柴田典子の終活ブログ「エンディングノート知恵袋」

エンディングデザインコンサルタント柴田典子のブログ。
葬儀に関わらず「賢い老い支度」として終活全般のお話もしています。

高齢者との会話に ”死” の言葉は禁句?

2023年09月30日 | 終活セミナー

司法書士や介護施設職員さんが高齢者と面談する場に同席することがあります。

話の内容によっては、「もし、あなたが将来亡くなったら」という会話もありますね。

その時に、必ず言葉を詰まらせる方がいます。

"死"という言葉がなかなか出せないようで

「こんなことがあってはならいのですが・・・・」

「もしものことですが・・・」

などと、言いにくそうな説明をしています。

特に年代が若いと言葉を慎重に選んでしまうのでしょうか。

 

同席している私は「こちらの方が亡くなったら、ということですよね」と口をはさみます。

「年をとると、あなた方が思うほど死は縁遠いことではなくなるし、今日はここを詳しく知りたくて面談しているのでわかりやすく説明してほしい」とお願いします。

 

死という言葉を毛嫌いする高齢者はいても、そうは多くないと思います。

面談者の挨拶や対応やそのほかの会話で、心根は通じるものです。

言葉は綺麗でも、事務的だったり説明書を読むような話し方ならきっと冷たさを感じるでしょうね。

そちらの方が悪い印象を残すと思いませんか。

 


空き家の放置の原因は、相続を怠ったから

2023年09月30日 | 終活セミナー

間もなく落ち葉の季節になりますね。

空き家の庭木が伸びてきて困っている方も多いのではないでしょうか。

ご近所にもこの問題で悩んでいる方がいました。

空き家の主と親しかった方に相談したら、空き家の持ち主はすでに亡くなっており、遠方に住むご親戚の連絡先を教えていただき、敷地内に伸びた枝の処分の許可を得たそうです。

その時に「相続がまだ未解決で手が付けられずにる」とお聞きしたとか。

祖父の死亡時に相続がされず放置したままで、さかのぼっての対処に膨大な時間と手間がかかっているようです。

このようなトラブルはよく聞く話ですね。

不動産の名義人が亡くなり数十年たつと、相続人の死亡や行方不明などからトラブルが増大します。

皆さんのご親戚に同じような問題はありませんか。

遭遇して初めて、その大変さを知ることになります。

出来れば生前のうちに不動産の対処は決めておいた方がいいですよね。

 

ご近所の方は無事に枝を切り落としましたが、思っていたよりはるかに多い枝のゴミとその重さに悩んでいるそうです。

 

 

 


しっかり者と思っていた親が・・・実は以外にも

2023年09月28日 | 終活セミナー

実家に一人で住んでいた母親を自分の近くに呼び寄せようとした友人の話です。

母親はまだしっかりはしているものの、将来を考えると一人での生活は不安です。

稀に見る気象の変化や、地震の多さ、高齢者を狙った詐欺や強盗。

私も母を実家から呼び寄せたきっかけは、東北の震災でしたので友人の心配はよくわかります。

同居はお互いに気遣いが多いと判断して、近くの高齢者施設を選んだそうです。

そこで引っ越しの準備を始めて「びっくりさせられたことが幾つも出てきた」と聞きました。

友人は、それまで母親の資産を聞かずにいました。

父親が亡くなった時の相続で大まかな金額は知っていたそうですが、再確認するのも気が引けて先延ばししていたそうです。

通帳を見て想像以上に大きな出金があり、母親に問いただしても「何に使ったか覚えていない」というばかり。

銀行に行って調べてもらったら、母親が自分で買い物をして支払ったものでした。

「知り合いが紹介してくれたので塗装を頼んだの」と依然に聞いたことがあるそうですが、そのついでにシロアリ駆除も進められて依頼をし、友人に誘われて宝石店の販売会に行き、そこから年に数回買い物もしていました。

母親曰く「皆、優しくていい人なのよ」

自分自身でも娘に詳細を明かさなかったのは、多分後ろめたさがあったのでしょうね。

どう考えても言葉巧みに高齢者向けの営業をしたに違いない金額と回数だったそうです。

 

まだ元気、一人で不自由なく暮らしていると思っていた友人は、母親の老いを一挙に見せられ自分の気遣いが足りなかったと悟ったそうです。

同居していても認知症か、高齢による判断能力の衰えなのか見分けは付きにくいものです。

損失ばかりではなく、反対に母親がするはずのない「投資信託」と

掛けたことがないと明言していた「生命保険」が幾つか見つかりました。

そのことも覚えていなくて、何を聞いても「覚えていない」「わからない」の連続。

 

親のお金のことは聞き出しにくいのですが、認知症と判断されれば預貯金は凍結されてご自身のために使えなくなります。

そのことを説明しながらエンディングノートの資産表を一緒に作ろうと相談してみてはいかがでしょうか。

 

 

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空から魚が…海の近くはご用心

2023年09月26日 | 終活セミナー

ドサ

何の音?

