しに書き始めてみませんか。


プレゼントにお惣菜を選んでしまう私です

2021年03月29日 | 老後
親しい友人に頂き物をしました。
御礼に何か送ろうと思い
ギフトを検索してみましたが
結局、選んだのは干物の詰め合わせでした。

干物ならすぐに食べなくても
冷凍保存にしておくこともできます。
これならいただいた方も便利ではないかしら。

でも見た目はイマイチかもしれませんね。

実は私は大の甘党で、お菓子も大好きなんです。
が、困ったことに
高齢夫婦には量が多いと
つい食べ過ぎてしまったり
持てあますことがあります。

母がまだ元気だったころ
「もし、私にプレゼントをくれるのなら
いいものを少しだけ頂戴ね」と
言っていたのを思い出します。

その時には気が付きませんでしたが
今になると、頷けます。


私は料理が得意ではないので
お惣菜をいただくと嬉しいのです。

特に仕事をしていた時は
とても重宝しました。

そんな思いがあるので
ギフトには
どうしても食品に目がいってしまいます。

娘に相談をすると
流行りのお菓子などを薦めてくれますし
娘自身がいただくのも嬉しいようです。

どうしても生活に無駄なく必要なもの、
迷惑にならないものを重視する自分がいます。

これも年を重ねた私の生き方の一つと言えそうです。








高齢者のビデオ通話利用48%、勿体ないですね。

2020年11月28日 | 老後
予想通りにコロナの感染者が増えてきましたね。
年末、年始も家族や親族交流が難しそうです。

そこでビデオ通話で会話だけでも楽しめれば、とよく言われますが。
60~79歳のスマートフォン利用者は77%に達しているそうですが
60歳以上のビデオ通話の利用者は48%です。
ビデオ通話を利用したいと思わな人が33%
感心はあるが利用しない人が20%います。

ビデオ通話ならパソコンがなくても
スマートフォンで利用できます。

私のビデオ通話のデビューは
孫が泣いてぐずっている時に私にビデオで話しかけてという
娘の希望でした。

最初は開くことが出来ずにまごまごしてましたが
何とか慣れて使えるように。

高齢者の困りごとの1つにスマホやパソコンはもっていても
その利用法がわからない、があります。

良く耳にするのは
子供や孫に利用法を教えてもらっても
すぐに忘れてしまい、
何度も聞くと、嫌がられ、怒られ
諦めてしまう、という声です。

そうなんですよね。
一度では覚えられないんです。
何度も繰り返し、やっと覚えても
少し間が開くと、もう使えないんです。

ビデオ通話は確かに便利です。
パソコンが動かなくなっても
訳のわからない案内が画面に出ても
スマホのビデオ画面に映して助っ人に聞くことができます。

書類の不明な部分も
「映して見せて」と言われ、同時に説明を受けながら解決できます。

ただ使いこなせるまでは、
面倒でも何とか辛抱して教えてくれると年寄りは嬉しいです。
出来れば優しく教えて欲しいです。

多少お金がかかっても気軽に
困ったその時に
教えてくれる場所や人がいる。
といいんですが・・・



長い人生で、よくよく考えると家族にずいぶんと世話になったなーと思ったら
エンディングノートに素直な感謝の気持ちを書いておきましょうね。
人は本心をやたらに表現しないものです。
だからこそ、書き残すことで伝えるのは大事な気持ちの相続です。

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買い忘れ、に困っていました

2020年11月24日 | 老後
買い物を終えて帰宅すると
買い忘れに気が付くことってありますよね。

私だけかな?と思ったら
周りの人が全員そうでした。

ホッとしている場合じゃない、
近くのコンビニで補える時はいいけど
遠くのお店にしかないとガッカリ😞です。

以前はそんな私に「ちゃんとメモしていけ」と嫌味を言っていた家人が
今は私より頻繁に買い忘れをしています。

【何度も同じ失敗をしてしまう】アンケートで
1位は 買い物を終え、帰宅してから買い忘れに気づく
5位に 買い物リストのメモを作成し、自宅に忘れて買い物へ出かける
とありました。
・・・そうです。5位にも納得です。


