Chang! Blog

福岡のハングル検定準2級建築士、そして一児の父の[ちゃん]のブログです

JQ CARDは今日から入会受付け開始

2010年03月01日 |  □ニモカはスゴカ、はやかけん!
 JR九州のクレジットカード「JQ CARD」の入会受付けが、本日スタート。さっそく久留米駅の「みどりの窓口」で、入会申込書を入手してきました。

 「JQ CARD」は、グループ各社で発行されてきたブランドのクレジットカードを統合した、JR九州ブランドのクレジットカード。「SUGOCA」のオートチャージ機能も、このカードに紐付けすることで利用できます。
 なおnimocaのように、クレジットカードそのものがICカードになっているのではなく、JQ CARDとSUGOCAは別々に発行されます。新たにSUGOCAの発行を受けずに、手持ちの記名式カードと紐付けることもできるようです。
 インターネット上での申込みも、3月13日から可能になるとのこと。

 JR各社ブランドのクレジットカードとしては、本州3社に続いて4番目の試み。多角経営に積極的に乗り出しているJR九州だけに、グループ会社とも連携して質の高いサービスを提供していってほしいものと思います。

記念カード続々発売~3枚セット券も

2010年02月23日 |  □ニモカはスゴカ、はやかけん!
 3月13日の4ICカード共通化を記念し、各社から発売される記念カード。今日(2月23日)、西鉄交通局JR九州JR東日本の各社から、記念カード発売の詳細が発表されました。
 発売時刻は交通局各駅が6時、JR九州各駅が7時、西鉄各駅が8時、JR東日本が9時になっています。見事に1時間ずつずれており、各社の駅が近接している場所ならば、渡り歩いて各社のカードを集めることも可能です(東日本は無理でしょうけれど)。

 今回注目は、在福3社のカードを1枚の台紙に納めた3枚セットが発売になること。1,000セット限定で、1人3セット限定。地下鉄博多駅で6時からの販売開始です。全員3セットずつ買ったとすれば334人で売り切れる計算になり、早期売り切れは必至。当日、最も熱気に溢れた発売会場になることが予想されます。

 なおJR九州については、2月28日には1周年記念カード、3月13日には筑肥線エリア拡大記念カードが発売されます。コレクターにとっては、出費多々の春になりそうです。

SUGOCA VS. nimoca ポイントキャンペーンスタート!

2010年02月21日 |  □ニモカはスゴカ、はやかけん!
 2月1日に始まった、JR九州「SUGOCA」のポイントサービス。通常、列車の運賃の1%が付くポイントですが、ポイントサービスのスタート記念として、5月5日までポイント3倍キャンペーンを実施中です。
 さらに電子マネー利用時も「SUGOCA1周年記念」として、5倍のポイントキャンペーンが決まりました。こちらは3月1日から14日までの2週間限定とはいえ、すべてのポイント加盟店で5倍サービスというから、かなりの大盤振る舞い。SUGOCAを使わなきゃ損!損!と呼びかけているようです。

 一方の西鉄nimocaでも、「nimoca限定乗って買ってポイントアップキャンペーン」と銘打ち、3月13日~6月12日までのポイントキャンペーン実施がリリースされました。電車・バスの利用時には、一律1%のポイント上乗せ。電子マネー利用時もポイント1.5倍と、こちらもなかなか高率のキャンペーンとなっています。
 なおnimocaのキャンペーンには「nimoca・SUGOCA・はやかけん・Suica 相互利用開始記念」のサブタイトルも付いていますが、もちろんポイントは、nimocaエリアでのnimoca利用時限定。サブタイトルとは裏腹に、西鉄を使う時はnimocaがお得!とアピールしているようにも見えます。

 複雑な3者併存となった福岡のICカードですが、共通化を前後に、早くもライバル競争が始まった格好。利用者にメリットのある競争ならば歓迎で、これからもより良いサービスを競い合ってほしいものと思います。

昭和バスのnimoca導入日決定

2010年02月02日 |  □ニモカはスゴカ、はやかけん!
 以前の記事でもお伝えしていた、昭和バスへのnimoca導入。本日付の昭和バスHPおよび西鉄バスのニュースリリースにて、2月27日からの導入が発表されました。
 在福3カードの共通利用開始日・3月13日からの利用かなと思っていましたが、2週間ほど早いスタートになるようです。

 予想外だったのは、ポイント付与率が5%と、西鉄バスに比べて高いこと。一月当たりで一定額利用した場合に付与されるボーナスポイントもあり、お得に利用できそう。
 昨日の記事では、福岡西部なら「はやかけん」という書き方をしましたが、昭和バスユーザーなら、nimocaも手放せないことになりそうです。

 3月13日には共通化の利便性を試しに行こうと思いますが、ついでに昭和バスでの様子ものぞきに行こうと思います。

地下鉄~筑肥線直通なら、はやかけん?SUGOCA?

