山地に生えるバラ科カマツカ属の小高木です。
和名は材が固く鎌の柄に用いられたことに依り、また別名のウシコロシ、ウシノハナギは
材を曲げて牛の鼻輪を作ったという説と、鼻輪を通す穴を開けるのにこの材を使ったと
言う説があります。
山地に生えるバラ科カマツカ属の小高木です。
和名は材が固く鎌の柄に用いられたことに依り、また別名のウシコロシ、ウシノハナギは
材を曲げて牛の鼻輪を作ったという説と、鼻輪を通す穴を開けるのにこの材を使ったと
言う説があります。
サトイモ科テンナンショウ属の多年草で、一般的にマムシグサと総称される
種類と比べて、葉や仏炎苞は全体に大振り、仏炎苞は長さ20cmに達し舷部は
濃紫色で付属体は白色で太く、先端が丸くなっています。
茎(偽茎)にはマムシグサに見られるような紫色の斑紋はありません。
薄茶色に蛇の目模様が特徴のジャノメチョウの仲間ですが、翅裏の地に
細かい波模様があるのが特徴の種類です。
ジャノメチョウ科の多くは日陰で活動しますが、本種は明るい草原が好きなようで
色んな花に集まって吸蜜しています。
よく似た種類にウラナミジャノメというのがいますが、両者の違いは翅裏後翅の
蛇の目模様の数が本種が5個であるのに対してウラナミジャノメは3個です。
踊り子という可愛い和名をもらっていますが、和名は花の形が笠を被った
踊り子の姿を思わせることに依ります。
シソ科オドリコソウ属の多年草で、以前は都市河川の土の溜まった岸辺など
でも普通に生えていましたが、近年、川底の整備や護岸工事などで都市部での
棲息環境は奪われつつある植物と言えます。
花の色は、このような白色の他、淡紅色、淡紫色などがあります。
近くにアカツメクサも沢山さいていましたが、ここでアオスジアゲハが密を吸っているのは
もっぱらシロツメグサでした。ハルジオンやヒメジョオンなどでも蜜を吸っているのを見かけ
ますが、比較的白い花に集まることが多いようです。
和名は麝香揚羽で、♂成虫が腹端から芳香を出すことに由来。
初夏の草原を花から花へ漂うように優雅な飛び方を見せる。
幼虫の食草は毒のあるウマノスズグサで、幼虫成虫ともに体内に食草由来の毒を持ち鳥などの
外敵に食べられるのを防いでいます。
山地の川岸など、やや湿った場所に生えるハコベの仲間です。
花の径は約1.5cmですが、家庭の庭などに生えるコハコベなど
よく見られるハコベの花が径6mm以下のものが多いのを考えると
最大級の大きさと言えます。
よく似た種類にヤマハコベがありますが、西日本ではほとんど見られず
2深裂した花弁の先端に丸みがあることや、葉に葉柄があることからも
ミヤマハコベとみて良さそうです。
色んな植物の葉上で活動するハムシダマシ亜科の甲虫です。
花に集まってくる昆虫のひとつだと思いますが、葉上にいるのを見つける
ことの方が多い気がします。
体長は約10mmで、上翅は煌めいた感じの赤銅色。同種の中に緑がかった
個体も見られることから別名でアカガネアオハムシダマシとも呼ばれます。
よく似た種類のアカハネムシダマシ(アカイロアオハムシダマシ)とは
脚の脛が黄色い色をしていることで区別できます。
山地の林内でやや開けた場所に生える多年草です。
一部の図鑑では「ユリ科」と書かれていますが、正確にはユリ目/イヌサフラン科/チゴユリ属で
ユリ科の植物とは別のグループになります。
チゴユリに近い種類で、稀に同属のチゴユリと自然交配でホウチャクチゴユリという雑種を
作ることが知られています。
和名は「宝鐸草」で宝鐸は風鐸とも呼ばれ寺院建築の軒先に吊るした風鈴状のもので、花の
形が似ていることによります。
海にちかい林に生える種類のようですが、近くの私有地で植栽されていました。
マムシグサなどと同じサトイモ科テンナンショウ属の多年草ですが
かなり特異な形で、小葉3枚で構成された大きな葉が2枚、葉柄の間から
やや低い花茎を出し、仏炎苞に包まれた肉穂花序を付けています。
仏炎苞も特異な形で、口辺部が耳状に張り出し舷部は袋状に巻き込んだ形な
ので、付属体(肉穂花序)は外からは見えませんでした。
和名は仏炎苞の形が昔の鐙(馬具)に似ていることからのようです。
アカネ科アカネ属の多年性蔓植物です。
根が古来より赤色の染料として使われ、アカネの名は「赤い根」に由来すると
も言われているようです。
蔓植物ながら茎には積極的に自分から他の植物などに巻き付くような仕組みはなく、茎の断面は
四角形で稜には疎に付く下向きの棘があり、他の植物に引っかかるかまたは地面を這って生育します。
葉は特徴のあるハート型で4枚の葉が輪生し、葉の裏面の脈上から葉柄にかけて
小さな逆向きの棘が生えています。
花期は8~9月で、葉わきから出た花序に径3~4mmの黄緑色の花が点々と咲きます。
サトイモ科テンナンショウ属の多年草です。
花の苞はサトイモ科に特有の仏像の背後にある炎を象った飾りに似ていることから
仏炎苞と呼ばれ、この中にある付属体に花序を形成しています。
仏炎苞の色は緑~褐紫色と変異があり、葉の形や大きさにも変異が見られ、また
地方変異も多く、固有の名称が付けられているものも多くあります。
広義の「マムシグサ」はテンナンショウ属のうち、固有の種名を持つものを含め、特異な
形質の種類を除いた標準的な植物群の総称です。
素人の分際で結論じみた事は言えませんが
この花には表題のよう名前が付けられているものの、生えている状況から
ムラサキケマンの群落のでしか見られないので、ムラサキケマンに色素異常が
起きたものか、それとも全くの変種なのか私的には多少疑問を感じます。
ツユクサやホトケノザなども、肥料や農薬の影響で白い花を咲かせる場合があり
そういった類のものではないかという気がします。
尚、ヤブケマンはムラサキケマンの別名です。
ケシ科 キケマン属 越年草
山地で見られるタチツボスミレのの仲間ですが、花の色はタチツボスミレが
淡紫色なのに対して本種は濃紅紫色で、白い中心部とのコントラストの強さ
と相まって野生種の中ではかなり美しい花と言えます。
和名は花に芳香があり、タチツボスミレに似ていることからのようです。
クサノオウ ケシ科 クサノオウ属 越年草
草むらで咲いている黄色い花を見ると、キツネノボタンやウマノアシガタ(キンポウゲ)
などと同じキンポウゲ科の植物のように見えますが、キンポウゲ科の花弁は5枚。
こちらの花弁は4枚でケシ科に分類されます。
但し、キンポウゲ科もケシ科も、上位分類ではどちらもキンポウゲ目になります。
和名は「瘡の王」、「草の王」、「草の黄」などと記され、どれが正しいのか
よく判りませんが、丹毒を治す薬功があるところから瘡の王とする説が一般的なようです。
古くから薬草として使われていた植物ですが、毒性の強い植物で、葉や茎を切った時に出る
黄色い液体に触れると強いかぶれを起こすだけではなく、誤食すると最悪、死に至る
恐れもあります。