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Chang! Blog

福岡のハングル検定準2級建築士、そして一児の父の[ちゃん]のブログです

フォー・トラベル旅行記更新記録(2018年下半期)

2018年10月02日 | ■旅と鉄道
 2017年の秋以降、旅行記は「フォー・トラベル」に舞台を移して更新を続けています。
 2018年7月~12月の、フォートラベル旅行記更新履歴です。


映画「柳川掘割物語」と川下りを楽しむ、秋の1日(9/22)
 僕が活動している「持続可能な街づくり研究会」と、「けやきとアートの散歩路」のコラボ企画として、映画「柳川掘割物語」上映会と柳川フィールドワークが開催されました。
 「柳川掘割物語」は今年2月に死去されたアニメーション映画監督・高畑勲さんが、柳川の堀割をテーマに脚本・監督した、実写のドキュメンタリー映画です。高度経済成長期に計画された掘割の下水道化に担当係長として反対し、市民との協同で堀割を復活させた広松伝氏との出会いをきっかけに作られました。
 まずは映画を久留米で鑑賞し、柳川へ電車で移動して川下りを楽しむ秋の1日。主催者側の一人としても、満喫できました。


博多の休日(9/15)
 博多に所用ができた週末。せっかくなので、最近気になりながらも行けていなかった、博多周辺のスポットを巡ってみました。
 まずは新たな交通モード「メルチャリ」で天神から博多へ移動し、次第に姿を変えていく福岡空港の今を記録。博多駅から、話題のピンクの「新幹線」に300円で乗車。「新幹線」で飛躍した街の駅前を、ぶらぶら探索です。


大牟田・熊本 ホットドッグ&ビールではしご酒(9/1)
 ちょっと用事があり、熊本駅前の友人宅へ行くことに。赤ちゃんのいる家なので長居はできないけど、ひさびさに熊本まで行くので、あちこち寄り道を楽しむことにしました。


小倉日記 小倉&黒崎グルメ編小倉都心の街づくり編(7/23~27)
 所用のため7月末、1週間を小倉で過ごしました。久留米住まいの僕にとって、小倉は遠すぎず近すぎずの場所。ゆえに泊まる機会はほとんどなく、深くは知らない街の一つでした。
 もちろん「所用」があるので自由にとはいきませんが、可能な限り空き時間を探して、あちこち歩いてみた記録です。

フォー・トラベル旅行記更新記録(2018年上半期)

2018年06月30日 | ■旅と鉄道
 2018年1月~6月の、フォートラベル旅行記更新履歴です。


九州オルレ・八女コースを歩き、温泉&地ビールで〆る(6/24)
 梅雨の晴れ間の日曜日は、韓国・済州島発祥のトレッキング「オルレ」の九州版、九州オルレの八女コースへ。お茶畑の絶景だけではなく、史跡にグルメに盛りだくさん。3~4時間コースを、6時間かけてゆっくり歩きました。
 歩いた後は、温泉とクラフトビールバイキングで体力回復。八女の多彩な魅力を感じた1日の記録です。


福岡小郡ぶらぶら歩き~九州歴史資料館と満天の湯~(6/23)
 身近な街を再発見してみようのシリーズ。今回は久留米から西鉄電車ですぐの、小郡市の新興住宅地をぶらぶら歩きです。


列車と路線バスで巡る長崎街道とその宿場町~飯塚編~(6/2)
 身近な街を見直してみようシリーズ、今回は久留米から約40kmの旧炭都・飯塚を目指してみました。石炭関連の産業遺産はもちろん、旧長崎街道沿いに位置し、歴史的景観も面白い街です。
 なのに、もう14年も足が向いていません。不義理を詫びつつ、梅雨の晴れ間を歩きに歩きました。


路線バスで巡る大牟田の産業遺産part2とリノベ中華(5/12)
 3月末に大牟田の産業遺産を路線バスで巡りましたが、かなり「巡り残し」が出てしまいました。そこで5月の連休翌週、第2弾を敢行!さらに前回気になっていた、市民参加型リノベーションで生まれた中華料理屋さんも訪ねてみました。


九州オルレみやま・清水山コースを歩く(5/3)
 韓国・済州島発祥のトレッキング「オルレ」の九州バージョン、九州オルレを巡る第5弾。今回は昨年2月にオープンしたばかりの新コース、みやま・清水山コースを巡りました。
 コースまでは、久留米の自宅から車でわずか40分。JRとコミュニティバスを使えば、公共交通でのアクセスも容易です。GWの混雑とも無縁で、新緑に溢れる山の空気を思い切り吸って、いいリフレッシュになりました。


青く透き通る海、ここは北九州市小倉北区!~猫だけじゃない藍島・馬島の旅~(4/22)
 島旅仲間から、北九州市小倉北区の島めぐりにお誘い頂きました。
 その島の名は、藍島と馬島。名前くらいは知っていたけど、実際行ってみると想像以上に青い海で、心いやされる1Dayトリップになりました。


路線バスで巡る筑後船小屋・羽犬塚&中山の大藤(4/15)
 昨年12月に買った西鉄バスの休日限定フリー乗車券「ホリデーアクトパス」の有効期限も、あと2ヶ月。久留米を起点に、バスで行ける場所には行っておこう!
 というわけで、今週は筑後市の船小屋と羽犬塚を訪ねる予定で出かけてみました。


路線バスで巡る大牟田の産業遺産とリノベカフェ(3/31)
 産業遺産が好きで、軍艦島や池島、石見銀山など、行ってよかったなぁとしみじみ思い返していました。しかしよく考えてみたら、電車で30分の大牟田にも、世界遺産に認定された産業遺産がごろごろしてるじゃないか!
 もっと地元に目を向けなければ…ヨメさんが仕事の週末、一人でぶらり大牟田を巡ってみると、いろいろな学びのある時間になりました。


筑前岩屋駅、復活! 春待つ東峰村岩屋・小石原を歩く(3/18)
 2018年春のJR九州新ダイヤは、当事者のJRが「改正」ではなく「見直し」と告知するほど、減便、区間短縮、始発繰り上げ、終電繰り下げなど、利用者に不便を強いる厳しい内容でした。
 そんな中で輝く、明るい話題は1つ。昨年の豪雨で不通となっている区間のうち、唯一代行輸送がなかった筑前岩屋駅へ、代行バス路線が延伸されました! 岩屋はキャンプやホタル見物に訪れた思い出の地。いずれもJR日田彦山線あればこそ訪ねられた場所です。
 なのにJRのプレスリリースではまったく触れられておらず、現場の雰囲気が伝わってきません。そこで復活2日目に、現地を訪ねてみることに。岩屋の集落は、春の訪れと観光客を待っていました。


赤間宿まつりそぞろ歩きと、ディープな吉塚に浸かる(2/25)
 宗像市赤間の唐津街道沿道では、年に1度、地元コミュニティセンター主催の「赤間宿まつり」が開かれています。
 宗像はヨメさんの実家の街なのに、一度も行ったことがなかったお祭り。宗像をよりディープに知るため、会期2日目の2月25日(日)に訪ねてみました。


福岡・杉能舎のウイークリー蔵開きと、絶品クラフトビールのBARを巡る旅(2/11)
 福岡市西区、糸島半島の酒蔵「杉能舎」では、冬の1ヶ月半(今年は1/27~3/4)蔵開きを開催しています。日本酒だけではなく、クラフトビールや焼酎も蔵出しされる、酒好きにはたまらない企画です。
 最寄り駅からはシャトルバスも出るので、車なしでも簡単アクセス。昼から夜まで飲み続けた、連休中日の記録です。