2010年02月01日 |  □ニモカはスゴカ、はやかけん!
 以前の記事で、在福3社のICカード乗車券相互利用開始後も「これまで通り3社のカードで、それぞれの会社を利用するのがお得」と記した。しかし、そうはいかない事例が一つある。
 それは地下鉄~筑肥線を直通利用するとき。姪浜を越えて福岡市営地下鉄とJR筑肥線の電車が直通するため、どうしても一部区間は相手会社のカードを使わなければならない。少しでもお得に利用するには、どちらのカードを選べばよいのか。具体例を挙げて、分析してみよう。

姪浜で一旦下車すれば両方のポイントゲットですが
 まずは、ICカード乗車券相互利用のルールのおさらい。今回無関係の「nimoca」は除外してまとめてみます。
①3月13日から、「はやかけん」でもJRを、「SUGOCA」でも地下鉄を利用できるようになる
②ただし、ポイントは相互利用相手先では付かない
 つまり、ICカードを利用して地下鉄~筑肥線を直通利用した場合、「SUGOCA」ならJR区間、「はやかけん」ならば地下鉄区間でしかポイントが付かないということになる。
 もし両社のポイントが欲しければ、境界駅の姪浜で一旦下車して、それぞれの会社のカードで改札を入りなおすことになる。だが、わずか数円程度のポイントのために電車を一旦降りるのも、非現実的。素直に、どちらかのカードを使うと仮定してのお話しです。

「はやかけん」はポイントが倍
 では、「SUGOCA」と「はやかけん」のどちらを使えば、よりお得になるだろうか?
 地下鉄とJRの運賃を比較して、高い方のカードを使えば多くのポイントが得られそうなもの。しかし「はやかけん」のポイントは2%なのに対し、「SUGOCA」は1%。単純に考えると、地下鉄区間の運賃に対し、JR区間の運賃が2倍以内なら「はやかけん」、2倍以上なら「SUGOCA」がお得ということになる。
 例えば天神を起点とすれば、姪浜までの地下鉄運賃は290円で、「はやかけん」なら5ポイント。姪浜からのJR運賃450円(SUGOCAで4ポイント)の大入までなら「はやかけん」、540円(同5ポイント)の福吉までならどちらも同じ。630円(同6ポイント)以上の鹿家以遠ならば、「はやかけん」より「SUGOCA」がお得という計算だ。

「はやかけん」は端数が出ない
 ただし「どちらも同じ」とした福吉でも、実は「はやかけん」がお得になることが多い。
 というのも、「SUGOCA」のポイントは、1ポイントに達しない端数が、1乗車ごとに切り捨てになるからだ。540円×1%=5.4ポイント⇒5ポイントという計算になる。
 一方で「はやかけん」は、1ヶ月ごとに利用額を累計し、合計金額に対して出た端数を切り捨てるため、ポイントのロスがあまり発生しない。

 このため上記の例で、天神~福吉間を往復利用した場合、
①「はやかけん」:
 290円×2(往復)=580円
 580円×2%=11.6ポイント⇒11ポイント
②「SUGOCA」
 540円×1%=5.4ポイント⇒5ポイント
 5ポイント×2(往復)=10ポイント

 と、「はやかけん」が1ポイントリードする。細かい話ではあるが、2往復なら2ポイント、10往復なら10ポイントの差になっていくだけに、気にする人には見逃せないはず。

「はやかけん」にはボーナスポイントも
 さらに「はやかけん」には、1ヶ月に1000円以上利用すれば50ポイント、3000円以上なら150ポイント、5000円以上なら300ポイント、1万円以上なら500ポイントのボーナスポイントがつく。
 上記で「SUGOCA」がお得と記した鹿家でも、月に10往復(20回)利用したとすれば、

