四季の彩り

季節の移ろい。その四季折々の彩りを、
写真とエッセーでつづって参ります。
お立ち寄り頂ければ嬉しいです。

ささやかな誕生祝い

2024年04月28日 13時26分44秒 | お出かけ

 四月は細君の誕生月で、過日ささやかな「お祝い」をして参りました。
ニ、三年前から、息子達には子供たちの受験期でもあり色々財政的にも
大変になるから、私達には気を使わないようにと言ってきました。
従って私達二人だけの祝いをと計画し、当日は日帰り温泉と、軽めの
ディナーをセットし済ませました。
翌日には、それでも・・・と、次男夫婦が計画し誕生日会を開いてくれ、
二日続きのお祝いとなりました。

     「咲き盛る 西洋シャクナゲ」

 誕生日当日は、朝からの雨も止んで、少し肌寒い日となりましたが、
計画通り海辺の日帰り温泉施設「湯楽の里」へ向かいました。
この施設は、海の眺望も良く、いつ来てもそれなりに混雑していますが、
今回は比較的空いておりゆったりくつろぐことができました。
細君とは2時間後のお食事処での待ち合わせを約束しそれぞれの温泉に
向かいました。

     「湯楽の里 景観」

 180度の海の眺望。それが望める露天風呂は、この施設の「売り」でも
ありますが、いつも満杯で中々割り込めない状態でした。しかし、今回は
天候の関係もありあまり混雑せずに、すんなりと入ることができました。
そこをメインにサウナと、寝湯を交互に繰り返しゆったりと過ごすことが
できました。
 ここのサウナは、ドライサウナと「塩サウナ」と二種類あり、塩サウナは
全身に塩をまとい、じっくりと発汗を促すものですが、肌への刺激も結構あり
はまると癖になります。

 当日は、生憎の空模様で露天風呂からは群青の海ではなく、重い鈍色の
海が目の前に広がっていました。それでも、そんな海も風情があり遠くに
霞む房総半島を想像して目を凝らし眺めながら冥想していました。
二時間という時間は、身体と精神を寛ぎに程よい時間と改めて感じひとり至福
ひと時を過ごすことができました。その後、約束の時間となりましたので、
お食事処に向かいました。

     「咲き初める クレマチス」

 細君はサウナが大好きで、5回ほどサウナ、水風呂と繰り返したとのことで、
火照った顔で待っていました。
今回は、細君の誕生日の「祝い膳」でもあり、少し奮発してオーダーを
しましたが、それでも慎ましやかなものでした。
運ばれて来たお食事はお腹が空いていたこともあり、写真を撮るのを忘れて
食べ始めてしまいました。途中で思い出して撮りましたが、料理のイメージを
毀すと申し訳ありませんので、公開は控えますね。
 今回は、季節の「旬菜」料理と銘打ったものでしたが、看板に偽りはなく、
文字通り三浦半島産の旬な食材をふんだんに使った料理で、サブの小鉢も含めて
いつもここで味わう料理の中では群を抜いた「美味さ」との印象をうけました。

     「咲き満る なにわ茨」

 お食事処では、暮れなずむ海を見ながら、ふろ上がりのけだるさも感じ、改めて
二人で歩んできた日々の思い出に話が及びました。細君は語らいのなかで
「ありがとう(^^♪」とも言ってくれましたので、ささやかでも、こんな淡々と
した「祝いの日」もまた良いものと感じました。
 翌日の次男の計画してくれた誕生日会では、大好きなケーキと、お嫁さんの
心の篭もったプレゼント、さらに息子の料理に細君は目を潤ませていました。

コメント (9)
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第一部「口語短歌・水曜サロンの会」(その129)

2024年04月24日 05時53分28秒 | 短歌

第一部「口語短歌・水曜サロンの会」(その129) 短歌の投稿を歓迎します!!

 ☆☆☆ 能登地震で亡くなられた皆様のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
     また、被災され避難を余儀なくされている皆様にお見舞い申し上げます。

 ☆☆☆ 楽しく、和やかな短歌の交流広場を目指したいと思います。
 ☆☆☆ 短歌の投稿と共に、投稿歌の歌評、感想、ご意見等もお寄せください。
 ☆☆☆ 「水曜サロン」は以下の通り第一部、第二部構成に区分して運営致し
     ていますので、それぞれに詠歌、返歌を出詠願います。
     第一部 「口語短歌・水曜サロンの会」:従来通り三首まで出詠願います。
     第二部 「ネット短歌」       :返歌専用です。
 
 「口語短歌・水曜サロンの会」は、このブログにお立ちより頂いている皆様の
 詠まれた短歌を、毎週水曜日に掲載し、その作品の鑑賞を行うサロンです。
 短歌の初心者の方から、ベテランの方まで、所属する短歌会等を越えて、自由に
 短歌を投稿し鑑賞しあえる「賑わいのあるサロン」を目指したいと思っています。
 皆様の短歌の投稿と、歌評、ご意見、ご提案等をお寄せ頂ければ幸いです。


     「咲き初める なにわ茨」

「ブログ友の投稿短歌 交流コーナー」

【詞書】源氏物語や紫式部日記・紫式部集には和歌(巻名歌等)が沢山
  ありますが、その和歌の返歌を口語短歌で提出します。返歌は
  源氏物語の内容や進行に合わせてではなく、短歌に沿った言葉・
  単語や自然・地名からヒントをもらい詠みます。今週は源氏物語
  巻名歌から1首、紫式部集より1首の計2首提出します。
註)源氏物語巻名歌・14玉鬘(たまかづら)
  歌の背景
  光源氏三十五歳。夕顔の遺児玉鬘は乳母と筑紫へ下っていたが、
  後に玉鬘と乳母達は上洛し、初瀬に参詣していたところ、右近に
  再会。それがきっかけで源氏に引き取られる。
〇恋ひわたる身はそれなれど玉かづら いかなる筋を尋ね来つらむ  光源氏
「返歌」
☆夕顔の 忘れがたみ 玉かづら 深いえにしに 思いを馳せる
註)紫式部集・14
〇はらへどの 神のかざりの みてぐらに うたてもまがふ 耳はさみかな
「返歌」
☆山法師 紙のかんむり 憎らしく 陰陽博士 気取っているも
                         浅間山明鏡止水さん
【解説】
 「源氏物語巻名歌・玉鬘」「紫式部集・14」から、それぞれ一首ずつを
 選んで返歌頂きました。
 玉鬘十帖は、それ以前の物語から趣をかなり変え、王朝貴公子たちにかなり
 厳しい視線を浴びせつつ展開されていますね。
 紫式部自身が、彼らの素顔や、実態を現実に知る中で批判を深めた記述が、
 随所に見え隠れするようになります。それらを踏まえて光源氏の歌も
 解釈していきたいと思います。
 今回の光源氏の「恋ひわたる・・・」の歌は、「今も昔と変わらず、亡き
 夕顔を恋い続ける私だが、この子はいったいどんな縁で、実の親でもない
 私のもとを訪ねてきたのだろうか」と意訳できますが、結果的に自分の
 養女にしてしまいますね。そんな物語を踏まえ、作者の詠んだ下の句を
 「深いえにしに罪の想いも」と、添削させて頂きましたがいかがでしょうか。
【ご参考】

★夕顔の 忘れがたみ 玉かづら 深いえにしに 罪の想いも
 二首目の紫式部の歌は、髪もない法師が紙の冠をつけて陰陽博士のように
 している姿を批判して詠まれていますが、作者の返歌は、まさにそのもの
 ずばりと直截に詠われていますね。このような返歌もありと考えます。

【詞書】夏日の到来を詠ませて頂きました。
☆遅咲きの桜も散りて 南風 汗ばむ陽気 春を惜しむる
【詞書】長男の命日を読ませて頂きました。
☆13日 我が長男の命日に 今も己の無力を悔いる
【詞書】ドジャースの大谷選手で詠ませて頂きました。
☆一時期は 賭博の疑念もたれるも 新チームでの努力にエール
                         西BOOさん
【解説】
 今回も、追加分も含めて三首詠んで頂きました。
 一首目、開花の遅れた桜でしたが満開まではかなり短く、花の命の短さと
 儚さを、とりわけ感じさせられ「春を惜しむる」想いも作者にとって一入
 であったと感じます。そんな想いが凝縮し表現され、共感を誘う詠歌と
 考えます。
 二首目、短かった我が子の生涯への悔恨の情は、実際に味わった者のみの
 もので、私たちが軽々しくお察ししますとは申し上げられませんが、
 それでも、その悲しみに寄り添いたいと思います。
 詠うこと、悔いること、そして、その喪失感と、とことん向き合うこと、
 そんな日々が、作者とご子息との絆になってきたことを、そしてこれからも、
 なっていくことを信じたいと思います。

 30年余にわたる痛切な思いを抱えての歳月の歩み、その日々を改めて
 感じています。
 三首目、まさに詠われている通りですね。「エール」は皆さんの想いです。

【詞書】春のお餅二首と、春の少年への応援歌一首、出詠いたします
☆草餅の甘みふくらむ一杯の緑茶ゆるりと昼下がり春
☆ひんやりとうぐいす餅の透き通り この頃とみに亡き母のこと
☆村を捨て車窓に涙す少年へ 散る花やさし想ひ出いとし
                         みっちっちさん
【解説】
 三首の歌は、いずれも物語性のある風情の感じられる詠歌と思います。
 とりわけ、二首目の歌は涼しげな「うぐいす餅」の透明感と、亡き母
 への深い思いを織り交ぜて、感傷に堕さない美しさと静寂さを
 感じさせます。
 さらに、「この頃とみに」と表現することにより、平板でない
 奥行きを感じさせる歌になっていると考えます。
 三首目の歌は、能登の震災で村を離れざるを得なくなった少年を
 詠ったものでしょうか。そのような背景でなくても、「村を捨て」
 旅立たざるを得ない少年の決意と哀しみの涙を、散る花が優しく
 見守る情景が浮かんで来ます。
 このようなシーンに接し、優しい眼差しで見つめ、詠う作者の感性に
 拍手を送りたいと思います。

詞書】桜の季節も終わります。桜を偲んでの3首です。
☆四百年桜大樹は咲き継ぎて 平家の里を今も護りぬ
☆夕されば襤褸を纏いし落ち武者が 髪振り乱し橋渡り来や
☆桜苗 訪米土産に250本 岸田首相の危うき笑顔
                         夕庵さん
【解説】
 桜にまつわる三首の歌は、それぞれシーンは異なりますが、桜に寄せる
 作者の強い想いと、物語性に満ちています。

 一首目の歌、樹齢四百年の桜と言いますと、染井吉野ではなく、江戸
 彼岸桜、山桜、枝垂れ桜等でしょうか。その桜が咲き継ぎ、
平家の里を
 今も護っているという美しくも頼もしいイメージが
表現されています。
 そして、自然と歴史、人々の絆と里人の
確かな結びつきが歌から
 感じられます。

 桜大樹は、400年もの歳月を生き続け、美しい花を咲かせてきましたが、
 それは、里人の祈りの対象であり、心のふる里
とも言える存在であることに
 寄り添い、静かに語る歌となっています。

