柴田典子の終活ブログ「エンディングノート知恵袋」

エンディングデザインコンサルタント柴田典子のブログ。
葬儀に関わらず「賢い老い支度」として終活全般のお話もしています。

虫が見えるは飛蚊症?認知症?

2022年02月25日 | 私の半径100メートル
母が生存中に
「今日は虫がたくさん飛んでいるわね」
と言いながら目の前を手で払っていました。

私に虫は見えません。
高齢になると「飛蚊症」と言われる目の症状が出てきます。
まるで虫が飛んでいるように見えるのですが
目の水晶体のしわのようなものがそう見えるらしいのです。
特に治療は必要ないので
いつも、「目のせいなのよ、虫はいないからね」と言っていました。


認知症にはいくつかの種類があり
良く知られているのは「アルツハイマー型」です。
その他に「レビー型認知症」というのがあって
これは「幻視や錯覚」の症状があります。

先日の新聞で幻視の記事に
「掃除をしたのに虫が出るのよ」という「レビー型認知症」患者の言い分があって
アッと気が付きました。

母が突然
「部屋に誰かがいる」と言い出した始めた頃
診察を受け「レビー型認知症」と言われたことがあります。

「レビー型認知症」のせいで人や物が見えると思い込んでいましたが
今、思い返すと
虫を追い払ったのもこの幻視のせいだったかもしれません。

老人ホームで食事中に
「嫌だ、こんなに虫が飛んでいて」と言い出したことがあったそうです。
スタッフさんが
「あらあら、白い袖が汚れちゃってるわよ。ちょっと着替えてきましょうか」と部屋に戻り
黒い上着を着せて
「ほらもう虫はいないでしょう」と安心させたことがったそうです。
私の否定型とは違って、さすがケアのプロ対応ですよね。

なんだか今頃になって
あの時は母はこんな状態だったのかな?
と思いだすことが良くあります。

それに気が付くまで随分と時間がかかりました。
早く気がついたら少しは母の介護の役に立っていたのかな…と感じます。
その為に私は
終活セミナーで自分の体験談を頻繁に話しています。
実話だと想像しやすいでしょう。


横浜で採れたワカメです

2022年02月13日 | 私の半径100メートル
金沢八景の海ではこの時期にワカメが採れます。
先日、採れたてのワカメをいただき
茹でて塩をまぶし保存しました。
初物なので柔らかくていい香りです。

この海では海苔もとれるんですよ。
私は青のりが入っている海苔が好きです。

お弁当作りがなくなってから朝食はパンが多くなり
海苔の出番が少なりましたが、
青混ぜの海苔を焼くといい匂いがします。


都心に近いのに
自然に囲まれていて幸せです。

昔の写真は時間を忘れます

2022年02月04日 | 私の半径100メートル
パソコンにある写真を整理していたら
父の葬儀の写真に見入ってしましました。

私は仕事柄、父の葬儀の映像やデーターを多く残しています。
父は人が集まるのが大好きな人だったので
通夜の読経は親族だけで先に済ませ
会葬の方々が集まる時間は
故人との対面や、遺族との会話をするお別れの場にしました。

写真からは当時の皆さんの会話や
家族の様子が思い出され
父が元気だった頃の面影まで浮かんできます。

今は母も亡くなりましたが
当日、来てくださった方に心からお礼を言っている姿が
とても素敵に残っています。

父の葬儀に祭壇はなく

年代別の写真を正面に張り出し
式場内にメモリアルコーナーを家族で作り
孫やヘルパーさんからのメッセージを展示しました。

父は自分が中心にいたい人だったのですべて父のための葬儀です。
今では到底こんな密になる葬儀はかないませんね。

たまには昔の写真を見てみませんか。
なんだかホッとしてきます。

思い出深いことは
エンディングノートにも書いておきましょう。
昔の出来事は
子供達にとって新鮮な出来事に見えますよ。


南天のおすそ分け!