お隣さんと立ち話していたら背後で音が。

振り向くと20センチくらいの魚が空から落ちてきました。

「何」「?」と空を見上げると

トンビが電線の上からのぞいています。

どうやら獲物を落としたみたいです。

落ちた魚を見ると頭がなく、内臓がはみ出しています。

ちょうど掃除の最中だったお隣さんが「掃除しなきゃダメかしら」とお気遣い。

トンビが立ち去らないのでまだ未練があるみたいです。

早々にその場を離れ、しばらくしてのぞいてみたら尻尾だけ残ってました。

海の近くに住んでいるからこその珍事件ですね。

頭に命中しなくてよかった!


「グリーフ」が 来月の終活セミナーです

2023年09月24日 | 終活セミナー

ご家族や大切な人を亡くされた方の「悲嘆(グリーフ)」を知りましょう。

のテーマでセミナーを行います。

まだ葬儀社のパートをしていた頃、友人の娘さんが事故で亡くなりました。

その悲しみ様は想像を絶するものでした。

友として何もしてあげれない”もどかしさ”を今でもハッキリと覚えています。

葬儀の現場にいると友人だけでなく、表現方法は違っても「悲嘆(グリーフ)」を抱えるご遺族の多いことに気が付きました。

お葬式を無事にすまされた方が葬儀社の事務所に度々寄ってくださるのです。

それも何人もの方がです。

話し相手をしているうちに「寂しい、悲しい想い」が伝わってきました。

きっと同じ悲しみを抱えているご遺族はもっといるに違いと、すぐに「遺族会」を定期開催しました。

そこでご遺族から貴重な学びがあり、今の私がいると思っています。

 

大切な人を亡くした方は

「何もする気が起きない」  「すべてが無駄に見える」

「誰にも分ってもらえない」 「食欲がない・寝られない」

こんな状況に落ちり

この苦ししみはいつまで続くのか、抜け出すことはで来るのか、と不安になります。

厚労省のデーターでは2022年の死亡者数は156万8961人でした。

毎日4299人以上の遺族が辛い悲しみを経験しているのです。

あなたの周囲にも大切な人を失い悲嘆を抱えている人がいるはずです。

そして、あなた自身もやがて経験する「悲嘆(グリーフ)」

その時にどのように乗り切れるのか、また援助したらいいのかを学んでほしいのです。

 

自分がどうなっていくのか知らない遺族

どんな接し方や言葉をかけたら良いのか知らない周囲の人々

 

「悲嘆(グリーフ)」を知ることで

不安を軽減し、支えあう環境が生まれます。

 

どんな伝え方がいいのか、案を練っています。

 

あ、忘れてました。

その為にも退院が早くできますように!

 

 

 

 

 

 


またもや入院することに

2023年09月23日 | 終活セミナー

この歳になると何が起きても不思議ではありません。

この数年、病気や怪我の連続で大忙しです。

今年は日を追うごとに体に不調が出て、多数のお医者様とお付き合いができてしまいました。

歩行はいまいちですが、気楽な性格なので病人には見えず「元気そう」と言われ続けています。

昨日の検査で来月の初旬からまた入院が決定。

私には書きなれた入院の案内書類を持たされてきました。

目を閉じても書けるくらい!

 

物忘れが多くなった家人と

餌と散歩が生きがいの愛犬が心配ですが

2人?で支えあって頑張ってほしいものです。


介護状態になったら、、想像することが大事

2023年09月20日 | 終活セミナー

エンディングノートには介護の項目が必ずあります。

元気なうちは自分が介護を受ける姿なんて考えられませんよね。

でも、高齢者の5人に1人、80代では2人に1人は介護が必要になります。

私も足を骨折してから要支援1になり介護のお世話になっています。

もし、あなたが高齢者夫婦、お1人所帯なら介護は具体的に考えておきましょう。

「どこで介護を受けるか」は二の次です。

私が重要視するのは「誰に介護をしてもらえるのか」です。

「大きな病気や怪我で早急に身動きが取れなくなった」場合は別ですが、普通は日常生活の中で「できにくくなった」「することが負担」「できたら人に頼りたい」という状態から介護は始まります。

