熊本地震以降3度目の熊本行きは、マンパワーと飲食代で(!?)応援してきました。
21日(土)、まずは路線バスで福岡・荒戸の社会福祉協議会を訪ね、ボランティア保険に加入。午後2時過ぎに、天神の高速バスターミナルへ行きました。
天神ターミナルの大改装から、はやくも1年。スタバ併設のバスセンターというより、全体がスタバに見えるおしゃれなターミナルも、すっかりお馴染みになりました。
熊本までは、高速バス「ひのくに号」を利用。新幹線開業で鉄道運賃が上がった中、回数券を利用すれば2,000円を切る、お財布にやさしい交通機関です。
熊本地震直後は全面運休、復旧後も大幅な減便を余儀なくされていましたが、現在は平日90往復にまで復しています。
熊本県内に入るとビニルシートをかけた家が目立ち始め、市内に入ると道路の不陸でバスの揺れが激しくなります。
益城熊本空港ICで高速を降り、渋滞気味の一般道を市内に向けて牛歩。マクドの黒板POPが、気持ちを和ませてくれました。
インターから市街地までは「スーパーノンストップ」便もこまめに停まり、市内東部だとJRより便利な高速バス。僕らも市街地を前に、県庁前で下車しました。
県庁の表門には、立派な熊本城のオブジェが飾られています。本家の熊本城は地震で大きな被害を受けてしまいましたが、こちらは地震にも耐えていました。
バス停から ぶらぶら20分ほど歩き、上江津湖(かみえずこ)へやって来ました。阿蘇の伏流水で豊かな水をたたえる、熊本市の名所のひとつです。
5月なのに真夏日を何度か記録しているこの初夏、水の中で遊ぶ親子が気持ちよさそうでした。
ただ、市内でも比較的地震の被害の大きかった地域であり、公園も無傷とはいきません。散策路は凸凹が多く、足を引っかけないよう注意を要します。
護岸が崩れている所もあり、立ち入り禁止ゾーンがあちこちにありました。
それでも清らかな水は、衰えることがありません。上江津湖と下江津湖を結ぶ加瀬川は、豊富な水量でも水の清らかさで日光が届くのでしょう、水草がよく育っていました。
加瀬川沿いを歩き、下江津湖へ。上江津湖よりも景色がぐっと広がり、ボートを漕ぐ大学生たちものびのびしているように見えます。
湖の散策路沿いには、ざんざんと水が沸く自噴井戸が。ゼロエネルギーで勢いよく沸く水からは、自然のパワーを感じられます。
市の動植物園は湖畔にあって環境はよろしいけど、地震の被害で現在は休園中。今のところ、再開の目途は立っていません。
動物園の真横にあるのが、健軍水源地。熊本市内の水道水のうち、実に1/4をまかなうというメガ水源です。これが街中にあるのだから、やはり熊本はただの政令市ではありません。
旅行者としても散策が楽しい江津湖まわりですが、周辺の地震被害は大きく、危険判定の建物や通行止めの道路があちこちにあります。訪問の際はくれぐれも、身の安全に気を付けて。
動植物園前からは、運よくデザイン電車「COCORO」がやって来ました。お馴染み、水戸岡鋭治氏デザインの路面電車です。
床はフローリングで、ランプシェードが暖かい雰囲気を作る車内。クロスシートのテーブルは、通学の勉強にも重宝しそうです。
飲み物やお菓子も並べたくなってしまいますが、熊本市電の車内は飲食禁止なのでご注意を。
繁華街に足を踏み入れると、人でごった返していました。タクシーの運転士さんも、いつもよりかなり賑やかだと驚くほど。だんだんと、人が戻ってきている様子でした。
三年坂通の店も、ほとんどが開いています。
居酒屋、「ねぎぼうず」の暖簾をくぐると、福岡の旅仲間が待ってました。遅れてスミマセン…。
