華道家 余田紫甫(志穂) 

いけばな嵯峨御流・華道家 余田紫甫の海辺の街での楽しいくらしと花を愛する日々

いけばな教室 6月 盛花 立盛体

2016年06月21日 | Flower
いけばな教室 6月 盛花 立盛体



粟(あわ)
向日葵
カンガルーポー
モンステラ


五穀(ごこく)とは米・麦・粟・豆・黍
お米の代わりに粟や黍を食べたという昔の時代を経て今や健康ブームで好んで食べられています。

当流の伝書に禁忌二十八箇条というのがありまして。
いける事を禁じられているもの、いけても美しくないもの、美観を損うものを二十八箇条指示しています。
それらは、すべては客人をもてなす おもてなしの心使いであり 
客人に失礼にならないようとの心遣いであると思います。

その禁忌の初めに五穀が書かれています。
『人の命を繋ぐ大切の品也』 とのこと。今は粟は生花に出まわる花材の一つでもあります。

しかし、この最後に、独楽(自分が楽しむ)には何をしてもこれ苦しからずとあります。

伝書の書かれた時代から生活様式も草花に対する感覚もずいぶんと変わりました。
私も何をしても苦しからずと新しいことに挑戦していきたいと思います。

五穀の粟が爽やかで凛とした夏の風景に活けあがりました。










6月 専修会 荘厳華 ~そわか~を用いて

2016年06月13日 | Flower

荘厳華は仏前を荘(かざ)る供養の花として発展していきました。
それを現代社会の生活様式で日常空間にマッチし身近に感じられる様に活ける様に開発された花器が『そわか』です。
その名は 般若心経の中の『蘇婆訶』に由来します。
願いが叶うの意味が込められています。

カラー・アンスリウム・瑠璃玉薊・ブルーファンタジー・レザーファン・ミリオンクラダス
などで地・水・火・風・空・識 の六大の思想を込めた役枝を活けます。





参考花

荘厳華





夏の景色





いけばな教室 5月

2016年06月13日 | 着物

盛花 左盛体変化Ⅱ

体と用が同方向で水面に張り出る花態です。
体の下の清らかな水際を美しく活けます。

初夏~盛夏にかけてのいけ花は観る人に涼を感じてもらうことが大事です。
花器の色を白や水色にして見た目も涼しく活けてみました。

擬宝珠(ぎぼうし)
カラー
ブルーファンタジー

ハート形葉が、擬宝珠、宝珠に擬(なそられ)えたものに似てる為名づけられた。
宝珠とは仏教であらゆる願いかなえられる玉(如意宝珠)で、橋の欄干などにも施されています。
武道館の屋根の大きな玉ねぎも擬宝珠です。
初夏に白や紫の花をつけます。庭の下草としても愛好される。