続・知青の丘

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短歌俳句誌「We」より<3月26日>の一句(第7号)

2020-03-27 00:44:22 | 俳句
ひらひらと睫毛たいくつ犬ふぐり   赤野四羽(あかのよつば)

「We」第7号招待作家。
第一句集『夜蟻』より自選20句の一つ。
たいへん調べのいい句ですね。
難を言うとしたら、
調べだけしか取り柄がなく(四羽さん、ごめん!)、
犬ふぐりのことを言っているだけか。
調べの良さと雰囲気だけ味わえばいいと思う。
そういう句も一つの俳句のスタイル(様式)だ。



20句の中の春の句には
<絵踏には慣れっこなので女の子>
という面白い句もある。
(現代俳句協会新人賞受賞者)
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短歌俳句誌「We」より<3月25日>の一句(第5号)

2020-03-25 20:33:35 | 俳句
朧夜に姉は二度目の迷い箸   仲田 晃

「朧夜に」か「朧夜の」か、
どちらがいいのでしょうか。
個人的には「朧夜の」の方を採りますが。

男性の句によく登場する「姉」とは
一体どんな存在なのだろう
(実際いなくてもいても)。

自分の姉と上手くやっていける男性だったら、
結婚生活も割と上手くやっていける人なんじゃないかな
などと、根拠のないことを考えてしまった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
神田伯山の演ずる?極悪人はサイコーだ。
特に人を殺める場面は迫力満点で上手いのなんのって。
声色も使い分けるし~。

どこでどうお勉強されたのか知らないが、
暫く空席だった名跡「神田伯山」を
襲名され、六代目になられただけに
内蔵蓄積されているものは相当のものだろう。

畦倉重四郎のもそうだったけれど、
きょうは、村井長庵の「雨夜の裏田圃」というのも聴いた。
大岡越前が頭にきた江戸の三大極悪人が
なんとか天一坊と畦倉重四郎、村井長庵とか言っていたなあ。
調べたいけれど、まだ時間が取れない。



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短歌俳句誌「We」より<3月24日>の一句(第4号)

2020-03-24 23:55:46 | 俳句
石人やつつじを母として眠り  柏原喜久恵

2017年の江田船山古墳公園吟行句と
知っているので、
熊本地震後一年経って余震はあるものの、
やっと少し落ち着いてきたことを感じさせる句だなあと思う。

今年のつつじは早くももう咲いている。
新型コロナウィルスもいつかは終息するだろうし、
天変地異に耐えていかねば。

石人は、福岡県岩戸山古墳が代表的。
その筑後から南の方へは玉名、山鹿、菊池あたりまで石人文化が及ぶ。
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短歌俳句誌「We」より<3月23日>の一句(第6号)

2020-03-23 20:54:49 | 俳句
初桜青い血管浮かびをり   小田桐妙女

掲句は初桜を血管で感受するという句。
その感受の仕方が面白い。
ある程度年齢がいくと、たとえば手の甲の静脈は
若い時より浮かんでくる。
初桜はまぶしいのだけれど、
それと対抗するかに、
「青い血管」をぶつけたか。
自分に引き寄せて詠んだ句だろう。

ここ11日間、毎日の楽しみとして
神田伯山のyoutubeティービーで
「畦倉重四郎」の全19席の講談を
一日一席UPされるので聴いている。
きょうは、11日目で話は山場に差し掛かってきた。
とにかく、面白い。

1席目から11席目までyoutubeで楽しめる。


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短歌俳句誌「We」より<3月22日>の一句(第5号)

2020-03-23 00:00:11 | 俳句
大陸の春へ溶けだす眼かな  加藤知子

連作「人骨土井ヶ浜」10句の中の一句。
吟行句といっていいです。
頭蓋が西向きに埋葬されていることからの句。

山口県にあるこの遺跡は、
弥生時代前期から中期の墓地遺跡です。
ミュージアムがありまして、
そこで人骨の埋葬状態が見られます。
この遺跡の人骨は、中国山東で発掘された漢時代の人骨にかなり似ているが、
だからといって、
そこの人たちが渡来してきたとまでは言えないという説明でした。

「鵜を抱く女」の人骨も印象に残り、

<鵜を抱けば女整う骨の冷え>

も連作に入れました。
この女はシャーマンだとか。
気に入っている句です。

最近、放っておいた拙論に手を入れているので、
とても充実していますが、
もうこの時間になると目がショボショボ((笑))

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