城陽市からだと車で30分、大阪府三島郡島本町にある水無瀬渓谷に行ってきました。
尺代の集落からおおさか環状自然歩道を水無瀬川に沿って登っていきます。
このコースには目指す頂上はありませんが、ゆっくり歩いても往復2時間位の
短いトレールには、北摂随一の名滝「乙女の滝」もあり、花や蝶などの種類も豊富で
コースのパフォーマンスはかなり高いものがあります。
シオン<キク科 シオン属>
よく庭などに植えられていますが、根っからの栽培種でもないようで
平安時代の「今昔物語」にも登場するほどの古くからの自生種で
根は咳止めなどの生薬になります。
ヤマハギ<マメ科 ハギ属>
一般にハギと言えば本種を指します。ハギの中では比較的花も大きく美しいので
庭にもよく植えられます。
美味しそうなクリの実が顔を覗かせています。
木の間から名滝「乙女の滝」が少し見えました。相当長い滝ですが、全景を見るにはは川原に降りて
直下まで行く必要があります。
ツユクサ<ツユクサ科 ツユクサ属>
2枚の苞葉に挟まれるようにして、青い花が咲きます。一つの苞葉の中には2~3個の蕾があり
普通は一個づつ順に咲きますが、まれに2輪同時に咲くものもあります。
乙女の滝を過ぎると、暫くは道の両側に草の茂った明るい道が続き、天気が良いと
色んな蝶が飛んでいます。
キマダラセセリ<セセリチョウ科>
セセリチョウには似たものが多くて判別しにくいのですが、キマダラセセリは前翅の中央にある横向きのY型が
見分ける一つのポイントです。
テングチョウ<テングチョウ科>
パルピ(下唇ヒゲ)という器官が異常に長く、天狗の鼻の様に見えます
春~初夏に発生し、7~8月には一旦夏眠するそうです。
ウラギンシジミ
翅裏は対照的に純白色をした美しいシジミチョウの仲間です。
年2回発生し、秋型は前翅の先端が鋭く尖った形をしています。
イシガケチョウ<タテハチョウ科>
石崖の様な翅模様から付けられた名前ですが、どこか世界地図をみるようで
島探しをしてみるのが楽しそうです。
ツマグロヒョウモン(♀)<タテハチョウ科>
♀の前翅の先端が黒くなっているのが名前の由来だそうです。♂はこの部分が黒くありません。
豹の斑紋は他のヒョウモンチョウの仲間に比べてやや疎らです。
ここから先は渓流沿いの上り坂、途中で出会った花達です。
アキチョウジ<シソ科 ヤマハッカ属>
細長い筒状の花が特徴ですが、真横から見ると先端が耳の様に跳ね上がり
狐の顔の様にも見えます。渓流沿いの水の流れに近いところでよく見られます。
ヤマジノホトトギス<ユリ科 ホトトギス属>
花被片にある斑点を鳥のホトトギスの胸の斑点になぞらえて付けた名前です。
水分を多く含む暗い場所に咲いていますが、時期的には多分これが今年の見納めになるでしょう。
ミズヒキ<タデ科 タデ属>
この細い花穂を上から見ると赤く、下から見ると白く見えるところから
紅白の水引にたとえた名前です。
マツカゼソウ<ミカン科 マツカゼソウ属>
名前も姿も涼しそうな花です。キンポウゲ科のアキカラマツに似ていますが、
全体に背が低く小柄で、花の雄蕊もアキカラマツほど長くありません。
オニドコロ<ヤマノイモ科 ヤマノイモ属>
子供の頃、この果実を唾で鼻の頭に貼り付け、「天狗の鼻」と言って遊びました。
皆さんもそんな遊びしてませんか?