柴田典子の終活ブログ「エンディングノート知恵袋」

エンディングデザインコンサルタント柴田典子のブログ。
葬儀に関わらず「賢い老い支度」として終活全般のお話もしています。

信じられない葬儀社の話2

2011年06月27日 | 葬儀の世界
今回もお寺様から伺った話です

檀家さんの葬儀では、通夜の前にご遺体の前で枕経をするのが菩提寺の務めです
葬儀社もそのつもりで、すぐに枕経ができるように準備をします

家族が亡くなると、葬儀社はまずご遺族に
お寺に連絡する事をお伝えします

そして葬儀の日程をお寺に聞いていただきます
お寺の都合と、火葬場の空き具合とご遺族の都合、葬儀社の都合を
調整して、葬儀の日程を決めます
その場合、一番重視するのはお寺の都合です
住職がいらして、はじめて葬儀は成り立ちますから

菩提寺に一報を入れた時、住職から枕経の時間をお聞きして支度をします
それから葬儀の打ち合わせに入ります

地域によってはその順番が変わりますが
通常は、お寺を尊重します

安置が、自宅であれ、葬儀社であれ
それは変わりません

ところが、最近は菩提寺なのに、葬儀社から枕経を断られる、と伺いました

その理由は
冷蔵庫に安置したから、無理です
すぐに通夜なので、時間がありません
枕経をすれば、通夜を2回やるようなものです
・・・・などなど

これを聞いて信じられませんでした。
葬儀社は、依頼されたご遺族の葬儀を、宗教者の指示を受けて
無事にやり遂げるのが仕事です

その上に、故人やご遺族の希望をかなえ、納得のいく葬儀を行います
あくまでも、宗教儀式を邪魔しない事が前提です

その企画や、運営が葬儀社の力量と言えます

枕経も宗教儀式の一つです
宗教儀式を葬儀社が指図しているとは・・・

こういう葬儀社は何か、勘違いをしています

ご遺族が菩提寺に枕経をお願いしても、来てはくださらない住職がいるのも事実です
だからと言って、葬儀社が宗教者を軽んじていい訳は有りません

宗教者が「葬儀は寺院主体で」とおっしゃるのが、無理ないかな?と考えさせられました



この話は、また続きをします



今日は、横浜のパシフィコで明日から始まるフューネラルフェアの準備をしてきました
明日、明後日は忙しくなります




信じられない葬儀社の話

2011年06月23日 | 葬儀の世界
通夜の始まる前にご住職が喪主様に話しかけました。
「葬儀を務めさせていただきますが、今まではお寺とのお付き合いはなかったんですか?」

「いいえ、実は以前からお付き合いのある菩提寺があるんです」

「え、どうして菩提寺に葬儀をお願いしなかったんですか?」

「言うつもりだったんですが、どんどん話が進んでしまって、言えなくなってしまい・・・」

「うかがえば、宗派も違いますし、私が葬儀をさせていただく訳にいきません。
私から菩提寺に連絡をしてみましょう」

通夜直前に菩提寺のご住職は、慌てて葬儀会場に向かったそうです。


私は葬儀業界に17年ほどいますが、この話を聞いて耳を疑いました。
葬儀社ならば、葬儀の打合せのはじめに、まず「菩提寺がありますか?宗派は?」とお聞きするは当然の事です。
その確認もせずに、勝手に宗派の違うお寺を喪主にご紹介するなんて・・・

葬儀社も葬儀社なら、菩提寺の事を言えなかった喪主も喪主です。
喪主に菩提寺の意味をも伝えないお寺にも問題は有りますね。


ご住職のみなさんが、よく「葬式はお寺が主導でなければならない」と言われますが
私にはどこをもって、主導とおっしゃるのか?意味が解りませんでした。
葬家が宗教葬儀を望まれるのなら、その葬儀は宗教者が式を司るのが当然だと思っていましたから
それ以上に何を望むのか?私には理解できませんでした。