例えば体調が悪くて病院へ行きたいけど1人では辛い・・・そんな時誰に付添を頼みますか。

更に衰えが進むと、「買い物を定期的に頼めるか」「様子を見に来てくれるか」等、訪ねてもらう回数が増えてきます。

その先に介護申請、介護認定されて、介護制度が受けられますが、その後も家族等のサポートは必要です。

家族と同居していても仕事、学業、子育て中、家族の人数などで介護が無理なこともあります。

もし別居の子供がいて同様で、さらに通う時間や頻度の条件が追加されますよね。

身体的なサポートだけでなく、金銭面の管理や代行、関係各所からの手続きのサポートも必要になります。

私はセミナーで以下のことを伝えています。

 

  • 介護になったら誰に頼めそうか考えてみましょう
  • 現実的に考えてみましょう
  • 具体的に考えてみましょう
  • 介護をしてくれる人の経済源は確保
  • 介護を頼むなら自分の考えを伝えるだけでなく、感謝の気持ちを口にだす。
  • 経済的な負担をさせない
  • 又は死後に介護をした人が報われるようにする

元気な時だからこそ冷静に判断できます。

それからエンディングノートに鉛筆で書きこんでおきましょう!

気持ちが変ったら、書き直せるように!

 

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お葬式は「故人の無意識の配慮」

2023年09月17日 | 終活セミナー

エンディングノートには、「葬式の時に呼ぶ名簿」や「相続人の範囲」を示すために親戚の項目があります。

最近では家族葬が主流になってきたので益々、親族が一堂に会する機会が減りました。

葬儀の現場では親戚の結束が固い家のお葬式を担当すると、悲しみより和やかさを強く感じることがありました。

反対に親戚付き合いを疎まれる方が多いのも確かですね。

親族は心強い味方にも、手ごわい敵にもなります。

私が「エンディングノートの書き方セミナー」でよくお伝えすることは、親戚の項目には名前や間柄だけに使うのではなく親戚との付き合い方も付け加えることです。

例えば、

子供が知らない過去の出来事があるかもしれません。

子どもが困ったとき、親戚の誰を頼ったらいいのか、また誰に近づいてはいけないのか。

「このおじさんにはお金を貸してはダメ」「お酒を飲ましてはダメ」とか。

あなたが長い時間をかけて得た親戚との付き合い方も「子供に相続できる貴重な情報」です。

 

亡くなる方が高齢になると、兄弟やご親戚も当然高齢者が増えます。

相続時に、長年付き合いがなく住所も家族状況もわからないと事が前に進まなくなります。

結婚式は招待者のみが集まりますが、お葬式は情報が流れて予期せぬ人も来ることがあり、見知らぬ親戚を知る機会でもあります。

参列者名簿は最新の住所や電話番号がわかり、参列できなかった親戚が香典を託すことも多々ありますよね。そこにも連絡先が書かれています。

疎ましい関係でも相続人の範疇なら声をかけることも必要かもしれません。

 

私の体験ですが、義母の葬儀の後の会食時に全員に自己紹介をお願いしたことがあります。

家族からは「そんな面倒くさいことをするな」とブーインが出ましたが

長年疎遠で顔もわからずにいた人が判明したり、故人との意外な間柄や昔話を聞かせてもらい感激したり

姪が離婚して新しい家族になっていて驚いだり、興味溢れる会食時間となりました。

その後はあちらこちらで新たに挨拶が始まり「おの叔母さんは今どうしてるの」などの情報が交わされました。

知らないままの集まりであるなら義理の参列になりますが、関係がわかるだけで隣席との会話も成り立ち居心地の悪さもなくなります。

 

私はこんな機会は「故人の無意識の配慮」ではないかと感じますが、いかがですか?