①「はやかけん」:
 290円×20(回)=5800円
 5800円×2%=116ポイント
 +ボーナス300ポイント=416ポイント
②「SUGOCA」
 630円×1%=6.3ポイント⇒6ポイント
 6ポイント×20(回)=120ポイント

 と、大差を付けて「はやかけん」が得となる。月に何度も利用するのであれば、遠方でも「はやかけん」を検討した方がいいだろう。

 ただしにただしだが、5月5日までは「SUGOCA」のポイントは3%になる。期間限定ではあるが、すでに「SUGOCA」をお持ちであれば、5月までは「SUGOCA」がお得になる場合も多いことは付け加えておきたい。

伏兵「Waiwaiカード」
 従来の磁気式カード、Waiwaiカードではどうなるか? 地下鉄1乗車で20円割引になるだけに、お得に利用できるシーンは多い。SUGOCAと異なり筑前深江までに限られるが、ICカードの利便性を求めないのであれば、Waiwaiカードも比較対象になりうる。
 利用スタイルをよくよく考えて、賢く選んでいきたい。

在福3社ICカードの相互利用開始日決定!

2009年12月26日 |  □ニモカはスゴカ、はやかけん!
 来年春と予告されていた、nimoca、SUGOCA、はやかけん、そしてsuicaの各ICカードの相互利用が、2010年3月13日(土)スタートと正式にリリースされた。福岡の鉄道ユーザーにとって待ちに待ったサービスだが、あくまで今回は「統合」ではなく「相互利用」。他社線で利用する際には、注意したい点がある。
 既出の内容も含めて、福岡県人の視点としてまとめてみた。

福岡と東京が1枚のカードで
 今回相互利用が始まるのは、西鉄グループ(昭和バスでも導入予定)の「nimoca」、JR九州の「SUGOCA」、福岡市地下鉄の「はやかけん」、そしてJR東日本などの「suica」。いずれか1枚のカードをタッチすれば、それぞれの会社の電車・バスに乗れる。お財布を複数のICカードで膨らませることはなくなり、便利になることは間違いない。
 また各カードの、電子マネー機能も相互利用できる。首都圏では駅ナカ店舗はもちろん、市中のコンビニやファーストフードなどでも広く使えるので、活用したい。ただしsuica電子マネーの相互利用は一部で「順次実施」となる模様。

東京の私鉄・地下鉄・バスには乗れません
 今回、在福3社と共に相互利用化されるsuicaは、首都圏はもちろん、仙台、新潟でも使えるJR東日本のICカード。東京へのお出かけ・出張の際にも、切符を買わずに、日常使っているカードで電車に乗りこなせる。
 注意したいのは、suicaを使えるのがJRと、埼玉ニューシャトル、東京モノレール、りんかい線、伊豆急、仙台空港鉄道に限られること。私鉄、地下鉄の各線は別のICカード「PASMO」エリアとなるので、使えない。PASMOエリアにも「suica使えます」と大書きしてあるが、相互利用カードは対象外となる。

ポイントは相互利用先で付きません
 各ICカードで実施されている、ポイントサービス。電車・バスはもちろん、電子マネー利用時も、相互利用先でのポイント付与はない。相互利用を活用して1枚のカードにまとめたいと思う方は、一番頻繁に利用する会社のカードを選ぶようにしたい(別記事も参照)。
 なおポイントでトクしたいのであれば、相互利用化後も各社のカードをそれぞれ持つのが一番だ。

相互利用先でオートチャージは使えません
 クレジット口座からカードへ自動的に入金される、「オートチャージ」機能。クレジットnimocaやsuicaの他、JR九州でも3月から発売される「JQカード」で利用できる。
 電車・バス利用時に残高が一定額を切った際にチャージされるが、相互利用先の改札ではオートチャージが行われないのでご注意。カード残高が、なるべく多くなるような設定(5000円を切ったら、5000円チャージするなど)にしておきたい。

西鉄バスの乗り継ぎ割引はnimoca限定
 今回のリリースで予想外だったのは、これ。西鉄バス同士を90分以内で乗り継ぐと、運賃が最大80円割引となる「乗り継ぎ割引」サービスは、nimoca以外では適用されないことになった。
 西鉄バスの乗り継ぎ割引は、単純な他路線への乗り継ぎだけではなく、同じ路線のバスに再度乗ったり(途中下車的な利用)、あるいは逆方向のバスに乗ったり(往復乗車的な利用)しても適用される、汎用性の高い割引。知らず知らずのうちに割引されていることも多く、割引額も高いので、バス利用者はぜひnimocaを選択したい。