久留米市城島町「よりみちバス」で温泉グルメ旅(2/10)
 僕も参加しているグループ「持続可能なまちづくり研究会」の活動の一環として、久留米市城島町の「よりみちバス」で城島を巡るツアーを企画してみました。
 新たに走り始めたコミュニティバスを、まずは楽んでみることから。旅人目線でまとめた「小さな旅」の記録です。


バースデーきっぷで四国豪遊(1/27~1/29)
 近年、観光列車に力を入れているJR四国。誕生月なら「バースデーきっぷ」を利用できるので、とてもお安く観光列車の旅を楽しめます。そこで誕生月の1月の最終週、四国へ渡り3つの観光列車を満喫する旅に出てみました。


門司港と門司の「いかしてる」文化財めぐり(1/13)
 友人に、保存修理工事中の門司港駅を見学しないかと誘われました。門司港駅といえば小学校6年生の時にはじめて対面して、建築物っていいなあと感じた駅。雲仙観光ホテルと並ぶ、建築を志した原点の建物です。
 ついでに、門司港と門司の「活用されている文化財」を訪ね回ってみました。


「猫の島」相島と「光の道」宮地嶽神社へ(1/6)
 縁あって、定期的に久留米から宗像に行く機会が増えたんだけど、その間にある街の見どころは、まだまだ知らないところが多いです。
 そこで年始の宗像行きでは、猫の島として近年有名になった相島と、初詣に宮地嶽神社へ立ち寄ってみました。

2018年3月17日「ダイヤ見直し」の現場を行く…データイムの大牟田~鳥栖間

2018年03月17日 | ■旅と鉄道
 JRグループ恒例の春のダイヤ改定。今年、JR九州だけは「ダイヤ見直し」と表現しました。その実「改正」と呼べる部分はほとんどなく、大幅減便、始発繰り下げ、終電繰り上げなど、利用者にとっては不便になる改変ばかりが目白押しです。
 しかもローカル線だけではなく、「都市圏」と呼ばれてきた区間も例外ではありません。私の住む久留米・筑後地域も、これまで馴染んできた都市型の分かりやすいダイヤは、過去のものとなりました。
 時刻表を見ていると、いろいろな懸念も沸いて来る内容。実際に現場を見てみようと、見直し初日、実際に乗って来てみました。


分断・半減・編成短縮…大ナタふるわれた大牟田~鳥栖間「区間快速」


 昨年、市政100年を迎えた大牟田にやって来ました。新幹線新大牟田駅開業後も、在来線の大牟田駅が市の代表駅として君臨しています。
 2011年の新幹線開業で在来線特急はほぼなくなったものの、代替に博多方面の快速を増発。1時間に2本の快速電車が、博多、小倉へと直通する体制が維持されてきました。この際普通電車は、1時間に1本へと削減されています。


 また大牟田駅には西鉄も乗り入れ、こちらも毎時2本の特急が天神へと直通しています。地域輸送に根差した各駅停車も、1時間に2本が健在です。


 今回のダイヤ見直しでは、在来線特急「有明」が、平日の朝上り1本を除いて全廃。通勤時間帯の快速電車も減少、博多から大牟田方面への終電も大幅に繰り上がることになりました。
 「ダイヤ見直し」と呼ぶだけあって、改悪となる点を詳細に記した告知が掲示してあります。放送でも、繰り返し案内されていました。


 「有明」削減とともに、在来線の特急回数券「有明2枚きっぷ」も廃止。改札上の掲示は、新大牟田発の新幹線回数券の広告に変わりました。
 駅の旅行センターも、3月30日をもって営業終了との案内放送が繰り返し流れています。いいことが、何もない…。


 そして、11時台~15時台の上り快速電車は、1時間に2本から1本に削減。16時台に至っては廃止になってしまいました。
 快速は、これまでの八代~銀水間の普通電車と統合され、八代~鳥栖間の「区間快速」という形になります。


 久留米駅12時台を基準に、快速と普通の運転区間を模式化すると、このような図になります。大牟田~羽犬塚と鳥栖~二日市間では、本数が2/3になってしまいました。


 この時間帯は普通電車も含めすべて鳥栖行きとなり、博多方面へは久留米始発の快速へ乗り換えが必須になりました。久留米~鳥栖間では、2系統の快速が雁行します。
 減便、分断に加え、快速がワンマン2両編成に短縮されたことも懸念でした。従来の快速は最低でも6両編成あり、1時間12両分あった快速の輸送力は、一気に1/6に減少となります。


 JRのホームに隣り合い、西鉄のホームが並びます。11時23分発・6両編成の特急(水都編成)は、半分程度の座席を埋めて発車していきました。
 大牟田から博多に行く場合であっても、西鉄で天神や薬院を回った方が早いというシーンが、今後多くなりそう。


 11時35分の区間快速・鳥栖行きが入ってきました。運行体系改変後、初の上り初列車となります。
 大牟田で待つ人はさほど多くありませんでしたが、車内はすでに、ほぼ満席の状態でした。大牟田からなら西鉄という「逃げ場」があるけど、荒尾以南からだとそうもいきません。

 瀬高、筑後船小屋、羽犬塚と、JRしか頼れない駅に停まる間にも、どんどん乗客は増えていきました。ただ「ぎっしり混雑」というほどではなく、編成前寄りになるほど余裕があります。博多へ買い物に行くには絶好の時間だけあり、どんな状況になるのか怖いもの見たさだったけど、思ったほどの混雑ではありませんでした。
 利用者にとっては快適だった、これまでの空いている快速電車も、民間企業JR九州としては許されるものではなかったようです。


 久留米駅に到着。ワンマン運転のため、詳細な乗り換え案内がないのは困りものです。せめてダイヤ見直し後2週間くらいは、案内係を乗せてもよかったのではないかと思います。
 これまで普通鳥栖行きが、久留米で博多方面に接続していたこともあってか、先を目指す乗客のほとんどが降りました。


 12時10分の久留米始発の快速電車は、橋を渡った4番乗り場に待機しています。乗り換え時間は5分あり、焦ることはありません。
 ただこの5分がそのまま、大牟田~博多間の到達時間が5分伸びたことにつながっています。


 これまた1時間に1本に減ってしまった、久留米~小倉間の直通快速。9両と、ゆとりある編成です。1時間後の小倉行きも6両編成で、極端な編成短縮はなく、安心しました。


 各駅では、博多方面への乗り換えには鳥栖駅でと案内しています。そこで1時間後の13時06分発・鳥栖行き区間快速で、鳥栖での接続状況を見てみました。
 久留米に到着した区間快速は、1時間前の列車よりも空いている感じ。今までが贅沢だったんだろうか…。


 鳥栖駅では2番ホームに到着。隣の1番ホームに久留米発の小倉行き快速が入って来るので、鳥栖まで来れば階段の上り下りなく乗り換えられます。
 ただホームには、すでに快速を待つ長蛇の列が。久留米からの乗客も多く、確実に席にありつくためには、久留米駅での乗り換えが吉です。階段の上り下りが辛い人ほど座りにくいという、あまり望ましくない采配になっていました。


 なお下り列車の場合は逆で、鳥栖だと6番線から2番線へ地下道経由の乗り換え。久留米駅では、ホーム上の乗り換えになります。下りも、階段昇降した人が席にありつけるという図式は同じ。うーむ、どうにかならないものか。
 効率化を図りつつも、運べないわけではないギリギリの線を見極めた快速の分断ダイヤ。しかし利用者にとって不便になったことは間違いなく、今後の利用者の判断が気になります。


普通と快速を1本化…なのに4両編成!?羽犬塚~福間「区間快速」

 久留米から北の区間でも、一部各駅停車化や系統分割など、快速に効率化のメスが入りました。
 従来通り、小倉まで通しで走る快速は1時間に1本となり、残り2本は区間快速に。しかも運転区間や停車駅のパターンがバラバラの、1時間サイクルダイヤになってしまいました。


