クコは平安時代に中国から薬用として渡来した史前帰化植物と考えられていますが
具体的な渡来の経緯について書かれた史料は残されていないのでよく判っていません。
現在では果実を乾燥させたものを中華食材、または薬用として利用する目的で栽培され
ているものもありますが、大きな川の土手などに普通に生えています。
花期は8~11月で葉腋に画像のような紫色の直径1㌢ほどの花を2~4個束生します。
画像では一部、結実しているのが見えていますが、果実は長さ1.5~2.5㌢の液果で
橙紅色に熟し、食べるとほんのり甘い味がします。
果実を乾燥させたものは、そのままドライフルーツとして食べる他、氷砂糖を加えて
ホワイトリカーに漬けこみリキュールを楽しむこともできます。
一応、全草が薬用とされていますが、葉には少ないながらも有害なアルカロイドが含まれ
ているので、用法や適量については充分な知識を持った専門家による指導が必要です。
クコ <ナス科 クコ属> 落葉低木