続・知青の丘

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短歌俳句誌「We」より<3月13日>の一句(第4号)

2020-03-13 21:40:57 | 俳句
春の夜の歪んでなほされぬ陰部   斎藤秀雄

この句は、はっきり言って私の鑑賞の手には負えない。
それで、We第5号で竹本仰さんが鑑賞してくれたものの一部を引用する。

陰部とは、何か?触れたがらぬ大切なものであろうか。触れたいのに触れない、だが、触れずには済ませられない。こういうやっかいなものにより人間は生かされている。(中略) 昔のレコード盤のB面。裏面である。自由にもB面がある。切実なるB面がある。
(表紙絵は糸魚香)

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高鸞石ブログ「悪霊研究」より

2020-03-13 10:54:28 | 俳句
 第二回G氏賞発表ブログ「悪霊研究」より
2020年3月11日、高鸞石さんが、
ブログ「悪霊研究」にて、
昨年末に俳句5句を募集した作品中から、
第二回G氏賞発表した。そして、

抹茶金魚さんの次の5句がその賞に輝いた。

くちぶえに鳥の文法なき暮春
眼窩に挿してたのしむ指を人という
頁をもがれた鳥がまだ生きているまだ
蔵書千冊すてて枯野のよみがえる
くちびるの渇きとともに焚火熾る

賞を逃した候補作
木村リュウジ
自慰の香の指より白蛾生まれゆく
耳鳴りに金魚の過ぎる姉の葬
ほたるがりふたりそろってひとぎらい
舟という舟は壊れて百日紅
夏野ふとペーパーナイフ越しに兄

斎藤秀雄
翼うしなひ鰯は迷子ずつと迷子
姉妹羽化の気配虫籠のあはひ
骨のきおく岸暮れて海鼠うたふ
島の夜明け古船の貝を鶴群れ食ふ
永遠の雨後のやうなり葱にほふ

自分で選をして高鸞石さんの選評と比較したり、
28人の句群から刺激を得て自分の俳句を書いてみたり、
いろいろと楽める。
 
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