華道家 余田紫甫(志穂) 

いけばな嵯峨御流・華道家 余田紫甫の海辺の街での楽しいくらしと花を愛する日々

【お稽古】2007年1月24日(水)馬酔木

2007年01月25日 | Flower
馬酔木(あせび)
菜の花
スプレー菊(ピンク)

盛花 右・左盛体

万葉集で十首もの歌に読まれた馬酔木(あしび・あせび)は
弟 大津皇子(おおつおうじ)の死を悼んだ、、生涯を神に仕えた大来皇女(おおくのひめみこ)
の読んだ
”磯の上に生ふるあしびを手折らめど 見すべき君が ありといわなくに”
田辺聖子著の文車日記(ふぐるまにっき)でその悲しい姉弟の悲運の人生を知り
馬酔木(あせび)詠んだこの歌がとても印象に残っています。

その名前通り、毒を持っており、その効力は食べた馬の大きな体にまで回り
毒に犯された馬がまるで酔った様に見えるところから名づけられました。
しかし毒は毒を持って制するといいますが、
葉をせんじ、農薬・害虫駆除の利用されてきました。

反面、こぼれるばかりに咲く花の付き方が米や麦に見立てられ、
古来から繁栄・豊穣のイメージで尊ばれ親しまれています。

=ポイント=
よく分岐する枝がともすれば風流さに欠く場合があります。
素材の特性活かしながらも煩雑な部分を整理して個性ある枝振りにし風流に活ける。


1月24日の作品

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