久留米に春の訪れを告げる、田主丸の春まつり。町内の3つの酒蔵が開放される、蔵びらきのイベントでもあります。
2年前に訪れた時はクルマだったので、試飲1滴もできずに悔しい思いをしました。今年は列車とバスでGO! 心ゆくまで痛飲してきました。
久留米の西鉄周辺から田主丸までは、バスで行けば乗り換えなしですが、運賃が600円を超えてしまうのが痛い所。
そこで久留米大学までバスで出て、久大本線に乗り換えるルートを取ることに。バス代170円+列車290円の、460円で済みました。
左に田園、右に耳納山麓を見ながら走る久大本線。のんびりしているイメージですが、平野の直線区間なので案外飛ばします。
運賃の安さと早さのおかげで、車で行くよりずっと近いイメージです
田主丸駅に到着。ホームでは、なかなかリアルなカッパ像がお出迎えしてくれます。
駅舎もカッパ顔。久留米市へ合併する前の、田主丸町の力作です。
駅舎1階には、旧駅舎の写真と駅名板が。昔はどこにでもあったような、そして近年では少なくなってきた、木造平屋の駅舎でした。
2階には、全国各地のカッパの資料を集めた河童資料館があります。
さて、ワイナリーなどのある「山苞の道」へは通常、バスが通じていません。車がないと行き辛いエリアも、春と秋の祭りにはシャトルバスが走り、がぜん行きやすくなります。
バスは4台運行で、それぞれ回り方や始終点が異なります。効率よく回るには、配布される時刻表を読み解く力が必要です。
12時10分発のバスは、ぎっしり満員でやってきました。
ぎゅうぎゅうのバスに耐えること20分、急な坂道をぐっと上がって、巨峰ワイナリーバス停に到着しました。
自然のままに保たれたワインの森は、いい雰囲気。ガーデンコンサートの準備が進んでいました。すぐ雨模様になってしまったのは残念。
お腹が減ったので、早足でレストラン・ホイリゲへ。1組待って、入ることができました。眺めのいい窓際席がよかったけど、お祭りの日に贅沢は言えません。
バスで来たので、遠慮なくワインで乾杯! 食事(おつまみ?)は、春まつり限定、耳納豚のローストポーク&ソーセージ。
「市内」なのに、すっかり旅気分になりました。
雨が降って来たので、雨宿りがてらワイン蔵を見学。ビンテージワイン、どんな味がするんだろう。
外に出ると、ビンテージワインの有料試飲イベントが。
30年モノを、ごくり。うーん、深い。
背景のワインくじ(500円)にトライしてみたけど、一昨日と同じく、巨峰ラムネセット止まり。ビン3本で、リュックがずっしり重くなりました。
森を下ると、同じ経営の紅乙女酒造の蔵開きが開かれていました。
名物はごま焼酎。ごまの香りがくっきりと残り、味のある焼酎です。長期熟成の高級焼酎は、ウイスキーのような味わいでした。
雨も止んできたので、山苞の道を歩いて10分の「樹蘭マルシェ」へ。春まつりの参加会場に名を連ね、巡回バスの時刻表にも名前があるのに、なぜかバスは全便通過になっています。
樹蘭といえば、果樹園でできたフルーツを使ったケーキが人気。併設のカフェには、ケーキバイキングしかなかったのが残念!
麓の本店ではアラカルトで食べられるみたいだけど、バスでは自由がききません。
野菜がスーパーよりもぐっと安く、荷物にならない程度に買い出しました。こういう時、車があればなと思ってはしまいます。
紅乙女に戻り、シャトルバスで麓へと戻ります。時間は15時で、ぼちぼち帰る人も多い時間。上下のバスが断続して来たものだから、列が混乱して、乗客からはちょっと不満の声も上がっていました。
麓の田主丸中央バス停まで下り、若竹屋酒造を訪ねました。1699年創業の、福岡でも最古の酒蔵です。
創業当時の酒蔵は、雰囲気も満点。
香り豊かな酒、すっきり飲みやすい酒、いい意味でひとクセある酒などなど、同じ蔵元とは思えない味の違いがあります。
ラベルもおしゃれ。日本酒の裾野を広げていこうという心意気が感じられる、攻めの蔵元でした。
帰路の赤いキハ200系は、満員御礼でした。乗客も赤ら顔?