四季の彩り

季節の移ろい。その四季折々の彩りを、
写真とエッセーでつづって参ります。
お立ち寄り頂ければ嬉しいです。

観音崎~走水神社 散策

2022年10月29日 21時22分21秒 | お出かけ
 ロシアがウクライナに侵略を開始したのは今年2月24日で、早くも8カ月が経過
しました。CNNは10月14日「冬が近づくにつれ痛手を負うロシア、ウクライナは
更なる戦果をあげられるか」の記事を配信したとのこと。
 ウクライナは間もなく冬を迎えますが、そのため、これからの数週間、ウクライナ
軍とロシア軍の間で激戦が繰り広げられる可能性が高いと、CNNは指摘しています。
冬には酷寒の地となるウクライナの人々を守るためにも、一日も早い停戦へ向けての
国連をはじめ、各国指導者の取り組みが今必要と、ひりひりする痛みと共に感じます。

     「薔薇 ノックアウト」
 
また、新型コロナウイルス感染者は国内で28日、3万9278人が確認され、前週の
同じ曜日から7千人余り増加しています。新たな変異株の発生の報道もあり、
第八波の到来の可能性も指摘され、かつての知見を踏まえた感染対策の徹底が
望まれます。

     「未だ咲く 酔芙蓉」

そんな中で、私たちも細君の検査が入ったり、新型コロナワクチン接種5回目の
通知が来たりと、あわただしい日々が続いています。ワクチン接種も種々の情報に
接し、この接種が本当に必要なのか迷いましたがとりあえず予約しました。
そして、インフルエンザ接種も細君共々、行ってきました。
色々戸惑いと、落ち着きのない日々の中で、気も塞ぎますが、気分晴らしにと
細君共々海辺の観音崎公園に出かけてきました。

     「海辺から観音崎公園を望む」

この日はいつも花の広場に通じる丘陵ではなく、最近は中々立ち寄らなかった
「走水神社」へ行くことにしました。
走水神社は、かつてこのブログでも触れましたが、日本武尊と弟橘媛命を御祭神
としてお祀りした神社です。『古事記』『日本書紀』にも記されているこの走水に
伝わる神話は、走水と、この地域だけでなく、多くの方々に大事にされ、深い信仰の
対象とされて来たと言われています。
この「走水神社」は細君は初めてとの事でしたが、私はボランティア仲間たちと共に
幾たびか参拝をして参りました。

     「走水神社 全景」

長く急な階段の上に神社がありますが、階段の脇に弟橘媛の顕彰と航海安全の祈願を
込めて奉納された舵の碑があります。
神社にお参りを済ませ後ろを振り向くと、東京湾浦賀水道の青い海原が望め絶景が
広がっています。

     「走水神社から 東京湾・浦賀水道を望む」

先客が何組かあり、下りて来た人たちに伺うと、さらに上った先に「パワースポット」
があると教えて頂きました。かつて来たときは、そんな場所は無かったですが、最近の
ブームもあり新たに設けられたものと考えます。
「是非登られてみるといいですよ」との勧めもあり「パワースポット」を目指し登り
ました。その場所と思しき所に弟橘媛命の入水の際に詠んだと言われる辞世の歌を
刻んだ碑が立っていました。有名な

 さねさし相模の小野に燃ゆる火の 炎中に立ちて問いし君はも
です。しばらくたたずみ、古事記の一節を反芻しながら頭を垂れ、かの場面を痛みと
共に偲びました。

     「弟橘媛命の歌碑」

その神社から観音崎公園に繋がる道の案内がありましたので、登った経験はありませんが
登ってみました。上がり始めてびっくりでした。凄い階段が幾重にも続き、どこまで続く
のかと恐怖心を抱かせるほどの厳しい登りでした。
ここまで来たら、登るしかないので意を決して二人でハァハァ言いながら登りました。
道案内によると、標高は77mと観音崎公園の中では最も高い位置となり、登りの厳しさ
を改めて実感しました。

     「アスレチック広場へ登る 急坂の階段」

 この案内板を改めて見て思い出したのですが、ここは横須賀に越してきたばかりの
ころ子供達と一緒に、何回も来て遊んだ記憶がよみがえりました。

     「アスレチック広場の遊具」

そうです「アスレチック広場」でした。懐かしい場所です。 かつての遊具や、100mを
超えるロングローラー滑り台等々もちゃんと残っていました。観音崎公園のかなり
奥手に位置し、現在はあまり訪れる人も少なくなっているせいか、少し寂れた印象が
ありました。

     「ロングローラ滑り台」

その広場から京急観音崎ホテルを目指して下山し、ホテルの裏のボードウオークから
海辺に出てきました。

     「ボードウオークから 京急観音崎ホテル」

かなり疲れ切っていましたので、ボードウオークのベンチで海を眺めながら休憩し
駐車場に戻りました。この日の歩数計は10,000歩を超えていました。

     「ボードウオークのベンチ」
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「口語短歌・水曜サロンの会」(その58)

2022年10月26日 05時23分45秒 | 短歌
「口語短歌・水曜サロンの会」(その58)   短歌の投稿を歓迎します!!

 ☆☆☆ 明るく、楽しく、和やかな短歌の交流広場を目指したいと思います。 ☆☆☆
 ☆☆☆ 短歌の投稿と共に、投稿歌の歌評、感想、ご意見等もお寄せください。☆☆☆

 「口語短歌・水曜サロンの会」は、このブログにお立ちより頂いている皆様の詠まれた
 短歌を掲載し、その作品の鑑賞を行うサロンです。

 短歌の初心者の方から、ベテランの方まで、所属する短歌会等を越えて、自由に短歌を
 投稿し、鑑賞しあえる「賑わいのあるサロン」を目指したいと思っています。
 皆様の短歌の投稿と、歌評、ご意見等をお寄せ頂ければ幸いです。

【サロンの運営について】
 運営等につきましては、末尾に記させて頂きますので宜しくお願い致します。


     「薔薇 希望」

「ブログ友の投稿短歌 交流コーナー」

【詞書】テレビ東京の「YOUは何しに日本へ」は私の大好きな番組です。
    関東地区では月曜日と思いますが、ここ長野県はBSテレビ東京と地方局で
    放映されています。
☆ハラハラと 予測つかない 展開が 番組売りで 楽しく飽きず
☆YOUたちの 一度限りの 放送で 感動させられ 涙滲むも
☆ニッポンは すごいではなく そんなとこ見つけることのYOUがすごい

                         浅間山明鏡止水 (knsw0805)さん

【解説】
 「YOUは何しに日本へ」は、国によって「文化、風俗、習慣」に、かなりの
 相違があり、そこに新たな価値観や、感動を誘う柔らかな感性の存在を知る
 ことが出来ますね。
 こだわりを持った「普通の人々」が人生を変えるほどの「何か」が、紡ぎ出す
 物語の意外性に学ぶものがあります。
 また、番組のディレクター・演出者は、外国の人に安易に「日本スゴいですね」
 と言わせる番組はむしろ大嫌いとのこと。
 そんな芯の通った凄さも詠み込まれた三首の歌は、良く分かるよい歌と感じます。
 夕庵さんも詠んでいましたが「そんんなとこ見つけることのYOUがすごい」は、
 その通りですね。
 一首目を少し添削してみましたが、いかがでしょうか。
【ご参考】
 ★番組の「YOUは何しに 日本へ」 予測もできぬ展開楽し


【詞書】散歩をしていると甘い香りが何処からか漂ってくる季節です。我が家の
    金木犀も1歩ドアを開けるとふくよかな香りがながれてきます。
☆金木犀は過ぎた記憶を連れもどし 振りかえりみれば衿元寒し
☆甘やかなキンモクセイの匂う道駅まで歩こう マスクはずして
☆後ろから囁くように咲き匂う金の十字の金木犀は
    
                         夕庵さん

【解説】
 今の季節、そこかしこで金木犀の優しく甘やかな香りを感じ、癒されますね。
 この金木犀は沈丁花、クチナシと合わせて、日本の三大芳香木のひとつに
 数えられているようですね。
 そんな金木犀のイメージを的確に捉え、歌に紡がれた手並みは鮮やかで、いつも
 学ばせて頂いています。
 また、香りによって甦る記憶は、不思議と甘やかな思い出が多いのではないか
 とも感じます。一首目の歌からそんな思いも滲みます。
 少し添削してみましたが、いかがでしょうか。
【ご参考】
 ★よみがえる想いに香る金木犀 衿元寒き かの夕闇も



      「金木犀の花」

【詞書】何やかや危惧すること多い昨今です。ニュースを見る度にロシアによる
    ウクライナの悲劇を思わずにはいられません。今や自国の方達の恐怖も
    伝え聞く事態になっているようです。怒り❢を感じてなりません!!
    一句〜殴り書きです。
☆恐れなく 人の命を 軽んじる
         罪と思わぬ 我欲の者ら