2022年01月10日 | 私の半径100メートル
お隣のお庭に溢れるばかりの実を付けた南天があります。

鳥がついばみに来てしまうので
木には網がかけられお正月まで端正に育てられてました。

「柴田さーん」の声に覗いてみると
ご主人が南天の枝を束ねて渡してくれました。

うちの玄関はこの南天で
今もまだお正月気分が一杯です。


お隣には柚子もなっています。
「無断でいいから、柚子も使ってね」と嬉しい申し出。
今年は柚子湯もお雑煮も柚子ジュースも鍋も焼き魚も・・・
柚子が盛りだくさんです。

こういうお付き合いができることは幸せですね。



甲斐犬が我が家の一員に

2022年01月10日 | 私の半径100メートル
甲斐犬を迎えました。
昨年3月に18年家族でいてくれた甲斐犬が亡くなり
私達の年齢ではもうペットは無理かと考えていました。

昨年の暮れに
知り合いから「5か月の甲斐犬がいるけど見に来ない?」と誘われ
迷いながらも見学に行ってきました。

もう成犬に近い大きさです。
可愛がられて育った子でした。
一度、貰われていったそうですが
もとの飼い主が様子を見に行ったら、
なんとなく居心地が悪そうにしている子犬を見て
引き取ってきたそうです。

「実は出戻ってきた子なんです」と打ち明けられました。

一度は飼うことを諦めましたが
私達に何かあったら二人の子供が見てくれるでしょうし
それに最近ではペットと一緒に入れる老人ホームも増えてきました。

飼いながら、私達にもしもの時が来ることを見据えて
この犬の将来の事を決めておこうと決心しました。

柵の中から思い切り首を出して、私達の手を舐めてくれている犬。
「きっとうちに来るために出戻ってきた子だ」と思えました。

数日間この子を預かり、私達を頼ってくれる様子に
その後譲り受けました。

甲斐犬の雌「とらみ」です。



双子のパンダにメロメロおじさん

2021年12月23日 | 私の半径100メートル
「おい、早くテレビ見ろ」
「可愛いぞ」
「何でこんなに可愛いのだろう」
と大騒ぎするんですよ、うちにいるおじさんが。

孫の事ではなく上野動物園の双子のパンダの事です。
確かに日に日に可愛くなってくるけど
もう珍しい、というほどでもないのに
この感情は今までになく、老化がなせる業に違いないと思います。

そこでちょっと考えてみたのですが
上野のパンダは今何頭いるの?と。

調べてみたら
あまり話題にならなくて気の毒な父親のリーリー、
母親のシンシン
来年の6月末には中国へ返還される姉のシャンシャン
そして双子のシャオシャオとレイレイの5頭です。

シャオシャオとレイレイは1月12日からお披露目されるので
約半年は5頭が見られる時期なんですね。

シャオシャオとレイレイは当分の間、見学は抽選です。

いつもパンダ舎は行列が絶えないようですが
私のパンダ好きな親友は雨の日狙いで行くそうです。

来年には上野散策を兼ねて行ってみたいですね。
オミクロンの影響がどうなるか?心配ですが。

パンダファンのおじさんは遠出は嫌いなので
見に行かずテレビにかじりついているはずです。



自宅で看取られて自宅で葬儀

2021年12月23日 | 私の半径100メートル
お知り合いご主人が亡くなられ、自宅で葬儀をされました。
4年の闘病をされ、半年前にご自宅に戻ってこられました。
時折、車椅子で外出をされたようですが殆ど寝たきりの毎日。
奥さまはお仕事をされながら、介護スタッフの協力を得て看病を続け
最近退職されてずっとお側で御世話をしていました。

先週、奥様に看取られて亡くなり葬儀のご案内をいただきました。
ご自宅のリビングでの葬儀ですが
ご近所の親しい方が通夜も告別式も見えてお別れをしました。
ご住職の儀式が素晴らしかったんです。
故人の生い立ちや人となり、ご家族のこれまでの経緯だけでなく
お経の部分部分で分かりやすく解説して下さり
引導、戒名の意味もきちんと説いてくださいました。
ご自身の親御様を亡くされたときの幼子たちの反応なども聞かせてくださり
死や故人の受け止め方は決して一つではなく、その人その人にあっていい・・・

そんなお話もしてくださいました。

まだ長いお付き合いではない私にも
この家族の様子を肌で感じ
ご住職の慈愛の言葉で、全員が癒された葬儀でした。

葬儀は簡単で、少人数で、という風潮が高まる中
葬儀のすばらしさを見せられました葬儀でした。




家族にお礼を伝えた友人

2021年10月30日 | 私の半径100メートル
友人のご主人は介護施設にいます。
今までは面会も15分ほどのリモートでした。
面会するごとにご主人の元気がない様子が気になる、と心配していました。
ずっと下を向いていて。言葉も少なくなってきている。
認知症が進んでしまったのかしら、と悩んでいました。

