山と自然の雑学ノート

山歩き&散歩道で出会った植物などの記録

シチダンカ(七段花)~シーボルトの紫陽花

2012-06-19 22:15:01 | 被子植物離弁花

江戸末期、文政年間に長崎のオランダ商館付きの医師として着任し、日本に近代医学を伝えた

シーボルトは、一方では熱心なプラントハンターでした。

彼はアジサイには特に深い関心を寄せ、植物に関する著書「日本植物誌(フローラ・ヤポニカ)」で、

日本のアジサイとして紹介していたのが、このシチダンカ(七段花)です。

ところが、明治時代に入ってもこのアジサイの所在は全くわからず、この花を見たと

いう情報や標本も存在しないことから、長い間「幻の紫陽花」と呼ばれていました。

昭和34年、神戸市立六甲山小学校の職員が、六甲山ケーブルの沿線で偶然に発見し、

 採取して話題となりましたが、シーボルトがこの花を発見してから実に130年という長い歳月

を「幻の花」であり続けたのです。

この花は、その後、神戸森林植物園で挿木によって増やされ、現在では各地の庭園などに植えられています。 

シチダンカ

















シチダンカ

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