城陽市の木津川東岸に広がる水田地域は、元々無数の小川が集まって、木津川へと注ぐ広大な湿地帯であった。
そのため京都府の治水事業の激特事業として、平成2年に城陽排水機場が完成するまでは、度重なる水害に襲われていた。
この地域の水田周辺に湿性植物が多く見られるのにもこんな背景がある。
ガマ <ガマ科ガマ属>
木津川周辺でよく見られる風景。稲の成長を傍らで見守っているようだ。遠景は木津川堤防。
育てられている稲の品種はヒノヒカリ
ミソハギ <ミソハギ科ミソハギ属>
盆が近ずく頃に開花することから、別名ボンバナとも呼ばれている。華やかなピンク色の花は、遠くからでもそれと判る。
農家の人に、勝手生えだから、採ってもかまわないといわれた。別に栽培している訳ではないということなのだが、面白い
表現があるものだ。
コケオトギリ <オトギリソウ科ヒメオトギリ属>
水田の中でコケオトギリが咲いているのを見つけた。
オトギリソウ科の中でもヒメオトギリよりもさらに小さく背丈は10㎝足らず、花は3~5㎜位だった。
秋に紅葉するらしいが、ここでは何故か既に紅葉していた。
ミゾカクシ <キキョウ科ミゾカクシ属> 別名アゼムシロ
足元の草むらに1㎝位の目立たない花を見つけた。結構可愛い形をしている。ほとんどがまだ蕾だったのでこれから見るのが楽しみだ。
ダキバアレチハナガサ <クマツヅラ科クマツヅラ属>
先週の記事を書いた時点で名前が分からず、宿題にした花。
今回来てみると全開状態だった。ところで、ダキバアレチハナガサはアレチハナガサの新種で、
これまではヤナギハナガサと間違って固定されていたらしい。学者だって間違うものだ。少し安心した。
オモダカ <オモダカ科オモダカ属> 別名ハナグワイ
花は貧弱な三弁花。可愛いといえば、可愛くないことはない。
それよりも、矢じりの様な奇妙な姿をした葉っぱが目を引く。水田ではおなじみの常連さんである。