 三首目の歌の「危うき笑顔」の表現の深さを、是としたいと思います。

     「咲き初める 西洋シャクナゲ」

【詞書】YouTube短歌:ゴジラ              
☆欲望から産まれた怪獣(ゴジラ)は
   人の弱さで成長して破壊する

【短歌説明】自閑さんご自身の説明です。
 フォローしている方が、ゴジラ-1.0を観てきたとの投稿から、秋に見逃した
 ので、検索すると近所の映画館で、上映しているので、早速観に行きました。
 今は、観ようと思えば、ネットからいつでも観られる時代だが、大画面と
 大音響の迫力と恐怖。こう言う映画は、やっぱり映画館だなと思います。
 観客は3名だった。アカデミー賞受賞記念公開だとは思うのですが。
 Gさんが、子どもの怪獣映画を観て?と思われるでしょうが、昭和29年
 公開のゴジラは、70年経っても恐怖を与えてくれます。
 「いやぁ、映画って本当にいいもんですね~」と云ふフレーズもGさん
 だからか。。。
 個人的には、三丁目の夕日的(監督脚本山崎貴、出演者吉岡秀隆、堤真一が
 同じ)?有名俳優がエキストラ?、鎌倉殿の十三人の木曽義仲役の
 青木崇高さんが生き残り整備兵として言い味を出していたと思った。
 このエンディング最後まで観たのは、やはりゴジラだからかも。
 怪獣は、ゴジラとお読み下さい。
                         自閑さん
【解説】
 「ゴジラ-1.0」を映画館で観られたとのこと。私も「いやぁ、映画って
 本当にいいもんですね~」と申し上げたいと思います。
 あの大画面と、音響と、ため息と共に味わう感動と恐怖の共有は映画館故に
 味わえると私も思っています。
 監督・脚本の山崎貴氏と言う人ほど、現在の日本映画界で戦中戦後の日本に
 こだわってきた映画監督はいないと言われていますね。
 初代から正統に継承された「ゴジラとは核の恐怖を具現化した存在である」
 ということを、今回の映画ではかなり強調していると感じました。
 ゴジラ誕生の背景には、広島・長崎への原子爆弾投下や、アメリカの
 水爆実験による第五福竜丸事件(1954年3月)がありました。そのことが
 本作で最も強調されたのは熱線放射の演出で、劇中の銀座襲来により銀座が
 地獄絵図に変わるシーンと思っています。
 今回詠われた「欲望から産まれた怪獣(ゴジラ)」の表現は、人々の内に
 存在する力である欲望が、このゴジラのような怪獣を生み出したのだとの
 指摘。これらは、ウクライナ、パレスチナ、イラン等の惨状を見ると
 明らかです。またこの歌の下の句で「人の弱さで成長して破壊する」する
 ことを、押しとどめるのも人でであることを暗喩しています。この歌の
 行間に込められた想いを受け止めていきたいと思います。

【詞書】4月19日(金)の朝日新聞1面、社会面(35面)より。鎌倉時代の歌人、藤原
  定家自筆の文書、「古今和歌集」の注釈書、「顕注密勘
(けんちゅうみつかん)」
  が、定家を遠祖に持つ京都・冷泉家の蔵から
発見されました。上巻に原本は
  無く、南北朝の頃に当時の冷泉家の
当主の方が書いた写本なんだそうです。
  …それでも充分凄いと思いますが…。しかし、中巻と下巻は調査の結果、
  定家の自筆なんだとか。専門家の方は「国宝級の発見」と言うて
はるらしい
  です。…なんてことない外見の箱に入っていたんだとか。

  当代のご当主、冷泉為人氏によると、冷泉家の歴代のご当主が一生に一度、
  開封されていたそうですが、明治時代に開けたのが最後で
130年ほど開け
  られず、忘れられていたんだそうです。(…うひゃあ…)
新聞に載っていた
  写真でその筆跡を見て、以前見ていた鈴木京香
さんと波瑠さん主演の
  ドラマ(2018年4月~放送、’20年8/6~
シーズン2)「未解決の女・警視庁
  文書捜査官」のシーズン2第2話で
「定家様(ていかよう)」を初めて知り
  ましたが、ドラマの中でも
「国宝級!」と言われてた本物が現存して
  いたんや!…直筆なんや!
凄!これが「定家様」かー!って感じでした。
  クセ強な字の「八座沈老」(定家さんのペンネームだそうです)が何か
  面白かったです。鎌倉時代の人である定家さんが300年ほど前の
「古今~」
  の言葉やニュアンスが判りにくくなっているからと書かれ
たものなんだ
  そうですが、「300年でもそれって…。今の人が古典
判らんのと同じやなあ」
  と思ってちょっと、微笑ましくなりました。…
国宝になるといいですね。
☆800年 時を越えての「定家様」
      ペンネームまで生き生き踊る
【詞書】開幕から負けが多く、最下位にもなっていたのに、じわじわと順位を
  上げ、ついに0・5ゲーム差で首位中日ドラゴンズを追い詰めた
阪神
  タイガース。4月21日の甲子園でのゲームで、雨の中6回の裏、
2アウト
  1、2塁でバッターはサトテルこと主砲佐藤輝明。雨の中、
黄色いレイン
  ポンチョが揺れるライトスタンドへ、やってくれ
ました!サトテルが一発!!
  アーチを掛けた!!…3-0として7回が
終わったところで審判さんがコールドを
  宣言!…ドラゴンズ
陣営は不満だったようですが、まあ審判さんの判断ですし。
  …ともあれ、トラのドラゴン退治と相成りました。わーい首位だ首位だー!🙌
  この調子で目指せアレンパ(二連覇)!!
(…と、信じたい!…大丈夫ですよね?)
☆サトテルの一発雨を切り裂いて
         首位奪いたるコールドゲーム
【詞書】今日4月23日は「本を送る日」として知られる“サン・ジョルディの日”
  ですが、検索していてふと目に入ったのが“ドラゴンの日”。

  ドラゴン好きとしては「何?何?」と興味を惹かれて調べてみると、
  サン・ジョルディに関する伝説で、暴れて人々を苦しめるドラゴンを鎮める
  ために、ある姫が人身御供になる…というところにやって
来た聖ジョージ
  もといサン・ジョルディがドラゴンを倒し、
その流れた血の中に咲いた
  薔薇の花を愛した姫君に贈った…。
という話なんだそうで、聖ジョージ=
  サン・ジョルディ(スペイン語)が
殉教した4月23日に本もですが“愛する人
  に花を贈る”の由来だとか。

  …学生時代…’84年頃に書店で初めてバイトした頃に“サン・ジョルディの日”
  を聞いたのが最初かな…。サン・ジョルディ=セント
ジョージって意識
  なかったのでちょっとびっくりです。

  (「言われてみれば」ですが)は聖ジョージと言えば、優しいドラゴンと
  ラストシーンで宴会をする「人のいいりゅう(「お人好しのりゅう」かも)」と
  いう物語が好きなんですが、“ドラゴン=退治されるべき
もの”な図式は
  何だかなあ…です。
(この前に“トラのドラゴン退治”とか言ってましたが)
  なんか
「ドラゴンの日」という言葉にはめちゃくちゃ惹かれましたが…。
  こんな感じです。“サン・ジョルディの日”のファンタジーのような話に
  何となくヤマタノオロチ伝説が思い浮かびました…。

☆サン・ジョルディ
   助けた姫に贈りしは
     倒した竜の血に咲いた薔薇🌹
                         ちがやねこさん。
【解説】
 今回も「顕注密勘」「サトテルの一発」「本を送る日」との、ホットな
 テーマを作者流に、深堀して興味深く詠んで頂きました。
 一首目の歌、藤原定家は勅撰和歌集「新古今和歌集」の選者ですが、
 その定家の直筆書、古今和歌集の注釈書「顕注密勘」の「国宝級」の
 原本が発見されことを詠んでいますね。これは短歌に関わる方は
 もとより、国文学に携わる方、さらには日本の文学史にとっても
 驚愕の発見と言えます。そんな想いが下の句の「ペンネームまで
 生き生き踊る」に込められています。ちなみに藤原定家のペンネーム
 は「八座沈老」です。
 二首目の歌は、アレンパ(二連覇)が達成された折には、おそらく
 「記念すべき日」と言われるであろう、ゲームの結果を詠んでいますね。
 「サトテルの一発」でもぎ取った雨天コールド勝ちは、阪神の今年の
 行く末を占う試合になるやもしれません。そんな予兆を詩人の感性で
 詠んだ、作者は「アレンパの女神」と呼ばれるかも…。
 三首目の「倒した竜の血に咲いた薔薇」とは、凄みのある真紅の薔薇ですね。
 「殉教伝説」はいずこの時代にも存在しましたが、人身御供はどんな
 崇高な想いであっても、あってはならないと考えます。最近、名古屋の
 河村さんが、とんでもないことを言っていますが…。多くの歴史が
 真実として教えることですが…、かつて、自らは安全な場に身を置いて、
 若者たちに「大義の為に死ね」と言って、はばからなかった醜い人々の
 存在を
私たちは忘れてはならないと思います。

☆見上げたる人の人生のせて散る 岬広場に 花吹雪して
                         ポエット・M
【解説】
 三浦半島の、あまりメジャーではない小さな岬に山桜の大木があります。
 ちょうど
散り時を迎え桜吹雪が舞っていました。撮影スポットでもあり10人
 ほどの
方が、それぞれ花吹雪を浴びながら感慨深げに桜の老木を見上げて
 いました。空から舞い落ちる花びらを追いながら、その方たちは人生の
 断片や過ぎ去った、かつての物語を想い起しているのではないかと、
 勝手に推測し詠んでみました。

 この歌では自然の移ろいと、それに重なる自らの人生の移ろいと儚さを
 表現して見ましたが、情緒優先のゆるい歌になってしまいました。
 皆さんのご意見を頂ければと思います。


     「咲き満ちて散り際の 山桜」

「山法師 短歌の章」鑑賞 紅林茂夫著(36)

  「山法師」はエコノミストでもありました著者の経済学の論文を始め、小説、
  短歌等を著者により厳選され著作を集めた著者渾身の著書でもあります。
  その著書から、短歌を抄出し三首づつ紹介させて頂きます。に
     
17.「短歌の章」 三春の滝桜(1)

   紅枝垂れ齢千とせの滝桜    
           千歳の命のあてに妖しき
            
   栄枯の夢 夢また夢と知りぬべし
           千歳咲き来し滝桜花

   匂い立ち空をとよもす桜花
           栄華は及ばず千歳の花に

  
【短歌入門・質問・紹介・提案コーナー】先週に引き続き掲載致します。
 fumiel-shimaさんからのコメントです。
 「皆さんの気持に少しでも近づけるよう・・・」
 皆さんお一人お一人が描かれたイメージに少しでも近づけるように…と、
 何度も繰り返し読ませていただきました。
 過ぎし日の…あるいは今やはるか遠い日のあの思い出…皆さんのいつまでも
 心に残るような大切な気持とその光景が朧気ながら春風に乗って私にも
 緩やかに伝わってくるようです。
 そして皆さんそれぞれが持つ大きなものへの想像力と目の前の小さな事象
 への細やかな神経、気配り…それらが映像となって私の胸の中でも膨らんで
 いくようです。皆さんがものを見た瞬間に言葉が浮かぶその時の様子と
 表情を想像するだけで感動します。

ポエット・Mの返答コメント
 いつも「水曜サロ」ンへ、励ましと温かな、お心の篭もったコメントを
 頂き私はもとより、各々のメンバーも励まされております。改めて、
 御礼申し上げます。
 「短歌を詠む者は現実の表現者であり、半歩先の預言者であれ」と、かつて、
 私の短歌の師より教えられたことがあります。
 fumiel-shimaさんもおっしゃる様に、目の前で起こっている事象に真っ向
 から対応し、その洞察と表現を行い、さらに詩人としての感性を磨き
 半歩先を予見し、時には警鐘を鳴らすべく詠えと…解釈して参りました。
 未だ、成し得ていない自分を反省している所ですが、心したい教えと
 思っています。
 fumiel-shimaさんのコメントをエールとして受け止めさせて頂き、これからも
 「水曜サロン」を見守って頂ければ幸いです。

     「咲き初める 花水木」

【運営にあたって】
 (1)投稿期間は、原則として毎週水曜日から翌週火曜日17:00までと致します。
   なお、変更がある場合は、その都度ご連絡致します。
 (2)おひとり様 3首まで(1首でも可)コメント欄に投稿願います。
   なおブログの字数制限(コード30,000字)等により詞書等編集させて頂く
   場合もありますのでご容赦願います。詞書は一首200文字程度にまとめて
    頂きたくご協力願います。
 (3)口語短歌を基本としますが、文語混じりでも構いません。
   仮名遣いは新仮名遣いとし、旧仮名遣いは極力避けて頂ければ幸いです。
 (4)投稿頂いた短歌は、そのまま掲載します。皆様から感想等頂ければ幸いです。
 (5)作者名は投稿頂いたペンネーム等を、そのまま掲載します。
 (6)掲載順序は、原則本ブログのコメント欄への到着順と致します。
 (7)掲載された短歌の著作権は、投稿者に帰属します。
                     了

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第二部「口語短歌・水曜サロンの会」(その129)ネット歌会

2024年04月24日 05時37分50秒 | 短歌

第二部「口語短歌・水曜サロンの会」(その129)ネット歌会
            短歌の返歌を歓迎します!!