 二日市まで各駅に停まる「区間快速」福間行きは、久留米~二日市間の快速と普通を1本にまとめた格好。新幹線開業前に見られた運行系統が、今回7年ぶりに復活です。


 12時25分発が4両編成なのには、びっくり仰天!快速と普通をまとめた分、乗客が集中するのは目に見えているのに、まして短縮とは…。
 久留米駅発車時点では、先発の快速から15分しか経っておらず、目だった混雑とはいえませんでしたが、大野城あたりではどんな状況になることやら。心配しながら見送りました。
 ただ1時間後の福間行き区間快速は7両編成で、この系統が4両と決まっているわけではなさそう。時間帯に応じて、きめ細かく編成を決めたようです。 


少なくとも12時、13時台は6両を維持 荒木~海老津「区間快速」


 海老津行き区間快速は、博多まで快速運転。博多から下って来た12時11分発荒木行きは、6両運転が維持されていてほっとしました。
 ただ博多駅で、赤間・小倉方面の区間快速とタッチの差で乗り継げないダイヤは、なんとかならなかったもんでしょうか。宗像や北九州が、遠のきました。


祝!「みずほ」久留米停車…喜べないし、喜んでもいない


 久留米駅にも、ダイヤ見直しのお知らせが。下り最終「有明」の廃止や、上り終電繰り上げは通勤客への影響が大きく、朱書きで強調されていました。
 唯一の明るい話題と言えそうなのが、「みずほ」の久留米駅停車です。ひとまずは臨時列車ですが、6月30日までは毎日運転と発表されており、定期列車に準ずる扱いになっています。


 記念すべき初列車は、鹿児島中央から上って来た、みずほ614号。鹿児島中央からの所要時間はわずか64分。「さくら」最速列車と比較して、2分の短縮です。


 久留米にとって目出度い話のような気もするのに、式典どころか、案内放送も一切なし。理由は、大阪方面で大した改善になっていないから…!?
 臨時列車で、かつ姫路に停車することもあって、実は久留米~新大阪間の所要時間は上り2時間55分、下り2時間52分と、直近の「さくら」と変わりありません。これで割高な「のぞみ」料金とあっては、あまり祝賀ムードにならないのも無理はないかも。
 この時間帯の大阪直通が増えた事自体は、喜ばしいことなんですけどね。




鳥栖駅にはこんなお知らせも

 鳥栖駅に目を転じると、乗り換え案内の一部が寂しいことに。


 久留米・大牟田・熊本方面の特急が、空白状態です。鹿児島本線の下り特急が全廃になった上、久大本線の特急も豪雨災害で運休中とあって、表示すべき列車が1本もなくなってしまいました。
 7月に予定されている久大本線の復旧後には、こちらも復活することでしょう。


 あまり大々的にPRされていなかっただけに、静かに終焉を迎えた変更も。これまで佐賀⇒博多方面の特急で行われた指定席開放(空いている指定席には、自由席券で座ってOK)が、昨日をもって取りやめとなりました。引き換えに、通勤時間帯の自由席が増やされています。


 というわけで「ダイヤ見直し」の観察は、鳥栖で終了。平日の様子は、出張の時にでも見てみたいと思います。
 鳥栖からは、路線バスで久留米へと帰りました。今日から西鉄は福岡都市圏で、深夜バスや100円バスのダイヤ・路線の見直しを実施します。ガラ空きの10番バスに乗っていると、こちらも安泰ではない気がしてきたのでした。

 ところで、悪いことばかりのような今回のダイヤ見直しの中でも、一筋の光明が見えてくるような「改善」が行われた区間があります。翌日、その現場を訪ねてみました。

株主優待乗車券利用で、小倉駅で途中下車するなら

2018年03月10日 | ■旅と鉄道


 12月に出かけた、阿蘇・大分・下関の旅では当初、上記図のようなコースの株主優待乗車券を利用するつもりでした。しかし久留米駅で申し込んだところ、2つの理由でNGという回答に。
 1つ目の理由は前ページで紹介しましたが、株優だからこそNGだった、2つ目の理由とは…?


通常の切符で小倉駅で途中下車する場合の扱い

 略図だと上記のような路線図になりますが、小倉駅付近を詳しく書くと、以下の通りです。



 小倉駅は片道乗車券のルートから外れ、西小倉~小倉間は往復乗車になります。小倉駅で降りずに乗り通す場合には特例があり、西小倉~小倉間の運賃は不要です。
 もし小倉駅で途中下車するのであれば、西小倉駅で途中下車したものとして、西小倉~小倉間の運賃を別途精算することになります。今回、小倉で途中下車する予定だったので、小倉で特急券を分割するようなコースを組みました。


株優の特急券は、乗車券を発行した区間のみ発行可能…なので?

 JR九州の株主に、100株あたり1枚が進呈されるJR九州の鉄道株主優待券。1枚を利用すると、片道の乗車券に加え、同じ区間内の特急券(+グリーン券)も半額になるというルールです。
 阿蘇~大分~西小倉~博多~久留米間の乗車券と同時に購入すれば、阿蘇~大分、大分~小倉、小倉~博多、博多~久留米間それぞれの特急券も半額で購入できる…と思ってました。


「矛盾」に対し、柔軟に扱ってもらえることに

 そう、僕の考えたコースでは西小倉~小倉間で、無割引の乗車券に株主優待割引の特急券をかぶせることになってしまうため、切符として成り立たないことになってしまうのです。

 JR九州の株主優待が始まってまだ1年足らず。どうやら初のケースだったようで、本社預かりで揉んでもらうことに。翌日、
 「西小倉~小倉間の無割引乗車券を同時購入する場合に限り、小倉までの株主優待割引の特急券を発行してよい」
 という回答を頂きました。おそらくは規則上明文化されたものではなく、柔軟に運用してくれたのだと思います。ありがとうございました!


 今回の2件の扱いに関しては、久留米駅でも時間をかけて対応して頂き、本社の方でも丁寧に扱って頂いたと思います。おかげさまで、楽しい旅ができました。この場を借りて、御礼申し上げます。

豊肥本線代行バス(肥後大津~阿蘇)は「開通扱い」ではない、そうです

2018年03月10日 | ■旅と鉄道

 2017年12月に出かけた、阿蘇・大分・下関の旅では当初、上記図のような久留米発・久留米着の株主優待乗車券を利用するつもりでした。しかし久留米駅で申し込んだところ、2つの理由でNGという回答に。その理由、分かりますか…?

 1つ目は通常の乗車券でもNG、2つ目は株優だからこそNGになったものです。まずはその、1つ目。


通常、列車代行バスは「開通扱い」になる

 JRの鉄道路線が災害等で不通になった際、平行バス路線への振り替えや、列車代行バスの運行が行われることがあります。九州内でも現在、豪雨災害の影響で、日田彦山線・久大本線の日田~夜明~添田間においてバス代行輸送を実施中です。

 この際、代行輸送が始まった時点で、当該区間は「開通した」ものとして、切符を発売するのが通例です。日田彦山線・久大本線経由の切符も、問題なく発行できます。


豊肥本線・肥後大津~阿蘇間でも、実は代行バスが運行中

 熊本地震の影響で不通になっている、豊肥本線の肥後大津~阿蘇間でもバス代行輸送を実施中です。しかし時刻表では運行時刻を公表しておらず、JR九州のホームページにも掲載されていません。

 JR九州熊本支社のホームページでは公表されているものの、
・主に地元の学生利用のお客さまの通学支援のため運行しております。
・一般の方もご利用できますが、学生の優先利用をお願い致します。

