四季の彩り

季節の移ろい。その四季折々の彩りを、
写真とエッセーでつづって参ります。
お立ち寄り頂ければ嬉しいです。

パラリンピック・ロンドン大会

2012年09月09日 15時09分29秒 | パラリンピック
第14回夏季パラリンピック・ロンドン大会が8月29日(現地時間)に開幕し、9月9日までの
12日間障害者スポーツの祭典が行われました。
参加したのは164カ国・地域の約4,300人の選手で、ともに大会史上最多とのこと。
義足ランナーとして初めて五輪に出場した陸上競技男子のオスカー・ピストリウス
(南アフリカ)等、ロンドン五輪に参加した選手も出場しました。

日本からは車いすバスケット、車いすテニスをはじめ17競技に134人が参加しました。
パラリンピック日本の金メダリスト第一号は正木健人でしたが、彼の語る
「柔道は生きがい・・・。」のコメント。
視覚障害を乗り越えての五輪金メダルを獲得するまでの道のり。それは、私たちの
想像を絶する技の精進と、それを支える二重三重の葛藤を乗り越えた精神の鍛錬の
賜物と察する次第です。

また、女子背泳ぎ100mでパラリンピック新記録となる1分19秒50のタイムで
金メダルを手にした秋山里奈選手。
2004年にはアテネパラリンピックに出場し、100m背泳ぎの決勝で自己ベストを2秒以上
更新する記録で世界記録を打ち立てた中国の董啓明に0.3秒にまで迫り銀メダルと
なりました。
北京五輪では出場選手が少ない等との理由から背泳ぎ種目が廃止されましたが
ロンドン大会で復活し、新たな記録を打ち立てることが出来ました。

水泳をすこしかじっている私からしても全盲等諸々のハンディーを克服し、しかも
大学院で刑法学者をめざし学びながら、実質3大会にわたる水泳競技を第一人者として取組み、
記録を伸ばし続ける秋山里奈選手のバイタリティーと精神力の強さには只々脱帽です。

134人の選手とその家族、さらにそれをほとんどボランティアで支えたコーチたちの
人生の歩みがそのまま結晶し、輝きとなって展開されたパラリンピックの実態は健常者の
五輪以上に素晴らしい感動と感激に満ちていたと感じています。

惜しむらくはマスコミの扱い、さらには政府、行政の支援の実態に寂しさを感じます。
特に選手たちの練習場の確保および、遠征費の支援には関係各位のご尽力を切望する次第です。

掲載した写真は酔芙蓉(八重咲き)です。純白の花が夕映えを浴び薄紅に染まり、真紅となって
散っていく。ひと日花の宿命を背負いながらなお、凛と咲く花の矜持に感動を禁じ得ません。
コメント
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