 ☆☆☆ 能登地震で亡くなられた皆様のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
     また、被災され避難を余儀なくされている皆様にお見舞い申し上げます。

 ☆☆☆ 楽しく、和やかな短歌の交流広場を目指したいと思います。
 ☆☆☆ 返歌の投稿と共に、投稿歌の歌評、感想、ご意見等もお寄せください。
 ☆☆☆ 「ネット歌会」について
      「ネット歌会」は、「お題」を決めて短歌を詠みあうという方式では
      なく、「水曜サロン」へ掲載された、各位の歌に対して「返歌」する
      という自然発生的な歌会です。従って掲載された歌の中に自分に響く
      ものがありましたら、それへの返歌として大いに詠んで頂き第二部の
      コメント欄に記入して頂ければ幸いです。


     「咲き初める なにわ茨」

☆------------☆ 「ネット歌会」開始 ☆-----------☆
  「ネット歌会」として展開された詠歌を掲載致します。
    注) ☆:元歌  ★:返歌

☆山法師 紙のかんむり 憎らしく 陰陽博士 気取っているも
                         浅間山明鏡止水さん
★しろじろと暮春に浮かぶ山法師 今日も散歩のゴンに出合いぬ
                         夕庵さん

☆夕顔の 忘れがたみ 玉かづら 深いえにしに 思いを馳せる
                         浅間山明鏡止水さん
★夕顔の花の白さよ清しさよ 不意に襲わる背なの寒さよ
                         夕庵さん

☆遅咲きの桜も散りて 南風 汗ばむ陽気 春を惜しむる
                         西BOOさん
★さくら花風の吹くたび はらはらと 散らして新芽のみずみずとして
                         夕庵さん
★名残花 散りて 緑に覆われし 薄紅色は ただ春の夢
                         西BOOさん
★酒に酔い 花に酔うては夢うつつ 愉しき宵はつかの間の幸
                         夕庵さん

☆13日 我が長男の命日に 今も 己の無力を悔いる
                         西BOOさん
★逝きし人の今日は命日 想い出は蘇り来て苦しくなりぬ
                         夕庵さん
★年重ね 重ねるごとに 辛さ増す 愛しき吾子に先立たれるとは
                         西BOOさん
★もし・ならば 虹の向こうの子の歳を思(も)う空しさよ親にしあれば
                         夕庵さん

☆桜苗 訪米土産に250本 岸田首相の危うき笑顔
                         夕庵さん
★岸田さん 己も裏金有りにけり 処分無しとは 筋が通らぬ
                         西BOOさん
★金欲は身を滅ぼせり政治家は 表裏の顔持つ 興ざめなりや
                         夕庵さん
★選挙さえ勝てば 後にはどうにでも そんな空気を感じる自民
                         西BOOさん
★列島を桜で酔いぬこの国の 人はあまりに寛容なるや
                         夕庵さん

☆草餅の甘みふくらむ一杯の 緑茶ゆるりと昼下がり春
                         みっちっちさん
★長谷寺の人の行き交う参道に 草餅売る声 春を呼ぶ声
                         夕庵さん

☆四百年桜大樹は咲き継ぎて 平家の里を今も護りぬ
                         夕庵さん
★新緑の光かがやく山道を行けば この先 平家の部落
                         みっちっちさん
★梓川に添いつつ行けば鴛鴦は 絵画のような羽を広げり
                         夕庵さん
★友ヶ島にラピュタの世界楽しみつ 孔雀は美(は)しき羽を広げり
                         みっちっちさん
★鮮やかな孔雀の羽の扇もち踊るボランティア施設の訪問
                         夕庵さん
★あでやかな孔雀の羽根を身に付けて 神戸祭のサンバの女(ひと)ら
                         みっちっちさん
★年ごとにに郷里の祭りも影ひそめ 神輿担ぐもnetで募る
                         夕庵さん
★ふるさとに住人減れど 農を継ぎ移住決めたる若夫婦あり
                         みっちっちさん
★農耕の民族ゆえに血が騒ぐ 貸し農園に 視線が熱い
                         夕庵さん
★朋友の貸し農園に もぎたての トマトのうまさ味はひし夏
                         みっちっちさん
★朝採りの完熟トマトの靑臭さ 露ごと頬張る夏はすぐそこ 
                         夕庵さん
★移り行く季節の速さ このところ 春短くて夏はすぐそこ
                         みっちっちさん
★気がついて置いてけぼりの季節なら 夏の旅行は早めのプランで
                         夕庵さん
★このところ卓球戦の予定たて 旅の予定はとんと御無沙汰
                         みっちっちさん

     「咲き満る 八重桜」

☆ひんやりとうぐいす餅の透き通り この頃とみに亡き母のこと
                         みっちっちさん
★透き通る泡立つサイダー一気飲み 胸のつかえを溶かす術なり
                         夕庵さん
★ごくごくとレモンスカッシュ飲み干して 今ぞ君への告白の時
                         みっちっちさん
★ストレートな告白できず短歌(うた)に詠む 花に託すを君よ受け取れ
                         夕庵さん
★恋情も憎悪も詠めば昇華せる 千代に八千代に続く短歌(うた)なり
                         みっちっちさん
★過ぎこしの日々 恩讐の彼方なり 今穏やかな境地に在りぬ
                         夕庵さん
★穏やかな心で人生送る女(ひと) 我が人生の師匠としたき
                         みっちっちさん
★歳かさね煩悩さえも薄れゆくも 若さは宝 羨もしきものよ 
                         夕庵さん
★shimaさんは百二十五まで生きるとふ 共に元気に付いていきませふ
                         みっちっちさん
★みっちっちさんよ 125才は遠くとも この手離さず連れて下され
                         夕庵さん
★shimaさんの 後を手つなぎ 付き行けば百才までは行ける気がする
                         みっちっちさん
★恐ろしや 身体ボロボロ呆けては いかなshimaさんきっと横向く
                         夕庵さん
★優しきや きつとshimaさん あたたかき 目で我々を応援したり
                         みっちっちさん
逞しき腕のshimaさんふらふらで 右にみっちっち左に夕庵
                         夕庵さん
★逞しきスーパーマンのshimaさんは 二人ぶら下げ空駆けめぐる
                         みっちっちさん
★妄想は楽しきものよ簡単に 浪漫飛行をなし遂げるとは
                         夕庵さん

☆死を招くサプリメントの闇深く かの宰相のゴーサインから
                         ポエット・M
★機能性表示食品導入は もう黄泉の国 安倍晋三より
                         西BOOさん

【詞書】自治会の役員で、詠ませて頂きたいと思います。
☆いやいやでやる自治会の役員も 終えれば何故か達成感が
                         西BOOさん
★人とひと その触れ合いの偉大さよ 為すべきを成す 始めの一歩
                         ポエット・M

☆死を招くサプリメントの闇深く かの宰相のゴーサインから
                         ポエット・M
★いまさらにサプリメントの恐ろしさ トリセツの文字小さくて読めぬ
                         夕庵さん
★トリセツの 表す闇の底深く 責任回避の 言い訳ばかり
                         ポエット・M
★願わくは薬に頼ることのなく 食育維持に努めるべきや
                         夕庵さん
★古来より一汁一菜の勧めあり 土井善晴は美学と言うも
                         ポエット・M
★スーパーに山と積まれたフードロス 半額ラベルにやはり手が伸び
                         夕庵さん
★紛争と飢餓とが表裏の この地球 先ずは停戦 大義は脇に
                         ポエット・M
★母親を亡くせし戦火の子供たち 夢も吹っ飛ぶ はなびら地雷
                         夕庵さん

☆------------☆ 「ネット歌会」了 ☆------------☆


     「咲き初める 西洋シャクナゲ」

【運営にあたって】
 (1) 投稿期間は、原則として毎週水曜日から翌週火曜日17:00までと致します。
    なお、変更がある場合は、その都度ご連絡致します。
 (2) 「水曜サロン」に掲載された短歌への返歌を「第二部」のコメント欄へ
    投稿願います。出詠頂いた返歌は、そのまま掲載します。
 (3) 口語短歌を基本としますが、文語混じりでも構いません。
    仮名遣いは新仮名遣いとし、旧仮名遣いは極力避けて頂ければ幸いです。
 (4) 作者名は投稿頂いたペンネーム等を、そのまま掲載します。
 (5) 掲載順序は原則、本ブログのコメント欄への到着順と致します。
 (6) 掲載された短歌の著作権は、投稿者に帰属します。
                     了

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ボランティアなど・・・

2024年04月21日 08時15分04秒 | ボランティア

 新年度も始まり、既に20日が過ぎましたが、ボランティア関連で幾つかの役割を整理し、終了させて頂きました。

     「咲き初める なにわ茨」

 私の住む団地の3年にわたる大型修繕もようやく竣工し「大型修繕計画・実行委員会」とい諮問機関の責任者もようやく解放されました。
 長い歳月にわたって大型修繕に備えて積み立ててきた「修繕積立金」の大半を使って挑む、外壁塗装をはじめ、サッシの全面取り換え等を含む、団地始まって以来の大工事でしたが、予定通りの日程と予算内で完了でき胸をなでおろした次第です。
 オリンピック後の資材、人件費の高騰の中で当初の契約金額を吊り上げることなく、当初予算を守ってくれた工事会社の誠実な対応に頭の下がる思いでした。当然厳しい折衝はあったものの、一つ一つ折り合いを付けながら、お互いの納得できる結論を見出した結果と思っています。そして、なによりも工事に携わる業者の方にも、住民の皆さんにも事故もなく「安全第一」が貫かれ、完了したことが何よりも嬉しく、ホッとした思いです。この間の取り組みの詳細は記しませんが、一編の中編小説が書けるぐらいの感動的な物語も多々ありました。


     「咲き競う シャガ」

 大型修繕の企画段階から参画し、実行、検査、竣工と足掛け4年にわたる関わりでしたが、管理組合の理事の皆さんと、工事会社、業者の方、さらに諮問委員会の皆さんに助けられ何とかやり終えたというのが実感です。その間、管理組合を中心に団地総会、説明会等々を幾たびか開催し、住民の皆さんのご意見を頂き、計画案も練り直し、コンセンサスを得ながらPDCA(計画・実行・見直し・アクション)等を回してきました。

 理事の皆さんも、諮問委員会の皆さんも皆ボランティアの集まりでしたが、それぞれ土木、建築、統計、IT等々の専門性も発揮して頂き、深夜まで、幾たびか激しい議論も重ね、チームワークを崩すことなくやり切った感があります。若いメンバーもいましたが、私も含めて大半は高齢者の方ですが、現役時代のそのままの情熱と、粘り強さを発揮し一大プロジェクトの完成に尽力頂きました。その働きと精度には感動すら感じた次第です。
 かつてブログ友から伺った「微力ながらも無力ではない」の言葉を反芻した次第です。それぞれの方が自分の得意分野の力を持ち寄り、ネットワークを作り上げ、為すべきことを地道にやり切っていく。その、経緯と成し遂げた結果の素晴らしさを改めて実感しました。


     「添き初める 花水木」

 これらの達成感に浸る間もなく、次に待っていたのが、当番制で回ってきた自治会の役員でした。諸々の経緯の中で、副会長の役割を引き受けざるを得なくなり、この4月から就任しました。
 2020年以来コロナ感染症等によりストップしていた各種の行事も、住民の皆さんの要望、期待、何よりも子供たち、孫たちの希望もあり今年からほぼ復活することになりました。
何しろ、5年間にわたってストップでした行事ですので、その間に住民の皆さんも齢を重ね、いわゆる有識者の方も亡くなったり、参加できない状態となった方もおり、ノウハウの継続が困難となり、新規に検討せざるを得ない状況になっています。


     「咲き満る ツツジ」

 それでも、なんとかやっていこうと情熱を燃やす少なからぬ方もおり、実現の可能性を慎重に見定め、住民の皆さんの力も借り、取り組んでいくことになりました。その計画素案を策定し、自治会の会議に提案することになりました。この件は、今月中に住民の皆さんに広報する必要がありますので25日ごろまでが期限となりそうです。
そんなこんなで、相変わらず追われる日々をおくっています・・・。

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第一部「口語短歌・水曜サロンの会」(その128)

2024年04月17日 05時50分11秒 | 短歌

第一部「口語短歌・水曜サロンの会」(その128) 短歌の投稿を歓迎します!!