先日からやっと面会が許され、逢いに行ってとも安心したそうです。
直接逢って手を触りながら話すと、きちんと受け答えをしてくれたそうです。
友人は、「あなたのお陰で私は幸せだったわよ。これもあなたが頑張って働いてくれたからね。有難う」
と伝えたそうです。
同行した娘さんから「お母さんそんなこと言って、まるで先がないみたいじゃない」と注意されたそうですが
いつ何時、どうなるかわからない時代
もし認知症が進んでしまったら、もう理解してもらえないかもしれない
だから今のうちに言っておきたかった、そう思った上の行動だったそうです。

それだけでなく
友人は子供達にも
普段はなかなか言えない感謝の言葉を伝えたそうです。

ご主人も子供達も照れながらも嬉しそうだった、と私に教えてくれました。

いいことに気が付いた友人を素晴らしいと思いました。
そして
私は亡くなった両親にお礼を言っていない事に気が付きました。

こんぶ湯に入ってみませんか?

2021年10月05日 | 私の半径100メートル
我家の最寄り駅は京浜急行線の「金沢文庫」です。

鎌倉時代に北条実時が作った日本最古の武家文庫が称名寺の境内にあり
そこの名前が駅名になっています。
また海が近くにあり八景島シーパラダイスが有名です。
その海で昆布が養殖されています。
もともと海苔の産地なんですよ。

昆布は2015年に種付けされましたが
昆布って温暖化の原因となっている二酸化炭素を杉の木の5倍も吸収するらしいです。
この昆布を10月10日の「銭湯に日」に県内約130件の銭湯で
「こんぶ湯」としてお披露目するそうです。

こんぶ湯はお湯にとろみが出て
粘り成分「フコダイン」にはミネラルが豊富で
保湿効果があり
皮膚の炎症を抑える働きがあるとか・・・・

すでに東京をはじめ関東、北陸で「こんぶ湯」は採用されているそうです。
利用客の声に「肌の調子がいい」というのは頷けますが
「自分がおでんの具材になったみたいで面白い」というコメントには
思わず笑いが出てしまいました。

横浜産昆布 金沢文庫前で養殖の新聞記事をみつけたので
地元愛から御紹介しました。

手作り唐辛子

2021年09月19日 | 私の半径100メートル


これは我家の手作り唐辛子です。
毎年、唐辛子の苗を育て実を干して作ります。
最近では唐辛子の種類も増えて
作る身としては楽しいらしいです。
作りては主人。

市売品よりかなり辛めです。
毎年、この唐辛子を心待ちにしている友人が数人います。
その誉め言葉にのせられ
毎年唐辛子作りに精を出しています。

唐辛子には脳内のホルモンを活性化するアドレナリンと
脳をリラックスさせるエンドルフィンという物質があり
更にエンドルフィンには麻酔的な働きがあって
次々にエンドルフィンの働きを促すそうで
これが癖になる理由らしいです。

暑くても寒くても
定期的に辛いものが食べたくなるはずですね。

我家にはもう一つ、分けてほしいと頼まれる食材があります。
それはしょっぱい、昔ながらの梅干しです。
「今年はもう作らない」と宣言しつつも
梅の実が出回る頃になるとソワソワし始めます。
これも主人の仕事です。

不思議なことに唐辛子を欲しがる人と梅干を欲しがる人は
ほぼ同一人物です。
この因果関係は何でしょう?

人に当てにされることは
いくつになっても嬉しいことですね。


注射嫌いを変えた、ひと言

2021年08月24日 | 私の半径100メートル
夫は注射嫌いです。
若い頃、怪我で麻酔注射をしたら
恐怖で気を失った経験があるそうで
数えるほどしか注射経験がありません。

新型コロナのワクチン接種が始まっても
「打たないから」でずっと通してきました。
70代半ばですから
一番最初にワクチン接種の権利をうけたのに
どうしても首を縦に振りません。

テレビで見る接種風景は長ーい針を腕にブスっと差し込みます。
見ているだけでゾッとするらしく、「痛い、痛い」を連呼します。


出不精なので外出は最低限。一度も門から出ない日もあります。
自分以外の家族や周囲の人がワクチン接種をしていれば
感染する可能性が低いと言い張ります。

私の説得は馬耳東風。
もうあきらめていたのですが
昨日、突然接種すると決めました。

孫は小学1年生です。
最近は子供の感染者も多くなり
夏休みが終わると、学校内でクラスターが発生する可能性もあります。
「じいじ、この子が感染しても症状が軽ければ、みんなに移してしまうかも」
「その結果、じいじが死んだら、この子は一生『僕のせいでじいじは死んだ』と
苦しむことになるから、そんな想いはさせないで!」

