春には花で人の心を虜にした桜も、今は豊かな青葉を繁らせ、そこに樹液を求めて集まる
蝉の声が日々賑やかです。
しかし、樹液を糧にするのは何も蝉ばかりではありません。
このキマダラカメムシも蝉たちと同じように、樹皮に吻口を突き刺して樹液を吸汁している昆虫の一種です。
元々は南西諸島や九州に生息している南方系のカメムシでしたが、近年、温暖化の影響からか
棲息域は冬期に成虫越冬が可能な、関東あたりまで北上しているようです。
近畿地方では5~6年前までは未だ珍しい存在でしたが、現在は桜の樹があるところ、この虫あり
と言っていいほど繁殖しています。
キマダラカメムシ<カメムシ科 カメムシ目>
吸汁しているところを横から撮ってみました。
吻口は本体と莢部分が別々の所から出ているように見えます。樹皮に突き刺す固くて鋭い莢は
頭部の顎あたりから、樹液を吸い取る本体は頭部先端から出ているようです。