エンディングノートの研修を始めたのは20数年前です。
初めは葬儀社向けの研修でした。
そのうちに各地の葬儀社、士業、行政等から、地域住民向けに「エンディングノートの書き方セミナー」を依頼されるようになりました。
主催者側が作成したエンディングノートを使って講演をするのですが、どのエンディングノートも納得できない自分がいました。
家族に遺す自分の集大成と言えるのがエンディングノートです。
中身は自分の生き様から、老後に起こりうる事の意思表示、死後の遺産整理に至るまで大事なことばかり。
すべてが1冊に収まっていることへの違和感がありました。
エンディングノートの内容を活かすためには「家族が見るタイミング」と「保管場所」を分けるべき・・・これが私の持論です。それを反映して自社作成したのがアクティブノートです。
一番気になったのは、元気なうちに全財産を子供に知らせる事と、家族へのメッセージです。
セミナーでは、こんな風に説明します。
「意外と財産あるね。親孝行しておいた方がいいみたい」とか「ねえ、お義父さんの老後の面倒見なきゃいけないのかしら、あまり近寄らないほうがいいわよ」と判断されるのは嫌じゃないですか?だから生前は見せずに、死んだらどこに何があるかわかるようにしてあることだけ伝えればいいんですよ。それに年数がたてば財産も変化します。それこそ親孝行した子に多めの相続をするとかは、公にすることないですよね。だから別冊にしましょう。保管は自分の手元に置き、死後に探せ!と伝えましょう。
家族へ最後に伝えるメッセージは「感謝」や「愛の証」のような文面が多いはずです。それを生前に読まれたら気恥ずかしいし、今後大喧嘩する可能性もありますよ。これも死後に見てもらえばいい。メッセージはその人宛てに封書にしましょう。全員がノートを見て、自分との比較を感じたら今後の家族関係が壊れますよ。だからこれも別冊にしましょう。
その次に気になったのが、万が一の時に自分の健康状態をどうやって救急隊に知らせるか、です。
エンディングノートには、緊急連絡先や病歴やそれらしきことが記載されいるのに、救急隊がそれを目にすることはあり得ません。急を要するときに役立たずにならないように、玄関ドアにぶら下げるノートを別に作りました。これは救急隊だけではなく、容態の急変を察した人が見てもいいし、家族も記載事項には目を通しておいた方がいいものです。
その他の内容は、家族がいつでも見れように居間などにおき「私の考えや希望が書いてあるから、来た時に読んでおいてね。時々書き直すこともあるからね」と伝えておきましょう。家族にとって介護や認知症対策や葬儀は、本人の意思がベースにあると判断しやすく、確実に助かるものです。
このような考えのもとに、アクティブノートは生まれ育ってきました。
アクティブノートを書き進めていくうえで、介護や認知症や葬儀の予備知識や今の情報がないと、考えがまとまりません。それでなくてもエンディングノートを書きあげている人はごく少数です。
その情報源として終活セミナーを継続して実施するようになり、セミナー受講者が自分の立場をイメージできるようにお伝えしています。受講者の意識の変化を目の当たりにして私の学びも成長させられ講演内容も日々変化し続けています。
現状ではアクティブノートに似通ったエンディングノートができてきました。今までに数百人の演者が私のセミナーを受け、エンディングノートを作成する資料として多様な機関がアクティブノートを購入されています。
実際に私の持論通りに説明をしている講師もお見掛けします。ご賛同いただけて何よりです。
すべての人にエンディングノートを書いていただくのが私の望みなので、啓蒙してくれる方が多いほど嬉しいことです。
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