 ☆☆☆ 能登地震で亡くなられた皆様のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
     また、被災され避難を余儀なくされている皆様にお見舞い申し上げます。

 ☆☆☆ 楽しく、和やかな短歌の交流広場を目指したいと思います。
 ☆☆☆ 短歌の投稿と共に、投稿歌の歌評、感想、ご意見等もお寄せください。
 ☆☆☆ 「水曜サロン」は以下の通り第一部、第二部構成に区分して運営致し
     ていますので、それぞれに詠歌、返歌を出詠願います。
     第一部 「口語短歌・水曜サロンの会」:従来通り三首まで出詠願います。
     第二部 「ネット短歌」       :返歌専用です。
 
 「口語短歌・水曜サロンの会」は、このブログにお立ちより頂いている皆様の
 詠まれた短歌を、毎週水曜日に掲載し、その作品の鑑賞を行うサロンです。
 短歌の初心者の方から、ベテランの方まで、所属する短歌会等を越えて、自由に
 短歌を投稿し鑑賞しあえる「賑わいのあるサロン」を目指したいと思っています。
 皆様の短歌の投稿と、歌評、ご意見、ご提案等をお寄せ頂ければ幸いです。


     「咲き初める ツツジ」

「ブログ友の投稿短歌 交流コーナー」

【詞書】源氏物語や紫式部日記・紫式部集には和歌(巻名歌等)が
  沢山ありますが、その和歌の返歌を口語短歌で提出します。返歌は
  源氏物語の内容や進行に合わせてではなく、短歌に沿った言葉・
  単語や自然・地名からヒントをもらい詠みます。今週は源氏物語
  巻名歌から3首提出しますのでご指導よろしくお願いします。
註)源氏物語巻名歌・13乙女(をとめ)
  歌の背景
  光源氏三十三歳。五節の日、参上した源氏は舞姫を見て、若い時に
  目にとめた舞姫の乙女の姿をお思い出し、文をお遣わしになる。
  一方、夕霧は惟光の娘の五節に歌を贈る。
〇少女子も 神さびぬらし 天つ袖 古き世の友 よはひ経ぬれば  光源氏
〇かけて言へば 今日のこととぞ思ほゆる 日蔭の霜の袖にとけしも 五節
〇日影にも しるかりけめや 少女子が 天の羽袖に かけし心は  夕霧
「返歌」
☆年月の 積もりを数え 懐かしさ 内に秘めたる 思い呼び覚ます
☆舞姫が 日陰の葛 かけて舞い 霜のようにと 溶ける思いも
☆舞をまう 天の羽衣 舞姫に 思いのほどが だれの目にも
                         浅間山明鏡止水さん
【解説】
 今回の「乙女」は、かつて友であった光源氏と、頭中将の子供たちが繰り
 広げる「禁じられた恋」がテーマになっていますね。
 光源氏と葵上との息子「夕霧」と、内大臣(頭中将)の娘「雲居の雁」が
 無理矢理引き離される哀しい物語を背景にして詠われています。
 一首目の光源氏の歌は「かつてのうら若い舞姫も、今は神さびてしまわれた
 でしょうね。天つ袖を振って舞った、あの頃の古き友である私も年を取って
 しまったのですから」と意訳できます。従って作者の返歌は、懐かしさと
 未だ残る仄かな恋心を留めていて、佳い返歌と思います。
 二首目の「五節」の歌は、「五節のことに託しておっしゃるなら、日差しに
 当たった霜が袖のところで溶けるように、かつて舞姫として「日陰のかづら」
 をかけた私が貴方になびいたことも、今日のことのように思い出されます」と
 意訳できます。これらを踏まえて、こんな思いを吐露して詠んでみましたが…。
【ご参考】
 ★遥かな日 日陰の葛 かけて舞う 君になびきし 思い秘めつつ
 三首目の夕霧の歌は「日の光にもはっきり分ったでしょう、少女が舞った
 天の羽袖に私がかけた熱き恋心は」と意訳できますので、作者の返歌は
 「舞姫に 思いのほどが」と詠い、その想いを受け止めていると感じます。

【詞書】ブログを掲載したことを詠ませて頂きました。
  ブログは ⇒ https://ameblo.jp/p52de42cb7/entry-12846757318.html
☆4・2 亡き長男の誕生日 「子守神社」のブログを残す
  ブログは ⇒ https://ameblo.jp/p52de42cb7/entry-12846757318.html
【詞書】桜の撮影を詠ませて頂きました。
☆スッキリと晴れ渡らずも 雲の間に ねらう桜に照準合わす
【詞書】裏金問題で詠ませて頂きました。
☆裏金で ホントに望む処分とは 検察起訴と追徴課税
                         西BOOさん
【解説】
 一首目の歌、今は亡きご長男への追善の一環でしょうか、「子守神社」
 の調査と写真撮影等を行い、その結果をブログに掲載されていますね。
 ご長男への父としての想いは天国の御子息にも届いていることと思います。
 「4・2亡き長男の誕生日 13日に息を引き取る」の、作者がかつて
 詠まれた挽歌が心に沁みます。
 二首目の歌、曇り空の下での桜の撮影は中々難しいものと思いますが、
 作者の感性と、技をもってすれば「雲間の桜」もきっと素敵なアートに
 なったことと思います。そんな自負も滲む作者らしい歌と感じます。
 三首目の歌、裏金問題は実態解明もせずに政権内の力学のみを優先させて
 極めて中途半端な処分で幕引きにする。この事実に国民の皆さんの怒りは
 おさまらず、煮えたぎっていますね。この状況への有力な提案を詠って
 頂きました。司法の本来の果たすべき役割と、財務省の在り方も厳しく
  問われるべきとの想いが滲みます

【詞書】たんぽぽの短歌を三首、出詠いたします
☆街角のコンクリートの割れ目より たんぽぽひとつ咲き誇る黄よ
☆たんぽぽの隣に座り 生き継ぐる いのち重きを見る昼下がり
☆たんぽぽの絮(わた)吹き 心晴れやかに 見やる美空に浮雲ひとつ
                         みっちっちさん
【解説】
 都会の片隅で逞しく生きる「たんぽぽ」に注ぐ、作者の眼差しの温かさと
 確かさを、三首の歌から改めて感じました。
 一首目の歌は、都会の無機質なコンクリートの隙間から生命力あふれる
 たんぽぽが一輪、勇敢にも黄色く咲き誇っている様子を描写しています。 
 自然と人工物との対比が印象的で、黄色いたんぽぽの存在が都市の風景に
 一筋の希望や温もりをもたらしているように感じられます。
 また、「割れ目より」という表現は、たんぽぽが厳しい状況を乗り越えて
 生きる力強さを象徴しているとも言えます。これは、二首目の
 「生き継ぐる いのち重きを」に繋がる、帰化植物の持つ不屈の精神を
 讃える歌になっています(西洋タンポポを前提に記述しました)。
 三首目の歌の下の句の「美空に浮雲ひとつ」の表現もいいですね。

【詞書】先日尋ねた京都御所の桜です。
☆御所桜 しずかに咲きてゆくからに こころ静めてま向かいて見る
☆朧夜にさくら音なく散りゆくを 頬杖つきてひとり窓辺に
☆外国(とつくに)の人ら感嘆の声あげて 桜撮るのを譲りて待ちぬ
                         夕庵さん
【解説】
 京都御所の桜をテーマに、趣の異なる三首を詠んで頂きましたが、
 いずれも韻律が感じられ、完成度の高い歌と感じます。
 特に、二首目の歌は、 月がほのかにかすんで見える静かな夜に音もなく
 散っていく桜の花びらを、窓辺でひとり頬杖をつきながら
眺める作者の
 姿が浮かんできます。

 朧にかすむ淡い月光に照らされて散る桜の儚い美しさが、一層際立って
 見えます。そんな情景を眺めながら、静寂の中でひとときを過ごす。
 なんとも豊かな時のながれでしょう。
 詩的で、内省的なイメージもあり、季節の移ろいに感じる感傷をさり気なく
 表現した優れた歌と感じます。


     「咲き初める 姫りんご」

【詞書】YouTube短歌:私といふ存在は アルビノーニ:
   《弦楽とオルガンのためのアダージョ》 ト短調を聴きつつ
☆   私といふ存在は
     ほんの一瞬
     ここにいた
 確かなので歌ふ
                         自閑さん
【短歌説明】自閑さんご自身の説明です。
 今回は、アルビノーニ:《弦楽とオルガンのためのアダージョ》 
 ト短調を聴きつつ、宮沢賢治 春と修羅をイメージしたので、口語体では
 無いのですが、御容赦願います。
 よく、歴史を読んでいると、「○○は、他に記載がない事から存在が
 疑われる」と論じています。自分の存在は、他者に証明されないと無い
 のだろうか?と何時も思います。少なくとも歌や詩は残っています。
 我が曾祖父は、百年以上も前に若くして亡くなったが、佐佐木信綱撰の
 短歌集に投稿した歌が三首採用されたと兄から言われ、国立国会図書館で
 調べて見付け、兄に伝えました。それまで父も祖父も曾祖父について語る
 事は無く、全く知らなかったが、この三首で身近に感じました。今も遺影
 だけが飾られています。
 50年後、私の存在は人々の記憶から消えるだろう?でも歌だけも残れたらと
 思います。
 以下URLに、アルビノーニを貼付しておりますので、曲だけでもお聴き
 戴ければ幸いです。
 https://blog.goo.ne.jp/jikan314/e/a8d8db7c60c81ace4c3881f5747d22d4
【解説】
 紹介頂いたアルビノーニ:《弦楽とオルガンのためのアダージョ》ト短調
 の曲を、YouTubeにて視聴させて頂きました。
 この曲は、雄大で勢いのある旋律と陰翳に富んだ和声法ゆえの親しみ易い
 印象があります。映像作品の伴奏音楽としてかなり利用されていたとの
 記述もありますので、かつて聞いて記憶に刻まれていた曲と感じました。
 また、2004年アテネオリンピック開会式に使用され、日本選手団の入場の
 際に流れていたとの記録もありますね。
 なお、「自分の存在は、他者に証明されないと無いのだろうか?」との
 問いは重いものがありますね。
 最近、記述資料が存在しないことを論拠に、「南京大虐殺はなかった」
 「『従軍慰安婦』の強制連行はなかった」、さらに「731部隊は存在
 しなかった」といった議論が展開されています。
 敗戦が濃厚になる中で、膨大な資料が国内外で焼却されたことを踏まえると、
 資料への記述は強力な存在証明になりつつも、「在ったことを無しにする」
 ことは出来ないと考えます。
 その意味で「ほんの一瞬 ここにいた 確かなので歌ふ」と、詠うことは
 大切な存在証明となりますね。歴史的事実の証言者として、歌に残す意味も
 確かにあると、教えて頂いた詠歌でもあります。