                         クロママさん

【解説】
 ロシアによるウクライナの侵略は、ロシアがどう繕おうと国際法にも違反する
 認めることの出来ない蛮行ですね。歌を詠む者の一人として、そんな事態に声を
 あげることは大切なことと思っています。
 今回の詠歌は、クロママさんのウクライナの人々に寄り添う想いと共に、
 ロシアの蛮行を「人の命を 軽んじる 罪と思わぬ 我欲の者ら」と告発する
 社会詠となっています。
 なお、一句目の「恐れなく」を「畏れなく」とする表現もありますが、少し
 添削してみましたが、いかがでしょうか。
【ご参考】
 ★畏れなく 人の命を 踏みにじり
          罪と思わぬ 我欲の者ら


【詞書】渋谷ライブハウス 二首
☆アンダーグランドを泳ぐ金魚。ふらつき回転するBOSEの震動
☆不似合いという不安とビールの泡の夕べ。少しの雨がよい。

                         自閑 (jikan314)さん
【短歌説明】自閑 (jikan314)さんご自身の説明です。
 十年も前に、私の親戚で、インディーズと言うジャンルの歌手をしていた子の
 出演が有ると言うので、渋谷のライブハウスへ出掛けた時の作です。場違いの
 爺が来たと周りも思ったでしょうが、私も慣れない環境で、めまいがするような
 会場にすっかり飲み込まれていました。
 固定された感性を、若者の歌で、何かを得たような気がします。
 blog仲間の、画家の方から、「どんな短歌を作っているの?」と聞かれ、
 「アンリ・マチスの切り絵ような短歌を作れたらと」と答え、その時紹介した
 歌です。
 マチス展を見た時に、切り絵に継ぎ足しがしてありました。マチスにとって、
 切り直すより、継ぎ足した方が良いと思ったのでしょう?こんな意味不明の切り
 絵でも1億円はするのだろう?と。彼の感性は自分には無いので、真似だけでも。

【解説】
 渋谷のライブハウスで、しかも「インディーズと言うジャンル」のライブ等は、
 おっしゃるように「感性」への衝撃を与えてくれたかも知れませんね。
 私も、たまたま作詞したものが、曲になったお蔭で方々のライブハウスに伺った
 ことがあります。時にはアンダーグランドのライブにも…。
 彼らの作り出す世界で、異邦人になった感覚に囚われたことを思い出しました。
 二首目の「不似合いという不安と」の句が、そんな状況を的確に掬い取り表現して
 いると感じました。そして、「少しの雨がよい。」の結句も。



     「秋桜(1)」

☆------------☆ 「ネット歌会」 ☆------------☆
【詞書】先週に引き続き「ネット歌会」として展開された詠歌を掲載致します。
    注) ☆:元歌  ★:返歌
 ☆ニッポンはすごいではなくそんんなとこ 見つけることのyouがすごい
                         浅間山明鏡止水さん
 ★日本の良さをyouに教えられ 紅葉さ中の京都に住んで
                         夕庵さん
 ☆秋霖に濡れて輝よう森の木々雫こばして色づきはじめ
                         ポエットM
 ★天地(あめつち)を浸す秋霖音もなく両手に抱く恋歌ひとつ
                         夕庵さん
 ★抱きたる恋歌ひとつ秋霖に 晒すことなく温めきたる
                         ポエットM
 ☆運命の出会いの日から10年目幸せ生きるクロとの日々よ
                         クロママさん
 ★手枕にねむる巻き毛のテトちゃんは何を夢見るやさしいけもの
                         夕庵さん
 【短歌説明】夕庵さんご自身の説明です。
  「テト」は娘宅のトイプードルです。滅多に鳴かなくて性格は超おしとやかな
  淑女です。じっと見つめる瞳はまさにセラピー犬です。

 ☆運命の出逢いの日から10年を クロと重ねし幸せの日々
                         クロママさん
 ★愛犬と月日重ねて通じ合い 寄り添い進む素敵な時間
                         浅間山明鏡止水さん
☆------------☆ 「ネット歌会」了 ☆------------☆


☆どれほどの虫がすだくや夕闇の 花野の底に命つなぎて
                         ポエット・M

【解説】
 草原の一角に花野が広がっています。十月の夕べに未だその花野からすだく
 虫の音が響いてきます。どれほどの虫たちが集まれば、これほどの音色に
 なるのかと驚かされる音量でもあります。虫の音は繁殖のため、なわばりの
 主張等々、色々あるようですが、花野の底でそれぞれの命を繋ぐ健気な営みの
 結果とも思っています。そんな虫たちの営みに寄せて詠ってみました。



     「秋桜(2)」 

「五行歌集 ―君へのレクイエム― 」鑑賞 嵯峨吹雪著 (1)

  嵯峨哀花著「痛みの変奏曲」は前週掲載分をもって終了しましたが、引き続き
  同一著者の「君へのレクイエム」の短歌を掲載して参ります。
  「口語短歌」の事例として鑑賞して頂ければ幸いです。なお、著者はこの歌集から
  「嵯峨吹雪」とペンネームを替えています。
 
 1.貴女へのレクイエム(1)

   貴女(きみ)の御霊よ!永遠に安かれ!

    春琴と
      佐助もかくや
        病む貴女に
       寄り添い来たる
          三歳の月日

          「ダーリンの
             夢見たわっ」
            微笑する
           キラキラ白き
              ベットの瞳よ

             病む貴女よ
                病は四苦の
              苦といえど
               心安かれ
                 罪には非ず

         永遠の
           別れの時は
            刻々と
           胸の鼓動の
             ごとくに迫る

     良ちゃんも
       最後の別れ
          させねばと
         連れて来たれば
             貴女を見て泣く

       注)良ちゃん:愛猫の名前


     「君へのレクイエム」
   
【短歌入門・質問・提案コーナー】
 この「水曜サロン」に集う皆様の直近のコメント等に記された、短歌を作るうえでの
 ヒント、質問、諸々の疑問点、さらにご意見等について触れていきたいと思います。
 皆様からのご提案、歌評、さらに素朴な疑問も含めて、コメント欄にお寄せ頂ければ
 幸いです。
 なお、私の「質問への回答」は、あくまでも一つの「解」でありますので、他の回答、
 反論、ご意見等もありましたら、このコーナーで大いに議論して参りましょう。
 それが学びに繋がれば嬉しい限りです。

【サロン参加者からのコメント】先週に引き続き掲載いたします。
   自閑さんよりのコメントです。
 今回は、新古今から離れて、建礼門院右京大夫を紹介します。

 建礼門院右京大夫は、建礼門院(平徳子)に出仕し、平資盛と恋仲となり、
 平家の都落ちで生き別れ、壇之浦の後、建礼門院を大原に訪ねる様子が、
 建礼門院右京大夫集にあります。
 滅多に古典を現代語に訳さないのですが、右京大夫集と今昔物語集だけは、
 訳をblogに掲載しております。右京大夫のイメージとして、若尾文子さんが、
 語りかける様にと自分では思っております。

  寿永の平資盛との別れ
   またためしたぐひも知らぬ憂きことを見てもさてある身ぞうとましき
    拙訳 また他に前例の無く、同じ樣な事も知らない生き別れという辛い経験を
       したのに、まだこうしてそのままに生きている自分がうとましい…

  大原訪問
   今や夢昔や夢と迷はれていかに思へどうつつとぞなき
    拙訳 今の詫び住まいが夢なのか、昔の栄華が夢なのか迷ってしまい、
       どう考えても現実のことと思われません

   仰ぎ見し昔の雲の上の月かかる深山の影ぞ悲しき
    拙訳 昔、宮中で拝見致しました雲の上の月の樣にお美しかった建礼門院樣が、
       この樣な深山にお住まいの御樣子を拝見致しますとは悲しいことであります

   山深くとどめおきつるわが心やがてすむべきしるべとをなれ
    拙訳 (建礼門院樣のお住まいになる)この山深い大原に残して置いてきた
       私の心が、やがて出家するという導きの道標となっておくれ

 右京大夫集は、再度注目されたのが、太平洋戦争で、夫や恋人を出征で戦地に送った
 方々から読まれたとの事です。
 大原の寂光院の裏山には、右京大夫の墓との伝承の墓石があります。観光客も
 そこまでは行かないです。

【ネット歌会について】
 「ネット歌会」は、「お題」を決めて短歌を詠みあうという方式ではなく、
 「水曜サロン」へ掲載された、各位の歌に対して「返歌」するという自然発生的な
 歌会です。従って掲載された歌の中に自分に響くものがありましたら、それへの
 返歌として詠んで頂き、コメント欄に記入して頂ければ幸いです。
 各位に記入して頂いた短歌を基に、編集させて頂きます。
 従って、統一性や「お題」に向けた収斂性には欠けますが、面白いと思っています。
 当面は、手探りでやってみたいと思っています。さらに、良いアイデアがあれば
 お寄せ頂ければ嬉しいです。