そこで例えばどんな事ですか?
と伺ったら、この話をしてくださいました。

葬儀社にいた者として、とても恥ずかしい想いをしました。
そして、まだまだ信じられない話が続きました。

この話は、また続きをしていきたいと思います。





ホームページのタオルが売れて・・・

2011年06月21日 | 香典返し、返礼品
自社のホームページを見て
葬儀の返礼品に今治タオルをご注文してくださった方がいます。

嬉しいですね。

このタオルだけは使ってほしい商品です。

今治タオルの中でもソムリエ工房、というブランドです。

柔らかいタオルって、吸水があまり良くない、と
思っている人が沢山いますが
このタオルはチョット違います。
あれだけフンワリしているのに
水分をスーと吸ってしまいます。
すごく気持ちがいいです。

最近、あちらこちらで「今治タオル」を見つけますが
手に取ってがっかりする品物も多いですよ。
肌触りが違う???


それに包装紙代わりのオーガンジーのきんちゃく袋がまたすごくいい。
私はバッグの中に、小物入れに使っています。
便利で綺麗です。

父の葬儀の時に
お帰りになる会葬者に出口で会葬礼品を選んで頂きました。
今治タオルか?ブランデーケーキか?
どっちらかお好きな方を、どうぞ!って。

これがすごく評判が良かったんですよ。

「何だかワクワクしました」と。

いつもこの2点を薦めしていますが
今のところ、このほかに気に入ったものが出てこないんです。

価格、品質、機能性、デザインとも気にいてます。

私は自分が気に入らないと、おすすめが出来ないので・・・・
結構、正直者なんですよ。

葬儀の頂き物は、本当に評判が悪い。
それが嫌で、何かいいものないかなー、て探しています。


えっ、もう1年ですか 2011,ヒューネラルビジネスフェアです

2011年06月18日 | 葬儀の世界
一年の早いこと
今年も、フューネラルビジネスフェアが始まります
6月28日、29日 みなとみらいのパシフィコ横浜で開催です

今、準備に追われています。
講演は父の葬儀体験を話します

解り易くいえば
「今の通夜で、本当にいいの?」
という内容です

さっき友人から電話があり、つい長話してしまいました
昨年の暮れに、父の通夜に来てくれた友人です

その後に立て続けに2つの葬儀があったそうです
「葬式ってすごい差があるのに、初めて気がついた」と言ってました

段取りの悪いところや
何も感じない葬儀が気になったそうです

「あなたのお父さんの葬儀は、すごく良かった」と言ってもらえました

その事を、葬儀社さん自身に解って欲しいのですが・・・・

さてフェアの展示も準備に大忙しです


本当はもっと余裕があったはずなのですが

正直に言うと、
全てにおいて、気持ちが集中できない時期が
父の死後半年くらい続いていました

私も、確実にグリーフワーク(喪失の悲嘆)をしています

この体験も実にいい勉強になりました

今でもまだ引きずっているのだと思います

もう時間がない!
あと一週間しかない!

焦って、今必死に頑張っています

コンビ二の挨拶がうるさいなんて!

2011年06月15日 | お仕事
近所のファミリーマートが嫌いになりそうです。

去年だったか、経営者が変わりました。

前のファミリーマートも嫌いだったんですが。
店員さんが年配のおばあさんが多くて
レジが遅いし、身なりがだらしなくて
食品を扱うには、どう?という感じでした。

どんなにお客が並んでもレジに店員が二人つく事は稀で、
おまけにお昼時の混む時間に、
店主は銀行とお昼を食べに行く為に
レジを一台止めて、お金を勘定し始めます。
短いお昼時間なのに、並んでいる人はイライラしてました、

経営者が変わって、若い店員が増え
気持ちいい対応が続いていたのですが
数ヶ月前から、挨拶が一変しました。

「いらっしゃいませ。ファミリーマートへようこそ!」と
ドアが開くたびに連呼されます。

入り口近くの店員から始まって
中で商品整理をしている数人の店員が
順番に挨拶をしてきます。
「いらっしゃいませ。ファミリーマートへようこそ!」
「ファミリーマートへようこそ!」
「ファミリーマートへようこそ!」
「ファミリーマートへようこそ!」
「ファミリーマートへようこそ!」

