雲仙の老舗観光ホテル、雲仙観光ホテルが10月10日に80周年を迎えました。我が家族にとっては29年前、当時は滅多に行くことがなかった家族旅行で訪れた、思い出の場所です。
家計には余裕がない時期だったはずだけど、両親が奮発してくれて(清水の舞台から飛び降りて?)実現した楽しい旅行でした。その後建築屋を志したことに、少なからず影響を与えた場所だったとも思います。
この80周年の記念日に訪れるべく、前日の9日に博多を旅立ちました。
ヨメさんの帰りを待ち、20時の「白いかもめ」に乗車。3連休の前日とあって、指定席・グリーン席ともに満員です。ヨメさんとも、前後の席に別れました。
諫早駅に到着。夜の諫早は初めてですが、駅前はひっそり静かな感じです。駅前の西友が閉店していなければ、また違った印象だったろうと思います。
駅前のバスターミナルも、ほとんどの路線で8時台に終バスが出ており、警備員さんが一人で番をしているような状態でした。
貴重な夜9時台の長崎市内方面のバスに乗り、諫早インター方面へ向かいます。
長崎くんちの影響からか、諫早ですら駅周辺のホテルがまったく取れず、ようやく予約できたのがインター近くのルートインでした。全国各地に展開するチェーン店ですが、僕は初めて泊まります。
これといった特徴があるわけじゃないけど、清潔・快適なのはホテルチェーンならでは。人工温泉の大浴場で疲れを癒し、明日に備えました。
翌朝は、6時半に早起きです。今日の昼食は遅くなるはずなので、朝食バイキングを大盛りで食べ、県営バスに乗って諫早駅バスターミナルへ。さらに島鉄バスに乗り継いで、雲仙へ向かいました。
目的地の雲仙観光ホテルは、西入口バス停が最寄り。カイヅカイブキの並木の先に、クラシックなスタイルのホテルが待っていました。
秋の訪れも早い、標高700mの雲仙。ホテルに巻きつくツタも、周囲の木々も、ほんのりと色づき始めていました。
ロビーに隣り合うバーでは、開業時そのままの床のモザイクタイルが、80年の歴史を刻んでいます。
中央の広々とした階段は、宿泊者にとって最も印象に残る空間です。特に2階から3階にかけては天井が高く、カーペットと絨毯の「赤」が華やぎを与えています。
さて、この80周年の日に思い出の地を訪れた目的は、我が夫婦の挙式のためです!
たまたま見かけたパンフレットで結婚式を挙げられることを知り、ブライダルフェアに足を運んだところ、ヨメさんにもすっかり気に入ってもらいました。それ以来、雲仙に1回、衣装屋さんのある長崎にも2回足を運び、準備を進めてきた式です。
チャペルを持たない観光ホテルでの挙式は、人前式が基本。車寄せ前でのガーデンウエディングかロビーかになりますが、僕らはホテルの重厚な雰囲気が感じられるロビーにしました。
並んでいたソファーが片付けられ、椅子が並べられれば、式場に早代わりです。
披露宴会場は、80年前そのままの木の床が残るダイニング。最大150人まで入れるそうですが、今回は家族・親類の23人だけだったので、とてもゆったりした会場になりました。
地のものがふんだんに取り入れられた披露宴のコース料理、僕らはゆっくり食べられなかったけど、どれもおいしかった!ゲストにも満足頂けたようです。
喜びと緊張が交互に押し寄せた式も、お開きになってしまえばあっという間。しかし今夜は家族、親族全員でお泊りなので、まだまだ楽しい1日は続きます。
一応?主役の僕らには、昭和天皇もお泊まりになった特別室が準備されていました。1LDKのこじんまりした賃貸に住んでいる僕らとしては、慣れない広さを持て余してしまいます(笑)。
バーでの2次会、さらに映写室でのカラオケで盛り上がった3次会まで進み、楽しい夜はあっという間に更けて朝に。
テラスに出ると、窓越しに見えるダイニングでは朝食の準備が進んでいました。
29年前は夕食も朝食もここで食べたはずだけど、不思議と朝食の記憶の方が強く残っています。ふわふわのプレーンオムレツは、あの時以来、大好物です。
おいしい朝食は、今も健在。地野菜のサラダは取り放題です。フリードリンクの中には、ジュースや牛乳に並んでスパークリングワインがあったのにはびっくり。なかなか強く、朝からいい気分になってしまいました。