     「未だ咲く 芙蓉」

【運営にあたって】 注)文頭から移しました。
 (1) 投稿期間は毎週水曜日から翌週火曜日17:00までと致します。
    なお、変更がある場合は、その都度ご連絡致します。
 (2) おひとり様 3首まで(1首でも可)コメント欄に投稿願います。
 (3) 口語短歌を基本としますが、文語混じりでも構いません。
   仮名遣いは新仮名遣いとし、旧仮名遣いは極力避けて頂ければ幸いです。
 (4) 投稿頂いた短歌は、そのまま掲載します。皆様から感想等頂ければ幸いです。
 (5) 作者名は投稿頂いたペンネーム等を、そのまま掲載します。
 (6) 掲載順序は、原則本ブログのコメント欄への到着順と致します。
 (7) 掲載された短歌の著作権は、投稿者に帰属します。
 (8) 最近心無い「スパムメール」等がコメント欄に届いています。
    誠に心苦しいのですが、今後コメントは「許可制」にさせて頂きます。
 (9) 投稿に当たっては、ご自身のブログのアドレス(url)も記入願います。
    ニックネームのみでIDのない方、あるいは匿名の投稿は内容により掲載
    できない場合もありますのでご了承願います。
                     了
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秋祭りと花火

2022年10月23日 09時05分31秒 | お出かけ
 全国を対象にした「全国旅行支援」が、10月11日から12月下旬までを対象に
始まりましたが、行楽期と相まって各地の観光地は賑わいを見せていますね。
我慢に我慢を重ねてきた方々の解放感は十分理解できますが、新型コロナ感染症の
次の波も、既に始まっているとの報道もあります。
私たちの世代は十分に留意して、感染症対策はしっかりしていかねばと思っています。

 そんな中で、私たちの住む街でも、「三年ぶり」の「秋祭り」「花火大会」が
各地域で復活しました。ボランティア仲間も、その仕掛け人として参加していました
ので前々からのお誘いもあり細君共々、過日その会場に散歩を兼ねて出かけてきました。
その会場は、子供たちが交通マナーを実地で学ぶことを目的に作られた「交通公園」
でした。毎年「桜祭り」や「秋祭り」を開催する場所で、桜の名所にもなっており、
地域に溶け込んだ行楽エリアでもあります。

 10時過ぎに出かけましたが、今までにない凄い人出で会場は人波で溢れていました。
関係スタッフに聞きますと、この公園始まって以来の人出とのこと。当然と言えば、
その通りで、皆さんが待ちに待っていたのだと思います。

 メイン会場では海上自衛隊 横須賀音楽隊 コンサートをはじめ、和太鼓演奏、中学、
高校生等による吹奏楽の演奏等々かなりのレベル高い演奏が堪能できました。
このような会場と、環境ではもったいない演奏との想いもありますが、地域に溶け込み
真摯に取り組んでくれた関係者の方々に御礼を申し上げたいと思います。
 ボラティアメンバーの一人に話を聞くことが出来ましたが、演奏に当たっての招致には
少なからぬ大変さもあったとのこと。これも十分理解できました。

 また、フリーマーケットの出店数も凄い数でした。いつもの二倍を遥かに超えているとの
印象でした。子供たちが自転車で駆け回る150m近い公園の周回道路の両側が出店者で
埋まっていした。ゆっくりと品選びも叶わないため、ざっと流して演奏会等催し物を
メインに時を過ごしました。

 特に和太鼓の演奏は、横笛とのコラボで独特の世界観を醸し出していました。
和太鼓の心に沁みるというか、お腹に響く音色にはなぜか郷愁をそそられました。
その後も子供たちの踊りなどが予定されていたのですが、お昼時になりましたので、
屋台に向いました。どの屋台も長蛇の列で、待ち時間の予測も出来ないため、
あきらめて駅方面まで歩いて、近間の食堂で昼食を食べてそのまま家に戻りました。

 当日の夕方、同じく三年ぶりの「花火大会」が開催されました。会場の「海風公園」は
例年でも昼間からの席取りもあり、空いているスペースも無いため、歩いて行ける
港の脇の広場で細君共々見学しました。この広場は近年までなかったのですが、
やはり津波対策で護岸の整備の際に作られたようでした。花火会場からも少し遠い
ものの花火見物には良い場所でした。すでに皆さんも知っているらしく、その場所も
人波が溢れていました。

 やっと見つけた場所に座って開始時間になるのを待ちました。今年はいつもより早い
夕方5時45分からのスタートでした。

いよいよ始まって見ている人たちから一斉に歓声が上がり、久し振りの花火です。
大玉のスターマイン、仕掛け花火、スマイル等のキャラクター花火等々圧巻でした。
打ち上げ時間も30分との事で短いながらも5,000発と、三年ぶりとしては内容的に
濃密で良かったと感じました。

 いつもの年は、暑さと疲れで最後まで見ないで帰ってしまうのが常でしたが、この日は
ラストを飾る仕掛け花火までしっかりと見れました。久しぶりに真夏ではなく秋に見る
花火は独特の蒸し暑さもなく、澄んだ秋の夕闇の中で繰り広げられ、湿度の関係か
花火もすっきりと綺麗に見えました。

 3年ぶりの秋祭りと花火、主催された方の尽力と、ボランティアの方々のご苦労に感謝
するとともに、細君共々楽しい一日が過ごせました。
コメント (7)
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「口語短歌・水曜サロンの会」(その57)

2022年10月19日 05時40分54秒 | 短歌
「口語短歌・水曜サロンの会」(その57)   短歌の投稿を歓迎します!!

 ☆☆☆ 明るく、楽しく、和やかな短歌の交流広場を目指したいと思います。 ☆☆☆
 ☆☆☆ 短歌の投稿と共に、投稿歌の歌評、感想、ご意見等もお寄せください。☆☆☆


 「口語短歌・水曜サロンの会」は、このブログにお立ちより頂いている皆様の詠まれた
 短歌を掲載し、その作品の鑑賞を行うサロンです。

 短歌の初心者の方から、ベテランの方まで、所属する短歌会等を越えて、自由に短歌を
 投稿し、鑑賞しあえる「賑わいのあるサロン」を目指したいと思っています。
 皆様の短歌の投稿と、歌評、ご意見等をお寄せ頂ければ幸いです。

【サロンの運営について】
 運営等につきましては、末尾に記させて頂きますので宜しくお願い致します。


     「薔薇 プリンセス・アイコ」

「ブログ友の投稿短歌 交流コーナー」

【詞書】毎週月曜日BSNHKで俳優・火野正平さんが、
    「あなたのこころにある忘れられない風景」と題して、
    投稿者の故郷を自転車で訪ねます。毎週嫁さんは必ず見ています。
    そこで詠んで見ました。
☆こころ旅 皆の郷土愛 携えて 忘れられない 風景しのぶ
☆正平が あなたのこころ 代弁し 颯爽と走る 故郷の今
☆自転車で 坂を上るも 吐く息は 本気で迫る 愛される姿

                         浅間山明鏡止水 (knsw0805)さん

【解説】
 俳優・火野正平さんが自転車で、投稿者の故郷を訪ねる「心たび」は私も、細君も
 時々視聴しています。
 火野正平さんの自然体で飾らない姿勢と、投稿者のふる里や、心に残る景色と、
 それにまつわる物語。そこに、人の心の温かさや優しさを滲ませ、なんとも言えない
 ほっこりとした気分に、させてくれる良い番組と思っています。
 二首目の「あなたのこころ代弁し」、三首目の「本気で迫る」の表現がいいですね。
 一首目を少し添削してみましたが、いかがでしょうか。
【ご参考】
 ★ふる里を偲ぶ想いを たずさえて 「こころの旅」を めぐる正平


【詞書】今週の秋3首です。
☆新米の炊き立てご飯を仏壇に秋一番のごちそうを盛る
☆新涼の朝のひかりは爽やかに天にさらさら砂の雲あり
☆世の中の喧騒を問わず寡黙にてしのびの秋は足裏(あうら)よりくる

                         紬さん

【解説】
 いずれも秋の訪れを象徴する「新米の」「砂の雲」「しのびの秋」を詠み込み、
 すっきりと仕上げた手並みは流石と思います。
 特に三首目の上の句の「寡黙にて」の展開と、結句の「足裏(あうら)よりくる」の
 肌感覚のコラボは秀逸と考えます。
 これら三首に見られるように、鋭い感性をオブラートに包み慎ましく表現する術には、
 学んで参りたいと思います。なお、「ネット歌会」の展開を楽しみにしています。