まずは遠き熊本で会えたことに乾杯しつつ、熊本グルメを堪能。からし蓮根に、酒が進みます。
熊本といえば馬! 県内各地の馬肉工場も被害を受け、馬肉の流通量は減っていると聞きますが、問題なく味わえて感謝です。
酒も食べ物も、お値段は普通くらいか…と思っていたら、焼酎がどん!と徳利で出てきてびっくり。福岡並みの値段で2杯分はあり、結果的にかなりお安く済みました。さすがは焼酎の国、熊本です。
「くまモン」輝く鶴屋百貨店の前を、水道町方面へ。通りの先にライトアップされていた熊本城の雄姿が消え、夜景は少し寂しくなりました。
2軒目は、新町の居酒屋しん寅”の姉妹店「どらどら」。
「干物居酒屋」と銘打ち、もっちりした干物各種を楽しめる居酒屋です。また焼酎が進んでしまうではないか…
明日も早いので早めに切り上げようと思っていたのですが、時間はいつしか11時に。熊本市電の終電は早く、タクシーで熊本駅へと向かったのでした。
今日の泊まりは、熊本駅前にそびえる24階建ての超高層ホテル・東横イン。僕らの部屋は21階で、窓を開けると熊本の夜景が広がっていました。
24時過ぎ、車庫に入っていく700系新幹線を見送れば、長い1日は終了です。
翌朝、800系新幹線「つばめ」を眺めながら身支度を整えました。
エレベーターホールからは、熊本駅の全景もバッチリ。今は在来線の下り線の高架化工事中で、数年後には大分駅レベルの駅ビルオープンが予告されています。
路面電車で辛島町に移動し、花畑町のボランティアセンターへ。災害ボランティアなるものに、今回初めて参加しました。
ガイダンスから、希望する活動とニーズを合わせる「マッチング」、見ず知らずの方とチームを組む「グルーピング」まで流れるように進み、午前10時には現場へ。個人宅の後片付けに、汗を流しました。
思いのほか作業は早く終わり、12時半にはセンターへ。午後からの作業ニーズもなく、今日の活動は終わりました。
時間もあるので、熊本城へ。
2週間前はほとんどが立ち入り禁止エリアになっていましたが、先週からは櫨方門から二の丸広場一体にかけての規制が解除されました。
道路のうち、通れるのは狭い範囲のみ。がっちりした仮囲いの設置の手間をかけて、よくぞ開放という判断を下したものだと思います。
崩れ去ってしまった石垣に、胸痛みます。
二の丸広場は、多くの見物人が集まっていました。熊本のシンボルの今を、みんなが気にしているのです。
復元には10年とも20年とも言われる期間が必要と言われる、大変な惨状。しかし遠目に見る天守閣の美しさは、観光資源としてのポテンシャル充分です。
観光施設の「桜の馬場 城彩苑」では、ひょっとこ祭りが開催中。見物人が繰り出していました。イベントが軒並み中止になる中で、よくぞ開催にこぎつけたものと思います。
電停から見上げた熊本市役所。地震以降、不眠不休状態と言われる市役所ですが、日曜日昼もほとんどのフロアには明りが灯っていました。
マッチングで振り分けられた旅仲間が活動している、水前寺公園へ足を運びました。
2週間前には一応休業状態だった公園ですが、倒壊していた灯篭や鳥居が撤去され、正式に再開されていました。今月いっぱいは、入園無料とのことです。
園内も、来訪者でいっぱい。観光客はもちろん、ボランティア帰りに立ち寄る人も多いようで、午前中に一緒に活動した方もいらっしゃってました。
一時は「枯れた」と表現された池の水量も、ずいぶん戻った気がします。
水前寺公園では、池の底の石をさらうという活動だったとか。池の水量の復活にも、だいぶ貢献しているようです。みやげ物屋のおばちゃんが、いたく感謝されていました。
炎天下での肉体労働、お疲れ様でした!