 との注釈入り。平日こそ7往復が走るものの、土曜日は3往復になり、日曜日は運休というダイヤです。輸送力が充分でないゆえの扱いと思われます。




豊肥本線代行バスは「開通扱い」ではない

 もちろん通学客優先のバスに、ただの旅行者として乗るつもりはなく、平行する他社の路線バスを利用する予定でした。しかし乗らずとも、乗車券だけでも通しで買えれば、全区間で株優が適用になり安くすむので、発行してもらえないかと考えたのです。
 代行バスに関してはホームページにも、
・同区間を含む定期乗車券、回数乗車券、普通乗車券でご利用頂けます。
 と記載されており、通例通り代行バス区間を含む乗車券も発行できるものと理解していました。

 しかし駅でトライしてもらった結果は、NG。豊肥本線内(もしくは熊本支社管内?)であれば「開通」として切符を発券しているものの、それ以外の場所から発着する場合は「開通」とはみなさない運用なんだそうです。



ネット割引を活用して実害はほぼなし

 限られた運行になっている代行バスの状況を考えれば、やむを得ない措置。阿蘇の観光産業復興のためにも、1日も早い全線復旧を願うばかりです。
 切符を買えないとなれば仕方がないので、株優の乗車券は阿蘇~大分~小倉~久留米間のみ確保。久留米~熊本間は新幹線のネット早得で抑え、熊本~肥後大津間はICカードを利用しました。
 ネット早得も半額近い割引なので、実害はほぼゼロで済んだのは幸いでした。

 さてもう一つの理由は、次のページにて。

鉄っちゃんなら住んでみたい!駅ビル賃貸マンション「RJR南福岡」

2018年01月02日 | ■旅と鉄道

 鉄道好きたるもの、いつでも列車が見える場所に住んでいたい!そんな理想を最も実現できる場所が、駅ビル内のマンションではないでしょうか?
 全国に何ヶ所かある駅ビルマンションの一つ、JR鹿児島本線南福岡駅の「RJR南福岡」に、僕も一昨年まで住んでいました。トレインビューだけではない、便利な駅ビルマンションの魅力をご紹介します。


 南福岡駅へは博多駅から快速で1駅、わずか5分です。周辺にはマンションが立ち並び、近年は乗降客数も増加傾向にあります。
 賃貸マンションになっているのは、9階建の駅ビルの3~9階。駅区画から供用玄関に直接入れれば便利なんだけど、一旦外に出ねばなりません。


 1LDKタイプの部屋の中は、こんな感じ。
 写真は物件見学時の状態で、置いてある家具は段ボール製のイミテーションです。家具を置いた時のレイアウトをイメージしやすいようにしてるんだとか。


 座り心地の良さそうなソファだけど、決して座らないように!
 築18年ですがマメに手が入っていて、古さは感じられません。ただ設備面では、少し時代を感じる部分もちらほら。同時代の周辺物件より高めの家賃なのに、ほぼ常時満室なのは、やはり立地の良さゆえだと思います。


 ベランダからの眺めは、ご覧の通り。駅だけではなく、南福岡電車区に出入庫する電車も一望できます。
 5階とはいえ、テナントと駅部分がある1、2階の階高が高いので、隣のマンションの7階と同じくらいの高さがありました。


 夜の電車区の風景もよくて、よく缶ビール片手に眺めていました。
 ベランダの窓は防音性の高い厚いガラスなので、列車の音は思ったほど気になりません。それより朝4時台から深夜1時台まで鳴りっぱなしの駅の案内放送の方が気になり、引っ越してきた当初はよく眠れませんでした。


 雪の日は電車区も凍てついていました。 


 毎年8月5日に開催される春日駐屯地の花火大会、規模はそんなに大きくないけど、特等席で楽しめます。


 ちなみに9階の共用スペースからの眺めはこんな感じで、より景色が広がります。ファミリー層向けの広い間取りの部屋が多い階なので、未来の鉄っちゃんが育っているだろうなと勝手に思ってます。


 全99戸という大規模なマンションなのに、エレベーターは片側1台のみなので、反対側の部屋だと長い長い廊下を歩かねばなりません。
 僕の部屋も遠い側だったので、朝エレベーターまで来てから忘れ物に気付くと、なかなかの悲劇っぷりでした。


 さて駅ビルの中にマンションがあるということは、駅ビル内の施設へも供用玄関から徒歩0分、傘もささずに行けるということとイコールです。
 一番愛用してたのが、24時間営業のスーパー「マックスバリュエクスプレス」。ちょっとした買い物もマンション内で済ませられて、今まで住んだどこよりも便利でした。クリーニング屋さんの存在もありがたかったです。


 1階の喫茶店「一等珈琲」や、ミスドにもよく通いました。
 居酒屋「美紀」は、夕飯を作るのが面倒な時はついつい立ち寄ってましたが、今は「竹乃屋 南福岡駅ナカ店」になってます。


 ATMコーナーも、出かけ前に現金を引き出せて便利です。特に時間外手数料不要のゆうちょATMは、「常連」でした。


 使う機会はなかったけど、佐川の宅配ボックスも、よく使う人にはいい設備でしょうね。


 2階に上がれば、100円ショップのキャン・ドゥが。買う品物によって、1階のスーパーと使い分けていました。


 本屋さんも、ありがたい存在。ネット本屋「HonyaClub」とも連携してるので、本を注文する時も便利に使えます。


 改札前のキオスクが、今はファミマに変わっているので、ちょっとした買い物にも便利でしょうね。
 駅前にはローソンもあり、5分ほど歩けばセブンもあるので、コンビニ3社の使い分けもできます。


 西鉄雑餉隈駅までは徒歩10分ほどで、途中には銀天街のアーケードが連なります。やたら八百屋が多く、平日には下町のように賑わう商店街です。


 12月の十日恵比須の折には、南福岡駅周辺も賑やかに。駅ビル内マンションはもちろん、街としてもすごく居心地がよいところでした。

 残念ながら久留米方面への通勤には時間がかかるダイヤだったので、一昨年久留米に戻ってしまいましたが、また機会があれば住みたいマンションだなと、時々思い返しています。
 賃貸情報は三好不動産のHPまで!

フォー・トラベル旅行記更新記録(2017年下半期)

2017年12月31日 | ■旅と鉄道
 2017年9月以降の旅行記は、フォー・トラベルに舞台を移して記録中です。


秋の久住で軟弱登山(10/8~9)
 この数年で、相次いで結婚した職場の同期3人衆。それぞれ幸せそうではあるけれど、趣味の山登りになかなか出かけられない日々が続いていました。このままじゃ体がなまって仕方がない!
 それぞれの家族の許可を得てこの秋、数年ぶりの登山旅が実現しました。目指せ、久住の山々!


「リバイバル有明」で行く やつしろ全国花火競技大会(10/21)
 毎年、テレビで大曲全国花火競技大会を見ている我が家。ヨメさんは実際に大曲まで見に行ったことがあり、それはそれはものすごい花火なんだそうです。
 行ってみたいけど、大曲は遠いなあ…しかし大曲まで行かずとも、九州にも花火競技大会はあるじゃないか! というわけで10月21日、熊本・八代の全国花火競技大会に出かけてみました。


秘境駅・院洞駅を訪ねる鉄道撮影紀行ツアー体験記(11/10~12)
 関釜フェリー傘下の旅行会社「ヴィーナストラベル」主催の、韓国の秘境駅を訪ねる列車撮影ツアーが開催されることを知ったワタクシ。
 夜行フェリーで釜山へ渡り、1日数本しか列車が停まらない駅に移動して撮影タイム。その日の船で下関に戻り、観光もグルメも一切なしという、ストイックなツアーです。Yahoo!ニュースでも取り上げられたので、ご存知の方も多いのでは?
 僕自身、韓国の鉄道には親しんできたつもりだけど、院洞なる駅は初耳。ユニークなツアーの中身も気になるところで、参加することにしました。