【詞書】先週に引き続き「ネット歌会」として展開された詠歌を掲載致します。
    観音菩薩が降臨する霊場、補陀落(ふだらく)への渡海に救いを求めた僧たち。
    熊野灘の彼方に希望の光を求め、生きて再び帰ることのない苦難の旅に出た
    人々の信仰とその物語を偲び詠ってみました。 ポエット・M

    浄土を目指す祈りの航海。舳先には「南無妙法蓮華経」と黒々と書かれた白い旗が
    翻っています。そのレプリカが補陀落寺に展示されていました。よくぞこんな船で
    と信仰心の篤さに胸が傷んだものです。    夕庵さん
☆ファインダー覗くも果ては納まらず 相模の海の夕焼けのさき
                         ポエット・M
☆夕焼けるさねさし相模の向かうには無辜の世界の広ごるごとし
                         水仙さん
☆補陀落の海へと続くや夕焼けの相模の海の波のうねりは
                         夕庵様さん
☆補陀洛の熊野の海の黒潮がいま相模にて夕焼けてゐる
                         水仙さん
☆補陀洛へ旅立つ僧を染めゆくは 熊野の海の果ての落日
                         ポエット・M
☆補陀落を求めて漕ぎ出す那智の海捨て身の僧は生きて帰らず
                         夕庵

☆正平が あなたのこころ 代弁し 颯爽と走る 故郷の今
                         浅間山明鏡止水さん
☆幼少を過ごせし日々の思い出も瞼にわびし ふるさとの今
                         夕庵さん


     「酔芙蓉 花弁を染める瞬間」


【詞書】春夏秋冬を生きて 泉谷しげる 春夏秋冬を聴いて
☆今日で全てが終わると信じた
        まだ終わっていない春夏秋冬

                         自閑(jikan314)さん
【短歌説明】自閑(jikan314)さんご自身の説明です。
 泉谷しげるの春夏秋冬は、1972年のもう50年も前の曲です。
 吠えるようなフォークソングですが、ふと50年を生きて、「今日で全てが
 終わるさ、今日で全てが始まるさ」と人生の節目をいくつも越えて来ましが、
 実際は、昨日の次は今日、今日の次は明日と言う生活でした。
 しかし、退職して、未だ終わっていないと言う意識でおります。
 懐かしい春夏秋冬を下記URLに貼付しておりますので、御覧頂ければ幸いです。
 https://blog.goo.ne.jp/jikan314/e/d2dd5352c0a156b4097079d91e1601bf

【解説】
 「春夏秋冬」は「今日ですべてが終わるさ 今日ですべてが変わる…」という
 歌詞が強烈なインパクトを残し、私たちの胸に刺さった衝撃を思い出します。
 ジャケットに書かれている「春夏秋冬」の文字は、忌野清志郎によるもので
 あったことも後で知りました。
 私たちの世代にとっては、未だに生きている歌詞との印象があります。
 「まだ終わっていない春夏秋冬」の下の句の意味が、胸に迫ります。
 良い短歌を味合わせて頂きました。


【詞書】先程まで多かった雲がはれて爽やかな秋晴れになりました。横浜に30年
    住んではいましたが本当に素晴らしい海〜良く見に行ったものでした🎵
    クロと出逢って今日で10年になりました❤湧き上がる思いがなかなか
    詠めませんが・・・一首投稿させて頂きますm(_ _)m
☆運命の 出逢いの日から 10年目
       幸せ生きる  クロとの日々よ

                         クロママさん

【解説】
 横浜には30年間住んでおられたとのこと。海の近くにお住まいだったんですね。
 「みなとみらい」をはじめ、「ミナトヨコハマ」の様変わりには目を見張るものが
 あります。また、横浜山手等は依然として古き良きハマの姿を留めている所もあり
 十分魅力的な街と思っています。機会を見つけてお訪ねいただければと思います。
 愛犬クロちゃんと出会って10年の歳月を共に過ごされ、愛おしさも一入と思います。
 その深い想いが詠まれた歌は、私たちにも十分伝わってきます。
 下の句を少し添削してみましたが、いかがでしょうか。
 【ご参考】
 ★運命の出逢いの日から10年を
         クロと重ねし 幸せの日々


☆秋霖に濡れて耀よう森の木々 雫こぼして色づきはじめ
                         ポエット・M

【解説】
 皆さんもご存知のように、秋の長雨を秋霖と言います。秋霖のころ日本付近に
 停滞する前線を秋雨前線といいますが、今の季節まさに長雨が続いています。
 そんな折、雨上がりの観音崎に散策に出かけてみました。雲間から漏れる秋の
 日差しに森の木々が照らされいました。それら木々の葉は未だ緑の部分も
 あるものの、色づきはじめたものもあり、それらがグラデーションを成し、
 雫と共に輝いて見えました。
 濡れて艶やかさを増した森の葉は静かに秋の訪れを告げていました。そんな森の
 木々の様子を詠ってみました。



     「秋桜(1)」 

「五行詩 ―痛みの変奏曲― 」鑑賞 嵯峨哀花著 (58)
 14.痛みの変奏曲(4)


   哀しむものは幸いです。
           (山上の垂訓)

   目をとじて
     耳をすませば
        はるかなる
      星のかなたを
         超えてくるもの

     暗闇に
       線香花火の
          ごとく咲け
        あわれ貧しき
           五行の詩集

       はるかなる
         星の薔薇への
             鎮魂歌
           あわれ「痛みの
             変奏曲」集

    おそれつつ
      おののきつつも
          御名により
        献ぐ「痛みの
             変奏曲」集 
     ―了 ―

  長らくご愛読いただきました「五行詩 ―痛みの変奏曲― 」鑑賞 は今回をもって
  終了とさせて頂きます。ご意見、鑑賞、励ましのお言葉等を頂きましたことに、
  改めて御礼を申し上げます。ありがとうございました。



     「金木犀の花」
   
【短歌入門・質問・提案コーナー】
 この「水曜サロン」に集う皆様の直近のコメント等に記された、短歌を作るうえでの
 ヒント、質問、諸々の疑問点、さらにご意見等について触れていきたいと思います。
 皆様からのご提案、歌評、さらに素朴な疑問も含めて、コメント欄にお寄せ頂ければ
 幸いです。
 なお、私の「質問への回答」は、あくまでも一つの「解」でありますので、他の回答、
 反論、ご意見等もありましたら、このコーナーで大いに議論して参りましょう。
 それが学びに繋がれば嬉しい限りです。

【サロン参加者からのコメント】先週に引き続き掲載いたします。
 自閑さんよりのコメントです。
 今回は、新古今から離れて、建礼門院右京大夫を紹介します。

 建礼門院右京大夫は、建礼門院(平徳子)に出仕し、平資盛と恋仲となり、
 平家の都落ちで生き別れ、壇之浦の後、建礼門院を大原に訪ねる様子が、
 建礼門院右京大夫集にあります。
 滅多に古典を現代語に訳さないのですが、右京大夫集と今昔物語集だけは、
 訳をblogに掲載しております。右京大夫のイメージとして、若尾文子さんが、
 語りかける様にと自分では思っております。

  寿永の平資盛との別れ
   またためしたぐひも知らぬ憂きことを見てもさてある身ぞうとましき
    拙訳 また他に前例の無く、同じ樣な事も知らない生き別れという辛い経験を
       したのに、まだこうしてそのままに生きている自分がうとましい…

  大原訪問
   今や夢昔や夢と迷はれていかに思へどうつつとぞなき
    拙訳 今の詫び住まいが夢なのか、昔の栄華が夢なのか迷ってしまい、
       どう考えても現実のことと思われません

   仰ぎ見し昔の雲の上の月かかる深山の影ぞ悲しき
    拙訳 昔、宮中で拝見致しました雲の上の月の樣にお美しかった建礼門院樣が、
       この樣な深山にお住まいの御樣子を拝見致しますとは悲しいことであります

   山深くとどめおきつるわが心やがてすむべきしるべとをなれ
    拙訳 (建礼門院樣のお住まいになる)この山深い大原に残して置いてきた
       私の心が、やがて出家するという導きの道標となっておくれ

 右京大夫集は、再度注目されたのが、太平洋戦争で、夫や恋人を出征で戦地に送った
 方々から読まれたとの事です。
 大原の寂光院の裏山には、右京大夫の墓との伝承の墓石があります。観光客も
 そこまでは行かないです。