貝塚線でnimoca利用スタート、筑肥線も
 相互利用リリースの同日には、西鉄貝塚線へのnimoca導入も同時にアナウンスされた。貝塚駅を介して福岡市地下鉄とつながる貝塚線は、両者の乗り継ぎ利用が多く、IC化が見送られてきた経緯があったが、今回、晴れて導入が決定した。
 なお、同様の理由で見送られてきたJR筑肥線(姪浜を介して地下鉄と相互乗り入れ)のSUGOCA導入はまだリリースされていないものの、同日には導入されるものと思われる。

各社から記念カードも発売
 共通化を記念して、発行4社局それぞれからの記念カード発売も発表された。
 デザインは、各カードのキャラクターがバンドを組み、発行社局のキャラクターがボーカルをつとめるというもの。キャラクターのテイストが違いすぎるため、どのように1枚のカードにまとめるかは注目していたが、なんとかまとまったようだ。ただsuicaとTOICA、ICOCA、Kitaca相互利用記念カードのデザインの方がよかったようにも…
 SUGOCA、nimocaは1万枚、はやかけんは7千枚、suicaは3万枚の発行となるが、いずれも即日完売は必至。特にSUGOCAは、当日の大行列が予想される。

 広くない福岡都市圏で3つのカードが並存する形となったため、少々複雑なことになってしまった今回の相互利用。それでも細かいことを気にしなければ、何も考えずに「はい、タッチ」で電車・バスに乗れるようになり、利便性は飛躍的に向上する。公共交通機関を取り巻く環境は厳しさを増すばかりだが、ICカードで活気を取り戻せるのか。今後も要注目である。

2月スタート!SUGOCAのポイントサービス

2009年12月03日 |  □ニモカはスゴカ、はやかけん!
 JR九州のICカード乗車券「SUGOCA」に来年2月、ポイントサービスが始まることになった。JR系のICカードでは初めてのサービスと胸を張るが、その背景には在福鉄道会社3社間の激しい「カード戦争」が目前に迫っていることも予感させる。利用者はどう選択していくのか?
 経済誌チック風に、2010年春を占ってみました。


SUGOCAポイントの概要

 まずはリリースされた、ポイントサービスの概要から紹介しよう。ポイント付与率は1%で、1回乗車毎に付与される。200円区間を乗車した場合は2ポイントといった具合だ。ただし十円単位の端数は切り捨てられるため、例えば190円区間では1ポイントと、実質1%を切ることになる。またカードを利用して券売機で切符と引き換えた場合には、ポイント付与はない。

 なお導入からしばらくの間は、キャンペーンとしてポイントが3%となることも、合わせてリリースされている。

 これまで他のJRでもポイントサービスが実施されてきたが、東日本のSuicaではショッピングポイントに限られ、西日本のICOCAではクレジットカードと連携した「SMART ICOCA」限定のサービスとなっている。無記名カードを含むすべてのカードで鉄道乗車時にポイントが付与されるカードは、JR系ICカードでは初めてのことである。

 またJR九州がこれまで発行してきた磁気カード「Waiwaiカード」でも、プレミアの付与(例えば5,000円カードで5,500円使える等)はなかったため、JR九州のカード自体としても初の試みといえるだろう。西鉄「nimoca」や地下鉄「はやかけん」のポイント付与率(1~3%)に比べれば寂しいものの、これまでなかったサービスの誕生は、利用者として喜ばしい。


共通化後を見越した「囲い込み」ツール

 JR九州を、過去にないサービスに駆り立てたものは何だったのか?