きっと元気よく!と言われているんですね。
大きな声で、こだまのように挨拶が繰り返されます。

頻繁に来客があるので、その度にこの声が鳴り響き
ゆっくり商品を見ていられません。

マニュアル通り、なんですね。


挨拶はしていても、商品整理に忙しく
耳で確認して連呼しています。
だから、事務的でお客の顔さえ見ていません。

これって、強盗が入ってきても
きっと気付かずに、全員で「ファミリーマートへようこそ!」
と言っていると、思います。

挨拶が不快に感じたら、意味ないですよね。

若い子たちは、こうやって
サービスを覚えていくのでしょうか?

亀治郎のきつねに見とれて

2011年06月03日 | sibatanoriko?
先週のことになりますが
久しぶりに歌舞伎を見に行きました。

舞台って好きなんです。
意外とジャンルにこだわり事無く見るほうです。
見るのも好きだけど、自分で演じるのも好きです。
元、演劇部です
古い話ですが・・・

最近、テレビでよく見かける市川亀治郎がきつねに扮しています。
「義経千本桜」の中から「川連法眼館」という出し物です。

見どころは亀治郎が武将ときつねに早変わりをするのと
最後に宙乗りで花道の上を飛んで行くところです。

席が花道の横だったので真上を飛んで行くのが見れました。
花吹雪が一面に舞う中を、真っ白いきつねが空高くさて行くのですが
なんと華麗で見事なことか。

うっとりと見とれていました。


他には
市川染五郎
中村勘太郎
中村七之助
と、最近人気の若手ばかり。

母に誘われてお供しましたが、十分に楽しめました。

葬儀社の社員も泣きますよ

2011年06月01日 | お仕事
以前の話ですが、葬儀社の就職面接で泣いた人がいました。
まだ二十歳前の人でした。
緊張していたのでしょうが、それ以上に亡くなったばかりの父親を思い出してしまったのです。
その時に面接の担当者から
「あなたは葬儀の現場でも泣く気ですか?」ときついお叱りがあったそうです。

この話を聞いて「なんだかなー、、、、」って思いました。


私の葬儀社時代にも葬儀中に泣いたスタッフは大勢います。
私も泣きました。
仕事中ですから泣く事に集中した訳ではありません。
しのび泣き?って感じです。

ご遺族の想いを聞かされた時に、胸が詰まって泣いた事
故人の人となりが素晴らしいくて、感動して泣いた事
自分の身内に故人がダブって泣いた事
いろいろあります。
司会中に声が詰まった事も。

私にも感情がありますから
ご遺族と添えればそれだけ、気持ちが動きます。

それとは別にスタッフの涙を何回か見ています。
家族を亡くして間もないスタッフが
突然、涙があふれる場面です。
火葬場から帰ってきて、
「すみません。今の私に火葬場はチョットきついです」と一言。

仕事中に毎回ではないのですが、何かに触れる時があるのです。

そんな気持ちを持ち合わせているからこそ
人の痛みや、苦しさが想像できるのだな・・・と思っています。


葬儀の仕事をしていたら
「泣いてはいけない」
「笑ってもいけない」
なんておかしいと思っています。

スタッフが連鎖反応で大騒ぎして泣いたら
もちろん叱りますけどね。


面接で泣いた人は、まだ自分の気持ちを言えるほど癒えていなかったし
幼かったのもありますね。

でもね、葬儀の人材を発掘する立場なら
どうして泣いたのか?
それを聞き出すノウハウは欲しいところです。
事前相談や、葬儀の打合せにはそこが大事なんですから。

その人は葬儀に向いている!と思っていたので
とても残念に感じました。

今年も葬儀の就活は始まっています。