花の咲く川藻と言えば、山野のきれいな流水中に花を咲かすバイカモ(キンポウゲ科)が先ず
頭に浮かびますが、ここは城陽市内の木津川支流で、最近は下水道の整備によって、かなり
水質が向上したとはいえ、以前は生活排水が流れ込む文字通り”ドブ川”でした。
もちろん、こんな川にバイカモなど生えてくるはずもありませんが、この季節、水中に白い花を
見せているのがこのオオカナダモです。
オオカナダモはトチカガミ科の沈水植物で、南アメリカ原産の帰化植物。
南アメリカ原産にもかかわらず、和名にカナダという国名が使われている理由は
よくわかりませんが、日本への侵入は生物観察の教材として輸入されたものが、野生化
したものだそうです。
1970年代には、琵琶湖で大繁殖して問題になりましたが、汚染環境に強く、在来種の
クロモなどが生えなくなった都市部の河川などでも今後、繁殖域を拡大していきそうです。
オオカナダモ <トチカガミ科 オオカナダモ属> 帰化植物