そこで私は欲しいものに気が付いた時点で携帯にメモすることにしました。
同じ品が欲しい時には、間違わないように写真に収めます。
これで買い忘れはぐっと減りました

家人は携帯が苦手なのでいまだに買い忘れが多いけど
私は嫌味を言いません。

年をとるばかりなのだから労わりあわないとね。


残念ですが、気が付かないうちに【物忘れ】や【認知症】は迫ってきます。
今のうちに、大切なことは記録してくださいね


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時間が早く過ぎるのは年のせい・・・だそうです。

2020年11月06日 | 老後
一週間がたつのが何と早いことか。
このところ特に感じています。
年をとるほど時間が早く過ぎていくのは
どうしてなのか調べてみたら
ジャネーの法則とやらで
人生が長くなればなるほど、心理的に1年が早く感じる(年齢に反比例する)
との説をみつけ
NHKの番組では "ときめきが少ないから!” と
チコちゃんが言っていました。

今の私は決して忙しくなく
ゆったりと暮らしています。
普通なら時間が長く感じると思うのですが、
一週間を凄く短く感じます。

それは決まっているゴミの日を意識した時です。
 「もう可燃ごみの日?」
 「この間捨てたはずだけど、もうプラゴミの日なの?」

確かにこれはときめきではない!

そんな中でも
友人とおしゃべりしたり
興味のあることを調べたり
片付けに没頭していると
その時間はあっという間に過ぎていきます。
今の私にとってはこれが「ときめき」なのでしょうか。

年と共に時間の時間の経過が早くなったり
時にはあっという間だったり
それも悪くない 💛 と
思えるようになりました。

介護は一人で頑張りすぎないで

2020年10月30日 | 老後
ご主人の介護が始まって3年。
最近では自立で歩くことが困難になってきて
時にはいら立ち、ついキツイ言葉もでてしまうが
後から「あなた、神様ごめんなさい」と心でつぶやく友人。

毎日があっという間に過ぎてしまい
やりたいこともままならない。
どうしても気になることの1つがお墓参り。

そんな友人にお付合いしてお墓参りに同行してきました。
1年ぶりのお墓は雑草だらけ。
お掃除を手伝って1時間。
きれいになったお墓に手を合わせる事が出来た友。

「あー、気持ちがスッキリした」
今日は晴天。
心も晴れ晴れしたみたいです。

帰宅して又元気に介護が出来そうですって。
でも、これから先、いつまでご主人の世話ができるか?
正直自信がないそうです。

介護は頑張りすぎないこと!とよく言われますが
当事者は頑張れない自分を許せない気持ちを抱えてしまいがち。
介護を続けるには多くの支援を受けことが大事です。
私とのおしゃべりも時には役立ちますから
これからも、声掛けしてくださいね。




多死時代の死に場所

2020年09月25日 | 老後
2025年問題をご存知かとますが
団塊世代とよばれる人たちが2025年に75歳を迎え
後期高齢者人口が2200万人になると言われています。

国民の4人に1人が後期高齢者という割合です。
この状況が2040年頃まで続くと言われています。

日本が今まで経験していない医療、介護、社会保障など
多くの問題を抱え始めるのが2025年ということです。

国民の意識調査では
あなたの望む死に場所は?の問いに「自宅」
あなたはどこで最期を迎えると思いますか?の問いに「病院」
と答える人が多かったのですが・・・

現在の状況を見てもコロナ対応ですら病院数は足りず
本来診るべき患者さんの診察にも大きな影響が出ています。
2025年から増大する終末期の患者さんに対して、
受け入れる病院の増加は見込めず
医師や、看護師の数も足りません。
もともと病院は患者さんに治療をするところであり
看取りの場所ではないのです。

介護施設も介護士待遇などの問題もあり
介護士は常時不足しています。
すでに入所している高齢者の介護、看取りでも大変でしょう。

そうなると
本来、高齢者が望んでいた「自宅」が最期の場所という
選択が多くなってくるはずです。

今は高齢者所帯が多く
自宅で迎える終末期の介護役は配偶者というわけです。
当然、配偶者も高齢ですから、家族や親戚、
ケアマネージャ、ヘルパー、訪問診療、訪問看護師、薬剤師など
多くの手助けが必要になってきますし
チーム体制で自宅の介護、看取りをサポートしてくれます。