【詞書】4月6日(土)のレース中の落馬事故で、意識が戻らないまま10日に
  亡くなった藤岡康太騎手が、調教を担当していたという、ジャスティン
  ミラノがレコードタイム(1分57秒1)で第84回皐月賞を勝利しました
  (4月14日)。ゴール直前、ジャスティンミラノの所属厩舎の友道康夫
  調教師は、「康太!康太!」と叫んだそうです。先を行くジャンタル
  マンタルを外から追い上げ、差し切ってのレコード勝ち…。きっと、
  藤岡康太騎手も喜んでいることでしょう…。4月15日に栗東
  トレーニングセンター内の会館で行われた葬儀には兄の藤岡佑介騎手、
  日本騎手クラブ会長の武豊騎手、同期の浜中俊騎手(彼らは皐月賞で
  騎乗していました)を始めとして、1000名ほどの弔問客が、藤岡康太騎手を
  悼んだそうです。当日、誰か実況の方だかが、「全人馬無事で…」と言った
  そうですが、どのレースであってもそうであってほしいものですね…。
  (今年は阪神競馬場が改修工事に入るため、宝塚記念は京都競馬場
  なんだとか…。そのをきいて余計にそう思う私は、TVでとは言え
  「95年の宝塚記念」をリアルタイムで見た一人です…)
☆亡き騎手に報いた走りの皐月賞
       ジャスティンミラノはレコード勝ちで
【詞書】月曜日(4/15)に、玄関脇のキンモウソウ(という種類の竹)のあたりを、
  やたら最近庭で見かけるスズメバチより若干小ぶりの黒いぴかぴかの蜂が
  何匹か飛んでいて、「えらいキンモウソウら辺にぎょーさん飛んどるなあ」と
  思ってたら、一匹が竹の表面にじっとして、よくよく見たら表面を舐めるか
  何かしてるようで、「竹に“樹液”みたいなんがあるとは思えんけど、
  何してるんやろ?」と思いつつ、ふと目線を上に移すと、竹の一番上部分に
  直径5~7ミリぐらいの丸い穴が…。もう1本にもそれぐらいの穴が開いて
  いました。「まさかこの蜂?!」と思ってスマホで調べると
  “タイワンタケクマバチ”という蜂でした。竹に穴を開けて中に卵を産み
  付けたりするそうで、生きた竹だけでなく、竹箒や余り使わないホースなど
  にも穴を開けるのだとか…。とにかく駆除や…と。宇治市の市役所からも
  京都府の環境部の方からも「特定外来生物ではない」との解答だったので
  (他の地域はよく知りませんが)、自力かよ~と嘆きつつ業者を検索した
  ものの、先日のトイレの件があったから余り費用を使うのは…と思い直し、
  両親にも説明したところ、「殺虫剤でどないかできへんの?」という返事
  だったので「コーナンで蜂用の殺虫剤買うて来るわ」…。気温の低い夜中に
  …と思ってましたが寝てしまい、今朝6時頃に目が覚めたので、急いで
  (陽が高くなって気温が上がる前に)殺虫剤を竹全体と穴の中へたっぷり
  噴射しました。…さて、数時間後に見に行くと、地面に一匹転がっていて
  (やはり竹の表面を舐めたのか)、周りに飛んでいる蜂も居ませんでした。
  後に飛んできた蜂もすぐにどこかに行きましたから、取りあえずは
  上手くいったみたいです。キンモウソウは母が気に入って植えて
  もらったらしいので、この先元気になったらいいんやけど…と、むしの
  いいことを考えております。🐝
☆いつからか穴穿たれたキンモウソウ
         タイワンタケクマバチが犯人!
【詞書】4月7日(日)からNHKEテレで、京都アニメーションのアニメ、
  「響け!ユーフォニアム3」が始まりました。(17:00~)1期から見ていましたし、
  2019年の事件があったから、しばらくは無理か、出来ると
してもかなり
  時間が空いてからになるだろうな…と思った時も
あっただけに、アニメでの
  続きが見られるのが嬉しくて、本当に
楽しみにしていたのに…初回の
  その時間に姉が来て、直後に
チャンネルを変えられてしまい、まるまる
  見逃してしまいました。

  14日の2話はちゃんと見られたんですが、改めて「ああ、この話は2017年…
  少し前の風景やねんな…」って思いがよぎりました。

  (3年生になり吹奏楽部の部長になった)主人公が帰りに京阪宇治駅を出た
  ところのコンビニの前で、吹奏楽部の仲間と話をしていた
シーンの
  コンビニ(リアルではコンビニ“アンスリー”)や、
ユニチカの2本の煙突
  (今は1本)、宇治橋と平行で走るJRはまだ
単線、宇治橋の近くの踏み切り
  (今は閉鎖されて別の場所から
宇治川沿いの道へ行くようになって
  います)や、その向こうの
市民会館(今は有りません)…。主人公が良く座る
  ベンチの周辺…。
ざっとあげただけでもあの頃とはこれだけ風景が
  変わっています。
…2018年頃でしたか…台風で宇治川沿いから見る山の
  様子が一変
しましたし…。(出勤途中に見て「何じゃありゃあ?!」…思わず
  自転車止めてまじまじと見てしまった…)でも、アニメの中の画面では
  ありますが、美しく描かれた風景も楽しみの一つとして、
主人公の3年間
  (作品の中では)の締めくくりまで見届けようと思い
ます。さすが京アニ!
  という画面の美しさ、演出の細やかさもですが、
勿論この作品は音楽も
  楽しみの一つです。まだ序盤ですが、待って
いた甲斐がありました…。
☆少しだけ昔の風景 懐かしむ
       「ユーフォニアム」のテレビ3期に
                         ちがやねこさん
【解説】
 今回も「皐月賞」「キンモウソウ竹」「京アニメ ユーフォニアム」と
 今日的なテーマで三首詠んで頂き、最新の情報に触れることができました。
 一首目、レース中の落馬事故で亡くなった藤岡康太騎手が、調教を担当して
 いたジャスティンミラノが、「弔い合戦」とも言える第84回皐月賞で
 勝利しましたね。友道康夫調教師の叫びと共に、劇的な勝利であったと
 思います。そんな状況を踏まえた「亡き騎手に報いた走り」との詠歌は
 作者の想いそのままが表現されていると考えます。
 二首目は、「タイワンタケクマバチ」を、市販の蜂用の殺虫剤で自力で
 駆除されたことを詠って頂きました。行政では「特定外来生物ではない」
 との線引きで、結構冷たい対応ですね。でも、とりあえず対応できた故
 良かったですね。ただ、蜂の反撃もあり駆除は慎重にされることを…。
 三首目は、京都アニメーションのアニメ「響け!ユーフォニアム3」が
 始ったことの感動を詠み、かつての景色との相違も楽しんでいる
 作者の姿が浮かんできます。
 京アニメの「画面の美しさ、演出の細やかさ、音楽の素晴らしさ」に
 再び触れることのできる楽しさが、歌からも滲んできます。

☆死を招くサプリメントの闇深く かの宰相のゴーサインから
                         ポエット・M
【解説】
 小林製薬の紅麹原料を含む機能性表示食品を摂取した方に健康被害が
 確認され、さらに亡くなった方も出て波紋を広げています。
 ドラッグストアや通販等で、気軽に購入できる身近なサプリメントで
 あったこともあり、改めてこの制度の再検証をとの声も上がっています。
 本制度は、2015年4月から始められましたが、この制度を推進した
 安倍政権の時代から、懸念されてきたものでもあります。
 「トクホ」と異なり、消費者庁に届け出をして受理されれば、60日後に
 販売できるという、かなり緩い制度となっています。
 どのような経緯でこの制度が始められたのかのも含めて、これらを扱う
 業者と国の関り、さらに健康被害の状況と保障等々の検証が必要との
 想いを込めて、ささやかですが、社会詠の一つとして詠んでみました。 


     「咲き継ぐ 椿」

「山法師 短歌の章」鑑賞 紅林茂夫著(35)

  「山法師」はエコノミストでもありました著者の経済学の論文を始め、小説、
  短歌等を著者により厳選され著作を集めた著者渾身の著書でもあります。
  その著書から、短歌を抄出し三首づつ紹介させて頂きます。に
     
16.「短歌の章」 武州の栗木神社(2)

   信州高遠の石工 ここにも来りけり       
           春去り春来り残れる墓処
            
   栗木村御岳神社の参り路の
           木漏れ陽に咲く一人静の花

   常夜灯苔むし崩おれかたむきて
           享和元年酉年とあり

  
【短歌入門・質問・紹介・提案コーナー】
 fumiel-shimaさんからのコメントです。
 「皆さんの気持に少しでも近づけるよう・・・」
 皆さんお一人お一人が描かれたイメージに少しでも近づけるように…と、
 何度も繰り返し読ませていただきました。

 過ぎし日の…あるいは今やはるか遠い日のあの思い出…皆さんのいつまでも
 心に残るような大切な気持とその光景が
朧気ながら春風に乗って私にも
 緩やかに伝わってくるようです。

 そして皆さんそれぞれが持つ大きなものへの想像力と目の前の小さな事象
 への細やかな神経、気配り…それらが映像となって
私の胸の中でも膨らんで
 いくようです。
皆さんがものを見た瞬間に言葉が浮かぶその時の様子と
 表情を
想像するだけで感動します。

ポエット・Mの返答コメント
 いつも「水曜サロ」ンへ、励ましと温かな、お心の篭もったコメントを
 頂き私はもとより、各々のメンバーも励まされております。改めて、
 御礼申し上げます。

 「短歌を詠む者は現実の表現者であり、半歩先の預言者であれ」と、かつて、
 私の短歌の師より教えられたことがあります。

 fumiel-shimaさんもおっしゃる様に、目の前で起こっている事象に真っ向
 から対応し、その洞察と表現を行い、さらに詩人としての
感性を磨き
 半歩先を予見し、時には警鐘を鳴らすべく詠えと…
解釈して参りました。
 未だ、成し得ていない自分を反省している所ですが、心したい教えと
 思っています。

 fumiel-shimaさんのコメントをエールとして受け止めさせて頂き、これからも
 「水曜サロン」を見守って頂ければ幸いです。

     「咲き初める シャガ」

【運営にあたって】
 (1)投稿期間は、原則として毎週水曜日から翌週火曜日17:00までと致します。
   なお、変更がある場合は、その都度ご連絡致します。
 (2)おひとり様 3首まで(1首でも可)コメント欄に投稿願います。
   なおブログの字数制限(コード30,000字)等により詞書等編集させて頂く
   場合もありますのでご容赦願います。詞書は一首200文字程度にまとめて
    頂きたくご協力願います。
 (3)口語短歌を基本としますが、文語混じりでも構いません。
   仮名遣いは新仮名遣いとし、旧仮名遣いは極力避けて頂ければ幸いです。
 (4)投稿頂いた短歌は、そのまま掲載します。皆様から感想等頂ければ幸いです。
 (5)作者名は投稿頂いたペンネーム等を、そのまま掲載します。
 (6)掲載順序は、原則本ブログのコメント欄への到着順と致します。
 (7)掲載された短歌の著作権は、投稿者に帰属します。
                     了

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第二部「口語短歌・水曜サロンの会」(その128)ネット歌会

2024年04月17日 05時16分39秒 | 短歌

第二部「口語短歌・水曜サロンの会」(その128)ネット歌会
            短歌の返歌を歓迎します!!

 ☆☆☆ 能登地震で亡くなられた皆様のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
     また、被災され避難を余儀なくされている皆様にお見舞い申し上げます。

 ☆☆☆ 楽しく、和やかな短歌の交流広場を目指したいと思います。
 ☆☆☆ 返歌の投稿と共に、投稿歌の歌評、感想、ご意見等もお寄せください。
 ☆☆☆ 「ネット歌会」について
      「ネット歌会」は、「お題」を決めて短歌を詠みあうという方式では
      なく、「水曜サロン」へ掲載された、各位の歌に対して「返歌」する
      という自然発生的な歌会です。従って掲載された歌の中に自分に響く
      ものがありましたら、それへの返歌として大いに詠んで頂き第二部の
      コメント欄に記入して頂ければ幸いです。


     「咲き初める ツツジ」

☆------------☆ 「ネット歌会」開始 ☆-----------☆
  「ネット歌会」として展開された詠歌を掲載致します。
    注) ☆:元歌  ★:返歌

☆スッキリと晴れ戻らずも 雲の間に ねらう桜に照準合わす
                         西BOOさん
★差し出した手のチップスを狙い取る カモメと遊ぶ遊覧船に
                         夕庵さん
★生協で注文ジャガイモ小さ過ぎ チップ諦めジャガバターに
                         西BOOさん
★なつかしき北海道のジャガイモは薄紫の花を咲かせり
                         夕庵さん
★北海道 海産物の宝庫だが 寒すぎゆえに行かずじまいに
                         西BOOさん
★放牧の馬は大地を駆け巡り 寄れば涼しき眼(まなこ)で甘え
                         夕庵さん
★幼少期 石切神社へお詣りに 神馬に餌をあたえてペロリ
                         西BOOさん
★お百度を踏みし思い出 亡き兄の 病平癒をただに祈りし
                         夕庵さん

☆朧夜にさくら音なく散りゆくを 頬杖つきてひとり窓辺に
                         夕庵さん
★開花には 待ちかね桜 散り逝くは 花吹雪つつ矢が過ぎるごと
                         西BOOさん

☆外国(とつくに)の人ら感嘆の声あげて桜散るのを譲りて待ちぬ
                         夕庵さん
★外国(とつくに)の子ら竹林を 突つ走る 人力車に乗り喜びの声
                         みっちっちさん
★一度なり乗ってみたいな人力車 違った何かと出会う予感も
                         夕庵さん
★掛けくるる赤き膝掛け めくるめく疾走感の人力車今も
                         みっちっちさん