 現在、在福3社のICカードは相互利用できない。利用者にとっては不便極まりない状況ではあるが、それぞれが共存している状態ともいえる。利用者は、頻繁に利用する鉄道会社のカードをそれぞれ持つという、単純な図式に収まっている。

 しかし来春(現在のところ、具体的な時期は発表されていない)には、3社に加え東京のSuicaとの相互利用が始まる。利用者はいずれか1枚のカードを持てば、シームレスに在福鉄道3社を利用できるようになり、利用者にとっては「どのカードでもいい」という状態になる。

 ところが鉄道会社側にとっては、そうはいかない。自社線で他社のカードを使用された場合、相応の手数料を相手側の会社に支払わなければならない。相互利用で利便性を向上させカード利用者を増やすことも大切だが、なるべく自社線では自社カードを使ってもらいたいのだ。そこで、自社の鉄道利用者を囲い込むツールとしてのポイントサービスとなる。

 nimoca、はやかけんでは、既に導入時からポイントサービスがスタートしている。そして相互利用開始後も、相手利用先での乗車ではポイントが付かない。ポイントサービスがないままSUGOCAが共通利用を開始した場合、JRのメインユーザーであっても、
 「どうせポイントが付かないのなら、たまにバスに乗った時ポイントが付くよう、nimoca1枚だけ持っておこう」
 という選択が成り立ってしまう。JRのユーザーには、共通化後もSUGOCAを持ってもらいたい、そんな願いが込められているものと推測できる。


利用者は何を選べばいい?

 では3社のカードが競うことになった福岡で、利用者はどのカードを持てばいいのか?

 3社とも頻繁に利用するのであれば、これまで通り3社のカードを持つのが、ズバリお得だ。それぞれの会社で、それぞれのポイントを積み立て還元していくことこそ、もっともお得に利用する方法である。

 でもデポジット(保証金)をそれぞれ払うことになるし、ICカードを財布に何枚も入れると干渉して反応しない。電車、バスなんてたまにしか乗らないし、なにより面倒…という向きは、共通化の恩恵を受け1枚のカードで乗りこなすのが良いだろう。

 ポイント還元を多く受けるためにも、良く利用する会社のカードを選択するのが賢い選択だが、各社のポイント付与率の違いには留意したい。例えばはやかけんのポイント還元率はSUGOCAの倍の2%なので、1ヶ月にJRで5,000円、地下鉄で3,000円使うような人ならば、はかやけんを選択した方がお得だ。

 また電子マネーとして利用した際も、相互利用先の加盟店ではポイントが付かないので、これもよく考慮したい。JRユーザーであっても、天神の西鉄系商業施設の買い物で電子マネーを多用するのであれば、nimocaも選択肢に上がってくる。

 何やら複雑なことになってしまった福岡のICカードだが、競争がサービス向上に結びつけば、利用者のメリットも大きい。利用者としても、ライフスタイルに合わせて賢く選択していきたいものである。

昭和バスでもnimoca導入!

2009年06月15日 |  □ニモカはスゴカ、はやかけん!
昭和バスはICカード「nimoca(ニモカ)」を導入します 〔PDF〕
↑驚きました。昭和バスが来年春から、nimocaを導入するとのこと。

 昭和バスは、佐賀県唐津市に本拠を置くバス会社。福岡市でも西区を中心に営業しており、僕もわずか半月間ではありましたが、西区に勤めた際には通勤でお世話になっていました。
 これまでICカードはもちろん、磁気カードの導入もなされておらず、矢継ぎ早のサービスでバス業界をリードする西鉄を横に、地味な存在(!?)という感じを受けていたのも事実。それが一気に近代化することになりました。

 平成22年春といえば、nimoca・SUGOCA・はやかけんの共通利用が始まる上、筑肥線でのSUGOCA利用もスタート。福岡市内へ直行するバス路線も多いとはいえ、筑肥線沿線のフィーダー輸送も担う昭和バスだけに、ICカード導入のタイミングとしては絶好だったようです。

 ただ昭和バスは西鉄との資本関係はがないのに、独自ICカードを導入して共通化するのではなく、nimocaそのものを導入するというのだから、驚きました。
 nimocaは西鉄100%出資の子会社ではあるものの、よく見れば分かる通り、実はカード本体やテレビCMに一切、西鉄の文字は現れません。西鉄のカードとしてではなく、グループ外にも広がってほしいとの願いを込め、あえて西鉄色を出さないようにしたとのことですが、いよいよその理念が生きてきたわけです。


↑nimocaのコマーシャル・バス編

 利用者にとっては種類が増えすぎるのも困る(相互利用も「2つまたぎ」まではできない…例えばsuicaとICOCA、suicaとPASMOが相互利用できても、ICOCAでPASMOエリアには乗れない)ので、nimocaそのものであるメリットは大きいことです。

