いよいよ来週日曜日、3月1日導入のSUGOCA。当日は記念カードに行列、博多駅で「SL人吉」のお披露目会もあるし、「鉄」な1日になりそうです。
公式ページにはカードの詳細も続々アップされており、
SUGOCA電子マネーの利用店舗もリリースされました。意外に街ナカ店舗も多くて、nimocaと競合する部分もありそう。電子マネーの相互利用に関してはリリースがないものの、ぜひ来春の共通化へ進めて欲しいものと思います。
さて本題。合わせてアップされた
運賃計算の方法によると、SUGOCAエリアでSUGOCAを利用する場合、実際に乗車した区間に関わらず、最短経路で運賃計算を行うことになったそうです。
たとえば折尾~原田間は鹿児島本線博多経由、筑豊本線直方経由の、2ルートがあります。電車の本数は博多経由が圧倒的で普通はこのルートに乗りますが、距離では直方経由が短く、博多経由の電車に乗っても、安い直方経由で運賃計算を行うことになります。
これまでの普通切符でも「大都市近郊区間の特例」と呼ばれる同種のルールがあり
(福岡近郊区間)、このエリア内での利用では切符でもSUGOCAでも同じ運賃になります。
これを少しでもはみ出せば、切符での最短経路運賃のルールは適用されず、例えば小倉~久留米間を博多経由で乗車すると102.9km・2,070円になります。同区間をSUGOCAで乗車すれば、最短経路の直方経由での運賃になり、95.9km・1,770円。300円も安くなり、これはかなりの差です。
nimoca、はやかけんと違いポイントサービスは先送りとなってしまったSUGOCAですが、こんな隠れた「お得」が隠されていました。
福岡近郊区間もSUGOCAエリアに合わせて広げ、切符で乗る時にも同じように安くなればダブルスタンダードにならず簡単、という見方もできます。ただ見逃せないのは、通常100km以上の切符で認められている途中下車が、大都市近郊区間内では認められないこと。Suicaエリアの拡大とともに広がった東京近郊区間では、黒磯~伊東間といった関東を横断するような長距離切符でも途中下車できないという事態になっています。
これがSUGOCAだと、小倉~久留米間を直行するならSUGOCAで1,770円、博多で途中下車したいなら切符に引き換え2,070円と、乗り方によって使い分ければよく、これは利用者にとってメリット。既存規則の枠にとらわれない柔軟さで、利用者サイドに立った運用に拍手を贈りたいと思います。
一方のnimocaも、3月15日に福岡都市圏バス全路線へ導入完了。エコルカードや定期券もnimocaに移行するとのことで、新年度を迎えて一気に普及が加速しそうです。
また、ありそうでなかったnimoca対応飲み物自販機も設置が進んでおり、これまた目だってかわいい! nimocaでの利用はもう少し先になりそうですが、通勤での飲み物の消費が増えてしまいそうです。