     「花開く チューリップ」

☆たんぽぽの絮(わた)吹き 心晴れやかに 見やる美空に 浮雲ひとつ
                         みっちっちさん
★たんぽぽの綿毛はどこまで飛ぶのやら 風にまかせて命を繋ぐ
                         夕庵さん
★一陣の風にまかせて桜舞ひ 入園の子ら大歓声よ
                         みっちっちさん
★春嵐は傘も人をもなぎ倒し 心あらたなスタートを切る
                         夕庵さん
★島出ると決めて少年 港へと 心あらたなスタートの春
                         みっちっちさん
★堺港の「穴子はうまし」と記録あり かの魯山人のお墨付きなり
                         夕庵さん
★魯山人の美の追及の始まりは躑躅(つつじ)に見とれし幼き日とや
                         みっちっちさん
★春皐月 ツツジの花も咲きだした 上着を脱いで友を訪ねむ
                         夕庵さん
★水清き春の小川に ばしやばしやと 靴下脱ぎて友と跳ねし日
                         みっちっちさん
★なつかしや 春の小川は今いずこ ブロックの隙間にたんぽぽのぞく
                         夕庵さん
★懐かしや 原に遊びし かくれんぼ 見つけてくれず寂しきことも
                         みっちっちさん
★幼日のかくれんぼの鬼のなつかしき 顔見せ問えよ あの日のように
                         夕庵さん

☆春の雨 まといてミモザは濡れいるも 黄金に染まる 雫したたる
                         ポエット・M
★春の雨まといてミモザの色深く 黄色い鞠のしずくをはらう
                         夕庵さん
【詞書】ミモザの花言葉は、その色により幾つかありますがその一つに
  「優雅」という言葉があります。この言葉を入れ返歌を詠みました。
★雫をも払いて空に花捧げ 優雅にミモザ夕映えに揺れ
                         ポエット・M
【詞書】空の青 ミモザの黄色はウクライナの国旗です。
★青空に黄色のミモザが泣いている 親を亡くした戦火の子らと
                         夕庵さん
【詞書】ウクライナのハルキウ州では、ヒマワリの作付面積は、
  ロシアの侵略によって、今年は半減したとのことです。
★青空にヒマワリ畑続きたる 肥沃の大地 今は半減
                         ポエット・M
★ヒマワリの種 頭(づ)に浴びて 大谷選手(おおたに)は
                  ホームラン数の記録更新
                         夕庵さん  
★ヒマワリの 種のシャワーも嬉しくて 大谷選手 はにかみ笑う
                         ポエット・M
★汗ばみつ ウオーキングの後のシャワーこそ 
              新緑の季節(とき)の醍醐味と知れ 
                         夕庵さん 
★極限に からだ追いこみ泳ぎたる かの日を想い シャワーを浴びる
                         ポエット・M
★十年間ジムに通いて鍛えたる 貯金が今を支えいるかも
                         夕庵さん

☆------------☆ 「ネット歌会」了 ☆------------☆


     「未だ咲く 大島桜」

【運営にあたって】
 (1) 投稿期間は、原則として毎週水曜日から翌週火曜日17:00までと致します。
    なお、変更がある場合は、その都度ご連絡致します。
 (2) 「水曜サロン」に掲載された短歌への返歌を「第二部」のコメント欄へ
    投稿願います。出詠頂いた返歌は、そのまま掲載します。
 (3) 口語短歌を基本としますが、文語混じりでも構いません。
    仮名遣いは新仮名遣いとし、旧仮名遣いは極力避けて頂ければ幸いです。
 (4) 作者名は投稿頂いたペンネーム等を、そのまま掲載します。
 (5) 掲載順序は原則、本ブログのコメント欄への到着順と致します。
 (6) 掲載された短歌の著作権は、投稿者に帰属します。
                     了

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再び「あなたは虹」の曲を

2024年04月14日 09時57分18秒 | 日々の歩み

4月は旅立ちの時。多くの会社で、また学校で、新人の皆さんが大きな夢と希望を
胸に新たな「出発」を決意されたことと思います。
今日の朝日新聞の「天声人語」で、ノーベル賞作家バーナード・ショーの名言を
掲載していました。『若いときには「可能性という道路が広くどこまでもある」のを
わかってほしい』・・・と。この可能性を信じ、新人の皆さんには胸を張り自らの道を
切り開いていって欲しいと願わずにはいられません。

     「咲き満ちる 深山桜」 

一方、長く続いたコロナ禍で、その可能性を途中で打ち砕かれた多くの若者たちの
存在も少なからず生まれていることも事実です。
そんな彼らへ、少しでもエールになればと、かつて私のブログで紹介した
「あなたは虹」の曲を再度掲載したいと思います。

この曲は、私の現役時代プロジェクトや、周辺の若いメンバーたちへのエールと、
彼らには目の前にある厳しさをなんとか凌ぎ、辛くても「生きていて!」との
想いを込めた詞の一つを楽曲としたものです。この詞は、「母」の立場から
吾が子へのエールとして紡いだものです。

なお、「あなたは虹」の曲は、「ブロ友」Kenさんのご尽力、さらに、作曲・歌唱を
担って頂いたYokiさん、演奏を担って頂いた、じいじさんの懐の深さ、寛容さに
助けられ、楽曲公開の運びとなったものです。
Yokiさん、じいじさんが、それぞれユーチューブに公開しておりますので、二曲を
合わせて掲載させて頂きます。

Yokiさん歌唱
作詞:ショー・ジロー、 作曲・歌唱:Yokiさん、 演奏:じいじさん



じいじさん歌唱
作詞:ショー・ジロー、 作曲:Yokiさん、 演奏・歌唱:じいじさん


「あなたは虹」
                
 1.人の冷たい仕打ちに泣いて
   たとえひと時沈んでも
   生きていて!
   その思いは変わらない
   あなたは虹 私の希望
   ツンドラの凍てつく大地を
   切り裂いて 萌える双葉の
   たくましい
   命をあなたも宿してる
   信じてる 
   羽ばたく翼 磨いていると

 2.人の悪意に打ちのめされて
   たとえひと時倒れても
   生きていて!
   その思いは変わらない
   あなたは虹 私の希望
   水も無い砂漠の果ての
   サボテンに 芽吹き花咲く
   たくましい
   命をあなたも宿してる
   信じてる 
   羽ばたく翼 広げる時を

 3.人の酷さに傷つきながら
   たとえひと時篭っても
   生きていて!
   その思いは変わらない
   あなたは虹 私の希望
   核の火に半身焼かれた
   夾竹桃の それでも花咲く
   たくましい
   命をあなたも宿してる
   信じてる 
   翼を広げ 舞いゆくことを

   あなたは虹 私の希望
          了

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第一部「口語短歌・水曜サロンの会」(その127)

2024年04月10日 05時27分15秒 | 短歌

第一部「口語短歌・水曜サロンの会」(その127) 短歌の投稿を歓迎します!!

 ☆☆☆ 能登地震で亡くなられた皆様のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
     また、被災され避難を余儀なくされている皆様にお見舞い申し上げます。

 ☆☆☆ 楽しく、和やかな短歌の交流広場を目指したいと思います。
 ☆☆☆ 短歌の投稿と共に、投稿歌の歌評、感想、ご意見等もお寄せください。
 ☆☆☆ 「水曜サロン」は以下の通り第一部、第二部構成に区分して運営致し
     ていますので、それぞれに詠歌、返歌を出詠願います。
     第一部 「口語短歌・水曜サロンの会」:従来通り三首まで出詠願います。
     第二部 「ネット短歌」       :返歌専用です。
 
 「口語短歌・水曜サロンの会」は、このブログにお立ちより頂いている皆様の
 詠まれた短歌を、毎週水曜日に掲載し、その作品の鑑賞を行うサロンです。
 短歌の初心者の方から、ベテランの方まで、所属する短歌会等を越えて、自由に
 短歌を投稿し鑑賞しあえる「賑わいのあるサロン」を目指したいと思っています。
 皆様の短歌の投稿と、歌評、ご意見、ご提案等をお寄せ頂ければ幸いです。


     「咲き満ちる 大島桜」

「ブログ友の投稿短歌 交流コーナー」

【詞書】源氏物語や紫式部日記・紫式部集には和歌(巻名歌等)が沢山
  ありますが、その和歌の返歌を口語短歌で提出します。返歌は
  源氏物語の内容や進行に合わせてではなく、短歌に沿った言葉・
  単語や自然・地名からヒントをもらい詠みます。今週は源氏物語巻
  名歌から2首、紫式部集より1首の計3首提出します。
註)源氏物語巻名歌・12朝顔(あさがほ)
  歌の背景
  光源氏三十二歳。長い年月、朝顔の姫君に心を受け入れてもらえない
  源氏。朝霧の中、秋深い気配の中で、花も小さく衰えて咲いている
  朝顔を折らせて、姫君へ届ける。
〇見し折の つゆ忘られぬ 朝顔の 花の盛りは 過ぎやしぬらむ 
〇秋果てて霧の籬(まがき)に むすぼほれ あるかなきかに移る朝顔
「返歌」
☆朝顔の 美しい景 忘れずに あざやかに残る 穏やかな愛
☆しみじみと 長い年月 省みて 二人の日々に 過ぎ去りしこころ
註)紫式部集・12 
〇ゆかずとも なほかきつめよ 霜こほり 水のそこにて 思ひながさむ 
「返歌」
☆お考え 聞きたい気持ち 楽しみで 思いめぐらす 悩みの工夫
                         浅間山明鏡止水さん
【解説】
 今回は「源氏物語・朝顔」の光源氏と朝顔の君の贈答歌への、返歌2首と
 「紫式部集」への返歌1首を余情を込めて詠んで頂きました。
 一首目は、昔 お逢いした貴女が忘れられません。その朝顔の花は盛りを
 過ぎてしまったのでしょうか…と意訳できますが、光源氏としてはかなり
 失礼な
歌になっています。
 二首目は、それへの朝顔の君の返歌として、秋が終わって、霧のかかった
 垣根に、
萎んで今にも枯れそうになった朝顔の花のような私でございます…と
 つれなく詠んでいますね。
 「朝顔の君」は光源氏に熱心に求愛されながらも、一度もなびかなかった
 女性として物語には登場しています。 光源氏は10代の頃から朝顔の君に
 恋い
焦がれ、追い求めていましたが、ついにその恋が実ることは
 ありません
でした。これらのストーリーを踏まえると、作者が返歌として
 詠まれた1首目の
歌は、光源氏の立場から「貴方への想いは今も鮮やかに
 残」って
いますよ…と、とれますね。こんな詠み方はいかがでしょうか。
【ご参考】
  ★朝顔の 花冴えざえと今もなお 燃ゆる想いの胸底に咲く 
 三首目は、紫式部の友からの文で「筆が進まなくても、やはりお手紙を
 ください。霜や氷に閉ざされた私の悩みも流せるでしょうから」との
 切実な訴えですね。それへの作者の返歌は「悩みを流せる方法を
 私も工夫してみますね」と詠み、優しい思いやりを感じました。

【詞書】故障していたカメラが直ったことを詠ませて頂きました。
☆十年間 故障のカメラ 昨日に空打ちすれば 正常となり
【詞書】信貴山へお参りに行ったことを詠ませて頂きました。
☆信貴山へ 日の出前にお参りへ 猪上神社をブログに残す
 ブログは ⇒ https://ameblo.jp/p52de42cb7/entry-12846339416.html
【詞書】桜が開花した日を詠ませて頂きました。
☆もうそろそろ 桜を確かめ見に行かば ポツンポツンと咲き初めるなり
                         西BOOさん
【解説】
 今回は「故障のカメラ」「猪上神社」「桜が開花」と、アクティブに活動されて
 いる様子が詠まれていますが、病は寛解されたでしょうか。ホッと
しております。
 一首目の、カメラの復活は良かったですね。大切で高価なカメラでしょうから
 安心されたことと思います。そんな想いも滲んでいます。
 三首目の歌は、待ち遠しかった桜の開花を見極め、そのワクワク感と
 咲き初める桜の様が率直に表現されて、好感の持てる歌と感じます。
 今の季節、咲き初める桜を見つめる、多くの方の想いをすくい取った素直な
 詠歌であり、共感を誘います。
 なお、結句は推敲して頂き、「咲き初めるなり」となりました。