お一人暮らしの方でも、家族がいない方でも
同様なサポートが得られるので自宅で最期を迎えることは可能です。

でも、私たちは人の死に慣れていないので
病院のように医師や看護師がいない自宅での看取りは不安だらけですよね。

考えてみれば
私の祖父母や、それ以前の人たちは
ほとんどが自宅で亡くなっていました。

お産も死も家の中での出来事だったのですから
治療が必要でなくなり、人生の最終段階を迎えた人を
自宅で看取る覚悟が必要になりますね。

延命措置の希望では大半の人が
「自然に逝きたいから延命措置は不要」と希望しています。
人生の最終段階を迎えた人に必要なのは
治療ではなく見守ることでしょう。
気持ちを掛ける事でしょう。
これは、家族だからこそできることですね。

でも、その知識も心構えも持ち合わせていない私達です。
高齢者や重篤な病人を抱える家族は
人の死に行く過程を学ぶ機会を持ちたいものですね。






私がエンディングノートを作った理由

2020年07月14日 | 老後
皆さん、エンディングノートを書いていますか?
ほとんどの方は NO でしょうね。
私は鉛筆で書いています。
鉛筆は気軽に書き直せますから。
時々、内容確認のために見直します。

世の中に沢山エンディングノートが出回っているのに
何故、私が自作したのかをお伝えします。

仕事柄、各地、各関係機関から
「わが社のエンディングノートです」といただきます。
どこのエンディングノートも内容はほぼ同じです。
他社のを参考にして作られたのでしょう。
残念ながら私が欲しいエンディングノートはなかったのです。
だったら私が作ろうと思い立ちました。

手前味噌で本当に図々しいと思うのですが
私の作ったアクティブノート(エンディングノート)は
必要な事が端的にされていて凄くいいと思いました。

書く人のために参考になる文章や資料を付けました。
エンディングノートの中にもたくさん書かれていますが
「書き方ガイドブック」が大いに役立つはずです。
それも、分かりやすい内容で書いたつもりです。

私は皆さんより「エンディングノートがどんなに家族に役立つか」を知っています。
是非活用していただきたいので、折を見て紹介させてください。
今日はガイドブックの1ページ目を紹介します。


はじめに
「将来のことなんて、今決めてもしかたない。なるようにしかならない」と
以前は私自身がそう思っていました。

しかし、独居の伯母、実父、義母を見送り実感したことは
例え「高齢者の死」であっても家族にとっては突然の出来事で戸惑うことばかり

それぞれの後始末をしながら「故人は何か伝えたいことがあったのでは?」
「本当はどうして欲しかったのか?」との想いが胸をよぎりました。

私も今の財力で果たして無事に人生を閉じられるのか?
子供に何を伝えておくべきか? 迷いに迷っています。

仕事柄、超高齢社会の問題点やその解決策も見えてきた私は
その対策として「アクティブノート」を作成しました。

先ずは書き始めて「今の自分ならどうしたい?」を探ってください。
その先で「解決しておかなければ困る」という問題に取り組みましょう。
アクティブノートは一度書いて終わりではありません。

配偶者が亡くなったら、介護が必要になったら、と
人生の分岐点で書き直す必要があります。
書き直していいからこそ、気軽に書けるのです。

不安事についても仮でいいから決めておくことで
これからの人生を楽しむ余裕も出てきます。
さあ、一緒に頑張ってみましょう!

柴田典子

これが私の紹介と共に書かれています。
次回も少しずつ紹介するので見てください






年齢と共に生活スタイルも変化

2020年06月29日 | 老後
我家は高齢者所帯です。
夫婦ともに
フルタイムの仕事はせずに
少しだけそれぞれの仕事を在宅でしています。

基本的には毎日二人で家で過ごす状態です。
私は昨年までオフィスに通っていたので
最初はやりにくかったのですが慣れてきました。

主人は最近になって
犬の世話、洗濯の取り込み、時々食事の支度をするようになりましたが
大半はリビングでテレビをつけてごろ寝をしています。

意外かもしれませんが
私は主人をどけてまで
掃除機を掛けるのは気が引けるのタイプなのです。
そこで騒音を出さないように
もっぱらほうきで掃除をして
掃除機は集めたごみを吸い取るときに使います。

