栗原市栗駒沼倉地区北西部、山地中腹の荒れた林道を上がって行くと、山側斜面から黄葉
した木が林道に被さるように茂っています。葉身が広楕円形で長さが10cm以上もあって、
主脈を中心線に左右不対称ですから、ヒトツバカエデでしょうね。
山を歩いていてもあまり見かけない樹種で、いち早く黄葉していたので気づきました。
二枚とも2020.10.22撮影
多くのカエデの仲間は、葉が掌状に深く切れ込んだり、3出複葉だったりしますが、この
木は単純な一枚の葉であることから、一葉楓(ヒトツバカエデ)と名付けられたようです。
梢の葉は高い位置にあるため、手に取って見ることができません。
やむなく樹下を探すと、傷んでいない落葉が見つかったので並べて撮って見ました。
2020.10.22撮影
カエデ科カエデ属の落葉広葉樹で、樹高5~10mの小高木。雌雄同株。
近畿以東の本州に分布し、山地のやや湿り気のある斜面や、沢沿いなどに自生する。
樹皮は灰褐色で丸い皮目があり、若木では滑らかで、成木ではひび割れる。
葉は対生し、葉身は広楕円形で長さ7~17cm、先端は短く尾状に尖り、基部は心形。
縁に低い鈍鋸歯がある。葉柄は3~6cm。
花期は5~6月、枝先に総状花序を直立し、淡黄白色の小花を40~100個付ける。花弁、
萼片ともに5枚。雄しべは8個で花糸は紅色を帯びる。雌しべは1個で花柱は2本。
果実は翼果で、2翼の開きは鈍角。
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