この一言で
「そうか、仕方ないな」と了解したそうです。

何と孫の力は強いのか、思い知らされました。

娘の作戦勝ちです。

映画「いのちの停車場」を観てきました

2021年07月05日 | 私の半径100メートル
ワクチン接種が終ったこともあり
久しぶりに映画館に行きました。
「いのちの停車場」です。
吉永小百合主演
松坂桃李、広瀬すず、西田敏行と豪華キャストです。

在宅医療の問題をテーマにしているので
少し重い感じもしますが
私には身近なテーマだったので
頷きながら、見ることができました。

在宅医療というと
死を迎える人の医療と思われがちですが、
通院が難しい人が自宅で診療をうけることなで
精神疾患や難病、身体障害、知的障害などの患者さんも
利用しています。

「いのちの停車場」では
終末期の患者さんとその家族を扱っていました。
生きたい人
死を怖がっている人
死を受け入れている人
最期まで自分らしさを貫いたい人
生きて欲しい家族
何ができるのかを悩む家族
らが描かれています。

いちばん考えさせられたのは
白石先生自身が
痛みに苦しむ父親から「殺して楽にしてくれ」と
懇願される場面です。

医師として受け入れられない要求ですが
父親の苦しむ姿には娘として耐え難いものがあります。

果たして自分ならどうしたろうか?と考えてしまいました。

小池栄子扮する肺癌の芸者が
治療を拒否し、たばこを吸うシーンで
白石先生にとがめられると
最期まで芸ができなきゃ芸者じゃない、と
啖呵を切るのですが
この芸者さんは、物語の途中にちょっとだけ映るんです。
日傘さして、小粋に町を歩くとこだけが

なんかすごく印象に残っています。



雨の中、映画館まで来てよかったです。
ちなみに
映画館は”がらすき”でした。


最期の仲良し

2021年03月11日 | 私の半径100メートル


孫が急に
「とらちゃんに逢いに行きたい」と言い出したのが
とらが亡くなる前日でした。

極度の怖がりで
生き物は好きだけど触ることができません。

6年かけてようやく
とらに、チョンと指を触れたのがつい先日のことです。

19歳になるとらは
数日前から起き上がれなり
この日は朝から呼吸が荒くなりました。
いよいよ「お別れ」かなと、覚悟をし見守る中
午後6時、静かに息を引き取りました。

とらの死を聞いて慌てて掛けつけてくれた孫は
驚いたことに
自ら、とらに添い寝をして撫でてくれました。

人より一歩も二歩も行動が遅い孫ですが
心の中では老犬との別れを察してくれていたのでしょう。
やっと最期にできた「仲良し」です。

普段は強面の主人が涙ぐんでいます。
いちばんの友人を失ったので無理もありません。




愛犬が死の淵から戻りかけています

2021年02月18日 | 私の半径100メートル
今度こそ愛犬とのお別れかな・・・
最後のつもりで写真をとりました。


食べ物も、水も受け付けなくなり4日間が過ぎました。
好物を鼻先に持って行っても
横を向いてしまいます。
ミルクさえ飲みません。
殆ど寝ています。

やっと歩いて庭先でするオシッコは
黄色く濁っています。

いよいよその時が来た
私たちは引っ越しの準備をしながら
連れていくことは無理と腹をくくりました。

無駄と思いながら
主人がゆで卵をひとかけら
与えてみると舌先が動き
手のひらを舐めています。

主人は大喜びで
次に何を食べさせようかと
張り切りだしました。

私は亡くなる前に最後の力を出しただけ・・・と
今年19歳になるトラの死を見据えていました。

その翌日も手の中の少量のえさを食べ
その翌日には手のひらを噛むほどの勢いを見せました。
今朝は元気な時に近い量を食べてます。

力なく開いていた後ろ足が伸び
オシッコも薄い色になりました

私たちには
何がどうなったのか?
さっぱり見当がつきませんが
とにかく今は復活しています。

今月末に引っ越しますが
どうやら、私達と一緒にトラも引っ越すつもりのようなので
犬小屋も移動の荷物に加えます。

別れは延期になりました。
命って不思議です。