     「秋桜(2)」

【運営にあたって】 注)文頭から移しました。
 (1) 投稿期間は毎週水曜日から翌週火曜日17:00までと致します。
    なお、変更がある場合は、その都度ご連絡致します。
 (2) おひとり様 3首まで(1首でも可)コメント欄に投稿願います。
 (3) 口語短歌を基本としますが、文語混じりでも構いません。
   仮名遣いは新仮名遣いとし、旧仮名遣いは極力避けて頂ければ幸いです。
 (4) 投稿頂いた短歌は、そのまま掲載します。皆様から感想等頂ければ幸いです。
 (5) 作者名は投稿頂いたペンネーム等を、そのまま掲載します。
 (6) 掲載順序は、原則本ブログのコメント欄への到着順と致します。
 (7) 掲載された短歌の著作権は、投稿者に帰属します。
 (8) 最近心無い「スパムメール」等がコメント欄に届いています。
    誠に心苦しいのですが、今後コメントは「許可制」にさせて頂きます。
 (9) 投稿に当たっては、ご自身のブログのアドレス(url)も記入願います。
    ニックネームのみでIDのない方、あるいは匿名の投稿は内容により掲載
    できない場合もありますのでご了承願います。
                     了
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「花の広場」へ

2022年10月15日 11時20分59秒 | 日々の歩み
神無月も半ばとなり、秋の深まりが一層感じられる季節となりました。
いよいよ、「全国旅行支援」も全国を対象として始まりましたが、予約システムに
繋がらない等々の不具合も結構出ているようです。
「使えないシステムを・・・」等々の友人たちの声も聞こえてきました。

過ごしやすい日が多くなりましたが、私の住む団地では大型修繕も着々と進められて、
窓の外は全て暗幕がかけられ、せっかくの秋の日差しもほとんど遮られた状態となり、
洗濯物が乾かないと細君のボヤキが聴こえてきます。乾燥機等もフル回転ですが布団が
干せないのが苦痛との事です。

こんな日々にあって、気分転換を兼ねて天気の良い日は出来るだけ外に出かけるように
しています。このブログでもしばしば紹介していますが、観音崎公園を散策してきました。
この日は丘陵の頂きに位置する、いつもの「花の広場」を目指して、標高差60mあまりの
なだらかな道を上ってきました。

荒れ野に咲く彼岸花すっかり終盤の様子で、咲き残るコスモス等の花を愛でながら
デジイチスケッチをしてきました。

この日は「花の広場」から坂を下って海辺の道を目指して歩いてみました。

その道すがら、2~3m先にいたのはなんと青アオサギでした。目の前の青アオサギが一心に
草の中を見つめている姿。10m以上離れた位置では、しばしば見かけましたが、こんな近くで
見るのは初めての経験でした。何かを狙っているらしく近くに人間がいてもお構いなしです。
傍でしばらく観察していますと、小さな虫をくちばしに銜えて一心に食べています。
そんな姿をスケッチしてみましたが、青アオサギ君は「我関せず」と悠々とした姿勢でした。



その後浦賀水道を行き来する釣り船をはじめ船の多さを改めて感じながら、船と海、そして
房総半島の優美な姿を、細君と共にゆっくりと見ながら帰路につきました。
最近は、こんな何もない日常が愛おしく感じられます。

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「口語短歌・水曜サロンの会」(その56)

2022年10月12日 05時24分25秒 | 短歌
「口語短歌・水曜サロンの会」(その56)   短歌の投稿を歓迎します!!

 ☆☆☆ 明るく、楽しく、和やかな短歌の交流広場を目指したいと思います。 ☆☆☆
 ☆☆☆ 短歌の投稿と共に、投稿歌の歌評、感想、ご意見等もお寄せください。☆☆☆

 「口語短歌・水曜サロンの会」は、このブログにお立ちより頂いている皆様の詠まれた
 短歌を掲載し、その作品の鑑賞を行うサロンです。

 短歌の初心者の方から、ベテランの方まで、所属する短歌会等を越えて、自由に短歌を
 投稿し、鑑賞しあえる「賑わいのあるサロン」を目指したいと思っています。
 皆様の短歌の投稿と、歌評、ご意見等をお寄せ頂ければ幸いです。

【サロンの運営について】
 運営等につきましては、末尾に記させて頂きますので宜しくお願い致します。


     「薔薇 ホワイトウイング」

「ブログ友の投稿短歌 交流コーナー」

【詞書】2022年10月3日BSNHKワイルドライフで「カナダ 西海岸の島々、
    海に生きるオオカミ アザラシを狙う」をやっていました。
    オオカミの「生きる力・逞しさ」を詠みました。
☆幻の オオカミの群れ 珍しく 海の恵みを 頼りに生きる
☆島と島 泳いで渡る オオカミは 生き残るために アザラシ狙う
☆オオカミが 海に生きるも 成長で 身につけていく 独特な狩り

                         浅間山明鏡止水(knsw0805)さん

【解説】
 「BSNHKワイルドライフ」は色々な動物の生態を丁寧に取材し、新たな視点と
 示唆を私たちに伝えてくれる、今時貴重な番組と思っています。
 オオカミは山野で群れをなしヘラジカなどを狩ることが習いですが、ここでは
 海辺でアザラシやラッコなどを襲っていますね。主な移動手段は水泳で、獲物を
 探して島と島の間を泳いで渡っている事実に驚かされます。海の恵みを頼りに
 独特な生き残りをかけ、それに適応する術を身に着けて来た彼らの逞しさには
 感動すら感じます。
 そんなオオカミの逞しさに共感し紡いだ歌から、作者の感動が伝わってきます。
 野生の「生」は時には残酷ですが、生きるための戦いでもあり静かに見守って
 行きたい、そんな思いも滲む二首目の歌の「生き残るために」を是としたいと
 思います。三首の歌に寄せて参考詠として詠んでみました。
【ご参考】
 ★オオカミは生き残り懸け襲いたる アザラシ ラッコ 海の恵みと


【詞書】「青いひかりの草原」はイメージをひろげてゆくうちに私なりに納得の
    出来た一首の喜びを表現しました。
☆欠伸して這いだす言葉をかき集めなだめすかせて一首となさん
☆歌屑を井戸の底(そこい)に投げ打つも泡(あぶく)をすくいまた話しかく
☆歌屑を拾い集めてゆくうちに青いひかりの草原はあり

                         紬さん

【解説】
 一首の歌を詠む営みは、時には苦しいものですが、ご自身が納得する歌が
 詠めた時の喜びは一入と思います。「這いだす言葉」「歌屑を」の表現に
 作者の言葉に対する鋭い感性を感じます。
 そんな作歌の経緯が三首の歌で表現され「青いひかりの草原」に結実する様は
 まさに「歌産み」の物語でもありますね。
 このような物語性に溢れた歌も良いものと考えます。


【詞書】宇宙大紀行 東儀秀樹 「 星空につつまれて」を聴いて
☆葦に吹く風の音が無限に広がる宇宙の
         片隅の自分を

                         自閑 (jikan314)さん
【短歌説明】自閑 (jikan314)さんご自身の説明です。
 20年以上も前の2001年NHKスペシャル宇宙・未知への大紀行のテーマ曲
 ですが、初めて篳篥と言う楽器の音色を聴きました。当時は篳篥だとは知らず、
 後に古典の中で、源博雅が得意だった篳篥だと知りました。1500年前の
 楽器の演奏と宇宙との関係の不思議を思った所です。和楽器とオーケストラの
 協奏曲も不思議な気がしますが、
 実は、宮内庁式部職楽部は、宮中晩餐会の音楽も担当しており、西洋音楽🎻も
 精通しているとの事です。
 この古代の葦笛を聴いていると、昔見た満天の星空の中にいるような感覚ですね😃
 宇宙大紀行は、ビデオに録画し、食い入るように見ましたが、20年経った今は、
 ビデオデッキもビデオと共に、遠に捨ててしまって、もう見ることすら難しく
 なってしました。
 https://blog.goo.ne.jp/jikan314/e/12d772f6e26154d8925c3ba2038903c6

【解説】
 東儀秀樹 「 星空につつまれて」をユーチューブで視聴させて頂きました。
 壮大な宇宙への畏怖の想いと、憧れを東儀秀樹の篳篥(ひちりき)の演奏で
 改めて感じました。あの小さな葦笛から、このような力強く人の琴線を
 震わせる音色が紡がれることに、驚愕するとともに奇跡を感じます。
 まさに詠歌の「葦に吹く風の音が無限に広がる」は言い得て妙です。
 また、源博雅が篳篥の優れた奏者と教えていただき、ありがとうございました。



    「秋桜 淡紅」

【詞書】少しはコロナも落ち着いたのでしょうか?散歩していてもマスクをしない
    方が随分増えました。よく行く大塩湖の朝ン歩はすっかり秋模様です♫
    ちょっと前の作?ですが、二首出詠します。
☆大塩湖  枯葉ひらひら 舞い落ちる
        去りゆく夏に 秋の足音
☆大塩湖  栗の実おちた  散歩道
        涼を楽しむ  ペアの水鳥