福岡発・5000円で乗る「おれんじ食堂」の旅(11/19)
 専用車両で走るレストラントレインとしては元祖といえる、肥薩おれんじ鉄道の「おれんじ食堂」。食堂車衰退の時代にあって、車内での食事の楽しみをルネッサンスしてくれた列車です。
 これまで4度乗ってきたのは、いずれも食事つきのパッケージコース。今や2万円越えのコースが標準で、そうそう気軽には乗れません。しかし「乗る」だけなら、福岡から5千円でもOK。11月の第3週、沼津から遊びに来たお友達とともに、リーズナブルな「おれんじ食堂」の旅を楽しんできました。


あえて大島に泊まる旅(11/25~26)
 世界遺産「宗像・沖ノ島と関連遺産群」が認定され、構成要素の一つとして俄然注目を浴びている宗像大島。福岡からだと身近すぎて、日帰りで気軽に行く場所というイメージです。
 そんな大島に「あえて」泊まれば、また深い魅力に触れられるのではなかろうか?というわけで寒さも身に染みるようになってきた11月、身近な世界遺産を1泊2日訪ねてみました。


阿蘇・大分・下関の旅(12/1~3)
 久留米から阿蘇、大分、下関を巡り、久留米へとぐるり一周して帰って来る旅に出てみました。
 1日目は豊肥本線で肥後大津まで出て、「南阿蘇ゆるっとバス」で南阿蘇村を巡ります。2日目は臨時運行のあそぼーい!で大分から下関へと抜け、旬のふくを存分に味わいました。

西鉄8000形電車、最後の走りを追う

2017年10月15日 | ■旅と鉄道

 1989年から、西鉄天神大牟田線の特急として活躍してきた8000形電車が、今年10月15日をもって引退しました。かつてCMで「しっかり手入れすれば、電車は40年走ります」と宣言していた西鉄電車としては、あまりに若すぎる引退でした。


 8000形電車はデビューから28年。天神大牟田線の6両固定編成の特急専用車両は、1973年デビューの2000形から、44年もの歴史がありました。さらに優等列車向け2扉クロスシート電車の歴史も、1957年製造の1000形を起点に60年で消滅したことになります。
 8000形の廃止の背景には、西鉄天神大牟田線の輸送形態の、大きな変化がありました。10月14日の定期列車としての最終運行に乗り、10月15日の「さよなら8000形ラストランツアー」を見送りつつ、その背景に思いを巡らせました。


【10月14日】8000形電車、最後の定期運行


 特急用車両としてデビューした8000形。天神大牟田線の特急としての運用は、7月22日に一旦終了していました。
 特急運用に入る8000形として最後の存在だった柳川観光列車「水都」が、後継の3000形にバトンタッチした時点で、特急運用は消滅していたのです。


 その後、二日市~太宰府の普通電車をメインに走っていた観光列車「旅人」も、9月16日に3000形へ交代。このままイベントもなく、引退するのかと思っていました。
 しかし9月28日のプレスリリースで、10月8日~14日の間、原色に復元の上で「さよなら運行」を行うことを発表。もう二度と乗れないと思っていた「赤い電車」が、天神大牟田線に帰って来ることになりました。


 残念ながら3連休中の8日~9日は、登山のため福岡に不在。その後の平日も休みが取れず、一般運行の最終日となった14日(土)にようやく乗りに行けました。
 この日は特急には入らず、早朝に筑紫~福岡間を普通として上り、福岡~筑紫を急行として帰って来る1往復限定の運用でした。


 朝7時半にも関わらず、多くのギャラリーが集まっていました。


 ずらりとクロスシートが並ぶ落ち着いた車内は、2扉車ならでは。厚手の赤いシートはデラックスな雰囲気で、バブル世代らしさも感じられた車両です。小遣いの少ない少年時代、料金のかかるJRの特急は高嶺の花で、8000形は「乗りに行ける特急」でした。
 車内の中づり広告は、すべて「ありがとう」「さようなら」の惜別ポスターに変わっています。


 先頭の展望席は、まさに垂涎の的。西鉄福岡駅で並んでいても、滅多に座れるものではありませんでした。
 前面展望はもちろん素晴らしかったけど、3列分に渡る側窓も特大サイズで、沿線の風景をワイドに楽しめました。


 観光列車「旅人」として車内外に施されていたラッピングは、きれいに剥がされていました。決して少なくない手間だったろうと思います。
 「旅人」の面影があったのは、展望席の座席モケットと、観光PRコーナーだった一角のみ。スタンプは、引退記念の特別バージョンに変わっていました。


 扉から車端部は、つり革のぶら下がるロングシート。ラッシュ時、特急はロングシート車で運用されていますが、車両総数の都合でクロスシート車も普通電車の運用に入らざるをえず、混雑時への対応策でした。
 しかし普通の運用時は、なかなか通路に人が入ってくれず、扉付近にぎっしりということもしばしば。福岡近郊の通勤客にとっては、違う評価をされていた電車かもしれません。


 二日市では、急行退避のため5分停車。撮影には最適な時間になりました。
 鉄っちゃん風の大人だけではなく、親子連れやサラリーマン、通学途中の高校生もカメラを向けていたのが印象に残ります。銀色で新しい3000形の方が、子どもは好きなのかなとも思っていましたが。


 3列分の大窓。


 改めて車体を見てみれば、ピカピカに磨きこまれていて、引退を控えた電車とは思えません。磨きこんでくれたことに感謝しつつも、もったいないとの思いも巡ります。
 乗客減の続く天神大牟田線の南部に対し、福岡市の人口増を背景に、微減程度で推移している福岡市近郊。年々、短距離客重視のダイヤへ以降する中で、2扉・クロスシート・6両固定編成の花形車両は、使いにくい存在になってしまいました。


 二日市を出れば、あとは急行退避もなく福岡へと上ります。土曜日の通勤客も、駅ごとに次々乗車。特に珍しそうな表情をしている人はいませんでした。
 ただホームには、スマホやガラケーを向ける「普通の乗客」も。8000形の引退はニュースでも報じられており、一般利用客にも知られるところになっていました。


 次々に乗客を飲み込み、福岡駅着。折り返しの急行までわずか4分、あわただしく折り返しの作業が進みます。


 いよいよ定期運行の最終列車となる、筑紫行き急行。展望席は争奪戦となり、親子連れや若い鉄道ファンが席を埋めました。
 ホームの撮影隊に見送られながら、最後の旅が始まります。




 各駅のホームや沿線の撮影地には、カメラを携えた人が、駅によっては十数人の単位で待ち構えていました。
 沿線にとっては、日常生活に溶け込んでいた電車。それぞれが、それぞれの思い入れがある地で、最後の姿を追います。


 側窓いっぱいに、5000形電車の姿が映りました。5000形は昭和50年代生まれで、8000形よりもずっと古い電車ですが、今後も活躍が続きます。
 ほとんど特急として運用に入っていた8000形電車は、それだけに過酷な運用でもあり、古い5000形よりも多く走りこんでいたのだとか。過去の特急車と違い、改造で普通格下げにならなかった分、引退が早まったとも言えそうです。


 高架化工事の進む春日原に停車。8000形がこの高架橋の上を走ることは、かないませんでした。
 もっとも8000形が登場した頃は、西鉄福岡駅はドーム型天井の旧駅舎。花畑駅付近はおろか、薬院駅も地上にあったことを思えば、隔世の感もあります。


 二日市を出発すれば、以南は各駅停車。最終運用も、ラストスパートです。


 筑紫駅に到着。大撮影会となりました。




 車庫に引き上げていく8000形の横を、後任の優等車両である3000形がすれ違っていきます。まるでバトンタッチのような光景でした。
 3000形は3つ扉でラッシュ時の対応もしやすく、2両と3両の組み合わせで編成も自由自在なオールラウンドプレーヤー。短距離と長距離の両立を図らねばならなくなった、今の天神大牟田線に求められている電車です。


