パシュパティナートはシヴァ神を祀ったネパール最大のヒンドゥ教の聖地で、インド亜大陸にある
4大シヴァ寺院の一つ、世界のヒンドゥ教徒にとって最も重要な寺院の一つです。
ヒンドゥ教徒しか中へは入れませんが、寺院の裏手に面したバグマティ川はガンジス川の支流で
川岸には複数の火葬ガートが設けられ、ひっきりなしに火葬が行われています。
入場料を払えば、火葬ガートのある西岸へ渡ることはできますが、対岸からでも火葬の様子を
見物することができ、それを撮影することもОKです。
尚、ここでの火葬はヒンドゥ教徒だけではなく、仏教徒の火葬も行われています。
この門から中はヒンドゥ教徒の聖域、異教徒は決して入ることはできません。
嘗ては王族などのカーストの身分が高いものが使用していた葬儀場
上流の火葬ガート横の沐浴場にオレンジ色の布に包まれた遺体が運ばれ、火葬前の儀式が
行われているところでした。
遺体は一旦、川の水に浸されて清められ、その後、火葬ガートへと運ばれます。
嘗ては、カーストの身分によって使う火葬ガートが決められていました(上流ほどカースト身分が高い)
現在はカースト制度の廃止によって基本的には区別されていません。
こちらは下流の火葬ガート、遺体は5時間ほどをかけて全て灰になるまで焼かれ
遺灰は母なるガンガ(ガンジス川)へと注ぐバグマティ川に流されます。
生の本質を幾度ともなく永遠に繰り返されるサンサーラ(輪廻転生)と見るヒンドゥ教徒にとって、
死は生の終着点ではなく、次の生への通過点であり墓を作る風習はありません。
東岸側の斜面に建つ、シヴァ神を祀った小石塔
小石塔の入り口の彫刻
小石塔の内部に安置されている「シヴァリンガ」はシヴァ神の象徴で直立した男性器の形をしています。