 このまま昭和バスを皮切りに、九州全域にnimocaネットワークが広がっていくのか!? と思いたいところですが、長崎や鹿児島、宮崎では独自のICカードが普及。西鉄バスが乗り入れる佐賀、西鉄グループの亀の井バスがある大分あたりが限界…かもしれません。熊本でのICカード導入の話は聞こえてきませんが、どうなるのかな??
 まずはICカード導入済みの都市との相互利用から始まってほしいものだなと思います。

荘島バス停&久留米でnimoca

2009年05月17日 |  □ニモカはスゴカ、はやかけん!
 先週土曜日、西鉄久留米駅にバスで出ようと、家から最寄の荘島バス停へ。ところがバス停を見たら、なんと30分もバスがない!お隣の本町まで行けば、市役所経由のバスがやって来るので、4分ほど歩いて事なきをえました。

 荘島バス停といえば、以前は時刻表に「昼間4分間隔」なんて書いてあったくらい、バスが続々やってくるバス停でした。ところが4月1日から、これまでJR久留米~縄手~荘島~本町経由で結んでいたバスの多くが、市役所経由に建て替えられたのです。栄枯盛衰、時代は流れ行きます。
 市役所から西鉄に出るときはだいぶ便利になったけど、その分縄手、荘島が割りを食ったという次第。久留米中心部は時刻表いらずの感覚が染み付いていて、ついつい時刻表を見ずにバス停に行ってましたが、今後はちゃんと確認します。

 で、気を取り直して本町からバスに乗車。久留米でも4月末からnimocaが使えるようになりました。予定では今年秋頃の導入だったのにずいぶん早まったもので、福岡並みになったなあと感じつつ、ピピッとスマートに乗車!
 と思ったら、あれ、反応しない!? 他のICカードと干渉したのかと思い、定期入れからカードを出してみてもダメ。よくみたら、カード端末の電源入ってないじゃん! 運転士さんに申し出たら、平謝りでした。
 僕がいなかったら、電源が入らないまま終点まで行っていたかもしれません。まだまだ導入数週間の、久留米での出来事でした。この調子で、本当に秋にバスカード販売中止にできるのかなぁ??

福岡都市圏ICカードのライバル競争

2009年03月22日 |  □ニモカはスゴカ、はやかけん!
 この春、西鉄・JR九州・地下鉄の3社が出揃った、福岡都市圏鉄道会社のICカード乗車券。
 今のところ3社の規格がバラバラで、共通利用できないのが不便という声はよく聞かれます。ヘビーユーザーであれば各路線毎のカードを持つという選択肢もあるけど、日常の足でない人ほど1枚にまとまっている利便性は価値があるはず。来年春には3社に加え、東京のSuicaとの共通化も実現される予定で、1日も早い実現が待たれるところです。

 ところで、現在の各社バラバラの状況は「共存状態」ともいえますが、来春の共通化以降は否応なしに「競争」へと突入します。自社カードを持ってもらえれば、平行路線であればポイントサービスで自社線へ「囲い込む」こともできるし、グループの商業施設への誘客ツールにもなります。仮に他社線で使われても、手数料収入を得られるわけです。
 もし今のまま競争に突入すれば、SUGOCAの劣勢は明らか。ポイントサービスの類は一切ないため、地下鉄乗車時のポイントが付く「はやかけん」や、西鉄電車バスに加え商業施設でもポイントが付く「nimoca」でJRに乗っても、何ら変わりはないからです。JRメインのユーザーでも、あえてSUGOCAを持つ理由はないことになります。

 しかしそこは抜かりないようで、Wikipediaによれば、共通化を目処にSUGOCAのポイントサービスも開始予定なのだとか。
 天神でのnimoca勢力は圧倒的ですが、地域的な広がりではJRに分があるし、3年後オープンのの博多阪急はSUGOCA陣営に伍するはず。「はやかけん」は市民カード的な利用という独特のビジョンを持っており、それぞれの利点を打ち出し激しい競争になりそうです。
 ただ、もしそうなれば、共通化以降も3社それぞれのカードを持つのが一番お得ということにもなってしまいます。首都圏に比べれば、もともとパイの小さな福岡都市圏。ポイントサービスまで含めた3社の完全共通化こそ、車に打ち勝っていく方法ではあると思うのですが。難しいでしょうけれど…。