 筑紫車庫に入庫した8000形を車内から見て、定期運用最終日の追跡は終了。
 久留米以南の沿線にもっと元気があれば、同じようなコンセプトの「後継」特急専用車も生まれたのではないかと思うと、久留米人として悔しくも感じられるのでした。


【10月15日】団体運用でラストラン

 西鉄8000形電車の本当の最終運用は、西鉄福岡~花畑~筑紫間の「さよなら8000 形ラストランツアー」。西鉄旅行で企画されたツアーの、団体運用です。
 身近な存在だった8000形に、5000~6000円もかけて乗るのも何か違う気がしたので、見慣れた久留米の地で最後の走りを見届けることにしました。


 最終日は、涙雨。花畑方面への下りは、自宅の賃貸マンションのベランダから見送りました。昨年引っ越してきた頃には8000形の運用もずいぶん減っており、日常の風景ではありませんでした。
 車内でくつろいでいる人たちを見ると、やっぱり乗ればよかったかなと後悔の念も沸きます。


 その後は、自宅から歩いて10分もかからない、久留米岩田屋の階段室へやって来ました。名撮影地の一つと思うのですが、雨でガラスが濡れているからか、他にギャラリーはいませんでした。
 12時10分、通い慣れた久留米の地ともお別れです。


 観光電車にラッピング電車にと変幻自在だった8000形電車ですが、やはり6両まっすぐ貫かれた原色塗装はカッコいい!
 特急運用を徐々に減らし、「旅人」が最後に残りと、じわじわ消えていたから寂しさもまぐれていたのに、全盛期の姿に戻ったがために、急に名残り惜しくなってしまいました。




 久留米とも、これでさようなら…。


 西鉄久留米駅で昼ごはんを食べて、急行で筑紫駅へ。筑紫工場で開催中の「にしてつ電車まつり」で最後の展示が行われるというので、追いかけてきました。
 一旦1番乗り場へ引き上げてから車庫に入るということで、最後の本線上での姿を見届けようと、多くのファンが集まっていました。


 「西鉄レッド」を受け継ぐ9000形電車と、一瞬のバトンタッチ。


 この後、長い長い和音の警笛を鳴らしながら、車庫へと引き上げていきました。
 西鉄電車は、古い車両の保存には消極的だけど、最後の花道はきちんと飾ってくれます。30年も経たずに戦列を離れることになってしまった8000形にも、1000形や2000形の時のように花を持たせてくれました。


 車両基地へは歩いてもさほどの距離ではないけど、せっかく送迎バスを用意してくれていたので、乗ってみました。
 わずか数分の乗車時間にはもったいないような、デラックス仕様の観光バスです。バスのPRも兼ねているのかも。




 電車まつりに来たのも9年ぶり。非日常の電車は、楽しいもんです。


 洗車機体験の電車は、「直行 二日市」や「快急 福岡(天神)」など、懐かしの方向幕を掲示してファンを楽しませてくれました。


 工場内には、8000形デビュー当時のポスターが今も残されています。工場にとっても、誇りあるシンボルカーだったのでは。










 そして屋外には、使命を全うした8000形電車が最後の雄姿を披露。28年間、第一線で活躍を続けたヒーローでした。ありがとうございました!

 ところで西鉄では現在、本格的な観光電車の設計が進められています。8000形とはちょっと違うコンセプトではあるけど、天神大牟田線で「旅」を感じられる電車の後継として、大いに期待しています。

公共交通機関で行く日田・ひちくボランティアセンター

2017年09月02日 | ■旅と鉄道
 7月の九州豪雨で、朝倉・東峰と並んで大きな被害を受けた、日田市北部。これまで日田市の災害ボランティアセンターがボランティアの受け入れを担ってきましたが、8月27日をもって閉所されました。
 しかし大きな災害には、息の長い支援が必要。「日田市に残るニーズに対応するため」、9月1日から民間NPOの主導で「ひちくボランティアセンター」が開設されています。毎週、金・土・日曜日に開設されるとのことですが、最新の活動状況は公式FBでご確認下さい。


 センターの場所は社共のボラセンと同じ、日田市大鶴地区。山間部に当たり、車がないとなかなか行けない場所と思われがちですが、JR日田彦山線が通じている集落です。水害で不通の列車に代わり、代行バスが走っています。

 センターへは、大鶴の代行バス停から、徒歩で約10分。9時~15時の活動時間に合わせて、福岡・久留米方面からのアクセスも可能です。代行バスもJRの運行なので、「青春18きっぷ」等のJR用割引きっぷも利用できます。

【往路】
博多5:14→6:03久留米(鹿児島本線普通・大牟田行き)
※ 博多6:10→6:29久留米(九州新幹線・つばめ307号)でもOK
久留米6:35→7:29夜明(久大本線普通・日田行き)
夜明8:17→8:27大鶴(日田彦山線代行バス・大行司行き)

【復路】
大鶴15:28→15:38夜明(日田彦山線代行バス・日田行き)
夜明15:42→16:32久留米(久大本線・久留米行き)
久留米16:49→17:23博多(鹿児島本線快速・小倉行き)

 開設2日目の9月2日(土曜日)に、実際にJRに乗って、ひちくボランティアセンターの活動に参加してきました。


 土曜日早朝6時。まだ金曜深夜といった雰囲気の西鉄久留米駅から、JR久留米駅へ出てきました。ステンドグラスに当たる朝陽がまぶしい…。
 1階のファミマは24時間営業、2階改札前のファミマも6時から営業なので、食糧の調達が可能です。ただし博多~大鶴間の切符だど途中下車はできず、改札内の売店もありません。食糧は博多で買っておいてください。


 久大本線の始発・日田行き(光岡~日田間はバス代行)は、「定位置」の1・2番ホームではなく5番ホームから発車します。久大本線に日ごろ乗り慣れている人ほど、ご注意を。


 車内は土曜日とあってガラガラ。途中から通学の高校生も乗ってきますが、立つ人が出るほどの混雑にはなりません。車内で朝ごはんをモソモソ食べても、そんなに抵抗ない雰囲気です。


 大雨で管理所が損傷した夜明ダムは、いまだ開放状態。1954年にダムが完成する前の渓谷は、こんな感じだったのかなと思わせますが、やっぱり見慣れない風景に心が落ち着きません。


 夜明駅に到着。8時17分のバスまで、乗り換え時間は48分もあります。
 買い物にはちょうどいい時間だけど、残念ながら周囲には郵便局くらいしかありません。土曜日の早朝なので、もちろん開いてもいません。山間の早朝の空気を満喫しましょう。


 日田彦山線の代行バスは、「夜明駅前バス停」からの発着と案内されています。というわけで駅前のバス停のポールの前で待っていたら、たまたまやってきた杷木行きのバスの運転士さんが、道向かいに行くよう教えてくれました。


 というわけで向かい側の、個人商店の軒下で待つことしばし。代行バスは定刻に来ました。西鉄の、一般路線バスの車両です。乗る意志を示すため、手を挙げればより確実です。


 後ろの扉から乗ろうとしたら、前の扉から乗るよう促されました。
 臨時の代行バスなのに、きちんとテープによる車内放送があったのは感心。一般路線バスと同じように「大鶴」がアナウンスされたら、ボタンを押して知らせればOKです。


 駅から少し離れた国道上「かなざき商店からAコープおおつるの間」が、代行バスの停留所です。バス停のポールなどは出ていません。
 目印になっている かなざき商店は営業中。帰路にはアイスを買って、クールダウンできました。