【詞書】しゃぼん玉は春の季語です。不思議で楽しくてわくわくします。
  しゃぼん玉で三首詠んでみました。
☆しやぼん玉 春の妖精繰るやうに 野にも空にも夢色あまた
☆ひとつづつ ちさき太陽 映し込み 大空を舞へ しやぼん玉ふは
☆風に揺れ いびつなるまま しやぼん玉 震へてつひに ぽんと割れたり
                         みっちっちさん
【解説】
 春を象徴するシャボン玉にまつわる、儚くも美しい三首の歌を楽しく鑑賞
 させて頂きました。

 二首目の歌は、しゃぼん玉を通して自然の美しさと儚さを優しく、詩情豊かに
 描写しています。

 しゃぼん玉一つ一つに太陽が映り込み、大空を舞っている様子が浮かびますが、
 このイメージは、繊細で幻想的です。また、「ひとつづつ」の反復が、
 リズミカルで耳に残りますし、「しやぼん玉ふは」の部分は、柔らかく響く
 音色が印象的で効いています。

 歌全体からは、しゃぼん玉の美しさと同様に、人生も一瞬の輝きと共に消えゆく
 ものであることを、思い起こさせる深い想いも秘められていると
感じます。

【詞書】桜3首です。
☆朧夜の桜の精はふんわりと 恋人たちのささやきに降る
☆夜桜は妖しの花の精たちが 色めきだちて人を惑わす
☆春嵐よ 黄砂よ 無情な 花の雨 きょうは籠もりて歌を詠むべし
                         夕庵さん
【解説】
 桜にまつわる三首、いずれも「夕庵さんワールド」が展開されていて楽しく
 鑑賞させて頂きました。
 特に、二首目の歌は、夜桜が神秘的で魅力的な存在なのは、花の精たちが
 色めきだちて人を惑わす故と、新たな魅惑的な視点を示唆されております。
 上質なオペラを視聴しているかのような想いに浸れる、抒情に満ちた歌と
 感じます。
 「色めきだちて」は花が鮮やかに咲き誇る様子を示し、「人を惑わす」は
 夜桜の美しさが人々を魅了し、心を奪うことを意味していると考えます。
 この歌は、作者が夜桜の魅力に心を打たれた瞬間を詠われていて、心に
 沁みる詠歌と感じます。与謝野晶子の「桜月夜」の歌を思い出しました。


     「咲き満ちる 染井吉野」

【詞書】YouTube短歌:魔王の舞踏会 プロコフィエフ/「ロメオと
  ジュリエット」~モンタギュー家とキャピュレット家を聴いて
☆権力欲を酒に
 性欲を肴に

 魔王の舞踏会が始まる
【短歌説明】自閑さんご自身の説明です。
 この曲を初めて聞いたのは、有名ブランドの香水のCMでした。
 先日、何気にCMを聞いていたら、バレエ公演のもので、この曲が
 流れ、この曲がプロコフィエフ作曲の「ロメオとジュリエット」
 騎士たちの踊り(モンタギュー家とキャピュレット家)で
 ある事を知りました。
 魔王が好きなのは、人の権力欲と性欲だろう?と言うイメージと
 なりました。まあ、私だけのイメージでしょうが。
 下記URLにロメオとジュリエットを貼付しておりますので、お聴き
 戴ければ幸いです。
 https://blog.goo.ne.jp/jikan314/e/01b97ad6f6017ec85c5efa2336712e05
                         自閑さん
【解説】
 『ロメオとジュリエット』は、「短歌説明」にもありますように作曲家、
 セルゲイ・プロコフィエフが作曲したバレエ音楽であり、イギリスの
 劇作家シェイクスピアによる悲劇『ロミオとジュリエット』に基づいて
 構想され、管弦楽組曲3つと、ピアノ独奏用組曲1つが作られたとの
 ことですね。
 「騎士たちの踊り」は、日本では上野樹里主演のテレビドラマ
 『のだめカンタービレ』の挿入曲や、1990年にシャネルの香水、
 エゴイストのテレビCMや、2006年にはソフトバンクモバイルのCM
 「予想GUY」などのBGMとして使用されていますね。
 人間が根源的に持つ「欲」を突き詰めると、詠われているようになる
 でしょうが・・・、この歌は、権力欲と性欲という人間の
原始的な欲望を、
 酒と肴に例えてイメージとして伝えています。

 これにより、舞踏会といった場の華やかさとは裏腹に、その根底に流れる
 暗い欲望を浮き彫りにしていると考えます。

 さらに、「魔王の舞踏会が始まる」というフレーズは、これから起こるで
 あろう混沌とした出来事への予兆を掻き立てています。

 また、この歌には、ウクライナ、ハマス・イスラエル紛争を例に出す
 までもなく、力による支配と、分断がより顕著になってきた
今だからこそ、
 伝えたい大切なメッセージが込められているとも
感じます。

【詞書】いや、とんでもないことになりました。昨日からトイレが詰まって
  しまい、自分でラバーカップなどでやってみましたが埒が開かず、
  業者さんに来てもらいました。30年以上何もしていなかった排水管が
  どえらいことになっていました。結局高圧洗浄車を呼んでもらったり、
  便器ごと替えたり何やかんや…。取りあえず、便器よさらば。やはり5年
  に1回ぐらいは排水管の洗浄はした方が良いそうです。それと、“流せる”と
  うたっていてもおそうじシート等は使わない、使うと
したら流さず別に
  捨てるとかにして下さいと言われました。
…とにかく昨日から丸一日以上
  大変でした…。

☆昨日からトイレ詰まりで業者呼び
     えらいこっちゃで 総取っ替えや! 
【詞書】4月6日、4月7日の土日は宇治川さくらまつりが開催されました。
  毎年、4/4、5とかだいたいその辺りなんですが、雨だったり、余り咲いて
  いなかったり、ひどい時には“葉桜まつり”状態だったり…。コロナの
  真っ最中は中止だったり…。今年みたいにタイミングのいい
  “さくらまつり”は滅多にありませんでした。前の日でも、平等院が
  見える“あじろぎの道”なども綺麗でしたし。
  7日から京都アニメーションのTVアニメ「響け!ユーフォニアム3」が
  始まることで、主人公の名にちなんで、宇治川べりにある通称
  「久美子ベンチ」と呼ばれる、朝霧橋や朝日山がよく見えて、真後ろに
  平等院、というベンチのところにある2本の桜の木も、きっとベンチごと
  写真を撮ろうと、ファンの人達がたくさん訪れて、アニメのシーン
  さながらの風景を楽しんでいるだろうなと、思い描いておりました。
  両日、天気も何とかもってましたから良かったなあーと…。
  “さくらまつり”にも、同じ日にあったALFEEさんのライブにも行って
  ません。イベントがあろうが無かろうが、人のスケジュールなどお構い
  なしに桜は咲き誇りますよねー!!(何やかんや言って私も浮かれてる?)
☆待つ人の心を桜は知らねども
       “さくらまつり”の満開嬉し
【詞書】4/7放送の「光る君へ」の“紀行”で、藤原道長のお父さんの藤原兼家と、
  ドラマでは、兼家の側室で息子の道綱を猛アピールして
いるお母さん…
  みたいな描かれ方をしている「蜻蛉日記」の作者、百人一首
で言うと右大将
  道綱母が、宇治川を挟んで歌を詠み合ったというエピソード
が紹介され
  ました。今、宇治市は“紫式部ゆかりのまち”で、盛り上がって
ますが、
  道長パパの兼家さんにそんなお話が?!とTVの前で驚いてました。

  あらあらあら~、おとーさんってばなかなか熱いエピソードを持って
  らしたのねー!って感じでした。…しかし、いくら現在とは様子がなんぼか
  違うであろうと思われると言っても、川幅はそれなりにあったと思うん
  ですよね。…お二方とも左岸と右岸でめっちゃ叫んでたんやろなあ…。
  「宇治の中心で歌を叫ぶ」…ですね。余談ですが、「響け!~」のTVアニメ1期で、
  主人公と彼女の幼馴染みで吹奏楽部の仲間の少年が、
宇治橋の下流側と
  上流側の舗道で「(演奏が)上手くなりたい!」って
叫び合うシーンが
  ありましたが、まさか…ね。(名シーンですが…)
考え過ぎですね。兼家さんの
  エピソードから想起されたとか…。
(だったらすごいなあ…)
☆宇治川を挟んで歌を詠んだとか
       藤原兼家 道綱母(みちつなのはは)
                         ちがやねこさん
【解説】
 一首目、「コレステロールのように排水管の中で固まって」との説明は
 言い得て妙ですね。経年劣化と、長年の紙類の蓄積の結果かもしれませんが
 定期的なメンテナンスが必要なんでしょうね。歌から改めてそんなことを
 教えられました。
 二首目、昨年まで、桜の開花時期はかなり早くなっており「さくら祭り」の
 開催時期の設定は、いずこの「祭り主催者」の悩みの種になっていましたね。
 今年の「宇治川さくらまつり」は満開の時期とピッタリ合っていたとのこと。
 主催者と、祭り参加者はホッとし、喜ばれたことが歌からも伝わって来ます。
 「待つ人の心を桜は知らねども」は詠われている通りですね。桜は人の心を
 おもんばかつて咲いているのではない事も自明の理ですが・・・。
 三首目、「宇治川を挟んで歌を詠み合った」エピソードは感動的でも
 ありますね。かつて愛し合う二人は、そのように身を焦がすように情熱を
 傾け合ったのかと思うと、平安の世に生きた人たちも、身近に感じられ
 ます。歌からそんな熱い想いと、静寂に満ちた川の畔で真剣に歌をかわし
 合う、二人の情景が浮かんできます。なお、「響け!~」のシーンも兼家の
 エピソードを踏まえていたと考えたほうが納得感がありますが・・・。
 なお、字数制限の関連で詞書を少し編集させて頂きましたが、ご了承頂き
 たくよろしくお願い致します。


     「未だ咲く ミモザ」

☆春の雨 まといてミモザは濡れいるも 黄金に染まる 雫したたる
                         ポエット・M
【解説】
 この歌は、柔らかに煙る春の雨がミモザに降り注ぎ、その花々が濡れて
 いる様子を詠んでみました。しかも、その雫が黄金色に染まり滴り落ちる
 様子が、なんとも美しく見惚れるほどでした。
 「黄金に染まる」は、月並みの表現で少し気になりますが、雫がミモザの
 花に触れ、その美しさを一層引き立てている様子を表現したくて、こんな
 下の句となりました。ご意見頂ければ嬉しいです。

「山法師 短歌の章」鑑賞 紅林茂夫著(34)

  「山法師」はエコノミストでもありました著者の経済学の論文を始め、小説、
  短歌等を著者により厳選され著作を集めた著者渾身の著書でもあります。
  その著書から、短歌を抄出し三首づつ紹介させて頂きます。に
     
15.「短歌の章」 武州の栗木神社(1)

   信州高遠の石工伊藤友蔵の       
           ここに来たりて 常夜灯刻めり
            
   春雷のひと時過ぎし雲のはざま
           落ちなむとする陽の赤く燃ゆ

   一輪草白き五べんの花咲かす
           参り路を行けば風香り過ぐ

  
【短歌入門・質問・紹介・提案コーナー】前週に続き掲載致します。
 チョウキチさんよりコメントを頂きましたので掲載致します。
  「世の動き」 
   歌にも世の動きを取り入れると生き生き感が出て新鮮に感じます。

 ポエット・Mの返答コメント
  いつも、「水曜サロン」を見守って頂き、また心の籠った歌評も頂き
  ありがとうございます。
  おっしゃる通りですね。短歌も世情を抜きに詠むことは出来ませんので
  世の動きをウオッチしつつ、そのもとで暮らす人の想いに寄り添いながら、
  その一人一人の在り方に学び、感じながら歌に紡いでいくことが求められて
  いると感じます。
  「生き生き感が出て新鮮に感じます」との、チョウキチさんのコメントを
  嬉しさと共に、励ましと受け止めさせて頂きます。一行の詩という、ささやか
  でありながら、長い伝統の中で磨かれ、継承されてきた文学に「水曜サロン」
  に集う皆さんと共に、学びつつ取り組んでいきたいと思っています。


     「咲き競う 山桜」

【運営にあたって】
 (1)投稿期間は、原則として毎週水曜日から翌週火曜日17:00までと致します。
   なお、変更がある場合は、その都度ご連絡致します。
 (2)おひとり様 3首まで(1首でも可)コメント欄に投稿願います。
   なおブログの字数制限(コード30,000字)等により詞書等編集させて頂く
   場合もありますのでご容赦願います。詞書は一首200文字程度にまとめて
    頂きたくご協力願います。
 (3)口語短歌を基本としますが、文語混じりでも構いません。
   仮名遣いは新仮名遣いとし、旧仮名遣いは極力避けて頂ければ幸いです。
 (4)投稿頂いた短歌は、そのまま掲載します。皆様から感想等頂ければ幸いです。
 (5)作者名は投稿頂いたペンネーム等を、そのまま掲載します。
 (6)掲載順序は、原則本ブログのコメント欄への到着順と致します。
 (7)掲載された短歌の著作権は、投稿者に帰属します。
                     了

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第二部「口語短歌・水曜サロンの会」(その127)ネット歌会

2024年04月10日 04時49分21秒 | 短歌

第二部「口語短歌・水曜サロンの会」(その127)ネット歌会
            短歌の返歌を歓迎します!!