一旦センターに戻り、活動証明書を貰った後はアーケード街へ。サンロード新市街の大アーケードでは、J2ロアッソ熊本のパブリックビューイングが開かれていました。なかなかの盛り上がりです。
下通アーケードも、買い物客で賑やか。早い時間から営業していたチェーンの居酒屋で、水前寺組の活動の疲れを癒しました。体を動かした後の生ビールは、しみわたるようなうまさです。
さらに〆のラーメンはこちら。
あっさり煮干しだしのラーメンです。ご飯とのセットが標準で、ラーメンを完食後は雑炊にして頂きます。スープまで飲み干せるやさしい味で、おいしかった。
辛島町へ戻り、地下道経由で交通センターへ。朝はボランティアの受付でごった返していた地下道は、嘘のように静かになっていました。明日の朝にはまた、全国からの応援がかけつけていることでしょう。
帰路も「ひのくに号」で福岡へ。上り便のみ6月いっぱいまで、ボランティアの活動証明を提示すれば運賃1,000円になる応援運賃を実施しており、ありがたく使わせて頂きました。
バス停に止まる度に席は埋まり、熊本側最後の停留所・西合志では補助席が3席出る混雑に。明日23日には本数がさらに97往復にまで戻る予定とのことで、混雑も緩和されてくることを願います。
21日(土)、まずは路線バスで福岡・荒戸の社会福祉協議会を訪ね、ボランティア保険に加入。午後2時過ぎに、天神の高速バスターミナルへ行きました。
天神ターミナルの大改装から、はやくも1年。スタバ併設のバスセンターというより、全体がスタバに見えるおしゃれなターミナルも、すっかりお馴染みになりました。
熊本までは、高速バス「ひのくに号」を利用。新幹線開業で鉄道運賃が上がった中、回数券を利用すれば2,000円を切る、お財布にやさしい交通機関です。
熊本地震直後は全面運休、復旧後も大幅な減便を余儀なくされていましたが、現在は平日90往復にまで復しています。
熊本県内に入るとビニルシートをかけた家が目立ち始め、市内に入ると道路の不陸でバスの揺れが激しくなります。
益城熊本空港ICで高速を降り、渋滞気味の一般道を市内に向けて牛歩。マクドの黒板POPが、気持ちを和ませてくれました。
インターから市街地までは「スーパーノンストップ」便もこまめに停まり、市内東部だとJRより便利な高速バス。僕らも市街地を前に、県庁前で下車しました。
県庁の表門には、立派な熊本城のオブジェが飾られています。本家の熊本城は地震で大きな被害を受けてしまいましたが、こちらは地震にも耐えていました。
バス停から ぶらぶら20分ほど歩き、上江津湖(かみえずこ)へやって来ました。阿蘇の伏流水で豊かな水をたたえる、熊本市の名所のひとつです。
5月なのに真夏日を何度か記録しているこの初夏、水の中で遊ぶ親子が気持ちよさそうでした。
ただ、市内でも比較的地震の被害の大きかった地域であり、公園も無傷とはいきません。散策路は凸凹が多く、足を引っかけないよう注意を要します。
護岸が崩れている所もあり、立ち入り禁止ゾーンがあちこちにありました。
それでも清らかな水は、衰えることがありません。上江津湖と下江津湖を結ぶ加瀬川は、豊富な水量でも水の清らかさで日光が届くのでしょう、水草がよく育っていました。
加瀬川沿いを歩き、下江津湖へ。上江津湖よりも景色がぐっと広がり、ボートを漕ぐ大学生たちものびのびしているように見えます。
湖の散策路沿いには、ざんざんと水が沸く自噴井戸が。ゼロエネルギーで勢いよく沸く水からは、自然のパワーを感じられます。
市の動植物園は湖畔にあって環境はよろしいけど、地震の被害で現在は休園中。今のところ、再開の目途は立っていません。
動物園の真横にあるのが、健軍水源地。熊本市内の水道水のうち、実に1/4をまかなうというメガ水源です。これが街中にあるのだから、やはり熊本はただの政令市ではありません。
旅行者としても散策が楽しい江津湖まわりですが、周辺の地震被害は大きく、危険判定の建物や通行止めの道路があちこちにあります。訪問の際はくれぐれも、身の安全に気を付けて。
動植物園前からは、運よくデザイン電車「COCORO」がやって来ました。お馴染み、水戸岡鋭治氏デザインの路面電車です。
床はフローリングで、ランプシェードが暖かい雰囲気を作る車内。クロスシートのテーブルは、通学の勉強にも重宝しそうです。
飲み物やお菓子も並べたくなってしまいますが、熊本市電の車内は飲食禁止なのでご注意を。
繁華街に足を踏み入れると、人でごった返していました。タクシーの運転士さんも、いつもよりかなり賑やかだと驚くほど。だんだんと、人が戻ってきている様子でした。
三年坂通の店も、ほとんどが開いています。
居酒屋、「ねぎぼうず」の暖簾をくぐると、福岡の旅仲間が待ってました。遅れてスミマセン…。
まずは遠き熊本で会えたことに乾杯しつつ、熊本グルメを堪能。からし蓮根に、酒が進みます。