                         クロママさん

【解説】
 おっしゃるように、政府の呼びかけもあり最近はマスクをしない方も多いですね。
 私たちは、一気に外すのはためらいもありますが、インフルエンザの流行も 
 控えていますので、人混みでは引き続きマスクは必須と感じます。

 愛犬クロちゃんとの散歩の地、大塩湖の周辺も秋の気配が濃厚に漂い
 散歩にも適した季節になってきましたね。二首のお歌は愛犬と散歩を楽しむ
 作者の、弾んだ心情が溢れる爽やかな詠歌で共感を誘いますね。
 二首目の詠歌のテーマが二つに見えるのが、少し気になりますので添削して
 みましたが、いかがでしょうか。
【ご参考】
★栗の実も落ちて転がる大塩湖  
        ペアの水鳥 涼楽しむや 



     「薔薇 ピース」

【詞書】「薔薇」と「軍艦」の二つのお題で「ネット歌会」を試みてみました。
    なお、水仙さんは文語、旧仮名遣いで詠まれています。 
☆かすかにも花弁を濡らす露さえもジュエリーに変え煌めく薔薇よ
                         ポエット・M
☆横須賀の港に見ゆる軍艦を彩る薔薇の花露(かろ)の輝き
                         水仙さん
☆横須賀の港に浮かぶ軍艦を 包みてなおも薔薇の耀き
                         ポエット・M
☆ピースとう薔薇さく丘の港には黒き軍艦どっかと居座る
                         夕庵さん
☆ピースとう薔薇に込めたる祈りをも 軍艦浮かぶ 園に想えり
                         ポエット・M
☆ピースとふ薔薇を咲かせる公園の向かうに黒き軍艦の影
                         水仙さん
☆ピースへの祈り秘めもち咲く薔薇に 軍艦の影 淡く消えゆく
                         ポエット・M
☆お題よりひらめく言葉紡ぎだし意の連鎖広ぐネット歌会
                         夕庵さん

【解説】
 今回勝手に「ネット歌会」等の名称を付けさせて頂きましたが、「水曜サロン」に
 投稿して頂いている各位にも「コメント欄」を通じて参加いただければ幸いです。
 かつて、鎌倉時代に「花の下(はなのもと)の連歌」と言う庶民の集いがありましたが、
 このような雰囲気のもと自由参加で短歌を紡いで頂ければと思っています。
 規則等は一切設けず、短歌一首をもって参加頂ければ嬉しいです。


☆ファインダー覗くも果ては納まらず 相模の海の夕焼けのさき
                         ポエット・M

【解説】
 三浦半島の西海岸へ海の写真を撮りに出かけることがあります。そこには、
 東京湾のように対岸に半島も見えず、遮るものもない海原が続いています。
 夕焼けに染まる海の果てはまさにファインダーに収まらず神々しいまでの
 景観を見せていますが、そんな瞬間を詠んでみました。カメラで切り取れる
 範囲の卑小さを、改めて感じた次第です。



     「相模湾の夕焼け」

「五行詩 ―痛みの変奏曲― 」鑑賞 嵯峨哀花著 (57)
 14.痛みの変奏曲(3)

   哀しむものは幸いです。
           (山上の垂訓)

   我が愁い
     天の調べの
        序奏とは!
       むせび泣きつつ
         両手を合わす!

     今ぞ知る
       我が哀しみと
          我が愁い
         神の痛みの
            象徴なりとは

       あふれでる
         涙こらえて
           見上げれば
          凍る夜空に
            オリオン星座

      永遠を
        想う思いの
          哀しさよ
         星の降る夜は         
            心も凍れ

    痛ましく
      我等が歌よ
         立ち上がれ
        世にも異常な
          オブジェとなりて



     「薔薇 ラブミーテンダー」

   
【短歌入門・質問・提案コーナー】
 この「水曜サロン」に集う皆様の直近のコメント等に記された、短歌を作るうえでの
 ヒント、質問、諸々の疑問点、さらにご意見等について触れていきたいと思います。
 皆様からのご提案、歌評、さらに素朴な疑問も含めて、コメント欄にお寄せ頂ければ
 幸いです。
 なお、私の「質問への回答」は、あくまでも一つの「解」でありますので、他の回答、
 反論、ご意見等もありましたら、このコーナーで大いに議論して参りましょう。
 それが学びに繋がれば嬉しい限りです。

【サロン参加者からのコメント】自閑さんよりのコメントです。
 今回は、新古今から離れて、建礼門院右京大夫を紹介します。

 建礼門院右京大夫は、建礼門院(平徳子)に出仕し、平資盛と恋仲となり、
 平家の都落ちで生き別れ、壇之浦の後、建礼門院を大原に訪ねる様子が、
 建礼門院右京大夫集にあります。
 滅多に古典を現代語に訳さないのですが、右京大夫集と今昔物語集だけは、
 訳をblogに掲載しております。右京大夫のイメージとして、若尾文子さんが、
 語りかける様にと自分では思っております。

  寿永の平資盛との別れ
   またためしたぐひも知らぬ憂きことを見てもさてある身ぞうとましき
    拙訳 また他に前例の無く、同じ樣な事も知らない生き別れという辛い経験を
       したのに、まだこうしてそのままに生きている自分がうとましい…

  大原訪問
   今や夢昔や夢と迷はれていかに思へどうつつとぞなき
    拙訳 今の詫び住まいが夢なのか、昔の栄華が夢なのか迷ってしまい、
       どう考えても現実のことと思われません

   仰ぎ見し昔の雲の上の月かかる深山の影ぞ悲しき
    拙訳 昔、宮中で拝見致しました雲の上の月の樣にお美しかった建礼門院樣が、
       この樣な深山にお住まいの御樣子を拝見致しますとは悲しいことであります

   山深くとどめおきつるわが心やがてすむべきしるべとをなれ
    拙訳 (建礼門院樣のお住まいになる)この山深い大原に残して置いてきた
       私の心が、やがて出家するという導きの道標となっておくれ

 右京大夫集は、再度注目されたのが、太平洋戦争で、夫や恋人を出征で戦地に送った
 方々から読まれたとの事です。
 大原の寂光院の裏山には、右京大夫の墓との伝承の墓石があります。観光客も
 そこまでは行かないです。


     「薔薇 希望」

【運営にあたって】 注)文頭から移しました。
 (1) 投稿期間は毎週水曜日から翌週火曜日17:00までと致します。
    なお、変更がある場合は、その都度ご連絡致します。
 (2) おひとり様 3首まで(1首でも可)コメント欄に投稿願います。
 (3) 口語短歌を基本としますが、文語混じりでも構いません。
   仮名遣いは新仮名遣いとし、旧仮名遣いは極力避けて頂ければ幸いです。
 (4) 投稿頂いた短歌は、そのまま掲載します。皆様から感想等頂ければ幸いです。
 (5) 作者名は投稿頂いたペンネーム等を、そのまま掲載します。
 (6) 掲載順序は、原則本ブログのコメント欄への到着順と致します。
 (7) 掲載された短歌の著作権は、投稿者に帰属します。
 (8) 最近心無い「スパムメール」等がコメント欄に届いています。
    誠に心苦しいのですが、今後コメントは「許可制」にさせて頂きます。
 (9) 投稿に当たっては、ご自身のブログのアドレス(url)も記入願います。
    ニックネームのみでIDのない方、あるいは匿名の投稿は内容により掲載
    できない場合もありますのでご了承願います。
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秋薔薇に

2022年10月08日 13時53分03秒 | お出かけ
過日、コロナ禍も大分収まってきたこともあり、秋晴れに誘われ細君共々横須賀駅脇に
あるヴェルニー公園へ薔薇を見に行って参りました。
この公園については、このブログでもしばしば紹介させて頂きましたが、おさらいの
意味で記しますと…。
公園はフランス庭園様式を取り入れ、平成13年度末に整備されました。対岸には
フランス人技師ヴェルニーが建設に貢献した、旧横須賀製鉄所が臨めます。
フランス式花壇や噴水、洋風あずまやなどもあり、約1,700本のバラが彩りを添えて
います。バラが見ごろを迎える春と秋には「ローズフェスタ」が行われ、今年は
10月15日(土)、16日(日)の2日間、バラ苗の販売、日光猿軍団一門による猿回し、
キッチンカーの出店などが予定されているようです。

     「ヴェルニー公園 入口」

公園の「さくらの広場」の一角には正岡子規の文学碑があります。また、横須賀に
縁のある「海軍の碑」、「軍艦長門碑」、「軍艦沖島の碑」など多くの石碑が設置
されています。そのうちの一つ「正岡子規句碑」には、
 ☆横須賀や只帆檣(はんしょう)の冬木立
と刻まれており、子規が横須賀を訪れたとき、港に連なる帆檣(ほばしら)の印象を
詠んだものとのことです。