 

 

 

 

 


大事な書類、どこだっけ? とならないように

2023年09月14日 | 終活セミナー

今日、お訊ねした先の80代後半の女性宅では荷物整理をされていました。

一緒に生活を共にした、お姑さんやご主人はすでに亡くなっています。

その時にかなり処分をしたはずなのに、今もまだ各部屋に荷物は一杯です。

大事な書類を見つけだすのも苦労している様子です。

目的の書類が見つけられずに居合わせた私に「探して」と書類の束を渡されました。

お手伝いをしてみたのですが、不要な書類がほとんどで残しておくべき物が見当たりません。

普段は不自由なく暮らしている方ですが、記憶や判断力は気が付かないうちに衰えてくるのですね。

歳を重ねればごく当たり前のことですが、本人も周囲も気づきにくい一面です。

 

通帳や権利書や契約書などの大事な物は、保管場所をどこかに書いておくのがベストかもしれません。

「誰かに見られたら」の心配もありますが「探すことができない」「捨ててしまった」よりいいのではないでしょうか。

私もそうですが、高齢者にはアナログが一番安全のような気がします。

普通のノートでは紛失しそうなので、エンディングノートに書きこむのをお勧めします。

書く場所がなかったら、ノートに別紙として張り付けておくなどの工夫をしてみてくださいね。

 

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ちょっと言わせて「家族葬」

2023年09月13日 | 終活セミナー

葬儀といえば「家族葬」が当たり前のようになりました。

ここで素直に頷けず「家族葬」の名前が受け入れられない私がいます。

 

私は高齢者所帯。子供は別居。皆それぞれに忙しい

私も現役時代「親は気になるけど何もなければ行かない」のが現実でした。

高齢者になった自分の現状は

日々を支えてくれいる人は、友人です。

メール、電話で近況を聞いてくれるし、こちらを察しって引くときは引いてくれる。

簡単な用事も引き受けてくれます

 

これって家族以上、親戚以上の付き合ですね。

その友人が亡くなればショックと悲しみが残ります。

でも「家族葬」って言われたら、参列拒否感が半端ないですよね。

 

少し年上の友人がご主人を亡くした時の話です。

「家族葬」ですることになり通夜は家族だけで執り行いました。

ところが翌日の式に友人やご近所が「お別れしたい」と集まってきました。

多分通夜は遠慮されたんでしょうね。

驚いたのは「うちは葬儀の時知らせないから、私も行かないよ」と言っていた隣人も来ています。

葬儀の後も「お参りさせて」と、立ち寄る人が多いのに又びっくりしたというのです。

「煩わしい?」と尋ねたら「ちょとね。でもね、嬉しい方が大きい」とのこと。

葬儀は比較しづらいものです。人はいかにも正論だと思える巷の話に「そうだ。そうだ」と同調しやすいもです。

でも体験して初めて知る真実もあります。特に人の想いの有難さがわかります。

自然に知れ渡ったのであれば「来る人は拒まず」で対応しませんか。


親のこと、どれだけ知っていますか

2023年09月09日 | 終活セミナー

ご主人を亡くた友人は独り住まいですが、毎日遠方に住んでいる娘さんから電話があるそうです。

同じ区内に住んでいる息子さんは週に1,2回立ち寄っています。

別居の子供が親に連絡する頻度は、週に1回程度が多いようですからとても恵まれた状況ですね。

定期的に連絡を取っていても、親のことをどれくらい知っているのでしょうか。

持病や体調、誕生日や結婚記念日、趣味や好きな食べ物、決まっている日常生活の予定などは会話から知ることができますが

どちらかというと親のことで知らない事柄の方が多いはず。

私が病院に同行した時に「体重と身長はどのくらいですか」と聞かれて答えられなかった経験があります。

以前からお付き合いしている病院や友人、行きつけの店はわかりますが、新しい情報までは伝えきれていないかもしれません。

親の資産や保険の受取人なども聞きにくいですよね。

親と別居している子供は親の一部しか見えません

同居していたって、同じようなものです。本音は見せない方がうまくいくことも多いですし。

 

何もなけれ知る必要もないけど、親が自分のことができなくなったら、そうはいかなくなります。

親を見たくないわけではないけど、見ることが難しいのも現実です

 

せめて最低限の必要な情報は残しておいてもらうと有難いですね。

まずはエンディングノートを書いてもらいましょう。

 

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地震対策の自信有り?