 川を渡って大鶴の集落に入り、坂道を登った先にある静修館(大鶴公民館兼大鶴振興センター)前がボランティアセンターの本拠地です。社共のボラセンと同様、活動に必要な道具は貸してくれます。
 8時40分着、9時の受け付け開始まで準備運動しながら、しばし待機。

 被害の大きかった大鶴に本拠地を置くボラセンですが、活動範囲は日田市内全域に渡ります。今回の活動場所は、がけ崩れで せき止湖が発生し、高台まで浸水被害が発生した小野地区でした。大鶴地区からは車で30分弱。日田市内の方が近い位置です。

 終了時間は15時なので、活動の場所によっては15時28分のバスに間に合うか微妙な場合もあります。オリエンテーションの際に、帰りのバスの時間をきちんと伝えておきましょう。
 もし乗り逃せば、次のバスは18時18分。活動場所から直接、高速バスの日田インター口バス停や、日田市内へ出る方が早いこともありえるので、帰りの切符は買っておかない方がよさそうです。

 活動内容は、浸水した個人さん宅の家財の運び出し。今までの泥出しとは違う筋肉の使い方に、すっかり筋肉痛になってしまいました。
 鍛えなアカンな~


 実際の活動は14時30分頃には終了し、帰路は大鶴郵便局付近で降ろしてもらいました。乗せて頂いた益城のお兄さん、ありがとうございました!
 大鶴駅周囲の被害も大きく、日田彦山線の線路も道床が洗われたまま。復旧の見通しは、今だに立っていません。


 列車が来なくなった大鶴駅。荒れた雰囲気はなく、トイレも掃除が入っていてきれいです。待合室は、支援物資の置き場になっていました。


 夏の時期。列車の来なくなった線路は、草ぼうぼうになってしまいます。


 大鶴駅発の代行バスは、日田方面、添田方面ともに15時28分の同時発車です。夜明に戻れば早く帰れますが、代行バスの運行状況も気になったので、添田方面へと抜けてみることにしました。
 バス停のポールはないので、「かなざき商店からAコープおおつるの間」から乗車します。上下のバスとも定刻でした。

 日田~大行司間の代行バスは西鉄路線バスなので「詰め込み」もききますが、日田・彦山~添田間のバスは田川構内自動車のジャンボタクシーによる運行。9人の定員を超えた際は、乗車できません。さいわい、乗って来た乗客は5人でした。
 なお冒頭に示した例の時刻の代行バスは、往復とも西鉄バスの運行なので、満員で乗れないということはまずないと思います。


 宝珠山駅を通過。乗降客はなく、この先、全員添田まで乗り通しました。
 筑前岩屋付近は被害が大きいため、バスは小石原へと迂回します。日田彦山線のルートではないので客扱いはなく、小石原に行こうと思えば1日5往復(休日は4往復)の西鉄バスに乗ることになります。
 逆に西鉄バスは土砂崩れの影響で、大鶴へ迂回してきますが、全便通過です。通常より本数が減っている、西鉄バスとJR代行バス。うまく連携できれば少しでも不便が解消できるのにと、傍目には思うのですが…。


 山を越え、駅舎も駅前広場も大きな彦山駅前着。これから秋山シーズン、観光への影響は大きいものと思います。


 ただ彦山~添田間の線路は草も刈り取られ、管理が行き届いているように見えました。公式な発表はないものの、部分的な運行再開もあり得るのでは…?と、これまた勝手な傍観者は感じてしまいます。


 道の駅に併設された駅、という主従がよく分からない「歓遊舎ひこさん」。駅は機能していませんが、車で賑わっていました。
 添田町も豪雨の被害を受けた地域の一つ。お買い物も、支援の一つです。


 代行バスの時間設定には余裕を持たせてあるようで、定刻に添田駅に到着しました。


 添田から先は、ほぼ通常の本数が確保されています。


 後藤寺線、福北ゆたか線、原田線を経由して、午後7時には自宅に到着。往路と同じように久大本線で帰れば、久留米には午後5時、博多にも5時半前には帰って来られるので、あまり無理はないコースだと思います。
 土曜日の参加者は28名に留まり、連日百人単位で集まっていた公的なボラセンだった頃に比べると、かなり少なめとのこと。現場のニーズに応えきれない状況らしいですので、車のない方もぜひ日田に力を!

2017年8月26日・西鉄ダイヤ改定【2】西鉄バスも新ダイヤに・電車の話題も続く

2017年08月28日 | ■旅と鉄道
 8月26日の西鉄ダイヤ改定では、バス路線の大きな改変も行われました。一方、西鉄電車では今後も、さまざまな動きが予定されています。
 ダイヤ改定の翌日と翌々日、変わったところ、変わるところも訪ね歩いてみました。


連接バス郊外延伸、通勤の強い味方に?


 昨年から市内中心部で運行されている、“都心循環BRT”こと連接バス。今回のダイヤ改定で、郊外の車庫から都心循環に送り込むまでの回送運行が「特快」となり、乗客が乗れるようになりました!
 朝の郊外から都心方向、夕刻の都心から郊外方向が中心だけに、通勤客の強い味方になりそうです。


 早朝の特急電車を大橋で降り、一般バスで那珂川営業所へ。福岡市内を運行するバスの多くが在籍する一大ターミナル、ずらりと並ぶバスは壮観の一言です。


 黄色い流線形の車体が目を引く連接バスも、「回送」ではなく「W特快」の表示を出して待機中。
 「W系統」は本来、大橋~天神間のバス路線の系統名。那珂川まで入る便には振られない系統のはずだけど、まあいいか。1日に上り4本、下り3本の特別運行です。


 車庫から長い車体をくねらせ、8:00発の連接バスが乗り場に姿を現しました。営業開始2日目だけに、
 「あ、長いやつだ」
 と、お連れさんに話す人もいますが、他の乗客は当たり前のように乗っていきます。いつも見てた車両に乗れるようになった、という感覚なのかな。


 バス停には目立つ黄色で「W特快停車バス停」の表示がされています。


 大柄な車体だけに、車内はゆったり。座席も多く、通勤には強い味方になるんじゃないでしょうか。朝4本、20分毎のバスを狙う人が増えそうな気がします。
 途中バス停からは、初乗り目当ての母子連れも乗車。連接バスの注目度は、なかなか高いものがあります。


 大橋駅のロータリーに、長い車体が入っていきます。回送区間の営業運転化というと簡単そうだけど、バス停のチェックや警察との協議など、苦労は多かったんじゃないかと思います。
 連接バスの購入には、都心循環用バスとして福岡市からの補助も入っているはずで、「目的外使用」に対する整理も大変だったんじゃないかな。


 2両目のドアは那珂川、大橋駅のみで乗降可能。しかし渡辺通りから“BRT”の区間に入ると、突如ドア扱いが始まります。降車時はICカード専用で、慣れない人は戸惑うはず。
 しかし天神ソラリアステージ前には案内員が出ていて、降車客にガイドしていました。ダイヤ改定のフォローは抜かりなしです。


 渡辺通りから先は、すっかり連節バスが日常となった区間に。一旦は混んだ車内も、再び空きました。
 おおむね20分間隔の運行なので、連接バス同士がすれちがうシーンも多くあります。


 博多港国際ターミナルに到着。独特の「まっ黄色のお尻」を振りながら(笑)、転回場へと帰っていきました。


 ターミナルをぶらぶら見物して、今度は博多駅方面の“BRT”に乗車。


 蔵本バス停で下車しました。
 ワシントニアパームを背景にした連接バス、どこか異国な雰囲気すら感じます。


西鉄香椎駅前バスロータリ完成、立派なターミナルに変貌


 蔵本からは、都市高経由のバスで香椎へと向かいます。
 以前なら地下鉄箱崎線と西鉄貝塚線を乗り継いだんだろうけど、「ホリデーアクトパス」を手にして以来、バス利用が増えました。


