数倍の倍率(?)をかいくぐり見事当選したブルトレ富士のファイナル運行、11月21日に乗って参りました。
木曜日からこじらせた風邪を抱えたままの、少々不安な旅立ちでした。
まずは快速で博多へ。しばらく足を運んでいなかった、博多駅ビルの工事の様子を見てきました。でかい!グランドオープンが、今から楽しみです。
大時計も稼動の時を待ちます。お隣の福岡交通センターも、分かりやすく「博多バスターミナル」に名称変更してました。
一方、JR西日本の新幹線博多駅もリニューアル。2階にあった改札口を1階に降ろすという、大規模なものです。
白が基調のJR九州側に対し、黒を基調にしたJR西日本。対照的で、会社の境界も明確になりました。悪く言えば、バラバラかな?
ネオンサインは、デザインだけでなく視認性も優れています。
さらに普通、快速を乗り継ぎ、小倉駅で夕飯を食べた後に門司港駅へ。ライトアップされた姿は、相変わらず美しいです。
頭端式のホームにしずしずと入ってきた「富士」。懐かしい「西鹿児島」行きの方向幕を掲げての入線です。
乗務員の皆さんは、鉄道博物館から借りたという、なつかしの衣装を身に付けていました。
前時代的な寝台や洗面台の設備。よく去年まで定期運行できてたなと思いつつも、今夜で最後と思うと、さみしさも募ります。
長時間停車→全力疾走を繰り返しながら0時過ぎ、大分駅着。こちらも大賑わいでした。
大分駅停車中にベッドに入り、途中、屋根を叩く雨音に一度目覚めただけで、ぐっすり熟睡。いつしか風邪も忘れていて、やっぱり好きなことやってたら、病気なんか吹き飛ぶんだなと、自分に驚くやら呆れるやら。
隼人駅ではドアが開き、時間を取っての撮影タイム。富士の丸型ヘッドマークは初めてみたけど、これはこれでいいデザインと思います。
楽しみにしていた桜島の車窓は、残念ながら雨に煙っていました。寝台車の補助椅子に座りながら見る錦江湾。むかし東京から西鹿児島まで24時間以上をかけて直通していた富士ですが、24時間かけて出会うこの車窓は感動だったろうなと思います。
数百キロの短い旅でしたが、満足感を胸に鹿児島中央着。
「富士」にも「日南」にも乗った気分にはなれませんでしたが、これはこれで楽しいイベント列車でした。最後なんて、楽しい方がいいのかもしれません。
鹿児島中央からは、まだ乗ったことがなかった快速なのはなDXで指宿へ。フローリングの床に、木づくりの椅子がおしゃれな観光列車です。
ただ、他の観光列車に比べれば客室乗務員も乗っていないし、地味な存在であるのも事実。来春には観光特急「いぶすきの玉手箱」に置き換えられる予定で、最初で最後の乗車になりそうです。
指宿からは「なんきゅうフェリー」で大隈半島に渡る予定でしたが、悪天候のため欠航に。指宿市内をぶらぶらして、鹿児島へと戻りました。
鹿屋市が新幹線全通をにらみ実験実証運行を始めた、大隈半島直行バスに乗って鹿屋へ。途中、バスごと垂水フェリーに乗り込むユニークな航路です。
これまでは鴨池港にバスで出てフェリーに乗り、さらにバスに乗り換えるルートが一般的でした。直行バスは土地に不案内に人にとっては、ありがたい存在です。
2時間で鹿屋着。中心部のリナシティかのやは立派で、なんだか都会的。人口の割りに飲み屋街も賑わっており、しかもお安めで、深夜まで楽しめました。
3日目は昼までグダグダと過ごし、友人の案内で鹿屋観光に出発~
旧国鉄大隈線の活躍を記念して建てられた、鹿屋鉄道記念館へ。国鉄気動車近代化の先駆者、キハ20系が静かに留め置かれています。車内の公告が当時のままというのも、泣かせるじゃないですか。
海自の航空基地で自衛隊と平和を学び、海岸を走って桜島へ。台湾の観光客でいっぱいでした。九州、楽しんでいって下さいね~
桜島で友人と別れ、一人桜島フェリーで市内へと戻ります。
新幹線に乗って、久留米まで2時間弱の旅。春の新幹線全通で800系が「さくら」にも運用されることから、「つばめ」ロゴは消されることになっていて、今の姿も間もなく見納めになりそうです。
いろいろ忙しく、半年間まともな列車旅ができていませんでしたが、その分楽しめた旅行でした。