柴田典子の終活ブログ「エンディングノート知恵袋」

エンディングデザインコンサルタント柴田典子のブログ。
葬儀に関わらず「賢い老い支度」として終活全般のお話もしています。

葬儀の小規模化にどう向き合うか?

2016年09月23日 | 
宮崎県の葬儀社の集まりに伺い、講演をしてきました。
こちらの団体では、毎年集会と講演を兼ねて開催しています。

いつも感じるのですが、講演の初めと終わりでは集まってくださった方の
オーラが違って見えます。
初めは私一人が発信者なのですが、途中から受講者からの発信が感じられてきます。
不思議です。




地方においても小規模化は、ジワジワト押し寄せているようですが
それでもまだ会葬者の数は100を超える状況です。
これは、素敵な現象だと思います。

小規模化を恐れる前になぜ、葬儀が疎ましくなったのか?
を考えないといけないと思いませんか。

集まった葬儀社の方に毎回質問をします。
「あなたと一緒に働いていた同僚が亡くなったら、あなたは葬儀に行きたい?」

全員が「行きたい」と答えます。

同僚って、家族以外の人ですよね。
家族葬ならこの人たちは参列を遠慮するのでしょうか?
家族にとっては知らない人になりますものね。

時々ランチを食べに行く奥様グループの人が亡くなったら?
やはり葬儀に行きたいと答えます。
しかし、家族葬なら声をかけてもらえないかもしれませんね。

そう考えると、小規模化って簡単におきますね。
家族葬だから、声かけなくていいよね!
家族葬だから、会葬は遠慮しないとね!

葬儀の小規模化は家族や会葬者の意識問題だけではありません。

別れに行きたくなるような葬儀を作るには、
葬儀社の葬儀への取り組みも大きな問題です。

高齢社会で縁が薄くなった、経済的に苦しい、という社会の判断にまかせ
葬儀社がすべき改善を忘れてはいないでしょうか?

葬儀の場を提供するにはいろいろな方法があります。

大事な人を亡くした時、故人を取り巻く人々に悲しみや苦しみがあるから葬儀は生まれたはず。

葬儀が葬儀社にしかあつかえないのであれば
別れが必要な人たちに別れる場を作ることが、今は大事なのではないでしょうか?

親しい人が亡くなったのに、別れることができない・・・・変ですね。