 JR香椎駅前で下車。区画整理事業もいよいよ佳境、駅前広場の外形が見えてきました。


 そして、もう一つの香椎駅こと西鉄香椎駅にも、立派な駅前広場とバス乗り場が完成。昨日から、路線バスの乗り入れが始まりました。


 駅前広場の屋根は、どこか南欧風。


 駅と広場の間にある木、確か地上時代の西鉄香椎駅にもあったように記憶しています。
 立派なバス乗り場ながら、乗り入れるのは西鉄香椎折り返しの便のみで、経由便は従来通りの路上バス停へと分かれてしまったのは惜しいところ。経由便を広場に乗り入れると余計な時間がかかってしまうという事情は分かるのですが…
 西鉄とJRの駅を相対させて、間に駅前広場とバス乗り場を配置するような計画にはできなかったものかと、いまさら言っても遅い戯言も出てしまいます。


 2006年の高架化から9年、高架下の店舗もだいぶ充実してきました。乗降客数は3,500人と、久留米の西鉄花畑駅の半分以下ながらずっと店が多いのも、香椎という街そのものの大きさゆえでしょう。




 せっかく香椎まで来たので、10年ぶりくらいにアイランドシティにも足を伸ばしてみました。


 天を衝くような、2つのタワーマンション。


 広大な人工の自然に映る、新しい住居たち。街びらきの頃に生まれた子どもも、もう小学校の中学年です。
 香椎、千早、六本松、九大学研都市…同時進行で開発が進行する福岡は、どこまで大きくなってしまうのでしょうか。


 そしてこの巨大な新都市の公共交通を、西鉄バスが一手に担うというのも、福岡らしい一面です。
 地下鉄乗り入れの案は立ち消えになり、都市高速の延伸は決定。西鉄バスが、より速達性を増して都心とを結ぶことになるんでしょう。


福岡空港国際線ターミナルへの新ルートを試す


 大橋駅に戻ってきました。西鉄大橋駅への特急停車は、福岡市南部での拠点性を高める施策の一環。そのもう一つの取り組みである、大橋駅~福岡空港国際線のバスに試し乗りしてみました。
 特急停車を前に、今年の3月25日から走り始めた新路線です。


 国際線ターミナル行きは、系統番号なしの無番。那珂川営業所から大橋駅を経由するものと、大橋駅始発の便があります。
 出発時刻は分かりやすく、毎時00分、30分に統一。18分、48分に到着する上り特急から、ゆとりを持って乗り継げるダイヤです。


 空港までは直行ではなく、主要バス停に止まる快速運行。日赤通りでは各バス停に停車し、大橋駅周辺の細かな需要を拾います。
 きよみ通りに入れば、停車するバス停は山王一丁目のみ。昼間は渋滞も少なく、比較的スムーズなルートです。ラッシュ時はどうなのかな。


 福岡空港国際線ターミナルでは、2階の出発ロビーまで乗り入れてくれるのはラクですね。


 出発ロビー目の前に停車する西鉄バス。ちょっとミスマッチな感も(笑)。


 日曜日の午後、出国者で賑わう時間帯です。


 せっかく空港まで来たので、空港内シャトルバス(無料)で国内線にもお邪魔してみました。


 大改良工事が進む国内線。営業しながらの改築に苦労が伴うのは、鉄道駅と同じです。新しいビルを少しずつ建て、古いビルを少しずつ壊す、の繰り返し。


 1月にオープンした国内線の目玉施設、「the foodtimes」へ初訪問!福岡の名店が揃ったフードコートです。


 福岡勤務時代は天神でたまに食べていた、風月のビーフバター焼きとひさびさに再会です。ガッツリ系なサラリーマンの味方は、旅行者にもきっとウケるはず。


 いっぱいのお腹を抱え、シャトルバスで国際線へバック。国際線ターミナル1階から出発するバスも、ずいぶん多彩になってきました。特に別府行き、太宰府行きは、インバウンドの皆さまで大混雑です。
 別府、黒川など名だたる観光地に並んで、「大橋」の行き先も加わりました。


 大橋駅行きに乗り込んだのは、僕の他に2名。インバウンドとは無縁です。


 今のところ、あまり乗客は多くないと聞く路線ですが、特急停車後のこれからが本領発揮する路線のはず。
 天神地下街や地下鉄の混雑に巻き込まれないのはラクで、天神大牟田線沿線からの、メインルートに育ってほしいものと思います。


雑餉隈~下大利で進む高架化、昭和の駅の香りもあとわずか

 2020年度の完成に向けて工事が進む、天神大牟田線の高架化事業。高架柱が立ち上がり、高架化後の姿が少しずつ描けるようになってきました。
 一方、旧来からの駅舎が残っていた雑餉隈・春日原の仮駅舎化も、迫りつつあります。


 まずは雑餉隈駅で途中下車。昨年夏まで住んでいた街なので、馴染みの駅です。それだけに次第に変わりゆく風景は、期待でもあり、寂しくもあります。


 質実剛健、飾り気のない橋上駅舎も、残りわずか。




 来年1月からの仮駅舎化が、すでに予告されています。


 すでに駅の両側は、すっかり工事現場と化しています。高架化後の駅舎の形が見えてくるのは、もうしばらく先になりそうです。


 あいかわらず庶民的な下町情緒漂う銀天町。高架化され踏切の音が聞こえてこなくなると、少し寂しくなりそう…個人の所感ですが。






 一方、春日原駅はすでに高架駅の工事が始まっています。




 2面2線だけに、大きな規模の駅になりそう。花畑のように、様変わりしそうです。


 現在の駅の仮駅化はアナウンスされていないものの、そう遠くはないように思います。


8000形電車、間もなくラストラン…「旅人」車両交代へ

 僕ら世代には寂しいニュースも入っています。現在は二日市~太宰府の観光電車「旅人」で残るのみの、1989年デビューの特急電車・8000形の引退が9月16日に決まりました。
 たぶん最後になるであろう、短い8000形の旅を楽しみます。




 ラッピングだけでも、車両の印象はずいぶん変わるもの。幼い頃から乗って来た8000形とは、別物の電車という感じがします。
 昼間に二日市~太宰府の普通電車として往復する姿も、全盛期の特急運用とはまったく異なるものです。








 しかし赤いクロスシートが並ぶ車内は大きく手が加えられておらず、全盛期の面影を探せます。久留米~福岡間で座れる機会は少なかったけど、座れればゆっくりくつろげて、天国の電車でした。


 平成元年製。もう29歳になるんですね。
 しかし同い年の京阪8000系がリニューアルされ、今年は特別車両のプレミアムカーまで新設されたのを見ると、こっちももっと活躍できたはずの車両だったとも思います。


 最新鋭の設備だったはずのLEDインフォメーションも、フルカラーモニタ全盛の今では、古めかしくも映ります。


 観光PRコーナーになっている一角には、公衆電話が付いていたんだよなあ。JRでも新幹線や最新鋭の特急にしか付いていない設備で、格の違う電車だと感じられました。
 通勤電車でもローカル線でも、めいめいが電話を手にしている時代になってからも、ずいぶん時間が流れました。






 そして鉄道少年としては、最前部の展望席が何よりの魅力でした。側窓も大きく、当時は日本最大と言われたものです。西鉄福岡で行列してもたいてい座れず、大牟田から乗る時こそチャンスでした。
 普通運賃だけで乗れる特等席は、貧乏な小中学生時代、手の届く範囲でできる特別な経験でした。


 6両・2ドアの表示が見られるのも、あとわずか。ラストランまで、無事故で走ってほしいものです。




 太宰府は観光客でいっぱい。博多方面のもう一つの「旅人」にも、大行列ができていました。