     「正岡子規句碑」

五月の薔薇とは異なり、時期的に早かったかも知れませんが秋薔薇は少し元気が
なく感じました。それでも儚げに、健気に公園のそこかしこに咲いていました。
そんな薔薇の姿を、細君共々デジイチ・スケッチして回りました。

     「薔薇 プリンセス・アイコ」


     「薔薇 ブルーリバー」

前にも書きましたが、薔薇と艦船が同時に視野に入る独特な景観には、未だ
なじめない物を感じます。特にピースと言う薔薇の背景に鎮座する、米軍の
潜水艦の黒い船体にはウクライナの戦禍と相まって違和感を感じてしまいます。

     「薔薇と米軍潜水艦」


     「薔薇 ピース」

ただ、この米軍基地と、自衛隊の艦船が並ぶ「軍港巡り」のクルージングは
依然として盛況で、横須賀観光の目玉の一つとなっているようです。この日も
満杯となった「軍港巡り」の船が頻繁に出入りしていました。

     「軍港巡りの船」

それでも秋の日差しを受けて咲きはじめた薔薇には、シェイクスピアの言葉では
ありませんが「命の儚さ、それゆえの尊さ」を、改めて感じさせられました。


     「薔薇 プリンス ドゥ モナコ」

そんな薔薇に寄せて一首短歌を即興で詠んでみました。
 ☆かすかにも花弁を濡らす露さえも
         ジュエリーに変え煌めく薔薇よ
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「口語短歌・水曜サロンの会」(その55)

2022年10月05日 05時00分28秒 | 短歌
「口語短歌・水曜サロンの会」(その55)   短歌の投稿を歓迎します!!

 ☆☆☆ 明るく、楽しく、和やかな短歌の交流広場を目指したいと思います。 ☆☆☆
 ☆☆☆ 短歌の投稿と共に、投稿歌の歌評、感想、ご意見等もお寄せください。☆☆☆


 「口語短歌・水曜サロンの会」は、このブログにお立ちより頂いている皆様の詠まれた
 短歌を掲載し、その作品の鑑賞を行うサロンです。

 短歌の初心者の方から、ベテランの方まで、所属する短歌会等を越えて、自由に短歌を
 投稿し、鑑賞しあえる「賑わいのあるサロン」を目指したいと思っています。
 皆様の短歌の投稿と、歌評、ご意見等をお寄せ頂ければ幸いです。

【サロンの運営について】
 運営等につきましては、末尾に記させて頂きますので宜しくお願い致します。



     「未だ咲く 酔芙蓉」

「ブログ友の投稿短歌 交流コーナー」

【詞書】1980年代の原田泰治の9月時分の作品を見ながら口語短歌を詠んで見ました。
☆蓮の花 朝もやに咲き 神秘的 レンコン堀りの 労苦はいずこ
☆乳母車 スヤスヤ眠る 赤ちゃんを 思わずみかけ 顔がほころぶ
☆秋の使者 飛び交うトンボ 銀色に 羽を輝かせ 泳ぐ青空

                    浅間山明鏡止水(knsw0805)さん

【解説】
 「原田泰治の世界」をそのままに表現した、温かで素朴な雰囲気が歌に表現されて
 いて良く分かる歌と思います。
 一首目の蓮の花から「レンコン堀りの 労苦」に想いが及ぶのは流石と思います。
 なお、三首目の「飛び交う」「泳ぐ」に、トンボの動作の重なりが少し気になり
 ますので、添削させて頂きました。いかがでしょうか。
【ご参考】
 ★銀色に輝やく羽根を広げつつ トンボは秋を招くかに飛ぶ 


     「羽根を休める シオカラトンボ」

【詞書】
 わが家のように年甲斐もなく小屋を作ろうとしている人もいるのに人はさまざま
 である。が、夫も小屋が完成したら目的がなくなって来なくなるかもしれないと
 言っている。
☆コロナ禍の余暇を注ぎ込み高齢の夫の建てる能勢町の小屋
☆楽しみて建てるこの小屋できたれば来る目的がなくなると夫
☆従いてきて森林浴をする妻は誹謗中傷の穢れを拭ふ

                     1948219suisenさん

【解説】
 私たちにとっては「余暇」をどう有意義に使うかで、第二の人生とも言われる
 リタイヤ後の日々が、充実し納得のいくものになっていくものと考えます。
 ご夫婦で能勢町に通い、小屋づくりと、それを見守り森林浴をしながら書を読む、
 そんなご夫婦の在り方も充実した「幸せ」の一つの形態かも知れません。
 その日々の一齣が過不足なく詠まれたお歌は幸せそのものとも感じます。森林浴は
 免疫力を高めるのみでなく、諸々の「穢れ」も拭ってくれるものと思います。


【詞書】原始の森には帰れない もののけ姫を和楽器で聴いて
☆太古の神々を殺し
      人は・・・
    欲望だけのこの世界に生きる

                  自閑(jikan314)さん
【短歌説明】自閑(jikan314)さんご自身の説明です。
 ジブリ映画のもののけ姫の短歌第二段です。
 もののけ姫は、和楽器奏者の琴線に触れたらしく、多くの奏者が、カバーして
 おります。
 和楽器の古典だけでなく、最近の曲を演奏しているのを聴くと、新しさ、
 和楽器の素晴らしさを感じます。
 もののけ姫では、人は、猪神を殺し、シシ神(でいだらぼっち)を殺し、
 木霊、犬神と太古の森から住まう神々を、その欲望のままに滅ぼして行きます。
 ただ、最後に大木の上に1体の木霊が現れて、頭を動かし、カラカラと音を立てる
 場面で終わるシーンが何か救われるような気がしました。
 下記URLに、和楽器演奏とコーラスグループの演奏を貼付しておりますので、
 それぞれを御覧ください。
 https://blog.goo.ne.jp/jikan314/e/38fba03f3303266184378fd772fee7e2
【投稿外コメント】
 彼岸花と揚羽蝶の写真有り難うございます。小生のイメージでは、この時期の、
 彼岸花と揚羽蝶だったのですが、中々良い写真が無く、お写真を拝見したとたん、
 「そうそう、この優雅な花と蝶だよなあ😃」と感激しました。


【解説】
 映画「もののけ姫」はスタジオジブリ作品の中でも、独特な雰囲気と物語性で、
 大ヒットを記録した映画でもありますね。
 「人間の自然との共存」がこの映画のテーマであったと思いますが、この実現の
 難しさを改めて問いかけながら、なおその「共存」に向けて手を携えて進めとの
 メッセージも込められていたと感じています。
 背景とともに、映画音楽の素晴らしさもこの映画の魅力だったと感じました。
 詠歌の「人は・・・
    欲望だけのこの世界に生きる」は、厳しい現実認識ですが、それでも
 「生きろ」が、「もののけ姫」のキャッチコピーだったと思います。
 私たちは、この映画の問いかけと、メッセージを受け止めながら「この世界」を
 自らの歩幅で、淡々と歩んでいけたらと思っています。



    「燃える曼殊沙華」

【詞書】彼岸花は真っ赤に燃えるように咲く美しくも不思議な花です。ふと疑問に
    思うのが彼岸花と曼珠沙華の使い方です。彼岸花はやはり秋の訪れを誘う淋しさ、
    曼珠沙華は華やかさや艶っぽさも感じられますが、ご教示よろしくお願いします。
☆哀しみをともに抱くや彼岸花 墓へとつづく赤い道なり
☆寂しさを両手で包む彼岸花 生家の墓所をひとり詣でる
☆豊作の畔の遠近見渡せば緋の帯を敷く曼珠沙華見ゆ
                       紬さん

【解説】
 彼岸花・曼珠沙華に寄せた三首のお歌は、いずれも花の雰囲気を良くとらえ情趣深く
 詠っていると感じます。
 二首目の「寂しさを両手で包む彼岸花」は、彼岸花の蕊の形状や、花の纏う雰囲気を
 正確にとらえ表現の冴えを感じます。また、この上の句で俳句としても成り立つ優れた
 表現と考えます。
 なお、彼岸花の別名「曼珠沙華」ですが、ネットで調べてみましたがサンスクリット
 語で「天界に咲く花」(manjusaka)とのことです。おめでたい事が起こる兆しに
 赤い花が天から降ってくる、という仏教の経典から来ているようです。
 従って、詠歌で用いる場合は夕庵さんも詠んでおられるように、華やかな情景を詠む
 場合は「曼珠沙華」を用いてよろしいのではないでしょうか。


☆陽をまとい くれない燃ゆる曼殊沙華 いのちの際の華やぎも秘め
                         ポエット・M

【解説】
 曼殊沙華が荒れ野の一角を埋め尽くすように咲いていました。すでに燃え尽きる
 ように朽ちつつある花の脇で、未だ凛として紅の蕊を広げる花がありました。
 まさに命の際を咲き切る花の想いと、その妖艶さに惹かれ即興で詠んでみました。


     「群れ咲く 曼殊沙華」

「五行詩 ―痛みの変奏曲― 」鑑賞 嵯峨哀花著 (56)
 14.痛みの変奏曲(2)

   哀しむものは幸いです。
           (山上の垂訓)

   麓にて
     鳴く山場との
        声さえも
       聞くや聞かずや
         嵯峨に咲く花

     わが神よ
       ああわが神よ
          我が霊魂(れい)は
         深き淵より
            汝を呼べり

       今ぞ知る
         君が墓標と
           我が涙
          神の痛みの
            オブジェなりとは!

