5月の中旬~6月初旬に里山の草藪でよく見かける昆虫です。
一見、ガガンボのような姿ですが、長く前に伸びた頭部と、先端の反りあがった腹部が特徴です。
雌の腹部は後方で狭まり先端は尖っていますが、雄では大きく反り返り先端は少し膨らんで
鋏形になっています。
この雄の腹部の形が毒針をもつサソリの尾に似ていることから、英語圏で scorpionfly と呼ばれる
こともあるようです。
雄は採食中の雌をねらって交尾しますが、雌に餌をプレゼントすることでチャンスを作る求愛行動
が見られます。
雑食性で、死んだ昆虫の体液や柔らかい果実の果汁などを糧にしています。
ヤマトシリアゲ <シリアゲムシ科 シリアゲムシ属>
画像の1枚目は雌、2・3枚目が雄です
シデムシは漢字で書くと「埋葬虫」または「死出虫」と書きます。
甲虫目シデムシ科に属する昆虫で、日本国内に棲息するこの仲間は約8種類ほどです。
食性から言うと肉食性昆虫ですが、死んだ昆虫、ミミズ、鳥獣などの屍骸に集まり、屍肉を糧
にしていて、生きた昆虫やミミズを襲って捕食するということはありません。
正確には屍肉食性昆虫ということになります。
平地を這いずり回って生物の屍骸を探す生態から、後翅を使って翔ぶことは苦手のようです。
雌は交尾後、地中に埋めた肉団子の中に卵を産みます。
オオヒラタシデムシ <甲虫目 シデムシ科 シデムシ亜科>
↓ 2枚目の画像は、全く違った姿をしていますが、孵化して少し大きくなった幼虫です。
孵化した幼虫は、しばらく親虫の埋めた肉団子を食べて育ち、この姿で地上に出て親虫と同じ様に
屍骸を求めて地面を徘徊します。
泰山は中華人民共和国の泰安市にある山で、道教の聖地である五つの山(五岳)のひとつとして
有名な山で標高は1,545m、最高峰は玉皇頂と呼ばれているそうです。
ここまで言うと「ああ、中国原産の木だよねー」と、早合点する人がいるかもしれませんが
実を言いますと、原産地は北米で、アメリカ合衆国のミシシッピ州とルイジアナ州の州花に
指定されています。
日本への渡来は1873年に公園樹として移入された記録があります。
20m以上にも及ぶ高木で、高い位置に上向きに咲く花は非常に良い香りがするそうなんですが
子供のころは木登りが得意だった私にしても、今となっては確かめてみるのが困難です。
開ききった花の直径は約20cm、花弁は概ね6個で花弁状の萼片が3個あり、中々堂々と
した姿を見せています。
葉は20~25cmで革質、表面には美しい光沢があり、裏はさび色の毛が密生しています。
タイサンボク <モクレン科 モクレン属> 常緑高木
開花時期は同科の樹木としてはかなり遅く、5~6月頃