列席者の皆さまをバスでお送りした後は、地獄まで散歩。観光ホテルからも、徒歩圏内の距離にあります。
6歳の時にもほおばった、アツアツの温泉卵を買いました。
僕たちと父は、観光ホテルの送迎車で諫早駅へと戻ります。ゆったりしたハイエースは、普通車の機動力を生かして山道をショートカット。路線バスより、30分以上はやいです。
しかも途中では、雲仙温泉の標高から海を見下ろせるヘアピンカーブも。雲仙が、かなりの高度にあることを実感できました。
諫早駅からは、列車で帰路につきます。通常ダイヤだと昼下がりは「白いかもめ」しか走りませんが、3連休の中日とあって、787系の「かもめ」が増発されていました。
せっかくなので、挨拶などで気苦労をかけた父を労うべく、グリーン個室を確保。グリーンとは言っても、2人分のグリーン料金で最大4人まで使うことができるので、お得です。
諫早~博多間の個室料金は、プラス3千円少々。特に「2枚きっぷ」「4枚きっぷ」に指定料金が必要になる繁忙期だと、価格差はぐっと縮まります。
L型のソファと、グリーン車用の座席がひとつ並ぶグリーン個室。通常のグリーン席であれば、6人分のスペースに相当します。
専用のクロークもあり、上着をかけても室内が うるさくなりません。
壁にはオーディオ装置が埋め込まれていますが、使用停止になっているのは残念。客室乗務員の廃止でドリンクやおしぼりのサービスもなくなった上に、スリッパまで姿を消しており、「つばめ」で活躍した全盛期に比べるとサービスダウンが目立つのは残念でした。
それでも、有明海を真正面にした車窓を楽しめるのは、個室ならではの楽しみ。「つばめ」時代の個室は東シナ海と逆を向いていたので、オーシャンビューは「かもめ」ならです。
2時間弱の「かもめ」でゆっくりくつろぎ、無事に南福岡の自宅へ。幼き日の思い出の地が、新しい家族の出発地となった、これもひとつの「旅」でした。
家計には余裕がない時期だったはずだけど、両親が奮発してくれて(清水の舞台から飛び降りて?)実現した楽しい旅行でした。その後建築屋を志したことに、少なからず影響を与えた場所だったとも思います。
この80周年の記念日に訪れるべく、前日の9日に博多を旅立ちました。
ヨメさんの帰りを待ち、20時の「白いかもめ」に乗車。3連休の前日とあって、指定席・グリーン席ともに満員です。ヨメさんとも、前後の席に別れました。
諫早駅に到着。夜の諫早は初めてですが、駅前はひっそり静かな感じです。駅前の西友が閉店していなければ、また違った印象だったろうと思います。
駅前のバスターミナルも、ほとんどの路線で8時台に終バスが出ており、警備員さんが一人で番をしているような状態でした。
貴重な夜9時台の長崎市内方面のバスに乗り、諫早インター方面へ向かいます。
長崎くんちの影響からか、諫早ですら駅周辺のホテルがまったく取れず、ようやく予約できたのがインター近くのルートインでした。全国各地に展開するチェーン店ですが、僕は初めて泊まります。
これといった特徴があるわけじゃないけど、清潔・快適なのはホテルチェーンならでは。人工温泉の大浴場で疲れを癒し、明日に備えました。
翌朝は、6時半に早起きです。今日の昼食は遅くなるはずなので、朝食バイキングを大盛りで食べ、県営バスに乗って諫早駅バスターミナルへ。さらに島鉄バスに乗り継いで、雲仙へ向かいました。
目的地の雲仙観光ホテルは、西入口バス停が最寄り。カイヅカイブキの並木の先に、クラシックなスタイルのホテルが待っていました。
秋の訪れも早い、標高700mの雲仙。ホテルに巻きつくツタも、周囲の木々も、ほんのりと色づき始めていました。
ロビーに隣り合うバーでは、開業時そのままの床のモザイクタイルが、80年の歴史を刻んでいます。
中央の広々とした階段は、宿泊者にとって最も印象に残る空間です。特に2階から3階にかけては天井が高く、カーペットと絨毯の「赤」が華やぎを与えています。
さて、この80周年の日に思い出の地を訪れた目的は、我が夫婦の挙式のためです!