 ☆☆☆ 能登地震で亡くなられた皆様のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
     また、被災され避難を余儀なくされている皆様にお見舞い申し上げます。

 ☆☆☆ 楽しく、和やかな短歌の交流広場を目指したいと思います。
 ☆☆☆ 返歌の投稿と共に、投稿歌の歌評、感想、ご意見等もお寄せください。
 ☆☆☆ 「ネット歌会」について
      「ネット歌会」は、「お題」を決めて短歌を詠みあうという方式では
      なく、「水曜サロン」へ掲載された、各位の歌に対して「返歌」する
      という自然発生的な歌会です。従って掲載された歌の中に自分に響く
      ものがありましたら、それへの返歌として大いに詠んで頂き第二部の
      コメント欄に記入して頂ければ幸いです。


     「咲き盛る 山桜」

☆------------☆ 「ネット歌会」開始 ☆-----------☆
  「ネット歌会」として展開された詠歌を掲載致します。
    注) ☆:元歌  ★:返歌

☆もうそろそろ 桜を確かめ見に行かば ポツンポツンと咲き誇るなり
                         西BOOさん
★咲き初めし桜の花びら無情なり 雨は終日止むことのなく
                         夕庵さん
★二分桜 天気予報は雨ばかり カメラワークは雲の間に間に
                         西BOOさん
★生協のチャイムの音を待っている 雨は朝から止む気配なく
                         夕庵さん
★生協は 近くにスーパーあるけれど 毎週続く 保険のごとし
                         西BOOさん

☆十年間 故障のカメラ昨日に 空打ちすれば 正常となり
                         西BOOさん
★動かぬとも形見の時計を引き出しに ときにはふたりの時間に遊ぶ
                         夕庵さん
★形見本 短歌について書かれるも 頭に入るは推敲のみかな
                         西BOOさん
★歌詠むは推敲こそが基本なり 頭に入れば怖いものなし
                         夕庵さん
★推敲も 「推敲前が良かったな」 思うケースも2割3割
                         西BOOさん
★推敲に推敲かさねていくうちに 光る一首に出会えるかもや
                         夕庵さん
★古人(いにしえびと) 何故に綺麗に歌えるや 幾度の推敲 重ねたるかも
                         西BOOさん

☆夜桜は妖しの花の精たちが 色めきだちて人を惑わす
                         夕庵さん
★月ヶ瀬の梅に感が極むるも 吉野の桜 圧巻にして
                         西BOOさん
★吉野山の一日千本見たくとも 混雑思(も)えばまだ踏みもせず
                         夕庵さん
★吉野山 人混み溢れ 昼食を食べ逃しけり 今はテレビで
                         西BOOさん

☆しゃぼん玉幼少期には石鹸水 口に入るは 膨らまわぬで
                         西BOOさん
★なつかしい石けんの匂いも影うすく デパートに並ぶ男性化粧品
                         夕庵さん
★男性も女性と同じ化粧する まさかこんな時代が来るとは
                         西BOOさん

☆現代は しゃぼん玉を購入し 横に振ればすぐに綺麗に
                         西BOOさん
★前・後ろ・横に足振りエクササイズ 60回で歩きの効果
                         夕庵さん

☆ひとつづつ ちさき太陽 映し込み 大空を舞へ しやぼん玉ふは
                         みっちっちさん
★しゃぼん玉発生装置 味がない なれどなにやら 夢の世界へ
                         西BOOさん
★教会に愛を誓ひしふたりへと 雪降りしきる ごと しやぼん玉
                         みっちっちさん
★しゃぼん玉 幼少期には 石鹼水 口に入るわ 膨らまぬわで
                         西BOOさん
★子供には楽しきものも 飲めば毒 ものを見る目を教へるチャンス
                         みっちっちさん
★現代は しゃぼん玉を購入し 横に振ればすぐに綺麗に
                         西BOOさん

     「スノーフレーク」

☆ひとつづつ ちさき太陽 写し込み 大空を舞へ しゃぼん玉ふは
                         みっちっちさん
★しゃぼん玉割れても割れても生まれ出る 子らの未来は果てなきものを
                         夕庵さん
★卓球戦 負けても負けても諦めぬ 猛練習は果てなきものを
                         みっちっちさん
★諦めぬ 強固な心は宝物 こんな心をわれも欲しかり
                         夕庵さん
★遠き日の妣(はは)と拾ひし宝物 小箱に光る貝殻あまた
                         みっちっちさん
★さくら色したマニュキュアを小指だけ あの日のことは大事な記憶
                         夕庵さん
★マニキュアをすることもなく スポーツに汗まみれなる せはしき日々よ
                         みっちっちさん
★荒れた手に今や保護するマニュキュアを 塗ってため息漏らす夜の更け
                         夕庵さん
★長年の水泳歴で丈夫だが 塩素の仕業に爪はぼろぼろ
                         みっちっちさん
★イメージトレーニング(イメトレ)でやっと覚えた背泳も
                 ゴールに着けば見事なカーブ
                         夕庵さん
★引退の入江選手を見習ひて ペットボトルを乗せ背泳せし
                         みっちっちさん
★こんなことも出来なくなったと友の出す ペットボトルの蓋が開かない
                         夕庵さん

☆教会に愛を誓ひしふたりへと 雪降りしきるごと しゃぼん玉
                         みっちっちさん
★両手あげ花吹雪追う子らもいて 花見の宴はいよよたけなわ
                         夕庵さん
★一陣の花吹雪浴び 身のうちの たましひまでも奪われしごと
                         みっちっちさん
★さくら花 青空いっぱい枝ひろげ 春の陽気にしあわせをまく
                         夕庵さん
★打ち明けしあとのぶらんこ高く漕ぐ 青空いっぱい雲の峰まで
                         みっちっちさん
★打ち明けて後悔の涙流すとも これでいいのと言い聞かせをり
                         夕庵さん
★後悔の涙そうそうと若き日よ 春宵一刻値千金
                         みっちっちさん
★盛りなる花見の宴も打ち上げて 残月ぼうと夜を照しぬ
                         夕庵さん
★おぼろ月 無口でいたき夜もありて 花見の宴の喧騒遠く
                         みっちっちさん
★おしゃべりもリハビリだよと楽しめり 細胞たちもワイワイ跳ねる
                         夕庵さん
★元々はお喋り好きの我なれど 朧月夜はもの思ひけり
                         みっちっちさん

☆風に揺れ いびつなるまま しゃぼん玉 震へてつひにぽんと割れたり
                         みっちっちさん
★手に触れば儚く消えるしゃぼん玉 幼の知恵はこのとき芽生える
                         夕庵さん
★うたかたの恋よ 儚く 消へ去りて もう恋なんてせぬと決めても
                         みっちっちさん
★失いし恋を乗り越え強くなる 人を見る目も養われたり
                         夕庵さん
★失恋の涙渇きて 空見上げ 自分の足で強く立ちたり
                         みっちっちさん
★懐かしき「失恋」という言葉かな 人恋うことも遠くになりぬ
                         夕庵さん
★失恋で成長をせし若き日よ 人を見る目も ものを見る目も
                         みっちっちさん

☆------------☆ 「ネット歌会」了 ☆------------☆


     「陽だまりに咲く ヒマラヤ雪ノ下

【運営にあたって】
 (1) 投稿期間は、原則として毎週水曜日から翌週火曜日17:00までと致します。
    なお、変更がある場合は、その都度ご連絡致します。
 (2) 「水曜サロン」に掲載された短歌への返歌を「第二部」のコメント欄へ
    投稿願います。出詠頂いた返歌は、そのまま掲載します。
 (3) 口語短歌を基本としますが、文語混じりでも構いません。
    仮名遣いは新仮名遣いとし、旧仮名遣いは極力避けて頂ければ幸いです。
 (4) 作者名は投稿頂いたペンネーム等を、そのまま掲載します。
 (5) 掲載順序は原則、本ブログのコメント欄への到着順と致します。
 (6) 掲載された短歌の著作権は、投稿者に帰属します。
                     了

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「走水水源地」への花見

2024年04月06日 07時41分18秒 | お出かけ

 今年の染井吉野の東京での開花は3月29日と、昨年より10日近く遅れているようですが、開花後満開までの日数が、かなり短くなっていますね。そんな日々の中、何とか晴天に恵まれた過日、横須賀走水水源地の花見に細君ともども行って参りました。

     「咲き染める 染井吉野桜」

 この公園は、前にもこのブログで触れさせて頂きましたが…、明治9年、横須賀造船所のためにフランス人技術者ヴェルニーが築造した水源地の一部を、公園として開放した場所でもあります。市内唯一の水源地であり、横須賀水道施設発祥の地でもあり、自然海岸の走水海岸に隣接し設けられています。東京湾を一望することができる、桜の名所のひとつにもなっており、100本を超える桜が咲き誇っています。また、ここは「ヴェルニーの水」として市民にも提供され、私たちもポリタンク持参で、車で定期的に水汲みに来ております。この水は硬水ですが、コーヒーには最適です!!。

     「走水水源地 全景」

 スーパーで昼食用のお弁当を購入し現地へ向かいました。馬堀遊歩道、海岸道路を経由し現地まで片道4kmほどの道のりを、散策を兼ねて徒歩で向かうことにしました。折から、寒冷前線も近づいていることから北風も吹き、かなりの寒さを感じましたが、歩いていると結構汗ばんできました。

     「花咲く 馬堀遊歩道」

 徒歩で、約30分ほどで到着しましたが、桜はほぼ4~5分咲きで思っていたよりも咲き誇こっており見ごろと感じました。平日にも関わらず、折から春休みでもあり走水水源地は多くの家族ずれで賑わっていました。私達も水源地に咲く染井吉野や大島桜、さらに山桜等々の花を一通り見て回り、デジイチでのスケッチをしました。晴れなのに黄砂の影響かすっきりとした青空ではありませんが、何とか桜の咲く様をカメラにおさめることができました。

 日当たりの良い、開けた場所を選んで昼食をとろうと用意していますと、監視員の方が近づいてきて「ここはトンビに狙われるから、場所を変えた方がいいですよ」と教えてくれました。空を見上げると3~4羽のトンビが獲物を狙って旋回していました。桜の木の下に移動し、枝に覆われた場所を選んで昼食をとり始めました。おにぎりを食べ始めると、いきなりバサッと音がしましたので見上げるとトンビが飛び去って行きました。

     「走水水源地の 花見の人々」

 おにぎりを狙ったのでしょうが、枝に邪魔され狙いが外れ、おにぎりをゲットできなかったようです。それにもめげずにトンビは旋回しつつ狙っていましたが、しばらくしてあきらめて去っていきました。監視員の方のアドバイスを受けて、場所を移動して良かったと細君と話し合ったところですが、狙われた衝撃は感じましたので、要注意ですね。

     「走水水源地の 花見の賑わい」

 満開までには少し日にちを要しますが、海沿いに咲く見事な桜を今年も二人そろって元気に楽しむことが出来、良かったとしみじみ思った次第です。公園には、1時間ほど居てバスに乗る予定でしたが、何とか余力もあり歩いて戻ることにしました。

     「馬堀海岸遊歩道 この奥手が水源地です」


 途中、「湯楽の里」という日帰り温泉の市場に立ち寄り、焼き芋と副菜等を買い求めました。この温泉のチケットを過日購入しましたが、今回は持参してきていませんでしたので入浴はスルーしました。海岸道路と遊歩道を通って徒歩で帰路につきました。歩数は15,000歩近くになっていました。それなりに疲れましたが…、久しぶりの長距離の散策に達成感も味わいました。

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