2023年09月09日 | 終活セミナー

火災保険の更新の時期です。

このところ、震災の番組が多かったので不安が募ります。

もし大きな地震が来たら、築40年の自宅は持ちこたえてくれるのでしょうか。

海の近くなので、津波の大きさはどのくらいになるのでしょう、ハザードマップでは1mですが関東が 震源地なら想像もつきません。

先日、横浜市で火災が起きると焼失の被害が多い地区のチラシが配布されましたがわが家の地域も含まれていました。

家に住める状態なら、ペットもいますので避難所にはいかないつもりです。

今の体力では避難できるかも疑問です。

水やトイレ関係は大丈夫ですが食品は普段にも使用しているので、うっかりすると少なくなってしまいます。

乾電池より蓄電器も気になってきました。インドア派なのでこういう物に疎いんです。

考えれば、用意して無駄になるものはないですね。

「喉元過ぎれば・・・」ですぐ忘れそうですが、せめて自分の身は自分で守らないと。

そう思うこの頃です。


亡くなった方の話を聴かせて・・・話すうちに心が整理

2023年09月06日 | 終活セミナー

1年前に突然亡くなった同僚のお別れ会をしたいと相談がありました。

その頃はコロナの規制がまだ解けない時期でした。

お葬式も家族で行われ、職場の仲間は別れる場とそのことを話す機会を失い

みんなが途方に暮れ、どこかで死を受けとめる必要があると感じたそうです。

アドバイスするために、亡くなった方の情報を聞き取り始めました。

相談者は記憶をたどりながら、自分の中にいるその方を語り始めました。

途中から目頭を押さえての話になりました。

その方から聞いた言葉

その方の表情

やりたかった事

きっとこう思っているに違いない事など

丁寧に思い出しながら、1時間かけて私に聴かせてくれました。

自分の中にあったモヤモヤした迷いが、その方を思い出すことで一つの形になてなってきたようです。

その方の口癖は「自分を通してまわりの絆が繋がってほしい」

まわりにいる同僚たちと、その方の思い出を笑顔で話す場を作りたいとおっしゃって席を立たれました。


受付で5分以上無視されるなんて…

2023年09月04日 | 終活セミナー

書類申請のため役所に行きました。

受付の呼出しのベルを押しましたが反応がありません。

受付からは事務所内が一望でき、大勢の職員さんがいますがこちらを見ている人はいません。

受付の横には相談ブースが幾つも設けられ、すぐ隣のブース以外は無人で騒音はありません。

低い衝立の隣では職員2名が相談に対応していますが、ここも無反応です。

確実に私の姿が見える位置ですが一度も視線を向けてはもらえません。

再度ベルを鳴らしまいたが、完全に無視状態。

相談中で申し訳なかったのですが、衝立越しに声をかけると呼び出し用のベルを教えられ、すでに2回押している旨を伝えるました。

慌てて事務所に向かって受付の対応を呼びかけてくれました。

「職員教育はどうなってるの!」と内心では怒り出始めていましたが、意外にも出てきた職員さんからはもとても丁寧な対応を受けました。

 

ここで感じたのは目の前の相談者への接遇は重視されているものの、接客を主とした業務の基本的な配慮に欠ける点でした。

それほど騒がしくない事務所に呼出しベルが聞こえないのは音量の確認がされていないのでしょう。

受付が設けられているにも関わらず人の気配が感じ取れないのは接遇以前の問題です。

口調も優しく、説明も丁寧だっただけにとても残念な思いが残りました。

 

 

 

 

 


高齢者の聞き取りには、家族からの聞き取りも同時に。

2023年09月02日 | 終活セミナー

母の診察に同行した時に「あなたは黙っていてください。ご本人から答えてもらいますから」といわれたことがあります。

医師の質問に母が十分に答えられなかったので、私が説明を加えようとしたのです。

当時の母は聴力が衰えて、記憶も曖昧になっていました。

自分の容態も満足に伝えられず、時には困っていることすら隠してしまいます。

見栄もあるのでしょうが、質問の真意が捉えられない場合も多々あります。

子供の聞き取り時に親が代弁者になってしまうのとは、違っていると思うのですが。

医師の説明に納得したように頷き、丁寧にお礼をして診察室を出た母は「先生なんて言ってたの?」と必ず私に聞いてきました。

認知症は本人に自覚がなく正常に対応できることも沢山あるので、一緒に生活している人でないと知りえないことがあります。

夫も物忘れ外来に行き始めましたが、毎回の認知度のテストでは前回より回復しているそうです。

そのテストに対応できていても日常生活では、確実にできない事例が増えています。

そのことを伝えたいのですが診察室では本人を前にして中々訴えられません。

こういう本当の高齢者の姿を知りえていない現場は多々あります。

 

介護や医療施設での高齢者対応は本人からの情報収集が最優先ですが、真実の情報はそれだけでは不十分です。

付き添の家族がいる場合には、本人がいない場で家族からの情報も聞きとってもらいたいものです。