たまたま見かけたパンフレットで結婚式を挙げられることを知り、ブライダルフェアに足を運んだところ、ヨメさんにもすっかり気に入ってもらいました。それ以来、雲仙に1回、衣装屋さんのある長崎にも2回足を運び、準備を進めてきた式です。
チャペルを持たない観光ホテルでの挙式は、人前式が基本。車寄せ前でのガーデンウエディングかロビーかになりますが、僕らはホテルの重厚な雰囲気が感じられるロビーにしました。
並んでいたソファーが片付けられ、椅子が並べられれば、式場に早代わりです。
披露宴会場は、80年前そのままの木の床が残るダイニング。最大150人まで入れるそうですが、今回は家族・親類の23人だけだったので、とてもゆったりした会場になりました。
地のものがふんだんに取り入れられた披露宴のコース料理、僕らはゆっくり食べられなかったけど、どれもおいしかった!ゲストにも満足頂けたようです。
喜びと緊張が交互に押し寄せた式も、お開きになってしまえばあっという間。しかし今夜は家族、親族全員でお泊りなので、まだまだ楽しい1日は続きます。
一応?主役の僕らには、昭和天皇もお泊まりになった特別室が準備されていました。1LDKのこじんまりした賃貸に住んでいる僕らとしては、慣れない広さを持て余してしまいます(笑)。
バーでの2次会、さらに映写室でのカラオケで盛り上がった3次会まで進み、楽しい夜はあっという間に更けて朝に。
テラスに出ると、窓越しに見えるダイニングでは朝食の準備が進んでいました。
29年前は夕食も朝食もここで食べたはずだけど、不思議と朝食の記憶の方が強く残っています。ふわふわのプレーンオムレツは、あの時以来、大好物です。
おいしい朝食は、今も健在。地野菜のサラダは取り放題です。フリードリンクの中には、ジュースや牛乳に並んでスパークリングワインがあったのにはびっくり。なかなか強く、朝からいい気分になってしまいました。
列席者の皆さまをバスでお送りした後は、地獄まで散歩。観光ホテルからも、徒歩圏内の距離にあります。
6歳の時にもほおばった、アツアツの温泉卵を買いました。
僕たちと父は、観光ホテルの送迎車で諫早駅へと戻ります。ゆったりしたハイエースは、普通車の機動力を生かして山道をショートカット。路線バスより、30分以上はやいです。
しかも途中では、雲仙温泉の標高から海を見下ろせるヘアピンカーブも。雲仙が、かなりの高度にあることを実感できました。
諫早駅からは、列車で帰路につきます。通常ダイヤだと昼下がりは「白いかもめ」しか走りませんが、3連休の中日とあって、787系の「かもめ」が増発されていました。
せっかくなので、挨拶などで気苦労をかけた父を労うべく、グリーン個室を確保。グリーンとは言っても、2人分のグリーン料金で最大4人まで使うことができるので、お得です。
諫早~博多間の個室料金は、プラス3千円少々。特に「2枚きっぷ」「4枚きっぷ」に指定料金が必要になる繁忙期だと、価格差はぐっと縮まります。
L型のソファと、グリーン車用の座席がひとつ並ぶグリーン個室。通常のグリーン席であれば、6人分のスペースに相当します。
専用のクロークもあり、上着をかけても室内が うるさくなりません。
壁にはオーディオ装置が埋め込まれていますが、使用停止になっているのは残念。客室乗務員の廃止でドリンクやおしぼりのサービスもなくなった上に、スリッパまで姿を消しており、「つばめ」で活躍した全盛期に比べるとサービスダウンが目立つのは残念でした。
それでも、有明海を真正面にした車窓を楽しめるのは、個室ならではの楽しみ。「つばめ」時代の個室は東シナ海と逆を向いていたので、オーシャンビューは「かもめ」ならです。
2時間弱の「かもめ」でゆっくりくつろぎ、無事に南福岡の自宅へ。幼き日の思い出の地が、新しい家族の出発地となった、これもひとつの「旅」でした。