このほうきが実はすごく使いやすいのです。
気にな時に簡単に取り出せますし
部分的な掃除も手軽にできます。


雑巾も古いタオルやシーツを細かく切って使い捨てにしています。
綺麗なところからふき始め
最後は玄関の床や犬の足跡などをふいてゴミ箱に捨てます。


先月から週に3回
おかずの宅配も頼んでいます。
毎日「何食べる?」と聞かれるのが苦痛になってきた
主人の申し出で始めてみました。

私は食にこだわりがなく
好き嫌いもなく
毎日主人の希望を聞く必要もなく
栄養バランスも良いので助かっていますが
主人はすでに飽きてきた様子です。
だけど自分から言い出したのでまだ続けています。
年齢と共に
生活スタイルや体力や関わり方が違ってきますので
家事も柔軟に変化させた方がいいような気がします。



老後を子供に頼りたくないのなら

2020年06月15日 | 老後
終活を考える方は「子供に迷惑をかけたくないから」とお答えになります。
配偶者を亡くされた方は「子供との同居はしない」と考える方が多いです。

経済的に自立できる状態なら
1人で過ごせる間は子供の世話にはならない
もし、介護が必要になったら同居を考える
又は介護施設へ入るつもり
同居は気兼ねをするし
自分の自由もなくなる


子供の立場から見ると
親の老後を見るのは子供の役目と認識していますが
現実には難しい問題がたくさんあります。

自宅や職場から離れた親元での同居は不可能だったり
親を呼び寄せたくても住宅事情が無理だったり
親の世話に家族の同意が得られなかったり
金銭的に親を養えなかったり

「迷惑をかけたくない」と言っている親も、全てを頼らないという訳ではなく、
いざとなったら「頼る相手」や「介護してもらいたい人」は
やはり子供が上位に出ています。

もし最終的に子供に頼るのであるのなら
何を託すのかを考えてみましょう。
先ずは自分の資産で子供に頼ることなく自分のことが対処できるのかを
検討しましょう。
日常の生活費、病気や介護の時の費用、自分の楽しみにかかる費用等
を試算してみましょう。
それによっては金銭面を助けてもらう必要も出てきます。
この場合は隠さずにはっきり伝えておくべきです。

その他にも
自分の判断力が低下した時の決定権や
健康が保てなくなった時の介護を託す場所や範囲を考えてみましょう。
在宅で介護サービスを受けながら
子供たちに介護をして欲しいのか
又は介護は高齢者施設に任せ、子供達には精神的な支えになってほしいのか。

いずれにせよ
人はどこかで人の手を借りる場面が来るはずです。
子供に頼ることはごく当り前のことです。
ただ「迷惑をかけたくない」と考えているなら
何を託すのかをはっきり示しておくのがいいのではないでしょうか。



フレイルの前にせめてエンディングノートを

2020年06月13日 | 老後
我家にも特別低額給付金の申請書が送られてきました。
翌日には必要書類を添付して郵送しました。

知り合いのお年寄りはこの書類が出せたか気になり
確認してみました。

やはり記入はしてみたものの、間違っていないか不安に思っている方や
身分証明の書類のコピーが用意できない方がいました。
早速お手伝いに行きました。

高齢になると文章が理解しにくくなります。
特に役所の書類は難しい表記が多いように感じます。

またマイナンバーカードを作成したけど番号が見当たらない
どこにしまったか記憶がない
コピーをとりたいけどコピー機が近くにない等
簡単な事でもすぐに対応できない方が見受けられました。
コンビニのコピー機も高齢者にはハードルが高いようです。
…これが年を重ねるということなんですね。
フレイルは気づかぬうちに確実に忍び寄ってきます。

「今はまだ大丈夫」。
「そのうちに自分の整理や身の処し方を考えよう」
高齢者の多くはそう思っています
でも準備は必要だと認知しているのです。

頼れる家族がいる方はそれでも何とかなりますが
お一人で住んでいる方は
自分が動けなくなることを
判断力がなくなることを
遠い将来だと過信しないで下さい

私の義母は就寝中に脳梗塞を起こし
朝、目覚めたら体が麻痺し、言葉と記憶を失い
自分の意思は誰にも伝えられませんでした。

実家の両親は会社経営に携わりしっかり者でしたが
父は誤嚥でいきなり脳死状態になりました。
母は健康に大きな問題はありませんでしたが
ほんの2か月ほどで老衰状態になり全機能が衰えました。

判断能力があるうちに頼れる人を決めておきましょう。
そしてエンディングノートは早めに書いておきましょう。
そうすると最小限やるべきことが見えてきますし
周囲も安心します。


オフィス・シバタ著 アクティブノート(エンディングノート)