      とめどなく
        流るる涙
          いかんとも
         しがたくなりて
            ロマ書を閉じぬ

    「我が内に
      神よ御業を
         成し給え」 
        祈れば遠く
           教会の鐘



     「秋明菊」
   
【短歌入門・質問・提案コーナー】
 この「水曜サロン」に集う皆様の直近のコメント等に記された、短歌を作るうえでの
 ヒント、質問、諸々の疑問点、さらにご意見等について触れていきたいと思います。
 皆様からのご提案、歌評、さらに素朴な疑問も含めて、コメント欄にお寄せ頂ければ
 幸いです。
 なお、私の「質問への回答」は、あくまでも一つの「解」でありますので、他の回答、
 反論、ご意見等もありましたら、このコーナーで大いに議論して参りましょう。
 それが学びに繋がれば嬉しい限りです。

【サロン参加者からのコメント】
 suisenさんから「短歌の仮名遣いと文体について」についての稿を頂きましたので
 各位のご参考として掲載させて頂きました。各位からもご意見頂ければ幸いです。

 短歌の仮名遣いと文体についての私の考えは既に述べました。関心ある方は以前の記事を
 参照していただければ幸いです。                  suisenさん

 このサロンでは現代仮名遣い、口語を標榜されていますので、それに従うのが参加者の
 望まれる姿勢のあり方かもしれません。
 が、私自身は長年、歴史的仮名遣い、文語で歌を作ってまいりましたので、今更、
 現代仮名遣い、口語体では詠いにくいという個人的事情がございます。
 それでこのサロンの主旨に反した歴史的仮名遣い、文語体の歌を出詠させて頂いています。
 私は、これは洋服を着るか着物を着るかのような好みの問題もあると考えます。
 どちらが良い、どちらが良くないと簡単に決められる問題でもないと思います。
 良い歌は口語体、現代仮名遣いの歌にもありますし、文語体、歴史的仮名遣いの歌にも
 あります。それより問題は詠われる内容だと思います。上手、下手は二の次です。

 上手、下手で言えば、新古今集などは貴族の洗練された歌の寄せ集めですから上手な
 歌の揃った歌集と言えるかもしれません。
 が、あまりにもテクニックを求めすぎたため心の伴わない歌集になった嫌いもあります。
 正岡子規はそれを問題にしたのですね。
 それから言えば、万葉集には庶民の悲喜こもごもの感情が詠われた歌も含まれています
 から泥臭い歌集とも言えるかもしれません。
 どちらの歌集が優れているかと言われても、甲乙つけがたいと思います。
 私は技巧を凝らした新古今集の歌も好きですが、万葉集の荒削りな歌も好きです。
 が、いずれの歌集の歌でも、いかに心が詠われているか、私はそれを問題にしたいと
 思います。

 心を詠うと言っても、直接、うれしい、かなしいと詠っても心は伝わりません。
 こころを伝えるには手触りが必要になります。
 その手触りを演出するのが、自然の景であったり花や人物の描写であったりするのが、
 優れた歌の条件になると思います。
 それから、歌の新しさ、古さについても、これは文体によらないということが言えると
 思います。
 新仮名遣い、口語体で詠われていましても内容に既視感があれば古い歌ということに
 なりますし、旧仮名遣い、文語体で詠われていても、これまで誰も詠ったことのない
 着眼の歌であれば、これは新しい歌ということができると思います。
 歌で一番大事なことは個性だと考えます。個性とは、すなわち新しい着眼の歌と
 言い換えることもできるかもしれません。
 私は、歌というものをこのように捉えています。
 が、実際に私がそのように詠えているかと言われますと、否でございます。
 それだけ短歌というものは奥の深いものでございまして、私も四半世紀を歌に捧げて
 参りましたが、未だに初心者の域をでません。
 ですから、以上のことは、自戒を込めて書かせていただきました。



     「秋桜」

【運営にあたって】 注)文頭から移しました。
 (1) 投稿期間は毎週水曜日から翌週火曜日17:00までと致します。
    なお、変更がある場合は、その都度ご連絡致します。
 (2) おひとり様 3首まで(1首でも可)コメント欄に投稿願います。
 (3) 口語短歌を基本としますが、文語混じりでも構いません。
   仮名遣いは新仮名遣いとし、旧仮名遣いは極力避けて頂ければ幸いです。
 (4) 投稿頂いた短歌は、そのまま掲載します。皆様から感想等頂ければ幸いです。
 (5) 作者名は投稿頂いたペンネーム等を、そのまま掲載します。
 (6) 掲載順序は、原則本ブログのコメント欄への到着順と致します。
 (7) 掲載された短歌の著作権は、投稿者に帰属します。
 (8) 最近心無い「スパムメール」等がコメント欄に届いています。
    誠に心苦しいのですが、今後コメントは「許可制」にさせて頂きます。
 (9) 投稿に当たっては、ご自身のブログのアドレス(url)も記入願います。
    ニックネームのみでIDのない方、あるいは匿名の投稿は内容により掲載
    できない場合もありますのでご了承願います。
                     了


     「白花曼殊沙華」
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揺れるコスモス

2022年10月01日 15時34分12秒 | 短歌
 9月28日 ロイターの報道によりますと、 ウクライナ東・南部4州で親ロシア派勢力が
強行したロシアへの編入を問う「住民投票」について、 各地域の親ロ派組織は圧倒的
多数が編入に賛成したとの集計結果を発表しました。
これを受け、プーチン大統領は、昨日、30日に当初の「解放」「独立」と言った建て前を
捨て去り、一方的にロシアへの各地域編入を宣言しました。

 一方、ウクライナのゼレンスキー大統領は28日、英国やカナダ、ドイツ、トルコなど
各国首脳と、個別で電話会談を行い、ロシア編入に反対するよう強く求めました。
ドイツのショルツ首相はゼレンスキー氏に「ドイツは決して住民投票の結果を認めない」
と伝え、 米国は「違法かつ不当な併合の試みを決して認めない」との姿勢を示し、
対ロ追加制裁に乗り出す方針も表明し、さらに、欧州連合(EU)も追加の制裁案を
発表しました。

 ロシア軍による侵略から既に7か月が過ぎ、攻撃が依然として激しさを増す中、
ウクライナ東部からも数千もの人々が脱出しようとしています。 国連によると、
同国ではすでに1,000万人以上の人々が、 ロシアの侵略のために自宅を離れることを
余儀なくされているとのことです。 近隣諸国へ避難した420万人のほか、戦乱の続く
ウクライナ国内で、 650万人の人々が避難生活を余儀なくされていると言われています。

 さらに、ロシアは一方的に4州を編入したとはいえ、これらの州の全土を支配できて
いるわけでなく、当面は、この4州内の完全制圧を目的に据え侵略を進めると
みられています。
 これらの状況下、祖国を守るため、ウクライナの地に残りロシアの攻撃に、傷つき
ながらも敢然と立ち向かい闘う、兵士と少なからぬウクライナの人々が存在します。
これら強いられた闘いと、生活の中で、苦悩に呻く、その声すら上げる暇も無い日々。
憤怒や嘆きに満ちる絶望の中から、一縷の希望を求める如く生まれる人々の叫び、
そして戦場に響く歌声。 そこには悲愴感や哀感を越えた、むしろ深い祈りが満ちて
います。あたかもコスモスを揺らす風の音のように。

 遊歩道のそこかしこで風に吹かれたコスモスの群れが、波立つように揺れています。
その波間に楚々と咲く薄紅のコスモスの花。
それは理不尽なロシアの侵略によってもたらされた戦に否応なく巻き込まれ、
烈しい戦乱の波間に揉まれながらも懸命に生き、闘っているウクライナの民。
その祈るように求めた希望のともし火にも似て、微かではあるがしっかりとした
輝きを放っています。

 また、風に揺れ儚げで、頼りなく見えるコスモスは、大地にしっかりと根を張り
幾多の台風にもめげずに、敢然と頭をあげ再び開花する花でもあります。そんな
コスモスに寄せて即興で短歌を詠んでみました。

 ☆コスモスの群れ咲く丘に響きいる子らの歓声ウクライナへも
 ☆コスモスもカオスを呼ぶやウクライナ 編入拒む民らの矜持


                        了
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