熊本といえば馬! 県内各地の馬肉工場も被害を受け、馬肉の流通量は減っていると聞きますが、問題なく味わえて感謝です。
酒も食べ物も、お値段は普通くらいか…と思っていたら、焼酎がどん!と徳利で出てきてびっくり。福岡並みの値段で2杯分はあり、結果的にかなりお安く済みました。さすがは焼酎の国、熊本です。
「くまモン」輝く鶴屋百貨店の前を、水道町方面へ。通りの先にライトアップされていた熊本城の雄姿が消え、夜景は少し寂しくなりました。
2軒目は、新町の居酒屋しん寅”の姉妹店「どらどら」。
「干物居酒屋」と銘打ち、もっちりした干物各種を楽しめる居酒屋です。また焼酎が進んでしまうではないか…
明日も早いので早めに切り上げようと思っていたのですが、時間はいつしか11時に。熊本市電の終電は早く、タクシーで熊本駅へと向かったのでした。
今日の泊まりは、熊本駅前にそびえる24階建ての超高層ホテル・東横イン。僕らの部屋は21階で、窓を開けると熊本の夜景が広がっていました。
24時過ぎ、車庫に入っていく700系新幹線を見送れば、長い1日は終了です。
翌朝、800系新幹線「つばめ」を眺めながら身支度を整えました。
エレベーターホールからは、熊本駅の全景もバッチリ。今は在来線の下り線の高架化工事中で、数年後には大分駅レベルの駅ビルオープンが予告されています。
路面電車で辛島町に移動し、花畑町のボランティアセンターへ。災害ボランティアなるものに、今回初めて参加しました。
ガイダンスから、希望する活動とニーズを合わせる「マッチング」、見ず知らずの方とチームを組む「グルーピング」まで流れるように進み、午前10時には現場へ。個人宅の後片付けに、汗を流しました。
思いのほか作業は早く終わり、12時半にはセンターへ。午後からの作業ニーズもなく、今日の活動は終わりました。
時間もあるので、熊本城へ。
2週間前はほとんどが立ち入り禁止エリアになっていましたが、先週からは櫨方門から二の丸広場一体にかけての規制が解除されました。
道路のうち、通れるのは狭い範囲のみ。がっちりした仮囲いの設置の手間をかけて、よくぞ開放という判断を下したものだと思います。
崩れ去ってしまった石垣に、胸痛みます。
二の丸広場は、多くの見物人が集まっていました。熊本のシンボルの今を、みんなが気にしているのです。
復元には10年とも20年とも言われる期間が必要と言われる、大変な惨状。しかし遠目に見る天守閣の美しさは、観光資源としてのポテンシャル充分です。
観光施設の「桜の馬場 城彩苑」では、ひょっとこ祭りが開催中。見物人が繰り出していました。イベントが軒並み中止になる中で、よくぞ開催にこぎつけたものと思います。
電停から見上げた熊本市役所。地震以降、不眠不休状態と言われる市役所ですが、日曜日昼もほとんどのフロアには明りが灯っていました。
マッチングで振り分けられた旅仲間が活動している、水前寺公園へ足を運びました。
2週間前には一応休業状態だった公園ですが、倒壊していた灯篭や鳥居が撤去され、正式に再開されていました。今月いっぱいは、入園無料とのことです。
園内も、来訪者でいっぱい。観光客はもちろん、ボランティア帰りに立ち寄る人も多いようで、午前中に一緒に活動した方もいらっしゃってました。
一時は「枯れた」と表現された池の水量も、ずいぶん戻った気がします。
水前寺公園では、池の底の石をさらうという活動だったとか。池の水量の復活にも、だいぶ貢献しているようです。みやげ物屋のおばちゃんが、いたく感謝されていました。
炎天下での肉体労働、お疲れ様でした!
一旦センターに戻り、活動証明書を貰った後はアーケード街へ。サンロード新市街の大アーケードでは、J2ロアッソ熊本のパブリックビューイングが開かれていました。なかなかの盛り上がりです。
下通アーケードも、買い物客で賑やか。早い時間から営業していたチェーンの居酒屋で、水前寺組の活動の疲れを癒しました。体を動かした後の生ビールは、しみわたるようなうまさです。
さらに〆のラーメンはこちら。
あっさり煮干しだしのラーメンです。ご飯とのセットが標準で、ラーメンを完食後は雑炊にして頂きます。スープまで飲み干せるやさしい味で、おいしかった。
辛島町へ戻り、地下道経由で交通センターへ。朝はボランティアの受付でごった返していた地下道は、嘘のように静かになっていました。明日の朝にはまた、全国からの応援がかけつけていることでしょう。
帰路も「ひのくに号」で福岡へ。上り便のみ6月いっぱいまで、ボランティアの活動証明を提示すれば運賃1,000円になる応援運賃を実施しており、ありがたく使わせて頂きました。
バス停に止まる度に席は埋まり、熊本側最後の停留所・西合志では補助席が3席出る混雑に。明日23日には本数がさらに97往復にまで戻る予定とのことで、混雑も緩和されてくることを願います。