ダンスアースぶりのEPSON品川アクアスタジアムへ。
映画『チョコレートドーナツ』を見てきました。
うっちーが「たくさん泣いてしまいました」という書き出しの
ダイアリーで紹介していた映画。
私は… 全然泣けませんでした。
苦しすぎて、苦しすぎて、
無理解はこんなにも人を苦しめるのかと思って
胸がふさがって泣くという感情になれませんでした。
ダウン症の少年を診断して
「この子は大学へ行くことも就職することもできません。
ずっとこのままです」と言いきる医師。
(障害の度合いのもよるのだろうけど
日本には立派な書道家の女性もいるし
私の会社には勤続30年の表彰を受けたパートさんもいる。
会社は彼女を雇用することで助成を受けてはいると思うけど
時給をはじめ待遇はもちろん健常者のパートさんと同じ)
ほんとうにその子の幸せを考えてではなく
自分のゲイに対する嫌悪感から
ゲイカップルをその子を育てるのにふさわしくないと
断罪する弁護士。
この映画の元は1970年代の実話というから、
40年後の今は、アメリカでももっとずっと理解がすすんで
人々が偏見を乗り越えているといいなあと願わずにいられませんでした。
しかし、少年が麻薬中毒の母親に引き取られることが決定した時の
ゲイカップルの弁護士が言う一言。
「世界中どこでも母親に勝てる者はいない」
これは、ここ最近の日本でたくさん報道されていることと重なった。
『ほんとに母親のもとで育つことが最良なんだろうか?』
99.99%はそうだと思う。
でも 0.01%くらいは、そうじゃない母親もいるらしい現実。
偏見を克服してきた一方、残念ながら
ほんとうにほんとうに当たり前だったから常識だった前提が
崩れてしまっている現在。
「当たり前じゃないか」と見過ごさずに
ほんとにそうかを判断する必要がある、残念だけど。
母親の元に戻った少年は結局命を落としてしまう。
こんな事態にならないと真実を見ない自分たちに
忸怩たる思いがあるけど
苦い経験から学んでこれから先に生かしていく以外に
できることはない。